カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

セガ、ゲームセンター運営事業から撤退-提携先の「GENDA」運営に、2022年中にもゲーセンから「SEGA」の看板消滅

セガグループなどと提携し、全国でアミューズメント事業を展開する「GENDA」(東京都大田区)は、セガグループのゲームセンター運営・アーケードゲーム開発企業「GENDA SEGA Entertainment(旧セガ エンタテインメント)」(東京都品川区)を2022年1月28日付で完全子会社化した。
セガグループはゲームセンター運営事業から撤退し、近くゲーセンから「SEGA」の名前が消滅することとなる。

池袋にあったSEGA(閉店済み)。

セガエンタを子会社化していたGENDAが完全買収

GENDAは「ミダスエンターテイメント」2018年に設立。2020年9月に社名を「GENDA」に変更した。
2020年12月には、コロナ禍で経営があったしていた「セガエンタテイメント」の株式の85.1%を取得し、傘下に収めていたほか、2021年4月にはラウンドワンとの合弁でナムコUSAの事業を買収している。
GENDA社長の片岡尚氏はモーリーファンタジーなどを運営するイオンファンタジー出身。また、社外取締役にはスクウェア・エニックス元社長の和田洋一氏がいる。
セガは2017年にジョイポリス事業を中国企業に売却したほか、コロナ禍により旗艦店を閉店させるなど、ゲームセンター運営事業の縮小が続いていた。

ゲームセンター「SEGA」は消滅、「GiGO」に

今回の買収により、旧セガ エンタテインメントの社名は「GENDA GiGO Entertainment(GGE)」となる。
また、ゲームセンター「SEGA」の店舗名は、かつてセガが屋号に用いていた「GiGO」に変更するとしている。
今後の屋号はGiGOとなる(福岡市、閉店済み)。

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ブランデつくば並木店、2022年1月28日開店-カスミ新業態1号店はウエルシアと協業、無印良品は4月開店

茨城県つくば市並木に、イオングループの食品スーパー「カスミ」による新業態「ブランデつくば並木店(BLANDEつくば並木店)」が2022年1月28日に開店した。隣接地には「無印良品つくば並木」が2022年4月に開店する。

カスミの新業態、1号店ではウエルシアと協業

ブランデつくば並木店は、ショッピングセンター「(仮称)つくば並木SC」のA棟に出店するもので、売場面積は2,353㎡。年商目標は16億円。

ブランデつくば並木。

ブランデ1号店となるつくば並木店では、コンセプトに「Food、Health、Beauty&Wellness」を掲げ、同社と同じくイオングループに属するドラッグストア「ウエルシア薬局」との協業によるビューティ&ウエルネス売場を導入する。
ウエルシア化粧品コーナーのイメージ。

食品売場のうち、青果コーナーでは近郊生産者による産直野菜やオーガニック野菜・工場野菜を、鮮魚コーナーでは関東近郊漁港直送の朝獲れ鮮魚を、精肉売場では亜麻仁をエサに配合した「亜麻仁の恵み」ブランドの牛肉・豚肉・鶏肉を、惣菜コーナーでは「ルーロー飯」「パッタイ(タイ風焼きそば)」といったアジアン・エスニックフードや植物由来の原料・野菜を多く使用した弁当などを展開。加えて新PB「ミールカスミ」を導入する。また、ショッピングセンターB棟には2022年4月下旬に「無印良品つくば並木」も開店する予定。

カスミオリジナルPBや地元飲食店協力の飲食スペースも

ミールカスミでは、食事を楽しむことを念頭に置いた商品「MiiL KASUMI」、地元ならではの商品「MiiL KASUMI marche」、お客さまの豊かな生活を演出し安心にこたえるこだわり商品「MiiL KASUMI Premium」に各商品をカテゴライズし、つくば市のイタリア料理店「アミーチ(TRATTORIA E PIZZERIA Amici)」監修のブランデ店内焼立てピッツァ・冷凍ピッツァや地元シェフ監修のドレッシング、素材にこだわったフルーツジャムといったオリジナル商品を取扱う。
また、店内には飲食スペース「Cafe&Dine A concept by U.S.M.H」を開設。サザコーヒーやアミーチといった地元レストラン協力のもと、さまざまな商品、サービス、コミュニケーションの場を提供するとしている。
ブランデつくば並木「Cafe&Dine」。

