カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

佐賀玉屋レストラン街、2023年8月27日全店閉店-南館7階、後継店舗は未定

佐賀県佐賀市の百貨店「佐賀玉屋」南館7階にある玉屋レストラン街の全店舗が、2023年8月27日に閉店する。

佐賀玉屋。

佐賀玉屋、レストラン街を全面閉鎖

レストラン街全店舗の閉店は、佐賀玉屋の店頭と同社ウェブサイトで発表されたもの。レストラン街には6店舗が出店していた。
レストラン街の各店は子会社「玉屋食品」が運営している。地元紙・佐賀新聞によると、玉屋食品は飲食事業部を廃止するという。

閉店するレストラン街にある「玉屋ファミリーレストラン」。

佐賀玉屋では、コロナ禍によってアパレル・銘菓を中心とした店舗の撤退が相次ぐなか、DX事業の推進とともに経営の合理化を進めている。
レストラン街がある南館7階の活用方法は8月時点で発表されておらず、当面は6階(USランド跡)とともにフロア閉鎖になるとみられる。

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ドン・キホーテ ドミセ渋谷道玄坂通ドードー店、2023年8月24日開店-旧渋谷店跡地の道玄坂通1階に

東京都渋谷区の「ドン・キホーテ渋谷店」跡にPPIH(ドンキ)が建設した再開発ビル「道玄坂通 dogenzaka-dori」1階に、ドンキの新業態小型店「ドン・キホーテ ドミセ渋谷道玄坂通ドードー店」が、2023年8月24日に開店する。

道玄坂通 dogenzaka-dori。

道玄坂通、核店舗はドンキPB中心の新業態「ドミセ」

道玄坂通の記事はこちら
道玄坂通1階の核店舗となる「ドミセ」は、建て替え前の旧ドンキ渋谷店や向かいにあるメガドンキ渋谷本店に比べてコンパクトな店づくりで、店舗面積は約671㎡。

旧ドンキ渋谷店。(2017年)

『驚きのニュース』がない商品は、発売しない。」を志として、「おドろき専門店」をコンセプトに「情熱価格」などドンキのPB商品を中心に品揃えする。

ドミセ渋谷道玄坂通ドードー店。

店内には担当者の反省文・言い訳を掲示する「ドすべり」をはじめ、「ドップ10」「ドこたえ」「ド試し」などユニークなコーナーも設置するほか、ドミセでしか買えない限定焼き芋お菓子や焼き芋専門コーナーも設けるとしている。

ドミセ渋谷道玄坂通ドードー店

東京都渋谷区道玄坂2-25-12 道玄坂通1階
営業時間:10時~23時

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鳥取ロフト、2023年9月1日開店-天満屋が運営、丸由百貨店に鳥取市初出店

鳥取県鳥取市の「OYOU丸由百貨店」に、大型雑貨店「鳥取ロフト」が、2023年9月1日に開店する。

OYOU丸由百貨店。

改装を進める丸由百貨店

鳥取ロフトが出店するのは、JR鳥取駅前にある丸由百貨店3階。
丸由百貨店では、2022年にも「北野エース」や「ジェラートピケ」が新規出店するなど、旧鳥取大丸の売場からの改装を進めており、ロフトの出店もこのリニューアルプロジェクトの一環となっている。

鳥取市初のロフトは「天満屋」運営

ロフトは鳥取市初出店で、店舗面積は約670㎡。
近隣の「米子ロフト」「津山ロフト」等と同様に百貨店の「天満屋」(岡山市)が運営をおこなうFC店舗となる。

鳥取ロフト

住所:鳥取県鳥取市今町2丁目151 丸由百貨店3階
営業時間:午前10時~午後7時

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ジェイズガーデンマルシェ城山店、2023年8月5日開店-ママのセンター、ジョイフルサンの有機食品スーパー新業態に

長崎県長崎市の穴吹興産(あなぶきグループ)系食品スーパー「ママのセンター城山店」が、新業態「ジョイフルサン ジェイズガーデンマルシェ城山店」として2023年8月5日に新装開店した。

長崎の老舗食品スーパーだったママセン

ママのセンターは1921年に米麦販売店として創業。1963年3月に米麦販売を主体とする食品スーパー「辻本商店」として法人化した。
辻本商店は1976年の市場型食品スーパー「本原ママのセンター」開店を皮切りに多店舗化を図り、2005年4月には地場食品スーパー「ファミリーマートスエヨシ」を買収。2013年2月には「ママのセンター(旧ファミリーマートスエヨシ)」を主軸とするグループ再編を実施し、既存店(旧スエヨシ系)の屋号変更や業態転換(ママバリュー・フレッシュママセン)を含むリニューアルを相次ぎ打ち出した。
その後、2019年10月に不動産大手「穴吹興産」への事業譲渡と穴吹興産完全子会社の地場食品スーパー「ジョイフルサンアルファ」への分割承継により、ジョイフルサンとの一体的な事業展開を打ち出すこととなった。

