カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

サンリースポーツパレスアスパ、2019年2月28日閉館-サンリー菊陽の準核店舗

熊本県菊陽町のショッピングセンター「サンリー菊陽ショッピングセンター」(菊陽ショッピングプラザ)の東半分を占めるスポーツクラブ「サンリースポーツクラブアスパ」が2019年2月28日に閉館する。

サンリー菊陽ショッピングセンター・アスパ。

サンリースポーツクラブアスパ、32年の歴史に幕

サンリー菊陽ショッピングセンターは1987年3月に開業。売場面積は17,205㎡で、当時は熊本県で最大の大型ショッピングセンターであった。開店日には臨時列車が運行され、宮尾すすむ氏が来店した。
サンリーはカナダのショッピングセンター「ウエストエドモントンモール」にヒントを得たもので、西側に寿屋の旗艦店となる総合スーパー「寿屋菊陽店」と寿屋の児童図書館、文化教室、サンリー菊陽専門店街(売場面積17,205㎡)を、東側に「サンリースポーツクラブアスパ」を配したもの。
アスパは夏はプール、冬はスケートリンクとなることが特徴で、このほかに卓球場も設けられ、寿屋の卓球実業団チームの練習場にも使用されていた。
2002年の寿屋倒産後、サンリー菊陽ショッピングセンターは核店舗がジャスコ菊陽店(のちに「イオン菊陽店」)、アスパは宮城県仙台市で「アイスリンク仙台」などを運営するスケートリンク大手「加藤商会」の運営となった。


アイスリンク仙台。

アスパの最終営業日は2月28日。地元紙の報道によると閉鎖はイオン九州が加藤商会との契約を更新しなかったためで、跡地の活用方法などについては2月現在発表されていない。
熊本県のスケートリンクは熊本市が所有する「アクアドームくまもと」のみとなる。

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ハマプラザビル、2019年中に閉館-アニメイト横浜はビブレに移転

神奈川県横浜市西区の横浜そごう隣にある複合ビル「ハマプラザ」が2019年中を目途に閉館する。
すでに大部分のテナントは退去済みで、アニメイトの旗艦店「アニメイト横浜店」と「らしんばん横浜店」は移転する。

ハマプラザ。

ハマプラザ、老朽化で閉館へ-既に大部分は退去

ハマプラザは1974年に横浜駅東口に開業した14階建ての複合ビル。
ヨコハマプラザホテル」を核とし、地階から6階には商業施設や飲食店などが出店していた(地下2階は駐車場)。
開業当時、横浜駅東口は正面機能が西口に移った後で今よりも閑散としていたが「みなとみらい」の開発が行われる頃にはこの辺りも繁華街の一角となった。
建物は2005年に改装されたものの、2011年の東日本大震災では周辺で地盤沈下が発生。近年は建物の老朽化も目立っていた。

ハマプラザのエントランス。

ヨコハマプラザホテルは老朽化を原因に2017年に閉館。
2018年時点では商業施設の核テナントとして1階から4階にアニメショップの「アニメイト」の旗艦店が出店していたほか、アニメショップ「らしんばん」、ネットカフェ「ポパイ」などが出店していたが、ポパイは2018年9月に閉店。アニメイト、らしんばんも近い将来の移転が囁かれていた。

アニメイト、横浜ビブレに移転

アニメイト横浜店は3月19日に閉店(19日は1階のみ営業)。
横浜ビブレ8階のブックオフ隣に移転(ブックオフは減床)し、3月21日に「アニメイト横浜ビブレ店」として新規開店する。

横浜ビブレ。

また、らしんばん横浜店についても近く移転するというが、2月5日時点では移転先が発表されていない。

アニメイトの移転告知(公式サイトより)。

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MEGAドン・キホーテUNY中里店、2019年2月28日開店-ピアゴ跡に

静岡県富士市のピアゴ中里店跡に、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY中里店」が2019年2月28日に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY中里店。

