カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

福屋百貨店宮内店、2019年8月31日閉店-ロードサイドの小型百貨店、競争激化が影響か

広島県廿日市市のロードサイド型小型百貨店「福屋百貨店宮内店」が2019年8月31日に閉店する。

福屋宮内店(ストリートビューより)。

競争激化する広島西部、廿日市の福屋も閉店へ

福屋宮内店は1991年6月開業。建物は2階建てで、売場面積は627㎡。広島県道30号線沿いのロードサイドへの出店であった。取扱品目は婦人服、化粧品、銘菓、贈答品など。
当時の廿日市市は人口の増加が著しく、また1990年に開業した岡山に本店を置く百貨店「天満屋アルパーク店(2020年1月閉店予定)」が絶大な人気を集めていたことから、福屋も地元客を逃したくないとの思いで支店を開設したと考えられる。

アルパークの天満屋。

広島西部では、2015年6月にイズミのショッピングセンター「ゆめタウン廿日市」、2017年4月にイズミの生活提案型ショッピングセンター「LECT(レクト)」が相次ぎ開業。贈答品需要もこちらに流れていることが予想され、天満屋の閉店を前にロードサイドの小型百貨店も28年の歴史に幕を下ろすこととなった。
福屋宮内店では、8月15日より閉店セールが開催されている。

関連記事:天満屋広島アルパーク店、2020年1月31日閉店-三井不動産系から大和ハウスに施設売却
関連記事:エディオン広島本店、2019年6月21日全面開業-旧店の建て替え完成
関連記事:JR広島駅ビル、20階建てに建替えへ-ASSEは2020年春閉館、広電「2階乗り入れ」に
関連記事:ジ・アウトレット広島、2018年4月27日開業-イオン、西風新都に「地域創生型商業施設」

湯~園地、2019年は8月31日・9月1日に開催-別府ラクテンチ

大分県別府市の遊園地「ラクテンチ」で期間限定の温泉テーマパーク「湯~園地」が2019年8月31日・9月1日に開催される。
p1010115-s
会場となるラクテンチ。

湯~園地、2019年も開催-「ナイト湯~園地」も

もともと「湯~園地」計画は、別府市長が別府市が作成した「湯~園地」PR動画が100万再生を突破した際に計画を実現させると公約したもの。
温泉と遊園地を組み合わせたテーマパークで、第一段はクラウドファンディングで資金を集め2017年7月29日~31日に開催された。その後、2018年9月には子供向けイベント「こども湯~園地」を開催している。開催地はいずれも1929年開店の遊園地「ラクテンチ」となっている。
yuenchi_beppu1
100万再生を突破した「湯~園地」動画(別府市作成)。

第3回となる今年は「こども湯~園地」と「ナイト湯~園地」の2イベントを実施。
第1回と同じく、音楽作家の清川進也がプロデュースをおこない、ミストブランコなど4つの特別アトラクションが開設される。
それに加えて「夏休み最終日」の実施であるため、夏休みの宿題を手伝うイベントも開催されるという。
なお、小学生以下は入場無料。また、9月1日にはTPDの脇あかりさんが来園する。

ラクテンチの常設アトラクション「あひる競走」。

関連記事:トキハ別府店、2019年9月に全館リニューアル-「攻め」の経営で新時代の地方百貨店像描く
関連記事:別府杉乃井ホテル、2025年までに全面リニューアル-九州最大級のホテル、投資額400億円以上で「更に巨大化」へ
関連記事:トキハ本店・ヴィトン跡に「スタバ」、2019年5月4日開店-スタバ、別府公園にも出店
関連記事:ラクテンチ、地元企業が買収-2018年6月から新会社の運営に
関連記事:動画で話題の「湯~園地」、2017年7月開園-別府ラクテンチ、期間限定で

