カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ドン・キホーテ札幌店、2018年4月16日閉店-3ヶ月間の「2店体制」に終止符

北海道札幌市中央区の狸小路商店街にあるディスカウントストア「ドン・キホーテ札幌店」が4月16日午前5時を以て閉店する。

ドン・キホーテ札幌店。奥にはドンキ狸小路店。

旧「サンデパート」「YESそうご電器」、再開発で解体へ

ドン・キホーテ札幌店は2002年に出店。施設は地上1階〜4階で、売場面積は3,140㎡。
地下2階、地上9階建てのビルは1962年から1984年まで寄合百貨店「サンデパート」として営業し、1984年から2002年までは当時大手家電量販店だった「YES そうご電器」がキーテナントに。2002年2月にそうご電器が経営破綻すると、同年10月からはドン・キホーテと、そうご電器の経営再建を担ったレンタル大手「ゲオ」の店舗が営業を続けてきた。
ビルのある南2条西3丁目地区は再開発対象地域となっており、ビルはドン・キホーテ閉店後に解体される。

ビルはドンキ閉店後に解体される。

狸小路店との2店体制、3ヶ月で終わる

狸小路商店街では1月19日に「ドン・キホーテ狸小路店」が、札幌店のすぐ近くに出店。
札幌中心部のドンキは暫定的に2店体制となっていたが、札幌店の閉店により2店体制は3ヶ月で打ち切られることとなった。

ドン・キホーテ狸小路店。

外部リンク:ドン・キホーテ札幌店
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西門紅楼、2018年3月1日リニューアルオープン-台北の市場建築、築110年で

台北市萬華区の西門町にある歴史的建造物を活用した複合商業施設「西門紅楼」(西門紅樓、西門町市場)が全面改装され、3月1日にリニューアルオープンを迎えた。

西門紅樓。

築110年の市場建築、2000年代から改装を進めていた

西門紅楼は1908年に竣工。設計は近藤十造。2階建て(一部3階建て)で、入口部分にあたる八角形の「八角堂」と奥側の「十字楼」の2つの建物が接続される形となっており、西門町市場(新起街市場)を核とした複合商業施設として活用されていた。
西門町は日本統治初期における台北市の中心街で、多くの日本人が居住しており、当初は敷地内に稲荷神社も設置されていたが、神社は1945年に米軍からの空襲を受けて焼失している。

西門町市場(西門紅楼の展示写真より)。

1945年に中国国民党から建物が接収されると八角堂は「紅楼劇場」となり、中国大陸の京劇(平劇)などを上演、さらに1963年には映画館「紅楼戯院」となっていた。1990年ごろからは廃墟化が進み、映画館は1997年に廃業。一方、同年には古跡として文化財指定されている。
西門紅楼の転機となったのは2000年に起きた大火で、火災により敷地内にあったバラックと紅楼(主に十字楼)の一部が焼失。その後は修復と再開発をおこない、劇場とショップが入居する空間として生まれ変わっていた。
2008年には台北市都市景観大賞の歴史空間活性化賞を受賞、2009年にはアートイベントが開催されるなど、再び西門町エリアの象徴的存在となっている。

現在の西門町。

台北市が1年半かけて全面改装-歴史紹介など充実

今回の全面改装は台北市が5000万台湾ドル(2億円弱)をかけて2016年8月から進めてきたもの。
 改装の目玉は十字楼部分にあるセレクトショップ「紅楼選品」エリアのリニューアル。ショップ内では、MIT(メイドイン台湾)製品を数多く取り揃えるほか、紅楼グッズを販売。また、故宮博物院のショップも出店している。
同エリアでは定期的にワークショップも開催されており、気軽に台湾アートなどに接することもできる。

十字楼部分。MITグッズ店や故宮ショップなどが出店。

また、八角堂1階にある西門紅楼の歴史などを紹介する展示空間は内装を含めて全面改装が行われており、創建当初の日本統治時代の設計図や写真が多く展示されるなど充実化。
八角堂1階にはカフェ「紅楼茶坊」もリニューアルオープンしたほか、オールジェンダートイレも設置された。