「地盤沈下」でたびたび休業していた

MEGAドン・キホーテUNY中里店の前身となる「ユーストア中里店」は2007年3月に開店。運営会社の経営統合及び店舗ブランド再編に伴い、2009年2月に店舗名を「ピアゴ中里店」に改称し営業を継続していたが、業態転換のため2019年1月6日をもってユニー直営売場及び大半のテナントが撤退していた。
同店は開店以来、同店は地盤沈下対策が深刻な課題とされており2008年6月(約1ヶ月間)、2010年3月~8月(約5ヶ月間)と過去2回、大規模改装を伴う長期休業を実施していた。今回は3度目の長期休業となる。

静岡県初となるユニー・ドンキのダブルネーム店舗

MEGAドン・キホーテUNY中里店の建物は地上1階建、直営売場面積は約4,200㎡。ユニーの100%子会社「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては静岡県13店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては静岡県初となる。
ピアゴ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、テナントとして100円ショップ「ダイソー」など4店舗が営業を継続する。

MEGAドン・キホーテUNY中里店

住所:静岡県富士市中里字鬼ヶ島2566番21
営業時間:午前8時~翌午前0時

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MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店、2019年2月28日開店-ピアゴ跡に

滋賀県近江八幡市のピアゴ近江八幡店跡に、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店」が2019年2月28日午前8時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店。

近江八幡のピアゴ、MEGAドンキに

MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店の前身となる「ユーストア近江八幡店」は2005年に開店。運営会社の経営統合及び店舗ブランド再編に伴い、2009年2月に店舗名を「ピアゴ近江八幡店」に改称していた。その後、ドンキへの業態転換のため、2019年1月6日をもってユニー直営売場を閉店、現在は一部専門店のみが営業を継続している。

ピアゴ近江八幡店(撮影:ヨークセブンさん 

MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店の建物は地上2階建、直営売場面積は約4,300㎡。ドンキとしては滋賀県5店舗目で、ユニーの100%子会社「UDリテール」が運営する。
テナントとして100円ショップ「Watts」など5店舗が入居するほか、敷地内のホームセンター「DCMカーマ」は営業を継続する。

閉店前からドンキの求人が行われていた。

MEGAドン・キホーテUNY近江八幡店

住所:滋賀県近江八幡市鷹飼町字一本木223番地3
営業時間:午前8時~翌午前0時

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ドン・キホーテ今治店、2019年2月23日開店-ワールドプラザに

愛媛県今治市のショッピングセンター「ワールドプラザ」に、ディスカウントストア「ドン・キホーテ今治店」が2019年2月28日午前8時に開店する。

ドン・キホーテ今治店。

イオン核「ワールドプラザ」に今治初のドンキ

ワールドプラザは田窪工業所跡に1998年10月開業。2019年現在はイオングループのディスカウントスーパー「ザ・ビッグ」を核に、ホームセンター「コーナン」、カジュアル衣料「マックハウス」、100円ショップ「Watts with」など26の専門店が出店する。かつては一六本舗(一六タルト)系のスーパー「セブンスター」が核店舗であったが、同社は今治市から撤退している。

ワールドプラザと「キャプテンウーピー」(公式FBより)。

ドン・キホーテ今治店は「ドラッグセイムス」「シュープラザ」などの専門店跡に出店。建物は地上2階建で、売場面積は2,320㎡。ドンキは松山市、西条市に次いで愛媛県3店舗目、今治市では初となる。
1階では日配品や加工食品、お菓子、日用雑貨、化粧品を充実させるなど、普段使いの目的買い需要に対応した売場を展開し、2階ではカジュアル衣料やブランド品、家電製品、スマホパーツ、カラコンなど、実用性とトレンド性の高い商品中心の売場を展開するとしている。

「尾道からも集客」めざす

同店が立地する今治市は、瀬戸内しまなみ海道を通して広島県尾道市からのアクセスも可能である。
そのためドンキは尾道や向島、因島、生口島からの広域集客も目指すとしており、店内には瀬戸内海にちなんだ「海や波をイメージした装飾」を施すという。

ドン・キホーテ今治店

住所:愛媛県今治市東村1-14-2
営業時間:午前9時~翌午前2時

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ドン・キホーテUNY可児店、2019年2月21日開店-ピアゴ跡に「ユニードンキ初」生鮮なし