大沼米沢店、1階のみで営業継続へ-2019年9月から本格営業開始

2019年8月15日に閉店した山形県米沢市にある百貨店「大沼米沢店」が、1階部分に縮小して営業継続する方針を閉店日に明らかにした。

大沼米沢店。

大沼米沢店、縮小で存続へ

大沼は1700年に現在の山形市七日町で創業。1950年7月に百貨店業態となった。同社は長らく創業家による企業経営が行われていたが、競争激化や店舗の耐震補強、改修に多額の資金が必要になることから、2017年に企業再生ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」(MTM社、東京都)の傘下となっていた。しかし、経営問題により2019年3月からは大沼の幹部社員で設立した「大沼投資会社」の運営となっていた。

大沼本店。

大沼米沢店は1970年11月に大沼の支店として開業。建物は地上6階建で、売場面積は6,769㎡。数年前から売場を5階までに、そして2018年4月に3階までに縮小していたが、経営問題もあり2019年8月15日限りでの閉店を発表していた。
大沼は閉店後に建物を売却、小型店を米沢市内に開設するとしていたが、8月中に現店舗1階で暫定営業を開始、9月中旬ごろに本格的に縮小営業再開する方針に改めた。

大沼米沢店1階。

取り扱い品目はアパレル、ギフト、食品、銘菓、化粧品など。
大沼は建物を売却し、その後に店舗を再移転させたい意向を示しているものの、現店舗は駅から離れた商店街の立地であり、不動産需要も活発であるとはいえないため、当面は現店舗での縮小営業のままとなりそうだ。

関連記事:ななっく、2019年6月2日閉館-親会社の経営難で、大沼にも影響か
関連記事:大沼、再び「地元資本」に-2019年3月から、企業再生ファンドとのトラブルで
関連記事:大沼、企業再生ファンドに経営譲渡で再建へ
関連記事:大沼米沢店、2018年4月25日全館リニューアル-再建中の大沼、米沢店の売場を3フロアに集約

 

レインボー小倉、2019年7月閉館-旧・西友→近商ストア、建物は競売に

 京都府宇治市の近鉄小倉駅前東口・旧国道24号線沿いにある大型ショッピングセンター「レインボー小倉」が、2019年7月に閉店していたことがわかった。

レインボー小倉。

レインボープラザ1号店、当初の核店舗は「西友」

レインボー小倉は1976年6月に「レインボープラザ小倉宇治」(三津富小倉ビル)として開業。駅西口に存在した小倉駅前デパートビル(平和堂小倉店)と並び、宇治市小倉地区を代表する大型小売店であった。建物は地上4階・地下1階で、売場面積は9,822㎡。このほかに立体駐車場を備える。
レインボープラザは地場不動産デベロッパー「三津富」のSC事業ブランドで、小倉宇治はその1号店であった。開発テーマは「地域に時代の新風を吹き込む」で、核店舗として近接地で営業していた「西友宇治店」を誘致した。西友宇治店は西友ストアー関西の運営で、初代店舗は小倉駅前デパートビル内に1975年3月に開業したが、わずか1年ほどの営業で移転となった。なお、小倉駅前デパートビル(現:オグラフリークス、ほぼ空き店舗)には平和堂が出店した。
その後、西友の撤退を期に2001年4月20日に全館をリニューアル。新たな核テナント「近商ストア小倉店」をはじめとして100円ショップ「ダイソー」など32店舗を誘致し、施設名も「レインボー小倉」に改称していた。その後、三津富は2004年に経営破綻している。

レインボー小倉唯一の物販店「ダイソー」7月18日閉店

レインボー小倉には近年までマクドナルドやココカラファインなどが出店していたが、核店舗である近商ストアが2018年8月26日に閉店したのを機にテナントの撤退が急速に進行。それ以降も総合衣料「オンセンド」、ドリームドリームが運営するパチンコ店「タマダロウ」、婦人服「ナカニシ」、ヘアーカット「ライム」などが継続して営業していたが、2019年に入るとそれらの多くが閉店した。

2019年に入ると館内の大部分が空き店舗となった。

7月18日にはレインボー小倉唯一の物販テナントとなっていた100円ショップ「ダイソー」が閉店(一応「休業」としている)し、フィットネス「カーブス」など館内に残っていたごく一部のサービス系テナントについても7月中に殆どが閉店する見込となった。