八角堂部分。以前より明るい雰囲気となり、展示スペースにカフェも。


八角堂では主に同館の歴史を紹介。日本時代の写真も多く展示。

今回の改装に合わせて屋上の看板が撤去され、入口看板は創建当時の市場の看板をイメージしたものへと改められた。

屋上にあった看板を撤去、日本時代の看板をイメージした形状に。

近年、西門紅楼の附近には若者向け、観光客向けの飲食店も増えて賑わいを増しており、同館のリニューアルにより歴史ある中心地・西門町はますます魅力を増すこととなろう。

西門紅楼

住所:台北市萬華區成都路10號(西門町)
営業時間:11:00~21:30、休日前は22時まで、月曜定休

外部リンク:西門紅樓
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【4月1日】琵琶湖、滋賀県から撤退-外資の買収で

みずうみ国内最大手の「琵琶湖」(滋賀県)が4月1日に滋賀県からの撤退を表明した。水面下で外資による買収の話が動いているという。

琵琶湖。
「本社機より撮影」と書こうとしたがあからさまに機影が映り込む。

琵琶湖、500万年の歴史に幕?-ミシガン航路も廃止か

琵琶湖の前身は約500万年前に開設。その後の地殻変動により現在の滋賀県に移動した。湖水面積は669㎢。
現在は滋賀県が管理しており、琵琶湖汽船によるミシガン州までの航路が開設されていることでも知られる。

ミシガン号。アニメ「中2病でも恋がしたい!」では小鳥遊六花がイタリアまで乗船した。

買収先は明らかにされていないが、「5000兆円で欲しい。我が星の緑化などに使いたい。異世界での勤務となるが、鮒などの居住者については異世界特有のチート機能によりハーレム展開をめざして欲しい。」と述べているという。

県外の市民「ええ湖があってよろしおすわぁ」

買収報道を受け、琵琶湖には早くも撮り湖が殺到。葬式湖と呼ばれる人々も多く集まっている。
今回の買収について、ある市の市民は取材に対して「あのようなええ湖があってよろしおすなあ、この街は古いもんばっかりでなーんもあらへんやろ?」といって記者にぶぶ漬けを差し出した。

この写真は記事とは何の関係もありません。

関西のテレビ「私が買収するで!」とMC女性

関西のテレビ局は「琵琶湖特集」を組むとともに、人気MCの女性が「琵琶湖買収プロジェクト」を立ち上げ、対抗を表明した。

この写真は記事とは何の関係もありません。

女性によると、買収後は琵琶湖を自らが所有する大阪城の外堀として活用すると表明しているという。

ミナミのシンボル、大阪城。
このお城みたいなものなに?と親に聞いてはいけない建物だ。

また、「びわこ」の名前を使う学校法人はいち早く「新しい名称を公募する」と発表、学校の知名度を上げたい考えだ。

2018年3月17日に浜大津駅を「びわ湖浜大津」に改称したばかりの京阪電車。アニメ「中2病でも恋がしたい!」では小鳥遊六花がイタリアまで乗車した。

府議会野党「知事は琵琶湖からの忖度を受けた」

琵琶湖の撤退を受け、府知事は危機的状況だとして「琵琶湖への支援」を申し出ることを表明。一方、府議会野党は「府知事は以前、琵琶湖に釣りに行ったことがある。いち湖への支援表明は異例のことで、何らかの忖度を受けてるに違いない」として反発。議会は空転した。
府庁前では「琵琶湖売られた、日本死ね!」と琵琶湖が印刷された紙を踏んで抗議する人や、リモコンで琵琶湖を殴る光景などが見られた。

5000兆円、「琵琶湖県」改名資金に

2015年には滋賀県が県名を「琵琶湖県」や「近江県」に改名することで知名度のアップを目指すことを検討すると発表したものの、改名への資金調達などが課題となっていた。そこで、県では売却によって得た資金を「琵琶湖県」への改名に使う考え。
沿岸の首長は取材に対し、「琵琶湖の撤退は鮒ずし文化の喪失に繋がり残念だ。跡地は太陽光パネルを敷き詰めるなどして有効活用したい。」と語っている。

ハト記事:【4月1日】イトーヨーカドー、看板を長年親しまれた鳩にすることを検討
イタリア記事:【4月1日】新宿駅南口に「パスタ新宿」4月1日開業-19のイタリアンを集約
雑コラ記事:【4月1日】西武百貨店池袋本店、「セブンイレブン南池袋一丁目店」に転換
 
