カテゴリー別アーカイブ: 新店舗レポート

天ぷらスガキヤ万松寺通り店、2018年6月21日開店-スガキヤ「天ぷら専門」の新業態

ラーメン・甘味専門店「スガキヤ」を運営するスガキコシステムズ(名古屋市)は、名古屋市中区大須万松寺通に天ぷら専門の新業態「天ぷらスガキヤ万松寺通り店」を2018年6月21日に開店させた。

天ぷらスガキヤ万松寺通り店。

試行錯誤の歴史もつスガキヤの天ぷら店

スガキコシステムズは名古屋市栄に「甘党の店」として1946年創業。1958年に「株式会社寿がきや」を設立し、1994年に現社名となった。
東海地方を中心に「スガキヤ」、上質志向のラーメン店「らーめん寿がきや」、博多うどん店「木村屋」を運営するほか、合弁会社を通じて台湾、インドネシアにも店舗を展開する。
同社は2015年にも天ぷら専門店「寿、一得庵」を岩倉市に出店したが2016年6月に撤退。その後、2016年7月には天ぷら・博多うどん専門店「一得庵」を名古屋市に出店したものの、新規出店はおこなわれていなかった。

セルフサービス導入で低価格化を実現

「天ぷらスガキヤ万松寺通り店」では「ごはん」「味噌汁」のセルフサービス化を実施。先述の「一得庵」よりも販売価格が抑えられたことが特徴となっている。
ごはん、味噌汁もセルフサービスとなっている。


とり天ぷらセットはこのボリュームで400円台。
セルフ盛り付けのため大盛りも自由自在だ。

近年、天婦羅業界は「和食さと」で知られるサトレストランシステムズや「丸亀製麺」で知られるトリドールなどが新規参入しており、競争激化しつつある。
新規参入となった「天ぷらスガキヤ」がセルフサービスで差別化をおこない、店舗網を増やしていけるか注目される。
サトが運営する「天丼・天ぷら本舗さん天」。

外部リンク:平成30年6月21日(木) 「天ぷらスガキヤ 万松寺通り店」オープン
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阪神梅田本店「建て替え第1期棟」2018年6月1日開業-「食」の阪神、スナックパークも復活

大阪府大阪市北区梅田の百貨店「阪神梅田本店」の建て替え第1期棟が6月1日にグランドオープンした。

阪神百貨店梅田本店建て替え第一期棟。

「食」の阪神百貨店、創業85年を機に生まれ変わる

阪神百貨店は1933年に阪神マートとして創業、1940年に現在地に移転。1951年にターミナル百貨店「阪神百貨店」として開店した。当初は地上2階建てであったが、1957年、1963年に大規模な増築工事を行い、地上8階建てとなった。

旧・阪神百貨店、大阪神ビル。

同店は西日本一のデパ地下とも称される地階食品売場を持つことで知られており、建て替え前は200を超える和・洋菓子、総菜、ベーカリーブランドの集積や、後述する「スナックパーク」は人気を集めたが、それらは今回の建替工事のために大部分が閉店・休店状態であった。

客層の拡大を図る-「食」の阪神、1階にも食品拡大

阪神梅田本店建て替え第1期棟が出店する建物は地上13階建てで、百貨店は地上9階~地下1階部分で営業する。建替工事に伴う総投資額は530億円。
今回開業する部分の売場面積は約27,000㎡で、従来の阪神百貨店の半分の規模。今後の増築により、元の面積とほぼ同じ規模となる。売上目標(2018年度通期)は410億円。
コンセプトに「毎日が幸せになる百貨店」を掲げ、「暮らし」や「健康」分野に軸を置いた生活に密着した売場づくりを目指すなど、阪急うめだ本店や競合店との差別化が図られる。

窓が印象的な夜の姿。

従来、阪神梅田本店は近隣の百貨店と比べ、顧客の年齢層が高いことが特徴として挙げられていたが、建て替えを機に30~40代の女性(特に阪急阪神百貨店が「西梅田OL」と呼ぶ働く女性層)も新たにターゲットにするなど、客層の拡大・若返りを目指したという。

関西初となるハンバーガーレストラン「Shake Shack」など新たなテナントも迎え入れ、客層の拡大を目指す。

これまで婦人雑貨などが販売されていた1階には新たに食品売場が拡大・展開されており、人気のベーカリーを集めた「パンワールド」や、約400種類のワインの試飲もできる「リカーワールド」が設置されたことも特徴だ。

日替わりで毎日15種類の食パンも並ぶ「パンワールド」。

賑わうオープン当日、ハイタッチ隊による歓迎も

開業当日となった1日の朝、2階デッキには営業開始を待つ多くの買物客で長蛇の列となった。
パフォーマーによるパントマイムの披露や吹奏楽の演奏、ハイタッチ隊による歓迎もあり、9時55分に華々しいオープンを迎えた