城山のママセン、ジョイフルサンの新業態に

ジェイズガーデンマルシェ城山店は1987年に「辻本商店ママのセンター城山店」として開店。ママのセンター城山店は2019年10月の穴吹興産傘下入りにともないジョイフルサンアルファ運営店舗となったが、ジョイフルサンとママのセンター(旧辻本商店系)の店舗はいずれも至近距離(200m圏内)にあり、2021年5月に閉店した本原店と同様に城山店でも自社競合が生じていた。こうした背景もあり、城山店では2023年7月9日から「オーガニック食品など食の安全を志向する店舗」へのリニューアルを目的に一時閉店していた。

ママのセンター城山店のリニューアル告知。

ジェイズガーデンマルシェ城山店は、コンセプトに「自然の恵みを活かした食品や健康にこだわった食品を安心して選んでいただけるお店」を掲げ、地産地消や有機農法にこだわった食品・グロサリーなど2,000種類以上を展開。惣菜に関しても代替肉(大豆ミート)を用いた弁当を始め、高価格帯中心のラインナップとすることで、至近距離のジョイフルサン城栄店や店舗看板に「ジェイズガーデンマルシェ」を冠するジョイフルサン新大工町ファンスクエア店とも一線を画す新業態となった。

J’s GARDEN Marche城山店。

ジョイフルサンは穴吹興産(あなぶきグループ)傘下となって以来、長崎玉屋の建て替え再開発ビル(新大工町地区第一種市街地再開発事業/新大工町ファンスクエア)への新規出店や老朽店舗の建替リニューアル、無人販売事業の拡大など攻めの戦略を採っており、城山店の有機食品・地産地消食品が既存店に広がりをみせる可能性もあるだろう。

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サニーサイドモール小倉、JR九州が2023年7月27日取得-下曽根駅前の元西友、JR九州最大級のショッピングセンターに

JR九州(福岡県福岡市博多区)は、福岡県北九州市小倉南区のJR下曽根駅前にある大型ショッピングセンター「サニーサイドモール小倉」(旧・西友・ザ・モール小倉)を2023年7月27日付で取得したことを、8月1日に発表した。

かつては小倉唯一の西武・西友として賑わった

サニーサイドモール小倉」の前身となる「ザ・モール小倉」は1995年4月22日に開店。地上3階建、売場面積は31,963㎡。
キャナルシティ博多などを手掛けたディベロッパー「福岡地所」と、地元不動産会社「谷弥」による下曽根南口土地区画整理事業の一環として開発が進められ、「西友ザ・モール小倉店」(旧・小倉西武、売場面積13,150㎡)を核に、トイザらス(現存)や無印良品など150の専門店が出店する広域集客型のショッピングセンターだった。
当時、西友の店舗は小倉エリアで初出店。飯塚などにも出店計画があったものの実現せず、末期まで北九州エリアでは唯一の店舗となっていた。(のちに系列としたサニーを除く)
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西友 ザ・モール小倉。

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西友時代との比較(駅側エントランス)。

 
21世紀にはいると「ザ・モール小倉」の周辺では「サンリブシティ小倉」を始めとする大型スーパーやディスカウントストア、ドラッグストアの進出により競争が激化。核テナントの西友がウォルマート傘下となったこともあってディスカウント指向に路線転換したのち2015年8月に閉店した。
その後、改装をすすめて2016年9月にはハローデイや井筒屋などが出店する「サニーサイドモール小倉」としてリニューアルオープンした。
2023年4月には新たにドンキの新業態「HAPPYドンキ サニーサイドモール小倉店」が出店している。

HAPPYドンキサニーサイドモール小倉店。

駅ビル除きJR九州最大のショッピングセンターに

サニーサイドモールはJR九州が取得したショッピングセンターとしては最大となる。同店は下曽根駅のすぐ前にあり、JR九州は「駅ビル事業で培ったノウハウを活用し、より地域で愛される施設運営をめざす」としている。

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えきマチ一丁目折尾、2023年9月29日開業-折尾駅高架下に、マックスバリュ・スタバなど出店

