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伊勢丹、2019年2月20日から包装紙を変更-22年ぶりに

東京都新宿区の百貨店「伊勢丹」を運営する三越伊勢丹HDは、伊勢丹の包装紙とリボンを2019年2月20日から変更することを発表した。

伊勢丹、22年ぶりに包装紙変更

伊勢丹が包装紙を変更するのは22年ぶり。
新しい包装紙のタイトルは「radiane」で、フランス人アーティスト「フィリップ・ワイズベッカー氏」がデザイン。

新たな包装紙(公式サイトより)。

伊勢丹タータンと同じ「赤、黄、緑」で書かれた線は光が放射状に広がる様子をあらわすといい、どこか地図のようでもある。
白い部分にはISETANの文字が散りばめられる。
また、リボンも同じ字体の「ISETAN」の文字が記されたものとなる。

包装紙、リボンと紙袋イメージ(公式サイトより)。

包装紙はこれまでのものと比較するとかなり「目立たない」デザインとなるため、賛否両論を呼びそうだ。紙袋については今後もタータンチェックのデザインのものが使われるという。

外部リンク:伊勢丹の新しい包装紙
関連記事:伊勢丹府中店・伊勢丹相模原店、2019年9月30日閉店
関連記事:三越伊勢丹HDとイオングループ、3月からカード事業で提携へ-「ポイント相互交換」も

【アネックス館テナント一覧】棒二森屋、150年の歴史に幕(2)-旧アネックス館、2月8日再開業

2019年1月31日に閉店したJR函館駅前の百貨店「棒二森屋」(北海道函館市)の新館であった旧「アネックス館」が改装されて2019年2月8日に営業を再開する。

間も無く改装されるアネックス館。

閉店日の記事はこちら
旧アネックス館、2月8日開業-ファッションビルに

棒二森屋アネックス館は1982年に建設。地下1階、地上7階建て。
本館は老朽化により耐震性が低いことが発表されており、建物は解体される見込みだが、旧アネックス館、パーキング館は当面のあいだ営業を継続することとなった。
旧アネックス館は2月8日からファッションビルとして順次開業。移転・新規出店する店舗の一部は2月20日前後の開業になるという。パーキング館は3月に営業を再開する。
改装後の新名称は未定。再開発の進展状況を見て数年後(2022年以降)に閉館する計画だ。

旧棒二森屋アネックス館(手前)。

地階の食品売場をはじめとした百貨店の直営フロアは廃止されるが、本館から複数のテナントが移転。そのなかには「ハウスオブローゼ」など全国展開する人気店舗も含まれる。また、以前から1階で人気を集めている「はこだてスイーツ&CAFE」のコーナーには函館市亀田の人気老舗ベーカリー「キングベーク」など新規テナントも導入される。
なお、建物は中合が所有を継続するが「棒二森屋商品券」などは利用できない。

19テナントが出店、3月末までに順次開業へ

各企業・テナント各社の発表、現地取材、地元メディアの報道などにより判明したアネックス館のテナントは以下の通り。太字は本館から移転、太字下線は新規出店テナント。
(一部ブラウザによっては正しく表示されない場合あり)

1階に「はこだてスイーツ&CAFE」の看板が掲げられる。
店前を走る電車は館内に継続出店する千秋庵総本家の広告。

開業時の総テナントは19店舗になるという。一部に空きスペースもあるため、今後新たなテナントの導入が進む可能性もある。
また、棒二森屋本館の店舗のうち人気の地場ハンバーガーチェーン「ラッキーピエロ」は移転先を検討中だといい、数か月間は棒二森屋本館の現店舗で営業を継続する計画だ。

ラッキーピエロは当面本館で営業継続する。

旧棒二森屋アネックス館のテナント一覧(判明分)
屋上 未定(閉鎖) 未定
7階 未定(閉鎖) 未定
6階 CD・公共施設 玉光堂
函館市ふらっとDaimon
5階 書店・公共施設 くまざわ書店
函館市消費生活センター
4階 催事場 催事場・イベントスペースを検討
3階 メンズ・キッズ
ファッション
INDEPENDENCE STORE
TETE HOMME(テットオム)
BK-KIDS
2階 メンズ・レディス
ファッション
アクセサリー
コスメ
レストラン
NICOLE CLUB FOR MAN(ニコル)
ウォッチタウン
ハウスオブローゼ
セレクトショップCOSMIC
ミラオーウェン
スタジオb(館内移転)
カフェニシムラ
1階 スイーツ&CAFE
ベーカリー
キングベーク
ラップ&ロールカフェ
千秋庵総本家(館内移転)
ハーヴェスト
ワッフルデニーム
地階 未定(閉鎖) 未定