会員制プログラムなど実験要素も展開、4月には2号店も

ブランデつくば並木店では「Scan&Go ignica」アプリを活用した同社初となる会員制プログラム「BRANDE Prime」を導入する。プログラムは「Bronze会員」(年会費無料)、「Silver会員」(年会費税込3,000円)、「Gold会員」(年会費税込5,000円)の3段階に設定。(2022年3月31日までの入会で年会費1年分をポイント還元)
全会員を対象にオリジナルエコバッグの配布と会員様感謝デー(木曜日/Scan&Go利用者ポイント10倍)を行うほか、有料会員を対象に共通サービスとして誕生日月のポイント配布や医療相談アプリ「LEBER」の無料利用権や管理栄養士によるヘルスサポート、季節のお花プレゼント(年2回)、オンラインデリバリー配送料無料といった特典を提供。有料会員のうち最上位となるGold会員には大手百貨店「高島屋」法人営業部おすすめ商品や旅行プランの優待、コーヒーサービス(1日1杯)を提供する。
会員制プログラム「BLANDE Prime」。

カスミは2022年4月にブランデの2号店「ブランデつくば研究学園店」の開店を予定しており、今後も「KASUMIが提案する新しいスーパーマーケットのカタチ」が広がるとみられる。

ブランデつくば並木店

住所:茨城県つくば市並木4丁目3-2
営業時間:午前10時~午後9時

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ラオックスビューティーエアポート吉祥寺店、2022年1月28日開店ーアジアコスメ業態2号店、ジェットスターと提携も

東京都武蔵野市のJR中央線吉祥寺駅近くに、総合免税店大手「ラオックス」(東京都港区)のアジアコスメ専門店「ラオックスビューティーエアポート吉祥寺店」が2022年1月28日に開店する。ラオックスビューティーエアポート吉祥寺店。

ラオックス新業態「アジアコスメ専門店」の2号店

ビューティーエアポート吉祥寺店は中道通り沿い、「ユニクロ吉祥寺店」の隣の建物の1階に入居。店舗面積は98㎡。すぐ近くにはラオックスが2021年11月に出店したアジアン食品専門店「亜州太陽市場吉祥寺店」も立地している。
なお、ビューティーエアポートの店舗としては自由が丘店(世田谷区)に次ぐ2号店となる。

100種類1200アイテムを品揃え

ビューティーエアポート吉祥寺店では韓国を中心に中国、タイ、台湾のアジアコスメ100種類1200アイテムを揃える。
また、日本初上陸の商品として韓国の「MIGUHARA」(ミグハラ)の美容液・シートマスク、中国の「CATKIN」(キャットキン)の山海魂シリーズ、タイの「4U2」(フォーユーツー)のハーダーリキッドリップシリーズを導入する。
さらにシートマスクは実店舗では日本最大級となる160種類以上を品揃えする。
店内には気になった商品を試すことのできるタッチアップスペースも設けられるという。大量に並んだシートマスク。(写真は自由が丘店)

ジェットスターとのキャンペーンも開催

吉祥寺店の開店とジェットスター就航10周年を記念してラオックスとジェットスターのタイアップキャンペーンも開催される。
2022年1月28日から2022年2月28日まで、ジェットスターの搭乗券をビューティーエアポート吉祥寺店、自由が丘店で提示すると、購入金額が10%オフとなる。
また、2022年1月28日から、吉祥寺店で1回に合計3,000円以上購入した客に、ジェットスターグッズやコスメグッズといった景品が当たるハズレなしの抽選会を開催。
このほかにも吉祥寺店の内装がジェットスター仕様になったり、ジェットスターのキャビンクルーが提案するコスメコーナーが設置される。

ラオックス、「日本人向け」店舗を多店舗化へ

ラオックスはコロナ禍で総合免税店業態が不振の中、「日本人客シフト」を進めている。
2021年11月には武蔵野市吉祥寺に新業態のアジア食材専門店を開店させたほか、2021年12月には東急自由が丘駅近くに新業態のアジアコスメ専門店を出店しており、いずれもターゲットは日本人向けとなっている。
ラオックスは都商研の取材に対し「幅広い年齢層が住んでいる場所と、駅ビルや商業施設などの2つの場所でビューティーエアポートのテストをしたい」(飯田社長)と答えており、今後もビューティーエアポートの出店が続く可能性が高い。

