鳥取県米子市のJR境線後藤駅近くにある大型ショッピングセンター「ホープタウン」跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ米子店」が2024年5月ごろに開店する。
メガドンキ米子店。(ettoニュースリリースより)
マイカル系だった米子の老舗ショッピングセンター
ホープタウンは1982年7月に開業、建物は地上3階建で店舗面積は11,763㎡。
関係者によると、開業当初は流通大手「ニチイ(マイカルを経て現在のイオンリテール)」と提携関係にある地場衣料品店「菊屋」子会社「米子ホープタウン」による運営店舗であったが、菊屋とニチイの合弁会社の経営統合にともない「サンメルト米子ホープタウン」に店名を変更。1993年には近隣ニチイ系8社との経営統合にともない「サンインニチイホープタウン店」となった。
その後、サンインニチイホープタウン店は、マイカルグループ再編にともない「ホープタウンサティ」「米子サティ(2代目)」に店名を変更、2001年の親会社経営破綻を機に地場資本の「ホープタウン」として再び独立した。
ホープタウンは再独立後、地場資本の地域密着型商業施設として地域教育や福祉に積極的に関与。運営会社再編の過程でイオン所有となっていた建物を買い戻し、リニューアルを進めるなど、米子市を代表する大型店のひとつとして営業を続けていた。
閉店前のホープタウン。
しかし、2021年8月に核店舗のスーパー「マルイホープタウン店」が競合店との競争激化や施設老朽化、コロナ禍による需要低迷を背景に撤退。専門店によるスタンプカード廃止などサービスの縮小が目立つようになり、2022年1月31日に閉店した。
閉店後「マルシェ型施設」計画も約2年間停滞
ホープタウンは閉店後、2022年2月に地場大手パチンコ「東大産業(デルパラ)」関連会社の「etto」と商業施設コンサルティング「トリニティーズ」との連携のもと、コンセプトに「YONAGO the Marche(ヨナゴ・ざ・マルシェ)」を掲げた食主体のマルシェ型商業施設として再生する方針を発表。
東大産業グループが推進するグランピング事業との連携を始め、地域資源を活かした施設をめざし、2023年から段階的に新装開業予定であったが、営業再開が遅れていた。
地域初「巨大ドンキ」にホープを託した再生めざす
MEGAドン・キホーテ米子店の店舗面積は12,499㎡。駐車場台数は857台相当。
ettoの発表によると、ホープタウン閉店後に行ったアンケートなどでドン・キホーテの出店を求める声が多くあったといい、館内の全床を用いて、ドンキのほか100円ショップ、アミューズメント、飲食店、教室など複数の専門店の出店も予定されているという。
山陰地方のドン・キホーテは2015年12月開店のMEGAドン・キホーテ出雲店(売場面積2,948㎡)、2016年11月開店の鳥取本店(売場面積2,376㎡)に次ぎ3店舗目、鳥取県内では2店舗目。
米子市近郊にはドンキがないため地域初出店で、ドンキとしても旗艦店級の大型店となりそうだ。
ettoは車・鉄道などで30分圏内から集客するドンキとしては比較的広域商圏型の店舗とし、米子の街づくりにも寄与することをめざすとしている。
MEGAドン・キホーテ米子店
鳥取県米子市米原二丁目1-1
営業時間:未定
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