※「ラッキーピエロ」は当面のあいだ本館1階で営業を継続。

なお「棒二森屋函館空港店」については当面現在のまま営業を継続するという。

キラリス、2月7日改装-徒歩圏にマックスバリュも

棒二森屋向かいの和光デパート跡にある再開発ビル「キラリス函館」も2月7日に地階がリニューアルされ、牡蠣焼き「知内番屋」など新たに飲食店3店舗が出店する。
さらに、2019年秋ごろには棒二森屋跡地のすぐ近くに「マックスバリュ函館若松店」も開業する予定であり、函館駅前の賑わいは維持されることとなりそうだ。

2月7日に地階をリニューアルするキラリス。

アネックス館(仮称)/函館駅前ビル(仮称)

住所:北海道函館市若松町16-8
営業時間:10時~18時から20時(テナントにより異なる)

関連記事:棒二森屋、2019年1月31日に150年の歴史に幕(1)-雪の最終営業日
関連記事:棒二森屋、2019年1月31閉店-親会社のイオン、再開発か
関連記事:シエスタハコダテ、2017年4月22日開業-旧ホリタ・ダイエー五稜郭店跡の大型再開発ビル

棒二森屋、2019年1月31日に150年の歴史に幕(1)-雪の最終営業日

北海道函館市の函館駅前にある百貨店「棒二森屋」が2019年1月31日に閉店し、150年の歴史に幕をおろした。

閉店セールをおこなう棒二森屋。

2人の九州移民が造った「駅前の顔」、150年の歴史に幕

森屋は大分県出身の渡辺熊四郎が「金森森屋洋物店」として1869年12月に創業、棒二は佐賀県出身で近江商人をルーツに持つ荻野儀平が「棒二荻野呉服店」として1882年に創業した。有名観光地として知られる「金森赤レンガ倉庫」はもともと金森森屋の関連企業のものであった。森屋は渡辺が勤めていた長崎の問屋の屋号に由来する。
この両社は1936年に合併、「棒二森屋」となり、1937年に現店舗の本館を建設している。設計者は地元出身の建築家・明石信道。

棒二森屋本館。1937年築。

本館はのちに増築され、戦後一時は三越と提携関係にあったが、1981年にダイエーが資本参加。
1982年に専門店を多く導入した新館「アネックス館」が完成し、現在の姿となった。新館の設計者も地元出身の建築家・明石信道。全館を合わせた売場面積は22,153㎡。
近年の年商は最盛期の約2割ほどだったという。

賑わう最終日

閉店日となった1月31日は開店前から行列ができ、店員の「大変お待たせしました」の言葉とともに店内へとなだれ込んだ。
当日は朝から雪となったため、遠方から来店した客が勢い余って店頭で転ぶ姿も見られたほどだった。
7階の「レストラン和家」の横では棒二森屋と函館の街の歴史を振り返る「さよなら、棒二森屋」展が開催された。レストランは混雑し列も生まれていた。

さよなら、棒二森屋展。


現店舗の建設初期の写真、周辺地域の写真などが飾られた。

夕方になると商品は少なくなった。特に、函館から姿を消す大手ベーカリー「ドンク」などでは行列が生じるようになった。
閉店時間が近付くにつれて、本館1階では記念式典の準備が始められ、閉店時間を迎えた18時には会場に買物客から寄せられた「メッセージボード」が設置された。

商品が少なくなった店内。

大勢の函館市民が館内にあふれるなか、18時15分には3人兄弟の迷子が発生するハプニングもあったが、すぐ見つかり館内に暖かい拍手が巻き起こった。

メッセージボード前が式典会場となった。

18時30分からは閉店記念式典が開催、蛍の光の生演奏が披露されるなど、150年の歴史の集大成にふさわしいものとなった。
店長の挨拶の後、従業員による案内のもと、買物客が玄関に案内され、シャッターが降ろされた。

店員による挨拶。

18時54分、テーマソングが流れるなか、棒二森屋は大勢の函館市民に見送られながら150年の歴史に幕を下ろした。
(撮影:1月27日~1月31日)