ラオックスビューティーエアポート吉祥寺店

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目2−2 LuLuビル1階
営業時間:11時~19時半

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オーケー豊玉南店、2022年1月26日開店-西武池袋線と新宿線に挟まれたディスカウント激戦区に

東京都練馬区の社会福祉法人慈生会(綜合東京病院/カトリック徳田教会)近くに、オーケーのディスカウント食品スーパー「オーケー豊玉南店」が2022年1月26日9時に開店した。

豊玉南のオーケー、小規模ながら店内厨房や駐車場併設

オーケー豊玉南店の建物は地上4階建で営業フロアは2階のみ、売場面積は663.18㎡。自社グループが所有する。
豊玉南店は同社ディスカウントスーパー業態の店舗として、生鮮3品(青果・水産・精肉)に加え、店内製造の惣菜・ピザや酒・日用品を展開。ピロティ構造の採用により、小規模な都市型店舗ながら駐車場を併設する。

オーケー豊玉南店。

西武線に挟まれた住宅街、ディスカウント激戦区に

豊玉は都営大江戸線・西武池袋線と西武新宿線に挟まれた住宅街で、スーパーも長らく数少なかった。しかし、2011年4月の食品スーパー「東武ストア練馬豊玉店」開店を皮切りに、2013年11月には東京都道318号環状七号線沿いに会員制卸売食品スーパー「C&Cタジマヤ環七豊玉支店」(移転リニューアル扱い)が開店、2015年9月には現在のオーケーそばにイオン系の都市型食品スーパー「まいばすけっと練馬豊玉中1丁目店」が開店、2016年6月にはタジマヤそばにウォルマートグループ(当時)初のネットスーパー配送拠点併設ハイブリッド型店舗「西友豊玉南店」が開店、2017年1月にはウエルシア跡にイオン系の食品ディスカウント「ビッグ・エー練馬豊玉店」が開店するなど、直営面積1,000㎡を下回る小型店の出店が相次いでいる。
東武ストアなど一部を除けば、各店舗ともに同業他社と比べ低価格志向が強く、オーケーの出店によりディスカウント激戦区としての色合いがより濃くなった。

オーケー豊玉南店

住所:東京都練馬区豊玉南1-1-14
営業時間:8時30分~21時30分
(開店当日は9時開店、当面の間21時閉店)

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サニーTSUBAKI、2022年2月27日までに全店閉店-「フジ」「スーパーABC」に転換、旧経営陣色一掃へ

四国流通大手でイオンと業務資本提携する「フジ」(愛媛県松山市)は、同社完全子会社となっている「サニーTSUBAKI(サニー椿)」が運営する全3店舗「サニーTSUBAKI道後店」「サニーTSUBAKI桑原店」「サニーTSUBAKI古川店」を2022年2月27日までに閉店する。

サニー椿、一斉閉店と商品券騒動が起きていた

サニーTSUBAKIは1954年に愛媛県東宇和郡野村町(現西予市)で創業。同社は長らく「サニーマート」の屋号を掲げ営業していたが、以前より高知県に本社を置く地場大手など、類似名称のスーパーが複数存在したこともあり、2014年7月に現在の屋号に改称した。屋号改称後は、同社桑原哲也専務(当時、通称:てっちゃん)を前面に押し出す販促キャンペーンで知名度向上を図ったが、2018年6月27日に本店を除く全店が一斉閉店、同年6月28日に民事再生法適用を申請するなど経営悪化が表面化したため、プレミアム商品券(てっちゃん商品券)を持つ多くの市民が押し寄せる騒ぎとなった。

サニーTSUBAKI道後店。

その後、同社は同年7月24日にフジ(フジカンパニーズ)による商品供給支援のもと桑原店・道後店を営業再開し、2019年2月にフジとスポンサー契約を締結。2020年4月11日に再生計画認可決定を確定し、同年4月17日にフジの完全子会社となった。

てっちゃん色一掃、屋号も消滅

サニーTSUBAKIはフジカンパニーズ入りを機に、フジと共通のEDLP型販促企画や電子マネー付ポイントカード、フジ開発商品を段階的に導入するなど再建を図っていた。その一方、同社はフジが傘下に収めた同業他社(ピュアークック・ニチエー・スーパーABC・ニチエー)と異なり、店舗譲受を含めた新規出店やWeb上での情報発信(自社サイトの再開設など)がなく、店舗利用客からも旧経営陣による不祥事や騒動を連想する声が今もなお数多くみられていた。
サニーTSUBAKIを傘下に収めたフジは、2018年10月にイオンと資本業務提携を締結し、2022年3月にイオングループのマックスバリュ西日本(MV西日本)と持株会社を設立、2024年3月までにMV西日本と合併する方針を示しているため、フジが傘下に持つ食品スーパー事業会社の整理とサニーTSUBAKI旧経営陣色の一掃が狙いにあるとみられる。