ハイタッチ隊やパフォーマーが買物客を出迎えた。

食文化発信「スナックパーク」復活-ちょい飲み需要も

今回の建て替え第1期棟の開業に伴い、人気のフードコート街「スナックパーク」も約3年ぶりに完全復活した

新装なったスナックパーク。

新装「スナックパーク」の常設店舗は13店で、これ以外に催事店舗が2店出店する。(2018年6月現在)
建替前から営業していた「阪神名物いか焼き」「ちょぼ焼き」「うまかラーメン玉子丸」「御座候」の5店舗に加え、箕面船場の天丼専門店「天ぷらの山」、中華そばの名店「カドヤ食堂」といった新ブランドも出店した。
阪神百貨店近隣では、ルクア大阪の「ルクアフードホール」「バルチカ」、阪急三番街の「ウメダフードホー」など、改装を機に食物販ゾーンを拡充させる商業施設が増加していることもあり、380円のローストビーフの注文でワイン30分飲み放題が540円となる「ローマ軒」など、ちょい飲みに適した店舗も導入されている。

大阪の食文化が集まる「スナックパーク」のメニュー。

阪急と合わせて「大阪梅田ツインタワーズ」形成

阪神電鉄は、今後西側部分の建替工事を進め、今回開業した部分と合わせて2022年春に「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」として全面開業させる予定。なお、阪神梅田本店部分は2021年秋にグランドオープンするほか、高層階はオフィスとなる。
また、2022年の全面開業時には阪急うめだ本店が入っている梅田阪急ビルを「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」に改称、両ビルを「大阪梅田ツインタワーズ」と総称することになる。

阪急百貨店との連携も図られる。

外部リンク:TOP | 阪神梅田本店
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ジ・アウトレット広島、2018年4月27日開業-イオン、西風新都に「地域創生型商業施設」

広島市佐伯区の西風新都にイオンモールが運営する“地域創生型商業施設”「THE  OUTLETS HIROSHIMA(ジ・アウトレット・ヒロシマ)」が2018年4月27日にグランドオープンした。

THE  OUTLETS HIROSHIMA。

西風新都の新たな顔、イオン+アウトレット

「THE  OUTLETS HIROSHIMA」は広島市佐伯区のニュータウン・西風新都エリアに出店。売場は1階と2階で、延床面積は約 72,000㎡、総賃貸面積は約 53,000㎡、店舗数は約200店舗。将来的には近くにアストラムラインが延伸する計画もある。
同店は従来のイオンモールとは異なった「地域創生型商業施設」を標榜しており、「~アウトレットをもっと自由に~ イオンモールだからできる地域創生型商業施設」をコンセプトに掲げている。 

キャッチフレーズは「アウトレットをもっと自由に」。
(公式サイトより)

館内は1階の「ライフデザインフロア」と2階の「アウトレットフロア」に分かれている。
店舗が傾斜地にあるため、1階より2階の面積のほうが大幅に広いのも特徴で、2階の一部はオープンモール型となる。

1階の目玉は「アミューズメント」と「広電70形」

1階の「ライフデザインフロア」はアミューズメント施設を集めたエリア、地域の名産品などを集めたエリア、飲食店街、イオンスタイル(スーパーマーケット)などで構成される。
そのうち、アミューズメントエリア「ほしかげシティ」の核テナントは「アミューズメント&スポーツ カプコン」。ほしかげシティには広島県内初の通年型アイススケートリンク「ワンダーリンク」も設置される。

ほしかげシティ。

また、カプコンが運営するボウリング場には地元球団をデザインモチーフとした「広島東洋カープレーン」があることも特徴だ。ゲームエリアには大人数で楽しめる最新VRゲームを設置。
このほか、エリア内には「イオンシネマ」も開設されている。

ほしかげシティ内。

飲食店街は「丸亀製麺」「いきなりステーキ」など11店舗の有名店が出店している約1000席規模の大型フードコート「フードフォレスト」、懐かしさを感じさせるデザインが特徴で、かつお料理店「龍神丸」、穴子料理店「安芸乃」、「神戸元町ドリア」など瀬戸内・中四国の名産食を扱う店舗が出店する「きんさい横町」、普段使いなどにも使えるカジュアルなレストランゾーン「グランドダイニング」の3つのエリアに分かれており、この他にも喫茶店の「タリーズコーヒー」、「星乃珈琲店」などが出店している。

核店舗のスーパーマーケット「イオンスタイル西風新都」は食品、生活雑貨を中心に販売する。食品売場では、ステーキショップや海鮮丼専門店、サンドイッチショップや生パスタ専門店などで「できたてメニュー」を提供。イートインスペースで食事をとることもできる。