ヒゲ記事:【4月1日】大泉洋そごう、太平洋そごうと提携へ
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Oh!Me大津テラス、2018年4月27日開業-大津パルコ跡、ショッピングセンターに

開業当日のレポート・詳細なテナント情報はコチラ
Oh!Me大津テラス、2018年4月27日開業-「未完成」の船出、シャンゼリゼを意識した賑わいの場めざす

滋賀県大津市打出浜のファッションビル「大津パルコ」跡に大型ショッピングセンター「Oh!Me大津テラス」が4月27日にグランドオープンする。

オーミ大津テラス。

旧・大津パルコをリニューアル

大津パルコは1996年11月に開業。 西武大津ショッピングセンター(西武百貨店大津店を核とする)に隣接しての出店だった。建物は8階建ての本館とサテライト館からなり、売場面積は22,711㎡。
滋賀県は西武セゾングループの創業者である堤家の出身地であり、戦前より近江鉄道をグループ企業とするなど、セゾングループが力を入れて来た地域の1つであった。

隣接する西武大津ショッピングセンター。

近年の大津パルコはユニクロ、ジーユー、しまむら、バースデイ、ABC-MARTなどを導入、ファストファッションの店舗中心となっていたほか、大手家具・ホームセンター「ナフコ」も出店していたが、経営不振などから2017年8月に閉店していた。

大津パルコ。

パルコは大丸松坂屋百貨店の傘下となっており、こうしたファストファッション中心の「パルコらしくない」店舗中心となっていること(郊外店や京都市内の店舗との競合が激しい現状からハイファッションや雑貨中心の品揃えにしづらいこと)も閉店の一因であったと考えられる。

大阪市の不動産会社が買収・運営に

パルコの建物を購入したのは「アーク不動産」(大阪市中央区)で、Oh!Me大津テラスは同社が運営。
PLUS ONE NATURE(プラスワンネイチャー)」をキャッチフレーズに、琵琶湖を中心とした“自然豊かな大津との調和”、“サードプレイスの提供”をテーマに運営とするとしている。

Oh!Me大津テラスのロゴタイプ。

平和堂、ツタヤ、ヤマダ電機など出店-映画館は継続

出店テナントは32店舗。館内の1-2階は大地、3-5階は水、6-8階は山と空をテーマに改装されたという。

館内イメージ(1階)。

1階の核テナントは「平和堂フレンドマート」。
インストアベーカリーも設置される。平和堂は大津市17店舗、滋賀県82店舗目。このほか、カフェ、クリーニング店などが出店する。
2階の核テナントは「TSUTAYA」。書籍、CD販売をおこなうほか、レンタル機能も設けられる。このほか、「トーカイ」、「ハニーズ」などが出店する。
3階の核テナントは「ヤマダ電機」。このほか、「キャンドゥ」が出店する。
4階の核テナントは「マックハウス」。 このほか、「ビジョンメガネ」、「JEUGIAカルチャーセンター」などが出店する。
5階は空きフロア。
6階はレストラン街となり「サイゼリヤ」「ちゃんぽん亭」「スパイス王国」などが出店するほか、ゲームセンター「サードプラネット」も出店する。
7階の映画館「ユナイテッドシネマズ」は継続して出店する。
8階は「ヨガスタジオLAVA」が出店。
サテライト館1階には「FM滋賀」サテライトスタジオが、サテライト館2・3階には「京進」の学習塾と英会話塾が出店する。

館内イメージ。


テナント一覧。

開店記念セールを開催-4月29日まで

グランドオープンとなる4月27日には、テナントとして入るFM滋賀(e-radio)のMCによる開会式、記念式典を開催するほか、4月29日まで開店セールを実施(各店ごとのセール時期は店舗により異なる)。お買い上げ1,000円以上で各日先着300名様にオリジナルエコバッグをプレゼントするほか、施設オリジナル缶バッジも配布する予定となっている。
(完成イメージはニュースリリースより)

Oh!Me大津テラス

住所:滋賀県大津市打出浜14-30
営業時間:9:30~22:00(一部異なる、平和堂は21時まで)

外部リンク:Oh!Me大津テラス
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エイプリルフール:琵琶湖、滋賀県から撤退-外資の買収で 