福岡県北九州市八幡西区のJR折尾駅1階に、駅ビル(高架下)ショッピングセンター「えきマチ一丁目折尾」が2023年9月29日に開業する。

えきマチ一丁目折尾。

日本最古の立体交差だった折尾駅

折尾駅は1891年に開業。1895年に鹿児島本線(当時は九州鉄道)と筑豊本線(当時は筑豊鉄道)が立体交差する現在のかたちとなり、「日本最古の立体交差駅」としても知られていた。
2000年代まで1916年に東口に建設された大型の洋風木造駅舎や一部のホーム上屋など多くの駅設備が戦前に設置された当時のままで、地域のシンボル的存在として永年に亘って親しまれてきた。
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かつての折尾駅(模型)。

しかし、線路で市街地が分断されているうえに改札外乗り換えがあるなど複雑な構造でバリアフリー化が進んでいなかったほか、2000年の西鉄北九州線の廃線、さらに駅周辺地区の空き店舗増加もあり、2005年に北九州市の折尾地区総合整備事業に基づいた再整備計画を発表。旧駅舎は2012年に解体された。
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再整備着工のころの東口。このあと木造駅舎は解体された。


東口にあった西鉄北九州線の折尾電停。2000年廃止。

2012年には高架化事業の着工がおこなわれ、2017年から順次開業。2022年3月には完成式典が行われた。
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折尾駅高架化の概略図(北九州市ウェブサイトより)。

マックスバリュを核にスタバも出店

「えきマチ一丁目折尾」は、折尾駅1階の高架化にともない生まれたスペースに出店。店舗面積は3,800㎡で、既存エリアを含めて29店舗が出店する。

折尾駅改札。

食品核店舗となるのが「マックスバリュ」とグロサリー「ジュピター」。そのほか食品ゾーンには「アールベイカー」「韓国総菜あぶろマート」「台湾市場 金福」等が出店。飲食店としては「スターバックス」「本店鉄なべ」「ミスタードーナツ」「KFC」「むっちゃん万十」等が出店する。
そのほか、物販店としては「マツモトキヨシ」「キャンドゥ」「オンデーズ」等が出店する。

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マックスバリュ浜松助信店、2023年7月28日建替再開店-遠鉄八幡駅近く、ビオセボンコーナーを併設する新型店舗

静岡県浜松市の遠州鉄道(遠鉄電車/赤電)八幡駅近くに、イオングループのマックスバリュ東海(本社:静岡県浜松市東区)が運営する食品スーパー「マックスバリュ浜松助信店」が2023年7月28日に開店した。

2023年1月に一時閉店していたマックスバリュ

マックスバリュ浜松助信店は2004年9月に開店。建物は平屋建で店舗面積は1,420㎡。
同店は遠鉄八幡駅やヤマハ本社に近い好立地にあったが、2014年7月にフィールコーポレーション(旧ナフコカニエ)の食品スーパー浜松1号店「フィールハミング」が開店するなど競争環境が変化したこともあり、2023年1月10日をもって一時閉店していた。

ビオセボンやミスドを備えた最新店舗に

マックスバリュ浜松助信店新店舗の建物は地上2階建で店舗面積は1,916㎡、直営売場面積は1,737㎡。同店の開店によりマックスバリュ東海の運営店舗は237店舗体制、浜松市内では13店舗体制となる。

マックスバリュ浜松助信店。

同店では生鮮(農産・水産・畜産)売場のうち、農産部門では地元農家共同配送システム「やさいバス」を活かした新鮮野菜や有機JAS認証の農産物を取扱うほか、地元農協コーナー「JAとぴあ浜松ファーマーズマーケット」を展開。
水産部門では「浜松市場」「舞阪漁港」直送の丸魚・切身・お造り、畜産部門では遠州米豚・ふじのくにハーブ鶏を取扱うほか、冷凍食品や半調理品など簡便商品を充実化することで買物客のニーズに対応した売場をめざす。
デリカ(惣菜・寿司・ベーカリー)売場においても店内調理の弁当やホットデリカ、中華惣菜、焼き上げパンに加え、「遠州焼き」「トリイソース使用焼きそば」といった浜松ならではの商品や自社管理栄養士監修商品を取扱うことで、地元の味や健康志向需要に対応する。

マックスバリュ浜松助信店のイートインコーナー。

また、ステーブル(グロサリー・デイリー・ノンフーズ)売場では、イオングループと提携関係にあるフランス・パリ発の有機食品スーパー「ビオセボン」コーナーを導入するなど、糖質オフや大豆ミート、オーガニックなど健康に配慮した商品を拡充する。
そのほか、同社がFC展開する「ミスタードーナツ マックスバリュ浜松助信ショップ」や多目的キッチンスタジオ「ちゃんとごはんSTUDIO」、「イオンネットスーパー」(浜松市中区エリア)配送拠点、「UberEats」(取扱品目約5,000種類)、イートインコーナーの導入を打ち出すなど、最新の店舗として生まれ変わることとなった。