岐阜県可児市の可児市役所近くにあった「ピアゴ可児店」跡に、ディスカウントストア「ドン・キホーテUNY可児店」が2019年2月21日に開店する。

ドン・キホーテUNY可児店。

可児を代表する大型店だった「ユニー可児店」跡

ドン・キホーテUNY可児店の前身となる「ピアゴ可児店」は1981年、ユニーのショッピングセンター「ショップランド可児」(ユニー可児店)として開業。長らく、近隣の「長崎屋日本ライン可児店」とともに地域を代表する大型店として営業していたが、1997年にヨシヅヤの東濃地区における旗艦店「可児パティオ」が開業、2008年にユニーの新店舗「ラスパ御嵩」(アピタ御嵩店)が開業するなど、施設の競争力が低下したことから2010年5月をもって閉店、建物は解体されていた。
その後、ピアゴ可児店として2012年12月に再開店。ユニー直営売場に加え、ユニーグループの夢屋書店を前身に持つ「BOOKSえみたす」、100円ショップ「Seria」、ラーメン・甘味専門店「スガキヤ」など13店舗が入居していたが、業態転換に伴い2019年1月3日をもって大半のテナントが撤退していた。

ユニー転換店初の生鮮なし「ほぼ普通のドンキ」

ドン・キホーテUNY可児店の建物は平屋建、直営売場面積は約3,600㎡。ユニーの100%子会社「UDリテール」が運営する。
半径1km圏内にグループ店舗「ラスパ御嵩」(アピタ御嵩店)が立地していることから直営の生鮮食品売場は廃止され、従来型の「ドン・キホーテ」のような非生鮮食品や日用品、衣料、化粧品、ブランド品中心の商品展開を行うという。

店舗周辺では2012年以降、スーパーセンターオークワの大型店2店舗(ともに約6,000㎡)が相次ぎ出店、2018年10月にはザ・ビッグ可児御嵩店も出店するなど、ディスカウント業態による競争激化が進んでいる。
トレンドを意識した娯楽性の強い商品構成に特徴を持つドンキはこうした既存店との差別化で生き残りを図る考えとみられ、今後もこうした「ほぼ普通のドンキ」への転換店舗が増えていく可能性もある。

ドン・キホーテUNY可児店

住所:岐阜県可児市中恵土字溝向2120番1
営業時間:午前9時~翌午前2時

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MEGAドン・キホーテ和泉中央店、2019年2月15日開店-DCMダイキ跡に

大阪府和泉市の和泉中央駅前に、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ和泉中央店」が2019年2月15日に開店する。

MEGAドン・キホーテ和泉中央店。

和泉中央駅前のダイキ跡「MEGAドンキ」に

MEGAドン・キホーテ和泉中央店はDCMダイキ和泉中央店跡に出店。建物は地上2階建、売場面積は3,928㎡。
和泉中央店は「ニューファミリーが集う大型ディスカウント店」として、店舗屋外への「遊具スペース」の設置や「キッズ用タブレット付きのショッピングカート」を導入するなど、子育て世代のニューファミリー層をターゲットとした売場づくりを行う。
商品構成としては、一般食品、日用品などの生活必需品やトレンドを意識した化粧品、スマートフォンアクセサリーなどドンキならではの商品を展開、生活家電は同社関西最大級の品揃えになるという。

泉北高速鉄道沿線へのドン・キホーテ出店は、2016年6月の「ドン・キホーテクロスモール堺店」(栂・美木多駅徒歩15分)以来2店舗目であり、和泉中央店は駅徒歩1分という好立地に出店することから、沿線各駅からの買物客獲得が期待される。

MEGAドン・キホーテ和泉中央店

住所:大阪府和泉市いぶき町5丁目6番17号
営業時間:午前9時~翌午前3時

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ピーコックストア青山店、2019年2月28日閉店-旧大丸ピーコック都内1号店

東京都港区南青山にある総合スーパー「ピーコックストア青山店」が2019年2月28日で閉店する。

ピーコックストア青山店。

かつての「青山の大丸」、55年の歴史に幕

ピーコックストア青山店は1964年10月に高級スーパー「大丸ピーコック青山店」として五光ビルの地階から3階に開店。売場面積は2,387㎡。大丸ピーコックの東京1号店で、東京オリンピックに合わせた出店であった。