耐震性不足も閉館の一因か-建物は競売に

レインボー小倉は2017年3月に宇治市から耐震性に関する問題を指摘されており、その点も閉館の一因となったものと思われる。
宇治市小倉地区では近年「平和堂」や地場スーパー「オーレまるやま(旧・丸山百貨店)」といった大型小売店の閉店が相次いでいる。
周辺にはハートフレンドが運営する「フレスコ宇治店」や、ディスカウントスーパー「サンディ小倉店」、2018年7月に開業したばかりの「マツモト宇治小倉店」など多くの食品スーパーが存在するものの、レインボー小倉の閉館により、地域から大型ショッピングセンターが姿を消すことになる。
建物は競売にかけられており、耐震性もないことから閉館後は解体される可能性が高い
建物や土地の活用については未定であるものと思われるが、大都市圏の駅前という好立地であるうえ、競合スーパーが多くあるため、マンション用地になることも予想される。
(写真:浅葱さん

追記:のちに競売は取り下げられた。

関連記事:MEGAドン・キホーテ京都山科店、2019年4月7日閉店-ドンキグループ400号店、わずか1年半ほどで
関連記事:京都経済センター・すいな室町、2019年3月16日開業-京都産業会館跡、ポケモンセンターが移転
関連記事:OH!ME大津テラス、2018年4月27日開業-「未完成」の船出、シャンゼリゼを意識した賑わいの場めざす

マツキヨとココカラ、経営統合協議を開始-2019年8月14日に発表、売上高「約1兆円」に

ドラッグストア大手「マツモトキヨシHD」(千葉県松戸市、以下マツキヨ)と「ココカラファイン」(神奈川県横浜市、本店は大阪府大阪市、以下ココカラ)は、経営統合に向けた協議を開始することを2019年8月14日に発表した。

ココカラファインの旗艦店(大阪市)。

スギ薬局も統合を打診していたが…。

マツモトキヨシは1932年12月に千葉県松戸市で「松本薬舗」として創業。首都圏地盤であったが、2000年以降からイズミと提携し「ゆめドラッグ」を展開、九州地盤の「ミドリ薬品」を傘下に収めるなど、地方における店舗網の強化を進めている。
ココカラファインは2008年4月に首都圏地盤の「セイジョー」と関西地盤の「セガミ」の経営統合により設立。2010年10月には関西地盤の「アライドハーツHD」(ライフォート・ジップドラッグ)と経営統合している。
マツキヨ・ココカラの経営統合は、2019年4月26日に発表された「資本業務提携に関する検討・協議」を発端としたもの。その後、ココカラに対してスギHD(スギ薬局)も経営統合を打診したが、ココカラの取締役会はマツキヨHDと経営統合したほうが大きな相乗効果があると判断したという。

スギ薬局。

売上高1兆円、アジア2位の巨大チェーンに

マツキヨHDはドラッグストア業界国内5位(かつては1位)、ココカラは7位(かつては3位)であるが、経営統合後の売上高は約1兆円と業界首位のツルハHD(北海道札幌市)の8000億円弱を大きく上回り、国内で首位・アジア全体でも「ワトソンズ」(香港)に次ぐ2番目の規模の巨大ドラッグストアチェーンとなる(2018年度数値より)。

ドラッグストア大手7社の売上推移(各社決算により作成)。

ニュースリリース:株式会社マツモトキヨシホールディングスとの経営統合の協議開始についてのお知らせ(ココカラファイン)
関連記事:ココカラファイン、スギ薬局と経営統合の検討開始-マツキヨも参加で「巨大ドラッグストア」誕生か

関連記事:マツモトキヨシHD、ココカラファインと資本業務提携の検討開始-「国内最大手」誕生なるか
関連記事:ディスカウントドラッグコスモス薬局広尾駅店、2019年4月17日開店-コスモス、東京初出店は「狭小店」
関連記事:ツルハホールディングス、ドラッグストア業界第1位に-静岡の「杏林堂」買収で
関連記事:ドラッグストアモリ、ザグザクを傘下に-株式の約6割を取得