サニツバ跡、「フジ」とフジ傘下「スーパーABC」に

サニーTSUBAKI3店舗のうち、道後店・桑原店は2022年2月13日午後7時をもって閉店、古川店は2月27日午後7時をもって閉店する。なお、道後店・桑原店は、2014年にフジ傘下となった「スーパーABC」を運営する「フジマート四国」への移管と改装を経て、3月4日に「スーパーABC道後樋又店」、3月5日に「スーパーABC桑原店」として新装開店する。
また、古川店は建替工事とフジへの移管を経て、2022年12月にフジの店舗(店名未定)として新装開店するとしている。

サニーTSUBAKI3店舗中2店舗はABCに転換する。

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リピカ羽曳野、2022年1月21日開業-「ラ・ムー」「キリン堂」「ヤマダデンキ」核のショッピングセンター

大阪府羽曳野市西浦の国道170号線沿いに、グルーヴHDのショッピングセンター「リピカ羽曳野」が2022年1月21日に開業した。

羽曳野に「ラ・ムー」核のショッピングセンター

グルーヴは2001年7月に設立。関西と鹿児島県鹿屋市を中心に不動産投資事業や飲食事業を展開するほか、グループ会社を通じて化粧品事業を展開する。
リピカ羽曳野の建物は平屋建5棟、敷地面積は約24.584㎡、開発総面積は約27,128㎡、延床面積は約8,800㎡。駐車場台数は351台、駐輪場台数は204台。

リピカ羽曳野。(空撮写真)

施設名の「リピカ」は「LIFE(生命・生活)が「ピカ」っと光輝く」という意味を込めた造語で、同社初の商業施設ブランドとなる。リピカ羽曳野では、家電量販店「ヤマダデンキ」とカフェ「コメダ珈琲店」開店を皮切りに、1月26日に元気寿司のオールオーダー型非回転寿司店「魚べい」、1月27日には大黒天物産の食品ディスカウントストア「ラ・ムー」とドラッグストア「キリン堂」が開店する予定。羽曳野市の主要道路にあたる国道170号線沿いで地域経済の活性化を担う施設になることを期待しているとしている。

南阪奈道路開通を境に開発進む西浦、競争激化も

羽曳野市西浦は、市中心部の近鉄古市駅周辺から離れていることもあり、2000年代初頭まで田畑が目立つ地域であった。しかし、2004年の南阪奈道路開通・羽曳野インターチェンジ(羽曳野IC)開設を機に、宅地開発やロードサイド型商業施設の開発が本格化した。2015年夏には食品スーパー「ライフ」とホームセンター「コーナン」による複合店舗が、2019年春には産直食品スーパー「産直市場よってって」とドラッグストア「ディスカウントドラッグコスモス」による複合店舗が開業したが、既存施設を上回る規模のショッピングセンターが開業したことで、近隣施設の集客力に便乗したロードサイド型店舗のさらなる出店や同業種間による競争の激化も見込まれるだろう。

リピカ羽曳野

住所(施設):大阪府羽曳野市西浦2丁目1834番・外(計47筆)
営業時間:24時間営業(ラ・ムー)

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ゆめマート門司新館、2022年1月23日閉店-旧丸和、しまむらなど出店の別館閉店で大幅減床

福岡市北九州市門司区の門司駅近くにあるイズミグループのショッピングセンター「ゆめマート門司新館(しまむら門司ファッションモール)」が2022年1月23日に閉館する。

丸和・サッポロビール系の大型総合スーパーとして開業

ゆめマート門司は1972年10月に総合スーパー「門司丸和」として開店。本館の建物は地上3階建で店舗面積は5,651㎡。
門司丸和は開店当初、地場大手スーパー「丸和」と大手ビールメーカー「サッポロビール」が出資する同名の合弁会社による運営であったが、1994年8月に丸和運営の総合スーパー「丸和門司店」としてリニューアルを実施。隣接する平面駐車場に新館を建設することで2館体制のショッピングセンターとなった
ゆめマート門司本館。(旧丸和門司本館)