旧アネックス館、改装へ-2月8日開業

棒二森屋本館は老朽化により耐震性が低いことが発表されており、建物は解体される見込みだ。
ダイエーの親会社であるイオンは再開発をおこない、マンションや宿泊施設等を核とした建物に建て替えたい意向を発表している。
一方で、旧アネックス館、パーキング館は当面のあいだ営業を継続する予定。当面はファッションビルとして営業し、再開発の進展状況を見て数年後(2022年以降)に閉館するとみられる。建物は中合が所有を継続するが「棒二森屋商品券」などは利用できない。

アネックス館(手前)は営業を継続する。

旧アネックス館は2月8日から順次開業。移転・新規出店する店舗の一部は2月20日前後の開業になるという。パーキング館は3月に営業を再開する。

アネックス館のテナント一覧などはこちら(続き記事)

関連記事:棒二森屋、2019年1月31日に150年の歴史に幕(2)-旧アネックス館、2月8日再開業
関連記事:棒二森屋、2019年1月31閉店-親会社のイオン、再開発か

関連記事:シエスタハコダテ、2017年4月22日開業-旧ホリタ・ダイエー五稜郭店跡の大型再開発ビル

無印良品、ファミリーマートでの取り扱いを終了-2019年1月28日で

大手雑貨店「無印良品」を運営する良品計画(東京都豊島区)は、かつて同グループであったコンビニエンスストア「ファミリーマート」(東京都豊島区)での商品取り扱いを2019年1月28日に終了したことを発表した。

ファミリーマートの店舗(港区)

ファミマと無印の提携関係、39年で終了

取り扱いの終了は無印良品の公式サイトで1月29日に発表されたもの。
無印良品はもともと西武セゾングループの中核企業の1つであった総合スーパー「西友ストアー」(現:西友)のプライベートブランドとして1980年に誕生。当時ファミリーマートは西友が運営していたため(1981年に西友の子会社として分社)、誕生とほぼ同時にファミリーマートでの販売が開始された。
西武セゾングループの解体後も多くのファミリーマートの店舗には無印良品コーナーが設置されるなど取り扱いが継続されていたものの、販売開始から39年で「取り扱い終了」となる。

販売終了の理由については明らかにされていない。
ファミリーマートの店頭では、すでに無印良品の棚を撤去したところもあるという。

空になった売場。

無印良品は地方ではまだまだ店舗が少ない地域もある。「販売終了」の影響は大きなものとなろう。

関連記事:NEXCO西日本、管内コンビニの多くをセブンイレブンに転換-2018年4月中に、一部店舗は「サービス低下」も?
関連記事:アピタに「ファミリーマートサービススポット」設置進む-「スーパーでコンビニのサービス」提供

天牛堺書店、2019年1月27日全店閉店-1月28日に破産申請

大阪府堺市を中心に展開する中堅書店「天牛堺書店」(大阪府堺市南区)が1月28日に大阪地裁堺支部から破産開始決定を受けた。店舗は1月27日の営業を以て全店閉店している。

天牛堺書店高石店(1月28日)。

堺市を中心に展開する老舗書店、創業56年で倒産

天牛堺書店は1963年に堺市津久野駅前で創業。新書に加えて文具、CD、DVD、古書の販売も行っていた。

創業の地・天牛堺書店津久野店。

堺市や大阪市南部の駅ビル、駅前や百貨店、ショッピングセンターへの出店を主体とし、かつては関西国際空港にも出店。近年は2016年にイオンモール堺鉄砲町に新店舗を出店していた(当記事ヘッダー写真の店舗)。

イオンモール堺鉄砲町。

東京商工リサーチによると、負債総額は約18億円。ピーク時の1999年5月期には売上高約29億900万円を計上していたが、2018年5月期の売上高は約16億8000万円になっていたという。
なお、天牛書店(吹田市)は無関係の企業であり、同社の2店舗(江坂、天神橋)は営業をおこなっている。

地域に衝撃「閉店は寝耳に水」

天牛堺書店は2019年1月27日の営業を以て全店閉店。1月28日朝には各店舗の前に破産を知らせる紙が貼り出された。

破産を知らせる貼り紙(高石店、撮影:おかみさん)。

店舗の近くに住むという高石市の女子高生は「近所の本屋さんってここしかなかったから確かに困る。文房具も大抵ここで買ってたからなぁ」と話した。

突然の閉店であったことが分かる(撮影:おかみさん)

堺市周辺の書店は同社の店舗が多く、ドミナント展開していただけに地域への影響は非常に大きいものとなるが、1月28日時点で店舗跡を引き継ぐ企業などは発表されていない。