イオン藤井寺ショッピングセンター、2019年9月14日開業-イオンモール跡、ダイエーを核店舗に65店が出店

大阪府藤井寺市の近鉄藤井寺駅前にあった「イオンモール藤井寺」跡地に「イオン藤井寺ショッピングセンター」が2019年9月14日に開業する。

イオン藤井寺ショッピングセンター(撮影:さわらさん)。
外壁には「藤」の花のイメージも設置される予定。

イオンモール跡、地域密着型のショッピングセンターに

イオン藤井寺ショッピングセンターの前身となる「ダイヤモンドシティ藤井寺ショッピングセンター」は1973年12月に総合スーパー「ジャスコ藤井寺店」を核として開業。1988年には「藤井寺アプト」(アプト館)を新設する増床を実施、複数回にわたる改装を実施することで、地域一番店としての地位を確立した。
その後、運営会社再編の一環として2007年8月に施設名を「イオンモール藤井寺」に改称、2011年3月に核テナントの店舗名を「イオン藤井寺店」に改称したが、施設の老朽化に伴う建替えのため、2014年2月28日をもって閉店していた。
イオンモールは当初、建替前と同様に総合スーパー(イオンスタイル)を核に据えた商業施設としての営業再開を計画していたが、施設規模の縮小を伴う度重なる計画見直しもあり、食をテーマとした地域密着型商業施設として一新することが決定していた。

核店舗はダイエーの「フードスタイル」-65店出店

イオン藤井寺ショッピングセンターの総賃貸面積は約15,300㎡。
コンセプトに「藤井寺Neighbor Food Center」を、施設コンセプトに「〜地域の皆さまに寄り添うショッピングセンターをめざして〜『これまでも、これからも。まちと人の、すぐそばに。』」掲げる。

館内「フードパーク」イメージ。

核店舗はダイエーの食品スーパー「イオンフードスタイル藤井寺店」で、テナント数は65店舗。そのうち雑貨「ピーチクラブ」、きもの「松葉」、化粧品「べにや」など15店が旧店からの再出店となる。

エントランス(撮影:さわらさん)。

大型テナントとしてはイオングループの靴量販店「ASBee fam.」家電量販店「ジョーシン」、ニトリの小型店「ニトリエキスプレス」、ファストファッション「GU」、100円ショップ「ダイソー」、ドラッグストア「ココカラファイン」、書店「アバンティ」、ゲームコーナー「プラザカプコン」などが出店する。館内に設けられる子供の遊び場は、古墳が多い立地にちなんで「こふんひろば」と命名された。
また、食品館「Food Park」には「阪急ベーカリー&カフェ」や「スターバックス」など25店舗が出店。フードパークにはイートインコーナー(70席)とフードコート(240席)も設けられ、再出店となる「スガキヤ」、ダイエーグループのスイーツ店「ディッパーダン」、関西地盤の焼肉チェーン「松屋」の「肉キッチン」、タピオカ「タピキング」などが出店する。

テナント一覧。※は再出店。

このほか、1階には市立図書館の返却ポストが、屋上には「芝生広場」が設けられる。芝生広場には古墳のモチーフが用いられる。

屋上イメージ。

2020年には松原にアリオ-競争激化する藤井寺周辺

隣接する松原市ではセブン&アイHDが開発を手掛ける「アリオ松原」が2020年を目途に開業を予定しており、近隣のイオングループ店舗も相次いでリニューアルをおこなっている。
旧・ダイヤモンドシティがダイエーを核店舗にリニューアルされたのは意外であったが、競争が激化するなかで地域に便利な駅前ショッピングセンターとなることが期待される。

関連記事:イオン京橋店、2019年9月30日閉店-旧・ダイエー、再開発へ
関連記事:ビックカメラ・ビックトイズアリオ八尾店、2019年7月1日開店-家電店+玩具店の新業態
関連記事:トナリエ栂・美木多、2019年4月26日開業-ダイエー栂店跡地、ダイエーがイオンフードスタイルとして出店