イオンスタイル西風新都。

準核店舗である「フタバ図書」の向かいにあるシンボルゾーン「なみのわガレージ」には、広島電鉄より寄贈された「広電70形電車」が設置されており、同車を使用した巨大プロジェクションマッピングも登場した。

広電70形。店舗のシンボルとなっている。

プロジェクションマッピングはスマホと連動することにより映像をカスタマイズできる参加型のものも、来店客の関心を集めていた。
5000形などでお馴染みの宮島線直通カラー。
色によって方向幕も変化する。

なお、同車は旧・ドルトムント市電で、かつて広電ストア・マダムジョイ千田町店でレストラン電車「トランヴェールエクスプレス」となっていた車両である。

70形の案内板。(「70系」は誤り)

このほか、1階には「島村楽器」、「トイザらス」、雑貨店「sakkazakka+」、期間限定店舗「東急ハンズトラックマーケット」などが出店する。
sakkazakka+には従来型のショッピングモールではあまり見られない手作り雑貨や地域の工芸品を集めたコーナーもあり、大多くの人が足を止めていた。同店では、広島県大竹市の「手すき和紙」体験など様々なワークショップも開催される予定となっている。

2階は「アウトレット+ファッション」

2階の「アウトレットフロア」には国内外のセレクトショップやアウトドアスポーツブランドなど多くの店舗が出店。
店舗が傾斜地にあることを活かし、通路は屋外に設置されるオープンモール型となっており、白を基調とした外装に噴水やテント、植木などのオシャレな街のような雰囲気となっている。

2階。一部はオープンモール型となっている。

出店テナントのうち、アパレルテナントの「BEAMS」、「GAP」「EDWIN」、「アルマーニ」、「WEGO」などはアウトレット店となっているが、ファストファッション「H&M」や掃除機などの家電を販売する「Dyson」などは(セール品が多い店もあるものの)「アウトレット」を標榜しておらず、アウトレットと一般テナントが混在する状況となっていることも特徴。
アウトレット店と一般店舗が隣り合っている場所も少なくないため、注意が必要だ。なお、イオンモールなどでもお馴染みの夏季限定店舗「三愛水着楽園」もアウトレット店として出店している。
このほか、2階にはカフェ「スターバックスコーヒー」、ベーカリー「Délifrance」なども出店している。

2階から1階を見下ろす。

THE  OUTLETS HIROSHIMAでは5月13日までオープニングセールを開催中。館内各地で様々なイベントが開催される予定となっている。

THE  OUTLETS HIROSHIMA(ジ・アウトレット・ヒロシマ)

住所:広島県広島市佐伯区石内東4丁目1番1号
営業時間:10:00~20:00(一部異なる)
イオンスタイルは22時まで、ほしかげシティは24時まで。

外部リンク:THE OUTLETS HIROSHIMA – ジ アウトレット広島
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Oh!Me大津テラス、2018年4月27日開業-「未完成」の船出、シャンゼリゼを意識した賑わいの場めざす

滋賀県大津市打出浜のファッションビル「大津パルコ」跡に大型ショッピングセンター「Oh!Me大津テラス」(オーミー大津テラス)が4月27日にグランドオープンした。

開業当日のOh!Me大津テラス。

旧・大津パルコをリニューアル

Oh!Me大津テラスの前身となる「大津パルコ」は、1996年11月に開業。 西武大津ショッピングセンター(西武百貨店大津店を核とする)に隣接しての出店だった。建物は8階建ての本館とサテライト館からなり、売場面積は22,711㎡。
開業当初のパルコは、渋谷系有力アパレルなど「高感度なテナント」を誘致していたこともあり、最盛期には年商120億円を記録していたが、京阪神エリアの都市型ファッションビルや郊外型ショッピングモールとの競合により、閉店直前には年商30億円程度まで低下していた。
その結果、パルコは2017年8月31日に閉店していた。
(詳細は過去記事を参照)

PARCO閉店直前はファストファッション中心の店舗構成だった。

大阪市の不動産会社「アーク不動産」が買収・運営に

Oh!Me大津テラスは「アーク不動産」(大阪市中央区)が運営。大津パルコ跡の取得を検討していた3社のうち、2社は「施設の解体とマンションの建設」を検討していたが、アーク不動産1社のみが「商業施設としての再生」を目指していたという。
中村誠アーク不動産関西事業本部専務取締役はOh!Me大津テラスに対して「完成した船出ではない」と話したもの、「明日からじわりじわりと高めていきたい」とも話し、パリ・シャンゼリゼ通りを意識した「赤いテントのオープンカフェ」の開設や駐車場無料サービスの拡充、イベントの継続的な開催といった賑わい演出に向けた施策の実施を検討しているという。