外部リンク:なんばスカイオ、2018年10月17日開業-南海難波駅直結、南海本社跡の超高層複合ビル
外部リンク:イオンモール堺鉄砲町、2016年3月19日開業-旧ダイセル工場も一部活用

ジュンテンドー西舞鶴モール、2019年2月21日開業-同社最大「旗艦店」、舞鶴初のユニクロも出店

京都府舞鶴市のダイワボウマテリアルズ舞鶴工場跡地に「ジュンテンドー西舞鶴モール」が2019年2月21日に開業する。

ジュンテンドー西舞鶴モール。

西舞鶴にジュンテンドー核の大型商業施設が誕生

ジュンテンドー西舞鶴モールの前身となる「ダイワボウマテリアルズ舞鶴工場」は、「日出紡績舞鶴第2工場」として1938年に操業開始。経営統合に伴い1941年に「大和紡績舞鶴工場」に改称して以降、ダイワボウグループ紡績部門の国内における重要拠点として操業していたが、2007年6月の火災事故により閉鎖。長らく更地の状態が続いていた。
ジュンテンドー(島根県益田市)は、工場跡地の約半分をダイワボウグループから賃借し、2017年から自社主導による大型ショッピングセンター「Jモール」(仮称)の開発を進めていた。

ジュンテンドーは近隣からの移転となる。

ユニクロなど京都府北部・舞鶴初の専門店が多数出店

ジュンテンドー西舞鶴モールの建物は平屋建6棟、開発区域面積は51,700㎡、店舗面積は10,604㎡。
ホームセンター「ジュンテンドー」の同社最大店舗(店舗面積6,158㎡)を核に、ファストファッション専門店「ユニクロ」、子供服・ベビー服・ベビー用品専門店「西松屋」、地場大手食品スーパー「さとうフレッシュバザール」、ドラッグストア「キリン堂」、100円ショップ「ダイソー」など3月までに6店舗が出店する。この他にも店舗出店スペースがあるとみられる。
そのうち、「ユニクロ」「西松屋」「キリン堂」は舞鶴初出店であり、京都府北部でも店舗がほとんどみられないことから、商圏を舞鶴市、綾部市全域、宮津市の一部に加え、福井県西部(小浜市、大飯郡)まで設定するなど、広域集客を目指す。
また「さとうフレッシュバザール舞鶴京田店」は食品専門の小型店となるが、1月に閉店した西舞鶴店の代替店舗としての機能を果たす。

西舞鶴店の店頭に掲げられた開店告知。

ジュンテンドーは先行開業-ユニクロは3月

多くのテナントは2月21日に開業するが、核テナントの「ジュンテンドー」は2月20日に先行開店。
「ユニクロ」は3月下旬の開店を予定している。

外部リンク:『ジュンテンドー西舞鶴モール』 オープンのお知らせ
関連記事:さとう西舞鶴駅前店、1月27日閉店
関連記事:さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

さとう西舞鶴駅前店、2019年1月27日閉店-41年の歴史に幕

京都府舞鶴市のJR西舞鶴駅西口にある総合スーパー「さとう西舞鶴駅前店」が、2019年1月27日午後8時をもって閉店した。

さとう西舞鶴駅前店。

西舞鶴駅西口を代表する大型店、41年の歴史に幕

さとう西舞鶴駅前店は「さとう舞鶴店」(さとう舞鶴ショッピングプラザ)として1977年11月に開店。建物は地上5階建で、売場面積は7,703㎡。
JR西舞鶴駅前を代表する大型店として永年に亘って親しまれていたが、東口に「さとうバザールタウン舞鶴」(売場面積11,874㎡)が2000年11月に開業してからは旗艦店の役割を新店舗に譲り、売場を3フロアに縮小。地域密着型の店舗「さとう西舞鶴駅前店」に業態転換していた。
かつては看板に「舞鶴ショッピングプラザ」の文字もあった。

近年は直営食品売場、衣料品売場、催事場に加え、テナントとして100円ショップ「meets by wants」、JEUGIAの文化教室「JEUGIA西舞鶴センター」「JEUGIAヤマハ音楽教室」が営業を続けていたが、これらの専門店は閉店発表後にバザールタウン舞鶴に移転した。
さとうは近隣への新規出店を予定している。