館内には百貨店などで良くみられるテナントが入居しており永年に亘って「南青山のミニデパート」として親しまれた。
2013年4月からはイオン系列となっており、現在は首都圏で旧大丸ピーコックの店舗などを運営する「イオンマーケット」が運営する。

閉店告知。

店舗はあまり改装されておらず、外壁には「DAIMARU」の文字を剥がした跡が残っている。
かつて高級衣料品を扱っていたフロアはイオンに引き継がれた後も衣料品売場として存続し、主に実用衣料やトップバリュコレクションなどが販売されていた。イオンとなって以降「百貨店らしさ」が感じられたRF1やハンドバック売場などは撤退している。
建物は老朽化しており上層階はすでに退去済みであるため、近く再開発のため解体されるとみられる。
(情報を一部追記しました。)

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宇都宮パルコ、2019年5月閉店-22年の歴史に幕

栃木県宇都宮市のファッションビル「宇都宮パルコ」が2019年5月に閉店する。

宇都宮パルコと再開発が検討されるドン・キホーテ

バンバ地区の核店舗、近年はテナント撤退が相次ぐ

宇都宮パルコは二荒山神社の御前でもあるバンバ地区に1997年3月に開店。市内最大の商店街・オリオン通りの徒歩圏という好立地への出店であった。
建物は地上10階、地下1階建てで、売場面積は14,996㎡。建物の正式名は「宇都宮相生再開発ビル」で、もともと神苑であったため、大部分を二荒山神社が所有する。(一部は齋藤會館と同じ銘菓店「枡金」グループが所有)
かつては店舗向かいに地場百貨店「上野百貨店」が、店舗隣接地に「西武百貨店宇都宮店」があったが、上野は2000年に倒産、西武は2002年に撤退している。
建物のテナントとしてはABC-MARTGU紀伊國屋書店ユザワヤシャンブル、交番などが出店。かつてはタワーレコードJINSキャンドゥなども出店していたがいずれも閉店しており、テナントの撤退が進みつつあった。
宇都宮パルコは2017年の大津パルコ閉店後はパルコ全店のなかでテナント売上高が最も低く、近年は約40億円前後で推移していた。
閉店日は調整中であるといい確定ではないとみられるが、僅か「約4ヶ月後」の閉店ということで地元にとってみても衝撃が大きいものになろう。

「メガドンキ」も近く再開発か-注目集まる活性化策

宇都宮パルコが立地するエリアはJR宇都宮駅からは2km弱の距離があるが、永年に亘って宇都宮市の中心部として栄えたエリアであった。しかし、バブル崩壊後は大型店の撤退が相次いでおり、様々な活性化策が行われている。宇都宮パルコの建設もその一環であった。
宇都宮パルコに隣接する「ラパーク宇都宮・長崎屋MEGAドンキホーテ宇都宮店」(旧西武百貨店宇都宮店)が入居する「斎藤会館」についても、建物の老朽化による耐震性不足が指摘されており、近い将来閉店して解体・再開発される可能性が高い。
また、かつてパルコのライバルであり2005年に閉店した「宇都宮109」(旧山崎百貨店)跡地のイベント広場「オリオンスクエア」も2020年までに全天候型イベントスペースとして再整備される計画がある。
宇都宮109跡のオリオンスクエア。再整備計画がある。

宇都宮市中心部最大の拠点であり東武百貨店が出店する東武宇都宮駅も現在は優等列車が殆ど来ずローカル線の様相を呈しており、ライトレールの東武宇都宮駅延伸計画についても2019年時点では具体的な着工時期は未定となっている。
ライトレール整備に合わせてJR宇都宮駅周辺の再開発が進むなか、パルコ跡の再活用も含めて東武宇都宮駅からオリオン通り・バンバ地区周辺の活性化策・再開発にも注目が集まる。

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赤坂サカス隣接地、TBSが2019年1月に再開発を発表-赤坂BLITZは閉館・スタジオ転換