筥崎宮の大鳥居、4月末までに解体-老朽化で

福岡市・箱崎地域のシンボルであった「筥崎宮大鳥居」の解体工事が進んでいる。
3月28日からは本格的な解体が開始され、工事現場から鳥居の断片の搬出が始まった。

筥崎宮大鳥居(3月28日)。

老朽化で解体に-再建の予定なし

筥崎宮は921年創建(諸説あり)。筑前國一之宮で、宇佐、岩清水とともに日本三大八幡宮の1つとされる。
現在の本殿と拝殿は1546年に大内義隆が、楼門は1594年に小早川隆景が、一の鳥居は1609年に黒田長政が、石灯籠の一部は千利休らが寄進・建立したもので、それぞれ国の重要文化財に指定されている。

拝殿には「敵國降伏」の文字。元寇に由来するもの。


黒田長政が寄進した一の鳥居。大鳥居はこの形状を模したもの。

今回解体される大鳥居は1930年に建設。高さは16mもあり、国道3号線からも良く見えることから、箱崎地域のシンボルとして長年親しまれてきた。
地元紙などによると、解体は大地震が来た際に一部が損壊する恐れがあるためだという。解体工事は3月初めから開始されており、4月末まで続く。
大鳥居解体後の再建は、資金面などから今のところ予定されていないといい、90年近くに亘って親しまれた地域のシンボルは姿を消す。

外部リンク:筥崎宮
外部リンク:筥崎宮神苑花庭園・レストラン迎賓館
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ショッピングタウンパレット、2018年3月31日閉館-老朽化で解体へ

石川県金沢市笠舞の老舗ショッピングセンター「ショッピングタウン パレット」が2018年3月31日に閉館する。

パレット(公式サイトより)。

金沢のショッピングセンターの先駆け的存在だった

ショッピングタウンパレットは1976年11月に「赤坂プラザ」として開業。
翌年開業したユニー金沢店(現:ユニーアピタ金沢店)とともに、金沢市の郊外型ショッピングセンターの先駆けとして多くの客を集めた。

パレット開業時(公式サイトより)。

その後、1993年の全面改装の際に「ショッピングタウンパレット」に改称している。同年は長崎屋ラパーク金沢、平和堂アルプラザ金沢など多くの競合店舗が開店した年であった。
2018年現在は核店舗であるスーパーマーケット「アルビス」のほか、ゲオ、マクドナルド、カラオケBANBANなどが出店する。
売場面積は6,711㎡、建物は赤坂ビルが所有している。

老朽化のため解体へ

閉館は建物の老朽化による耐震性不足が明らかになったため。
建物は築42年が経過しており、閉店後に解体される見込みであるが、跡地の活用方法などは発表されていない。
なお、別棟の医療館である「パレットクリニックセンター」は今後も営業を続けるという。
(画像は「パレット」公式サイトより)

外部リンク:ショッピングタウン パレット
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玉川上水駅、2018年3月30日から「ぐで玉川上水駅」に-サンリオ「ぐでたま」コラボ、所沢駅などでも実施

西武拝島線玉川上水駅(東京都立川市)の駅名標が、2018年3月30日から「ぐで玉川上水駅」に変更される。

ぐで玉川上水駅名票。(イメージ)

西武・サンリオの「アニバーサリー」コラボで実現

西武鉄道では、運行開始から10周年を迎えた「30000系」(愛称:スマイルトレイン)と、誕生5周年を迎えたサンリオの人気キャラ「ぐでたま」のコラボ企画「スマイルトレイン10th×ぐでたま5th記念キャンペーン ~レールの上にも10年、白身の上にも5年~」を3月4日〜12月下旬まで実施中。
コラボ第一弾として、車体を黄色く塗り替えた30000系「ぐでたまスマイルトレイン」を3月5日から運行している。ぐでたまスマイルトレイン。(イメージ)

コラボ第2弾では、座席指定列車「拝島ライナー」の運行開始で注目を集める西武拝島線の玉川上水駅をクローズアップ。
構内の駅名標を「ぐで玉川上水駅」に変更するほか、ホーム待合室のデザインを「ぐでたま」仕様に装飾する。期間は12月下旬までを予定。待合室も「ぐでたま」に乗っ取られる。(イメージ)