ジュンテンドーモールに「代替店舗」

さとうは2015年に「さとうバザールタウン舞鶴」の大規模改装を実施。
また、2019年2月には西舞鶴駅前店から南に2kmほどある「ジュンテンドー西舞鶴モール」に新店舗「さとうフレッシュバザール舞鶴京田店」の開店を予定している。
西舞鶴駅前店跡地の利用方法については1月現在発表されていない。

関連記事:さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

江刺ツインプラザ(イオンタウン江刺SC)、建て替えで2019年2月1日から休業-「マックスバリュ1号店」閉店

岩手県奥州市江刺区のイオンタウンが運営するショッピングセンター「江刺ツインプラザ」(江刺ショッピングセンター)が店舗建て替えのため2019年1月31日18時に一時閉店し、2月1日から長期休業に入る。
江刺ショッピングセンターにはマックスバリュ1号店が出店していたが、同店は閉店となる。

江刺ツインプラザ・マックスバリュ1号店の江刺店。

江刺ツインプラザ、建替へ-ホーマックのみ営業継続

江刺ツインプラザは1994年10月に開店。売場面積は7,002㎡で、建物は平屋建て。現在はマックスバリュ、ホーマックなどが出店。かつてはグルメドール、アスビーなども出店していた。テナントの減少に伴い一部建物は既に解体されている。
当ショッピングセンター届出上の正式名称は江刺ツインプラザであるが、イオンタウンへの運営移管後は「江刺ショッピングセンター」となった。なお、ツインプラザの徒歩圏にある総合スーパー「イオン江刺ショッピングセンター」についても届出上の正式名は「江刺ショッピングセンター」であるため、本項では区別のため「江刺ツインプラザ」と表記する。

イオン江刺店も1km弱の徒歩圏に立地。

江刺ツインプラザの休業は店舗の建て替えのため。「DCMホーマック」を除く店舗は閉店となり、建物は解体されるとみられる。ホーマックのみ改装中も営業を継続する。
建て替え後は増床し、新たなテナントを導入する計画。
2019年11月のリニューアルオープンを目指して工事が進められる。

マックスバリュ1号店、閉店に

江刺ツインプラザの核店舗「マックスバリュ江刺店」はマックスバリュ1号店として知られる。
同店はそれまでジャスコグループが展開していた食品スーパー「ウエルマート」と比較して面積がかなり大きく「フード&ドラッグ」を標榜して日用品や薬の取り扱いを増やした業態であり、同店の成功がイオングループの全国展開にも大きな役割を果たしたとも言える。
マックスバリュ江刺店は1994年10月の江刺ツインプラザ開業と同時に「マックスバリュー江刺店」として開店。建物は平屋建で売場面積は2,006㎡。のちに「マックスバリュ江刺店」に改称した。

建物には「マックスバリュー」時代の旧ロゴが残る。

開店当初はジャスコ(現・イオン)直営店舗であったが、2007年の持株会社化に伴いイオンリテールに運営を移管、数度の運営会社再編を経て、2014年からはマックスバリュ東北により運営が行われている。

店頭に掲出された閉店告知。

先述したとおり、閉店後は店舗建て替えのために解体されるとみられる。
江刺ツインプラザ建替え後の新たなテナント構成については、2019年1月現在はホーマックを除いて発表されていないが、マックスバリュ東北の店舗が再出店する可能性もある。
(撮影:趣味沢山のお店巡りさん(@syumitaku_omise ))

関連記事:マックスバリュ東北、イオンリテール東北カンパニーと2020年3月を目処に経営統合へ
関連記事:イオン「ウエルマート」全店舗、マックスバリュへの転換完了

さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

京都府福知山市のJR福知山駅近くの通称サーファー通りにある総合スーパー「さとう福知山駅前店(福知山ショッピングプラザ)」が2019年秋に閉店し、近隣に食品スーパー「さとうフレッシュバザールお城通り店(仮称)」として移転する。
同店は、大手スーパー「さとう」(京都府福知山市)の本店であった。

さとう福知山駅前店。

さとうの本店、48年の歴史に幕

さとうは1666年に「佐藤呉服店」として創業。2019年で創業453年を迎える。2019年現在は関西地方と福井県に約70店を展開しており、イズミ(ゆめタウン)、平和堂、オークワ、ライフなどとともに「ニチリウグループ」の中核を担う。
さとう福知山ショッピングプラザは1971年4月に同社の本店格の旗艦店として開店した。建物は地下1階、地上4階で、売場面積は4,883㎡。現在は1階から3階までで営業している。テナントとして、セリア、手芸の丸十、フジタ時計店などが出店している。