東京放送ホールディングス(TBS HD)は、本社が所在する東京都港区の「赤坂サカス」改装とその周辺を再開発する「赤坂エンタテインメント・シティ構想」を2019年1月30日に発表した。
再開発に伴い新たなエンタテイメント拠点などが建設されるとともに、サカスも改装をおこない既存の人気ライブハウス「マイナビBLITZ赤坂」は一旦閉館し、ライブハウスからTBSテレビの観覧機能付きスタジオに転換される。
追記:マイナビBLITZ赤坂」の閉館日は2020年9月22日となった。

サカス隣接地再開発-エンタテイメント拠点など建設

赤坂サカスは1994年に開業したTBSの新社屋・放送センター(ビッグハット)の隣接地にあった旧社屋を再開発し、2008年3月に開業した。開発業者はTBS HDと三井不動産。
TBS放送センターと各種イベントなどが開催される「サカス広場」、ライブハウス「マイナビBLITTZ赤坂」、劇場「赤坂ACTシアター」、オフィスビル「赤坂Bizタワー」などで構成される。

TBSテレビ本社屋。

今回の再開発はTBS HDの「グループ中期経営計画 2020」において発表されたもの。
再開発のメインとなるのは赤坂サカスの隣接地にある「国際新赤坂ビル」の敷地。

新国際赤坂ビル。

国際新赤坂ビルは東館地上24階・地下3階、西館地上18階・地下3階。もともとタクシー大手の国際自動車が1980年に建設したものであったが現在は三菱地所が所有する。
2019年現在、同ビルには安藤ハザマ本社(西館)などのほか、東館の商業床にはマルエツ、文教堂書店などが入居している。

赤坂サカスと再開発エリア(TBSニュースリリースより)。

開発業者はTBS HDと三菱地所で、「リアルな場としてのメディア機能を拡充し、次世代ライブエンタテインメントの発信拠点を創設していく」としており、新たなエンタテイメント拠点(劇場ライブハウスなど)の開設を検討しているとみられる。今後、約10年後の完成を目指して工事が進められる。
このほか、TBS HDは赤坂サカスに隣接するビル「ザ・ヘクサゴン」も取得している。

サカスも改装-赤坂BLITZは閉館・TBSのスタジオに

TBSは「国際新赤坂ビル」の再開発に伴い、赤坂サカスの既存エリアでも改装を進める。
改装は既に取り掛かられており、2019年3月までにサカス広場の改装などが完成。
また、人気の大型ライブハウス「マイナビBLITTZ赤坂」(赤坂ブリッツ)は一旦閉館し、今後ライブハウスからTBSテレビの観覧機能付きスタジオへと転換する。

マイナビブリッツ赤坂(ニュースリリースより)。

赤坂ブリッツは赤坂サカス誕生前の1996年に誕生。赤坂サカスの新規開発に伴い2003年に一旦閉館したあと、2008年に赤坂サカスに再開業した。現在の収容人数は1,298人(オールスタンディング時)。2017年より、TBSグループと同じく毎日新聞を発祥とするマイナビがネーミングライツを取得している。

現在のロゴタイプ(ニュースリリースより)。

2019年2月時点では具体的な閉館・業態転換日は未発表。当面は予定が入っているうえ2020年に予定される東京五輪に向けてのライブ会場不足が叫ばれる昨今であるため、少なくとも五輪終了まではライブハウスとして営業する可能性が高い。
TBSは赤坂ブリッツを「TBS テレビに親しんでいただくリアルな場としていく」としているが、都心を代表するライブハウスとして親しまれていただけに「スタジオ転換」を惜しむ声は大きいであろう。
一方で、隣接地にはエンタテイメント拠点が開設されるため、何らかの「代替機能」が設けられる可能性が高く、新たなライブハウスの誕生にも期待したい。
なお、新施設に類似規模のライブハウスが設けられるか、また再び「ブリッツ」の名称が使われるかどうかも含めて2019年2月時点では未定だ。
追記:赤坂BLITZは2020年9月22日で一旦閉館、改装される。

外部リンク:「赤坂エンタテインメント・シティ構想」の実現に向けて – TBSホールディングス
関連記事:赤坂ブリッツ、2017年11月1日から「マイナビブリッツ赤坂」に-ネーミングライツ取得で
関連記事:ZEPP HANEDA、2020年夏開業-天空橋駅前、羽田空港跡地第1ゾーン整備事業の中核施設