なお、ホーム待合室の「ぐでたま化」は所沢駅でも実施される。

(イメージ画像は西武鉄道公式サイトより)

ニュースリリース:スマイルトレイン10th×ぐでたま5th記念キャンペーン ~レールの上にも10年、白身の上にも5年~」を実施します(西武鉄道公式サイト)
ニュースリリース:スマイルトレイン10th×ぐでたま5th記念キャンペーン ~レールの上にも10年、白身の上にも5年~」第2弾を実施します(西武鉄道公式サイト)
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北海道日本ハム、本拠地を「北広島」に移転へ-2023年開場目指す

プロ野球・北海道日本ハムファイターズは、現本拠地「札幌ドーム」(札幌市豊平区)からの移転先を、北広島市の「きたひろしま総合運動公園」に内定した。

きたひろしま総合運動公園。(予定地)

日ハム新球場は「北広島市」に-誘致合戦の末

日本ハムの本拠地移転構想は2016年5月に発覚。
球団は「ボールパーク」の新設を2023年度までに行うとし、新球場誘致を目指す北広島市と、市内残留を目指す札幌市との間で誘致合戦が繰り広げられてきた。
17年春時点で候補地だったのは、「きたひろしま総合運動公園」(北広島市)、「北海道大学構内」(札幌市)、「月寒」(札幌市)の3箇所だったが、17年秋に札幌市が候補地を「真駒内」に一本化。最終的には北広島と真駒内の一騎打ちとなっていた。

北広島駅に掲げられた誘致を目指す旗。

新球場誘致にいち早く手を挙げた北広島市が、球団側と確実に対話を重ねてきた一方で、札幌市では、流動的な候補地選びや最終候補地の真駒内地区の反対運動など、不安要素が目立っていた。
3月26日、日本ハム球団は新球場を北広島に建設することを発表。新球場の整備費は北広島市が一部負担し、2023年の開業を目指す

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中央林間東急スクエア、2018年3月28日開業-「中央林間とうきゅう」を業態転換、図書館も入居

神奈川県大和市の東急中央林間駅・東急中央林間ビルに出店する総合スーパー「中央林間とうきゅう」が全面改装され、ショッピングセンター「中央林間東急スクエア」として3月28日に開業する。

中央林間東急スクエア。

「中央林間とうきゅう」を業態転換

東急中央林間ビルは1985年4月に開業。東急田園都市線のつきみ野・中央林間駅間延伸に合わせたもので、開業時から「中央林間とうきゅう」として営業をおこなってきた。 売場面積は10,388㎡で、建物は東急電鉄が所有する。
 2015年には駅直結の商業施設「エトモ中央林間」が開業しており、東急中央林間ビルとは連絡通路で直結されている。
東急スクエアとしては8店舗目となった。

「ショッピングセンター化」、総店舗数35店、神奈川初も

東急中央林間ビルはこれまでは総合スーパー「東急ストア」を主体とした売場であったが、今回の「東急スクエア」への業態転換でショッピングセンター化され、「無印良品」「スーツセレクト」「ABC-MART」「Green Parks topic」「キャン・ドゥ」「トモズ」などお馴染みのチェーン店が出店(キャンドゥなど一部は全面改装)した。

キャンドゥは改装・増床された。

さらに鯖江の眼鏡を販売する「ふくいめがねSpot」や町田に本店を置く生花店「VERY VERY」など、こだわりの店舗が神奈川県初出店となった。総テナント数は35店舗となる。

VERYVERY。観葉植物中心の売場で、1階の生花店と差別化。

無印良品、ABC-MARTなどでは、館内に入居する子育て支援施設(後述)との連携を図るべく、キッズ商品を充実させている。

無印良品では入口附近にキッズ売場を配した。


ABCマートでもキッズ関連商品を充実させている。

また、核店舗の「東急ストア」は今回の改装により食品中心の売場となったが、新たにセミセルフレジを導入したほか、大和市周辺の産品を多く導入し、地産地消を目指す売場となった。