イオン富雄店、2019年10月31日閉店-旧ユニード・ダイエー、46年の歴史に幕

奈良県奈良市の近鉄富雄駅前にあるショッピングセンター
(総合スーパー)「イオン富雄店」が2019年10月31日に閉店する。

ダイエー富雄店。

旧・ユニードから46年の歴史に幕

イオン富雄店は1973年4月に「ユニード富雄店」として開店。ユニードは福岡市に本社を置いているスーパーであり、富雄店が最も東に位置する店舗であった。
1981年にユニードとダイエーが資本業務提携したのち、1983年に関西が地盤である「ダイエー富雄店」に転換された。
その後、2015年にダイエーがイオンの完全子会社となった際に総合スーパーの多くをイオンリテールに譲渡したことに伴い、2016年3月から「イオン富雄店」として営業している。
daieitomio1-
イオンへの改装に合わせてテナント入れ替えも行われた。

売場面積は8,712㎡で、売場は地階・1階・2階。3階・屋上は駐車場。建物はダイエーグループが所有する。
テナントとして「メガネの三城」、「荒木メガネ」、イオン(ダイエー)グループの書店「アシーネ」、100円ショップ「キャンドゥ」などが出店する。なお、隣接地には2014年に地場スーパー「ヤオヒコ」が出店している。
閉店は店頭で告知されたもの。店舗跡の活用方法などについては8月現在発表されていない。

関連記事:トナリエ大和高田、2018年11月23日開業-近鉄大和高田駅前のオークタウン跡地に
関連記事:ミ・ナーラ、2018年4月24日開業-賑わう開業日、AKB48奈良県代表や「忍者アイドル」も登場

イトーヨーカドー恵庭店、2019年9月29日閉店

北海道恵庭市のJR恵み野駅前にあるショッピングセンター「イトーヨーカドー恵庭店」が、2019年9月29日に閉店する。

イトーヨーカドー恵庭店。

37年の歴史に幕-近隣に7&iと提携の「ダイイチ」が出店

イトーヨーカドー恵庭店は1982年3月に大都ビルの核テナントとして開業。1階が売場、2階は駐車場で売場面積は8,492㎡。
恵庭市のニュータウン「恵み野」のタウンセンターとしての開業で、ほぼ同時期に国鉄恵み野駅、市立恵み野小学校が開設された。
2019年現在、テナントとして書店「アイブック」、100円ショップ「キャンドゥ」、時計「クロックハウス」、フードコート(ポッポなどが出店)、銘菓店などが出店する。

JR恵み野駅とヨーカドー。

永年、恵み野地区で最大の商業施設となっていたイトーヨーカドーであったが、2015年11月に駅西口(裏口)に大和リースのオープンモール型ショッピングセンター「フレスポ恵み野」が開業。
こちらには核テナントとして帯広市に本社を置く食品スーパー「ダイイチ」が出店しているが、2013年からはダイイチもセブン&アイHDと資本業務提携関係を結んでいる。

フレスポ開業後に建物売却-跡地は未定

イトーヨーカドー恵庭店が出店する大都ビルは道内企業からドイツ銀行グループのドイチェ信託の所有となっていたが、3年前に別の道内企業に売却されている。売却はフレスポ開業の影響もあったであろう。
賃貸物件であるため、後継テナントを募集する可能性もあるが、8月現在今後の方針については発表されていない。
(撮影:ウイングベイ小樽を応援してる人

関連記事:ブランチ札幌月寒、2019年7月19日先行開業-10月全面開業、北海道立産業共進会場(月寒グリーンドーム)跡地に
関連記事:レンブラントスタイル札幌、2019年8月1日開業-ドムドムハンバーガーまみれの「ドムドムルーム」も
関連記事:MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店、2019年2月1日開店-ドンキ、生鮮導入で再び2館体制に
関連記事:マックスバリュ北海道、イオン北海道に2020年3月合併-旧ニチイ・ポスフール系に一本化