丸和門司店は2011年5月に広島地場大手スーパー「ユアーズ」運営に移行。2015年10月にイズミ傘下となったユアーズにより、同店は2017年4月に直営食品売場を核とするショッピングセンター「ゆめマート門司」に業態転換した。その後、2019年3月にはイズミグループの地域子会社再編により「ゆめマート北九州(旧スーパー大栄)」運営となった。

新館は北九州初のしまむらファッションモールだった

ゆめマート門司新館は「丸和門司店新館」として開店。建物は地上3階建で店舗面積は1,274㎡。
開店当初は直営主体のフロア構成であったが、2006年11月に100円ショップ「シルク」を導入するリニューアルを実施。2008年12月には新館全フロアをしまむらグループ北九州初となる複合大型衣料品店「門司ファッションモール」に転換するリニューアルを実施した

ゆめマート門司新館。(しまむら門司ファッションモール)

以後、しまむらの低価格衣料品店「ファッションモールセンターしまむら」と同社のベビー・子供用品店「バースデイ」による“事実上のしまむらビル”と化していたが、13年の営業に幕をおろすこととなった

閉店セール中のしまむら門司ファッションモール。


しまむらによる閉店案内。

隣接する立体駐車場は撤去したばかり、後継店は未定

ゆめマート門司は、2021年12月に隣接する立体駐車場の平面駐車場化(第一交通産業運営/提携継続)を実施したばかりであった。店舗関係者によると新館の後継店は決まっていないとのこと。
丸和と並び、門司中心部の商業核であった「とみやま門司店」(2015年12月建替リニューアル)同様、その姿を大きく変えることとなりそうだ。

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コクミン、ウエルシアが2022年6月付で子会社化ーコクミンドラッグ、イオングループに

ドラッグストア最大手でイオングループの「ウエルシアホールディングス」(東京都千代田区)は2022年1月18日、関西を中心にドラッグストア「コクミンドラッグ」等を運営する「コクミン」(大阪市住之江区)と「フレンチ」(同)を買収すると発表した。ウエルシアは2022年6月1日付でコクミンとフレンチを子会社化する。コクミンドラッグ関空第1ターミナル店(大阪府泉南郡田尻町)。

ウエルシア、関西地盤の老舗ドラッグストアを買収

コクミンは1935年に現在の大阪市住之江区で創業。ドラッグストア業界の中では老舗で、最盛期の1990年代後半には関西を中心に全国で約260店ほどを展開し、「マツモトキヨシ」(千葉県松戸市)と並び業界トップクラスの企業と評された。繁華街や商業施設、空港など都市部や施設内を中心に店舗展開をしているのが特徴。
フレンチは化粧品を主体とした店舗を展開しており、以前はコクミンの子会社であった。
現在は北海道から九州まで、コクミンとフレンチを合わせて173店舗を運営しており、2019年度の売上高は約630億円。なお、両社は不動産賃貸業の「三絹」(大阪市住之江区)のそれぞれ関連会社及び完全子会社である。
ウエルシアは2022年6月1日付でコクミンの株式の76.26%、フレンチの株式の100%を取得し、子会社化する。取得額は未定という。コクミン関空店(大阪府泉南郡田尻町)。

ウエルシア、コクミン買収で未出店地域・都市部を強化

ウエルシアはドラッグストア業界最大手でグループ全体で2,312店舗(2021年11月末時点)を展開し、約9,497億円(2021年2月期)の売上高を誇る。ウエルシア姫路亀山店(兵庫県姫路市)。

近年ドラッグストア業界では再編が進んでおり、2021年10月には業界4位の「マツモトキヨシ」と業界7位の「ココカラファイン」が経営統合し、新会社が発足した。
ウエルシアは未出店地域への出店を強化しており、2021年12月には中四国地盤で「スーパードラッグひまわり」を展開する「ププレひまわり」(広島県福山市)を子会社化、中四国地方の店舗数を倍増させた。ウエルシア傘下のププレひまわりの店舗(岡山市中区)。

ウエルシアグループは現在北海道に店舗がなく、九州地方も僅か3店舗を展開するのみである。コクミンは北海道に9店舗、九州地方に17店舗(いずれも2020年4月時点)を展開しており、今回の買収で両地方での店舗展開の足掛かりにする狙いもある。
また、ウエルシアは郊外型の店舗を中心に展開している。コクミンは商業施設や繁華街といった都市部を店舗展開の中心にしており、今回の買収でウエルシアが手薄な都市部の店舗の増加及び出店ノウハウを獲得する狙いもあるとみられる。地下街に立地するコクミンの店舗(大阪市中央区)。

