大沼米沢店、2018年4月25日全館リニューアル-再建中の大沼、米沢店の売場を3フロアに集約

経営再建中の百貨店「大沼」(山形市)は、支店の「大沼米沢店」の売場を3階以下の3フロアに集約する改装をおこない、4月25日に全館リニューアルオープンした。

大沼百貨店米沢店。

投資ファンド傘下で経営再建中の大沼

大沼は1700年に創業。1950年に百貨店となった。
1970年には支店として米沢店、1971年には酒田店を出店し、経営規模を拡大した(酒田店は酒田大火により移転、その後ダイエーに譲渡され閉店)。2018年現在は、山形本店、米沢店、新庄ショップの3店体制となっている。
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大沼百貨店山形本店。

大沼は仙台市の大型店や県内の郊外店との競合により2016年度まで4期連続の経常損失を出すなど経営状態が芳しくなかったが、2017年度より企業再生ファンドの「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」(MTM社、東京都)の出資を受け再建を図ることを発表。折しも山形市内では十字屋山形店の閉店が決まっており、山形店、米沢店を改装することで新たな顧客の獲得に向けて動き始めていた。

大沼米沢店、売場を3階以下に-今後は本店も改装

大沼米沢店は1970年に大沼百貨店(山形市)の支店として開店。
6階建てで、売場面積は6,769㎡。山形県置賜地方で唯一の百貨店となっている。2016年度の年商は16億円であった。
改装後の米沢店は売場として1階から3階までの3フロアを活用。4階の一部は文化教室となり、5階から6階は閉鎖されることとなる。
1階は食品、化粧品、宝飾、婦人服。生鮮品の面積を拡大するなど、食品を充実させた。
2階には婦人服を集約、4階から子供服売場を縮小・移設した。
3階は従来は婦人服売場であったが、婦人服(縮小)に加えて5階からリビング売場、4階から紳士服売場を縮小・移設している。

化粧品売場の向かいにあるワールドの「シューラルー」(右)は大沼がFC運営する。

大沼米沢店の改装はあくまでも第一段で、今後も改装の可能性があるという。同店には現在飲食店が入居していないが、高齢者が多いほか、観光地である米沢城跡や上杉神社も近い店舗だけに、喫茶・休憩スペースの設置も望まれるであろう。
今後は大沼山形本店の改装も行われるという。

大沼米沢店

住所:山形県米沢市中央1-2-17
営業時間:10:00~18:30

外部リンク:大沼
ニュースリリース:大沼米沢店 新フロア案内図
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