マックスバリュ浜松助信店

住所:静岡県浜松市中区助信町6番12号
営業時間:24時間営業

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塩原屋、2023年7月倒産・全店閉店-栃木北部のスーパー、破産手続き開始

栃木県那須塩原市に本社を置く食品スーパーマーケット「塩原屋」が、倒産により2023年7月17日の営業を以て閉店した。

塩原屋三島店(本店)。

栃木北部の地場スーパー、倒産で全店閉店

塩原屋は西那須野で塩原屋商店として1930年に創業、旧法人は1954年に設立。21世紀以降は店舗の改装を進めていた一方、2007年に開業した「フードプレイス那須」(現・カワチ薬品那須高原店)が僅か3年で閉店するなどして経営が悪化。2017年に新会社へと移行した。2023年7月時点では全国スーパーマーケット協会と全日食チェーンに加盟しており、4店舗(直売所含む)を展開していた。
塩原屋は2023年7月18日に自己破産を申請。東京商工リサーチと帝国データバンクによると、7月時点で負債総額は約5億9200万円だという。

塩原屋の破産告示書。

全店が閉店しており、引継ぎ企業や跡地の活用方法などについては7月時点で発表されていない。
(写真:さにぼーさん

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新宿BLAZE、2024年7月31日閉館-歌舞伎町タワー向かいのライブハウス、老舗映画館「ジョイシネマ」跡

東京都新宿区歌舞伎町にある複合ビル「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」の核テナントである大型ライブハウス「新宿BLAZE」が、2024年7月31日に閉館する。

新宿BLAZE。

老舗映画館「地球会館」跡地に生まれたライブハウス

新宿BLAZEが入居するビルを運営する「ヒューマックス」の前身である映画館「新宿地球座」は1947年に開館。
1958年にはBLAZEがある場所に大型ビルを建設して「地球会館」として移転開館、映画館はのちに「新宿ジョイシネマ」に、建物は「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」に改名した。

ヒューマックスパビリオン新宿アネックス。

新宿BLAZEは2009年に閉館した「新宿ジョイシネマ1」跡地に2010年開館。スタンディング800人収容で、新宿歌舞伎町を代表するライブハウスとして知られていた。

向かいに歌舞伎町タワー、高層階のホテルも閉館

新宿BLAZEによると、閉館は定期建物賃貸借契約終了のため。
新宿の街で“音楽”という文化を紡ぐ一役を担えてきたと思っております。心より感謝申し上げます」としている。
新宿BLAZE向かいでは、東急グループの複合超高層ビル「東急歌舞伎町タワー」が2023年4月14日に開業したばかり。家賃の高騰が避けられない状況となっていた。

歌舞伎町タワー(左)と新宿BLAZE(右)。

「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」は築60年を超えるとみられるが、2011年に大規模改修をおこなっている。一方で、ビル高層階にある「ホテルウィングインターナショナル新宿」もすでに閉館しており、建物の建て替えを行う可能性もあろう。
跡地に新たなライブハウスが入るかどうかなどは、2023年7月時点で発表されていない。

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サンバード長崎屋帯広店、2024年3月閉店-長崎屋直営売場は2023年7月31日閉鎖

北海道帯広市のJR帯広駅前にある「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH/旧・ドン・キホーテHD)」傘下の大型ショッピングセンター「長崎屋帯広店」が、2024年3月末に閉店、閉店に先駆けて長崎屋の直営売場は2023年7月31日に閉鎖する。

サンバード長崎屋帯広店。

帯広市中心部随一の大型店

長崎屋帯広店は1970年9月に開業。1990年11月に現店舗に増床移転した。
売場は1階から3階、店舗面積は19,124㎡。そのうち長崎屋が6,980㎡を占める。
大型テナントとして食品スーパー「フクハラ」、書店「喜久屋書店」、ゲームセンター「ファンタジードーム」(PPIH系が運営)などが入居。ファンタジードームにはかつて屋内遊園地が併設されていた。

閉店後、建物は解体へ

近年長崎屋帯広店の土地・建物を取得した宮坂建設工業グループは、長崎屋の閉店後に建物を解体するとしている。
帯広市では藤丸百貨店が1月31日に閉店したばかり。中心部の2大大型店が両方とも姿を消すことになるため、市中心部の買い物吸引力の大幅低下は避けられないであろう。

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