ヤマトヤシキ姫路本店が閉店-2018年2月28日

兵庫県姫路市の姫路城近くにある百貨店「ヤマトヤシキ姫路本店」が2月28日午後6時に閉店し、111年半の歴史に幕を下ろした。

閉店直前のヤマトヤシキ本店。

ラオックス傘下となるヤマトヤシキ、店舗整理で再建はかる

ヤマトヤシキは1906年に姫路市で「米田まけん堂」として創業。戦後に播磨地方初の百貨店となり「ヤマトヤシキ」に改称した。現在の本店の建物は名建築家・村野藤吾によるもの。
2001年には加古川そごう跡に「ヤマトヤシキ加古川店」を出店(同社としては再出店)している。

ヤマトヤシキ加古川店。

2017年8月末に、中国企業・蘇寧電器の傘下で免税店大手の「ラオックス」(港区)がヤマトヤシキの新株予約権7億円の取得を発表、今後、ヤマトヤシキは同社の傘下となるため、姫路本店の閉店はそれに伴う店舗整理であると考えられる。ヤマトヤシキ姫路本店の売場面積は17,051㎡。
なお、ヤマトヤシキは高島屋系列の仕入機構「ハイランドグループ」に加盟している。

多くの人で賑わった最終営業日

最終営業日は平日ということもあり静かな幕開けとなった。
店内の一部は改装が行われたばかりで耐震補強も進めていた最中であり、綺麗なレストラン街などは閉店がいかに急であったかを表すものとなった。

近年改装が行われたばかりのレストラン街。


耐震補強も進めていたが…。

閉店が近づくと天気は雨となった。商品は少なくなったが夕方になると次第に閉店を惜しむ客が多く来店し、店内は混雑した。

商品は次第に少なくなった。

閉店を迎える午後6時ごろ、みゆき通り沿いに多くの買物客が集まった。 

商店街には多くの人が。

店長による簡単な挨拶が行われ、午後6時21分にシャッターが下ろされると拍手が上がり、ヤマトヤシキ本店は111年半の歴史に幕を下ろした。

6時21分にシャッターが下ろされた。

建物は今後解体されると思われるが、跡地の具体的な活用方法などについては発表されていない。

ヤマトヤシキは今後、加古川店のみでの営業となる。ヤマトヤシキ加古川店は駅前の好立地で、建物も新しく専門店街も併設されているとあって、現在は姫路本店を上回る業績を上げている。

2018年、すでに4百貨店が閉店に

この2月28日には西武百貨店船橋店、小田原店も閉店。
1月には十字屋山形店が閉店、さらに3月には伊勢丹松戸店が閉店することを決めており、2018年も「百貨店受難の時代」を象徴する幕開けとなった。

外部リンク:ヤマトヤシキ
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