レインボー小倉、2019年7月閉館-旧・西友→近商ストア、建物は競売に

 京都府宇治市の近鉄小倉駅前東口・旧国道24号線沿いにある大型ショッピングセンター「レインボー小倉」が、2019年7月に閉店していたことがわかった。

レインボー小倉。

レインボープラザ1号店、当初の核店舗は「西友」

レインボー小倉は1976年6月に「レインボープラザ小倉宇治」(三津富小倉ビル)として開業。駅西口に存在した小倉駅前デパートビル(平和堂小倉店)と並び、宇治市小倉地区を代表する大型小売店であった。建物は地上4階・地下1階で、売場面積は9,822㎡。このほかに立体駐車場を備える。
レインボープラザは地場不動産デベロッパー「三津富」のSC事業ブランドで、小倉宇治はその1号店であった。開発テーマは「地域に時代の新風を吹き込む」で、核店舗として近接地で営業していた「西友宇治店」を誘致した。西友宇治店は西友ストアー関西の運営で、初代店舗は小倉駅前デパートビル内に1975年3月に開業したが、わずか1年ほどの営業で移転となった。なお、小倉駅前デパートビル(現:オグラフリークス、ほぼ空き店舗)には平和堂が出店した。
その後、西友の撤退を期に2001年4月20日に全館をリニューアル。新たな核テナント「近商ストア小倉店」をはじめとして100円ショップ「ダイソー」など32店舗を誘致し、施設名も「レインボー小倉」に改称していた。その後、三津富は2004年に経営破綻している。

レインボー小倉唯一の物販店「ダイソー」7月18日閉店

レインボー小倉には近年までマクドナルドやココカラファインなどが出店していたが、核店舗である近商ストアが2018年8月26日に閉店したのを機にテナントの撤退が急速に進行。それ以降も総合衣料「オンセンド」、ドリームドリームが運営するパチンコ店「タマダロウ」、婦人服「ナカニシ」、ヘアーカット「ライム」などが継続して営業していたが、2019年に入るとそれらの多くが閉店した。

2019年に入ると館内の大部分が空き店舗となった。

7月18日にはレインボー小倉唯一の物販テナントとなっていた100円ショップ「ダイソー」が閉店(一応「休業」としている)し、フィットネス「カーブス」など館内に残っていたごく一部のサービス系テナントについても7月中に殆どが閉店する見込となった。

耐震性不足も閉館の一因か-建物は競売に

レインボー小倉は2017年3月に宇治市から耐震性に関する問題を指摘されており、その点も閉館の一因となったものと思われる。
宇治市小倉地区では近年「平和堂」や地場スーパー「オーレまるやま(旧・丸山百貨店)」といった大型小売店の閉店が相次いでいる。
周辺にはハートフレンドが運営する「フレスコ宇治店」や、ディスカウントスーパー「サンディ小倉店」、2018年7月に開業したばかりの「マツモト宇治小倉店」など多くの食品スーパーが存在するものの、レインボー小倉の閉館により、地域から大型ショッピングセンターが姿を消すことになる。
建物は競売にかけられており、耐震性もないことから閉館後は解体される可能性が高い
建物や土地の活用については未定であるものと思われるが、大都市圏の駅前という好立地であるうえ、競合スーパーが多くあるため、マンション用地になることも予想される。
(写真:浅葱さん

追記:のちに競売は取り下げられた。

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