台湾・遠東グループ(太平洋そごう等)、訪日客向け「Tカード」発行-6月8日から

日台を代表するポイントカードがタッグを組む。
台湾でポイントカード事業を手掛ける「Ding Ding Integrated Marketing Service(DDIM)」は、CCCなどが主導する日本の大手ポイントカード会社「Tポイントジャパン」と共同で、訪日台湾人向けのTポイントサービスを6月8日から提供開始する。
CCCの旗艦店「枚方T-SITE」(枚方市)。

日台のポイント業界の雄「HAPPY GO」と「Tポイント」

DDIM」は台湾有力財閥グループとして知られる「遠東グループ」の共通ポイントサービス事業会社。
台湾では一般的に「HAPPY GO」のサービス名で知られており、遠東グループがフランチャイズ展開する日系コンビニ「ファミリーマート(全家便利商店)」、日系百貨店「太平洋そごう(太平洋崇光百貨)」のほか、「遠東百貨」、総合スーパー「amart(愛買)」、CMCグループの映画館「威秀影城」などが加盟、台湾約2万店舗で利用可能のポイントサービスだ。カード発行枚数は1,400万枚で、台湾人(約2,400万人)の約半数以上が所有することになる。

遠東グループの「太平洋そごう」(台北店・忠孝館)。
日本の「そごう・西武」とFC契約を結んでいる。

Tポイント・ジャパン」は「TSUTAYA」などを運営する「CCC」、大手コンビニ大手「ファミリーマート」、通信大手「ヤフー」、「ソフトバンク」が共同出資する共通ポイントサービス事業会社。
2017年現在は国内170社が加盟しており、日本国内約67万店舗で利用可能。カード発行枚数は1億9000万枚、利用者数6000万人超となっている。2016年には三越伊勢丹グループの各店が加盟したことでも話題となった。

Tポイントには三越伊勢丹も加盟。

「HAPPY GO Tカード」、台湾の「そごう」等で配布

DDIMはTポイントサービスの利用開始に伴い、台湾遠東傘下の系列百貨店を通して買物客に「HAPPY GO Tカード」の配布を行う。
訪日台湾人観光客が日本国内のTポイント加盟店で該当カードを提示することで、買物金額に応じたTポイントが付与。「10Tポイント」を取得するごとに、自動的に「6HAPPY GOポイント」として換算され、台湾遠東傘下のHAPPY GO加盟店舗で利用可能になるという仕組みだ。

遠東グループ百貨店で配布される「HAPPY GO Tカード」。

TSUTAYAを運営するCCCは2012年より台湾の「亞藝影音」との合弁会社により「TSUTAYA 亞藝影音」を21店舗展開。2017年には台北市信義区に生活提案型ブック&カフェ業態1号店「TSUTAYA BOOK STORE 信義店」を出店するなど攻勢を強めている。
一方で、台湾には地場の生活提案型書店「誠品書店」があり、同社の経営手法は蔦屋書店にも大きな影響を与えたと言われる。今後、CCCが持ち前のポイントサービスを活かした店舗展開で誠品の牙城を崩すことができるかも注目されるところだ。

外部リンク:訪日台湾人向けTポイントサービスの提供を開始(CCC)
外部リンク:HAPPYGO快樂購聯合集點卡首頁_HAPPYGO_快樂購(HAPPY GO)
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