三宮ビブレ、2019年8月23日から全館「オーパ」に-地階のオーパ、ビブレを飲み込む

兵庫県神戸市の三宮センター街にあるファッションビル「三宮ビブレ」が2019年8月23日に「三宮オーパ」に改称する。
同店は2018年4月に下層階に「オーパ」が移転してきており、今回の改名により全館がオーパとなる。

三宮VIVRE。

センター街のビブレ、全館オーパに

オーパはもともとダイエー系のファッションビルで、名前は1号店の「新神戸オリエンタルパークアベニュー」に由来する。「三宮オーパ」は阪神大震災で被災し休業となったJR三ノ宮駅ビルのダイエー系百貨店「プランタン三宮」を全面改装・業態転換する形で1995年に開業。しかし、再開発のため2018年2月に閉館していた。
ビブレはもともとマイカル(ニチイ系)のファッションビル。「三宮ビブレ」は、総合スーパー「ニチイ三宮店」として1969年に開業。のちにファッションビルとなり「ビブレ21」、その後「ビブレ」に改名。現在はダイエー、マイカルのいずれもイオンとなっているため、2016年3月をもってビブレ全店とともに「OPA」に運営が移管されていた。
詳しい経緯は前の記事を参照

 三宮ターミナルビル・旧三宮OPA。(2018年2月閉館)

新たな三宮オーパの売場面積は6,049㎡。すでにオーパとなっている地階にはヤングレディスを中心としたアパレル店が、ビブレ部分には「GU」「FOREVER21」「スーパースピンズ」「HMV」「島村楽器」「ムラサキスポーツ」などの大型テナントのほか、以前から定評のあったゴスロリ・甘ロリ系の店舗なども出店している。
今回の改名に伴う大型改装などは現時点で予定されていないとみられるものの、同館は今年で築50年を迎えており、近い将来の再開発も予想される。

関連記事:三宮ゼロゲート、2018年9月14日開業-パルコ運営、ワールド「神戸メディテラス」跡地
関連記事:三宮OPA、2018年4月27日”復活”-三宮ビブレの館内に同居
関連記事:三宮オーパ、2018年2月28日閉店-三宮ターミナルビル、解体へ
関連記事:神戸市、三宮再開発の概要発表-ダイエーなど跡地にツインタワー建設へ

東宝ツインタワービル、2019年12月閉館-日比谷のランドマーク、建て替えへ

東京都千代田区の日比谷駅前にある複合ビル「東宝ツインタワービル」が、再開発のため2019年12月末に閉館する。

東宝ツインタワービル。

日比谷のツインタワー、50年の歴史に幕

東宝ツインタワービルは東京宝塚創業の地に1969年5月開業。
地上9階、地下4階建て。すぐ近くには東京宝塚ビル(宝塚劇場)、東宝日比谷ビル、阪急メンズ東京(有楽町阪急)など阪急東宝系の施設が数多く集積する。
ツインタワーの由来は屋上にある2つの塔で、また東芝製垂直落下手すりエスカレーターがあることも特徴であった。
下層階には物販店、医院、ディスコなど多くのテナントが入居。
9階にはレストラン街、7階には東宝ダンスホールがあるほか、阪急東宝系のオフィスが数多く入居する。

東宝、11階建ての新ビル建設

新たなビルは地上11階、地下2階建て。現在と同様に商業施設とオフィスなどが入居する。
建て替えは2023年春に完了する予定で、総工費は約90億円を見込んでいる。

新ビルの完成予想イメージ(リリースより)。

東宝は「映画・演劇を中心とした上質なエンタテインメントの街『日比谷ブロードウェイ』の玄関口に相応しいビルの再生を目指します」としている。

ニュースリリース:東宝ツインタワービル 再開発計画の概要
関連記事:二重橋スクエア、2018年11月8日開業-旧「東京會舘」など跡地、三菱「丸の内二重橋ビル」下層階に
関連記事:東京ミッドタウン日比谷、2018年3月29日開業-三信ビル跡に日比谷の新・ランドマーク
関連記事:新駅名は「虎ノ門ヒルズ」ー日比谷線新駅、2020年開業