現在は3フロアのみ営業している。

向かいには2010年までショッピングセンター「福知山ファミリー」も立地しており「サーファー通り」という通称の由来にもなったが、現在は解体されて駐車場となっている。

サーファー通りに面する入口。

さとうの建物も築48年を経て老朽化しており、解体されるとみられる。跡地の活用方法などは1月現在発表されていない。

徒歩圏に食品スーパー出店へ-事実上の移店

さとうは、福知山駅前店の閉店に合わせて同店から徒歩すぐの場所に「さとうフレッシュバザールお城通り店(仮称)」を出店することも併せて発表している。
同店はJR福知山駅そば、コーナン福知山店や北都信金近くのお城通りに面した場所に出店する。
平屋の食品スーパーではあるが、同社の創業の地・福知山の中心部の店舗は維持されることとなり、また買い物難民の発生も避けられることになる。

さとう、西舞鶴店も閉店-1月27日に

さとうは、舞鶴市における旗艦店であった「さとう西舞鶴駅前店」(旧・舞鶴ショッピングプラザ、1977年11月開店、売場面積7,703㎡)を2019年1月27日に閉店することも決めており、永年に亘って同社を支えてきた大型店の閉店が続くこととなった。

こちらも同市内に食品スーパーを出店させるほか、2000年より徒歩圏にショッピングセンター「さとうバザールタウン舞鶴」(売場面積11,874㎡)が出店している。

関連記事:MEGAドン・キホーテ福知山店、2016年9月22日開店-京都府北部初出店

レッドキャベツ、山口県から2019年2月撤退-創業の地、イオン入りから約4年で

イオングループのスーパー「レッドキャベツ」(本社:福岡県福岡市博多区、以前は山口県下関市)は、創業の地である山口県の店舗を全店閉店させ2019年2月中に撤退する。

レッドキャベツ本社。

創業の地から撤退-成長力のある福岡シフト強める

レッドキャベツは1984年8月に下関市で創業したスーパーマーケット。2014年にイオングループ入りし、イオンの連結子会社になるとともに2015年に旧・レッドキャベツ福岡空港店跡に本社機能を移した。
レッドキャベツではイオングループ入り後に店舗の改装とともに店舗整理を進めており、2017年8月には下関市の山の田店(本店)を閉店。同年10月には熊本県から全撤退。成長余地のある福岡へのシフトを進めていた。


レッドキャベツ本店(下関市)。2017年に閉店した。

今回閉店するのは下熊野店、新地店、上田中店、小月店(以上、下関市)、埴生店(山陽小野田市)、新天町店(宇部市)。
埴生店、新天町店は2000年に経営破綻した丸信の店舗であった。
イオングループは2020年までに系列各社の再編を進めているが、レッドキャベツはこのなかに含まれていない。一方で、今回の山口県からの撤退により全ての店舗が九州内となるため、何らかのかたちでイオングループの地域会社再編に関与するかどうかも注目される。

宇部市、中心部の琴芝・新天町エリアから大型店消える

宇部市では1990年代まで宇部新川駅・宇部中央エリアが中心商店街であったが、駅前大和、レッツ09(丸久)の閉店、セントラル大和の縮小(その後2006年に閉店)により大型店が全て消滅。中心商店街の宇部中央銀天街は半分以上が空き店舗となった。
一方、1キロメートルほど離れた琴芝・新天町エリアには近年まで複数の大型店があり、さらに市役所や数多くの銀行などあることから新川地区に変わって中心商店街としての様相を呈していた。

宇部新天町商店街。

しかし、琴芝・新天町エリアでも2008年に大型衣料スーパー「エムラ」が、2018年12月に百貨店「宇部井筒屋」が閉店。今回のレッドキャベツ新天町店の閉店により食品スーパー、100円ショップなどが中心商店街から消滅することとなる。

レッドキャベツ新天町店。

新天町から1kmほど西側には「トライアル宇部中央店」が立地するため買い物難民の発生は限定的なものとなろうが、レッドキャベツは中心商店街のアーケード内に、井筒屋はアーケード向かいに立地していただけに、商店街に与える影響は非常に大きいであろう。

宇部井筒屋。

関連記事:レッドキャベツ南長崎店、2018年11月18日閉店-イオン傘下の同社、マックスバリュ九州への”移管”進む
関連記事:レッドキャベツ山の田店(本店)、2017年8月29日閉店-イオングループ入りで店舗整理、「本店」も
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