東急ストア。

3階の大部分が公共施設に-図書館も21時まで開館

今回の改装では3階の大部分が公共施設ゾーンとなったことも特徴だ。
その核施設となるのは「大和市立中央林間図書館」。施設面積は約740㎡で、蔵書数は約17,000冊。将来的には約3万冊にまで増やす予定だという。
図書館の指定管理者は図書館流通センターなど6社で構成される「やまとみらい」。館内はショッピングセンター内ということで通路に面した壁や仕切りを取り払うなど開放感ある造りが特徴で、蔵書もファミリー層を意識した選書となる。また、ブックカフェとして「星乃珈琲店」が導入されており、カフェセレクトのオススメ書籍コーナーも設置される。
図書館の営業時間はビルと同様の21時までと、市立図書館としては比較的遅いことも特徴だ。

市立中央林間図書館と星乃珈琲店。

さらに、図書館の隣接スペースには、「大和市子育て支援施設」(「送迎ステーション」「託児室」「子育て相談スペース」が入居)、「大和市役所中央林間分室」が開設される。
これまで中央林間で行える大和市の行政手続きは証明書交付などのみであったが、東急スクエア内において引越の住所移動手続きや出産結婚など戸籍変更の届け出ができるようになった。また、子育て支援施設の一時預かり施設は東急の休館日以外1日最大4時間500円、子育て相談は無料となる。

市役所分室。4月2日から利用できる。

これらの公共施設ゾーンは、4月1日(市役所分室は4月2日)から開館する。

東急と大和市のベストマッチングで客層拡大ねらう

大和市の人口は約24万人であるが、東急グループが中央林間駅近くで新たなニュータウンの開発を進めているなど、今後もベッドタウンとして人口増加が続く見込みであり、30代~40代の働き盛りの人口割合が比較的多い。その一方で、これまでの総合スーパー「中央林間とうきゅう」のおもな客層は60~70代の女性であったという。
また、大和市もこれまで中央林間地区への公共投資をあまりおこなって来なかったといい、今回の改装は「東急と市側のベストマッチング」であったと思われる。
東急グループは今回の「東急スクエア」への業態転換・東急ストアの改装、図書館・子育て支援施設などの導入により、客層を男性サラリーマンや子育て世代の親子などへも拡大したい考えで、今後は年商約70億円、来館者数約1万人(公共施設除く)を目指すとしている。

中央林間東急スクエア

住所:神奈川県大和市中央林間4-12-1
営業時間:10時~21時(東急ストア、図書館など主なテナント)

外部リンク:中央林間東急スクエア 公式サイト
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ローソン銀行、2018年秋開業へ-進む大手小売チェーンの「銀行化」

コンビニ大手のローソンは、同社初の銀行「ローソン銀行」事業を2018年秋ごろから開始する見通しとなった。

ローソンの店舗。

準備会社設立から2年、いよいよ銀行参入へ

ローソンは2016年11月に「ローソンバンク設立準備会社」をローソン95%、三菱東京UFJ銀行(三菱UFJ銀行)5%の出資比率で設立し、金融業への参入を画策していた。「ローソンバンク設立準備会社」は今後「ローソン銀行」に社名変更される。なお、現在ローソンは三菱商事の子会社となっており、三菱グループに属する。
ローソンは2018年度中の「ローソン銀行」開業を目指し、近く金融庁に対し免許取得に向けた予備審査を申請。資金調達のためのシンジケートローン契約を締結するなど開業準備に入る。
新たに展開されるローソン銀行は、現在ローソンの子会社が保有しているコンビニATM事業を引き継ぎ、新規事業へと移行する見通しだ。

先行参入の大手2社、銀行は今や「看板業」に

大手小売チェーンが銀行業に新規参入するのは、2001年のセブンイレブン(現:セブン&アイHD)による「アイワイバンク銀行」(現:セブン銀行)、2007年のイオンによる「イオン銀行」に次ぐ3例目。
先行2社の現状を見ると、セブン&アイの最新の18年2月期第3四半期決算では、セグメント別で「金融関連事業」がトップのコンビニ(国内外含む)事業に次ぐ営業利益を記録。同様にイオンも、18年2月期第3四半期決算では「総合金融業」が全セグメントの中で最も高い営業利益を記録するなど、大手2社にとって銀行サービスは収益の要である「看板業」になりつつある。

外部リンク:ローソンバンク設立準備株式会社における銀行業免許の予備審査申請、及びシンジケートローン契約締結について
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関連記事:ポプラ、ローソンからの出資比率引き上げ-東海地方への進出めざす
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