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ストライプデパートメント、2022年3月31日までに終了-百貨店向けECサイト運営代行「DaaS」、4月には会社清算

アパレル大手「ストライプインターナショナル」(本社:岡山市北区)は、子会社が運営するECサイト「ストライプデパートメント(STRIPE DEPARTMENT)」と百貨店向けECプラットフォーム「DaaS(Department EC as a Service)」を2022年3月31日までに終了。2022年4月30日をもって会社を解散する。

ストライプデパートメントのポップアップショップ。

百貨店の課題解決掲げたストライプの「ECデパート」

ストライプデパートメントは、2017年2月にストライプとソフトバンクの合弁会社として設立。2018年2月に同名ECサイトの運営を開始した。
上質を知る大人たちのためのECデパートメント」をコンセプトに、開始当初から約600ブランド、6万アイテム超を展開。パーソナルスタイリストによる商品提案サービス「Personal Styling」(1回1,000円/商品購入者は無料)や一度に3着まで申込可能な試着サービス、AIチャットボットといった“接客”を導入していた。

地方百貨店の加盟相次いだ「DaaS」

さらに、ストライプデパートメントは2019年9月に百貨店向けEC開設・運営代行サービス「DaaS」を開始。
店舗数や取扱ブランドの減少といった「国内百貨店が抱える様々な課題解決」を目的として掲げ、加盟百貨店各社が独自の屋号を冠したECサイト(百貨店側のイニシャル・ランニングコストは0円)に送客することで手数料収入を得るビジネスモデルが特徴で、開始当初は「大和」(本社:石川県金沢市)と「トキハ」(本社:大分市)によるポップアップストア開設といった販促も打ち出していた。
また、ネット通販のノウハウや資本に課題をもつ百貨店に参画を呼びかけていた。

ストライプデパートメント・DaaSのシステム。

ストライプデパートメント(DaaS加盟百貨店含む)は2021年4月に会員数20万人を突破、11月には「八木橋」(本社:埼玉県熊谷市)が全国13社目としてDaaSに加盟するなど、加盟百貨店数・会員数ともに増加傾向にあった。

突然の終了で各社のEC戦略に影響も?

ストライプデパートメントによると試着やスタイリングといった各種接客サービスは1月31日をもって終了、ECサイトでの営業は2月28日をもって終了、アカウント情報の確認などは3月31日をもって終了するが、詳細な日程は調整中としている。
同社の解散は「諸般の事情」によるもので、加盟百貨店各社のWebサイトなどを通じて「あくまでECサイトの終了であり、加盟百貨店の運営・営業には一切の営業はない」と告知しているが、唐突なDaaSのサービス終了は百貨店各社のオムニチャネル戦略に少なからず影響を及ぼすものとみられる。

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ニトリ マロニエゲート銀座店、2022年1月10日閉店-旧プランタン銀座、1月14日開店の晴海トリトンスクエア店に事実上移転

東京都中央区にある百貨店(事実上のユニクロビル)「マロニエゲート2」(旧・プランタン銀座)の核店舗の1つ「ニトリ マロニエゲート銀座店」が、2022年1月10日に閉店した。

マロニエゲート銀座2。

旧プランタン銀座のニトリ東京都心1号店、7年で閉店

ニトリ マロニエゲート銀座店は2015年4月に百貨店「プランタン銀座」6階にニトリ東京都心1号店として開店。
プランタン銀座が2016年12月に閉店した後、2017年3月には5階~6階に増床リニューアルした。増床後の店舗面積は約2,970㎡であった。
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2016年12月に閉店したプランタン銀座。

マロニエゲート2は2020年6月のリニューアルにより、館内の殆どのフロアがユニクロとなったが、ニトリはユニクロに次ぐ売場面積のテナントであった。

ニトリ マロニエゲート銀座店。

跡地は未定-トリトンスクエアに新店開業

ニトリ跡のテナントについては、2022年1月時点は発表されていない。先述したとおり、2020年よりマロニエゲート銀座2は売場の大部分がユニクロとなっているため、同社グループの店舗の増床も考えられよう。
なお、ニトリは1月14日に「ニトリデコホーム 晴海トリトンスクエア店」を開店させており、事実上の店舗移転となる。

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