大沼米沢店、1階のみで営業継続へ-2019年9月から本格営業開始

2019年8月15日に閉店した山形県米沢市にある百貨店「大沼米沢店」が、1階部分に縮小して営業継続する方針を閉店日に明らかにした。

大沼米沢店。

大沼米沢店、縮小で存続へ

大沼は1700年に現在の山形市七日町で創業。1950年7月に百貨店業態となった。同社は長らく創業家による企業経営が行われていたが、競争激化や店舗の耐震補強、改修に多額の資金が必要になることから、2017年に企業再生ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」(MTM社、東京都)の傘下となっていた。しかし、経営問題により2019年3月からは大沼の幹部社員で設立した「大沼投資会社」の運営となっていた。

大沼本店。

大沼米沢店は1970年11月に大沼の支店として開業。建物は地上6階建で、売場面積は6,769㎡。数年前から売場を5階までに、そして2018年4月に3階までに縮小していたが、経営問題もあり2019年8月15日限りでの閉店を発表していた。
大沼は閉店後に建物を売却、小型店を米沢市内に開設するとしていたが、8月中に現店舗1階で暫定営業を開始、9月中旬ごろに本格的に縮小営業再開する方針に改めた。

大沼米沢店1階。

取り扱い品目はアパレル、ギフト、食品、銘菓、化粧品など。
大沼は建物を売却し、その後に店舗を再移転させたい意向を示しているものの、現店舗は駅から離れた商店街の立地であり、不動産需要も活発であるとはいえないため、当面は現店舗での縮小営業のままとなりそうだ。

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