フラワーデザイナー赤井勝によるアートも快適性向上に向けた施策の一環。

パルコ跡、約8ヶ月ぶりの復活を祝う「開業式典」が開催

Oh!Me大津テラス開業当日の27日9時30分、施設の開業を記念し、FM滋賀(e-radio)のMCによる「オープニング開業式典」が開催された。
式典では中村誠アーク不動産関西事業本部専務取締役を始め、大津市長、平和堂代表取締役会長、滋賀経済同友会代表幹事など、滋賀経済を牽引する企業・団体の代表者が出席した。

滋賀経済を牽引する企業・団体の代表者が出席した式典。

9時57分には「Oh!Me大津テラス グランドオープン!」との掛け声とともにテープカットが行われ、パルコ跡は8ヶ月ぶりの復活を迎えることとなった。
Oh!Me大津テラス開業当日は平日ながら、開業30分間で2,500人ほどの買物客が入店するなど、好調な滑り出しをみせた。

平和堂、ツタヤなど「デイリー性」高い42店舗

Oh!Me大津テラスはコンセプトに「日常にプラスワンの価値を届ける“サードプレイスへ”」を掲げ、地域密着型(商圏3~5km)の商業施設づくりと快適性の高い空間づくりを目指した。
出店テナント42店舗のうち、滋賀県初出店は7店舗、パルコからの営業継続店舗は10店舗となった。

1階には「平和堂フレンドマート」「マツモトキヨシ」など15店舗が出店する。
フレンドマート大津テラス店は大津市17店舗、滋賀県82店舗目。
同社キャラクター「はとっぴー」も売場に姿を見せ、オリジナルステッカーを配るなど、開業日ならではの賑わいをみせた。

平和堂フレンドマートと「はとっぴー」。

2階には「TSUTAYA」「Honeys」など8店舗が出店。
TSUTAYA BOOKSTORE Oh!Me大津テラス店(売場面積約3,391㎡)は、県内初となる生活提案型BOOK&CAFE業態で、直営の「書籍」「CD・DVD販売」「レンタル」「雑貨販売」に加えて、キーコーヒーのカジュアルカフェ「KEY’S CAFE」、原宿・竹下通り発の老舗クレープ専門店「マリオンクレープ」が導入された。
コンセプトに「Mother Lake Style」「自然と無機質」を掲げており、世界的和紙デザイナー「堀木エリ子」を起用した照明演出やキッズコーナーを設置するなど、店舗独自の内装も特徴的だ。

買物客で賑わうTSUTAYA BOOKSTORE。

3階には「ヤマダ電機テックランド」「キャンドゥ」が出店。
4階には「マックハウス スーパーストアフューチャー」「ビジョンメガネ」「JEUGIAカルチャーセンター」など6店舗が出店する。
6階はゲームセンター「サードプラネット」や「サイゼリヤ」といった飲食店など8店舗が出店。
琵琶湖の見えるフードコート「Oh!Me食堂街」には、近江ちゃんぽん専門店「ちゃんぽん亭」や京都・一乗寺の人気中華そば店「珍遊」、京都・宇治の焼肉ホルモン専門店「ココロ焦ガレ」の新業態、「スパイス王国mini」など様々なジャンルの飲食店が並ぶ。座席には新たにコンセントも整備されるなど、パルコ時代より過ごしやすい環境となった。

琵琶湖の見えるフードコート「Oh!Me食堂街」。

7階には映画館「ユナイテッドシネマズ」がパルコ時代から継続して出店。
8階は「ヨガスタジオLAVA」が出店。
サテライト館には「京進」の学習塾・英会話塾と「FM滋賀」サテライトスタジオが設けられた。
(詳細は下記出店テナント一覧に記載)

開店記念セールを開催-5月上旬まで

Oh!Me大津テラスでは、グランドオープンとなる4月27日から29日まで開店セールを実施。館内で1,000円以上商品を購入した買物客を対象に「オリジナルエコバッグ」と「缶バッジ」が配布された。(各日先着300名様)
ヤマダ電機やTSUTAYA、マックハウスなど一部のテナントでは、特価商品の販売やポイント10倍キャンペーンなどの記念セールが5月上旬まで行われている。

出店テナント一覧
1階
  • 平和堂フレンドマート大津テラス店(食品スーパー)
  • ハナミライ(生花)
  • リンガーハット(長崎ちゃんぽん)
  • サーティワンアイスクリーム
  • SEIYOSHA(クリーニング)
  • Beauty Color Plus(ヘアカラー)
  • マツモトキヨシ大津テラス店(ドラッグストア)
  • ココロアチチ(たこ焼き、焼きそば)
  • Bon Apetit(パンのセレクトショップ)
  • パッピンス(韓国風かき氷)
  • 肉彩はなひさ(精肉)
  • ホリーズカフェ(カフェ)
  • 滋賀銀行(ATM)
  • 京都銀行(ATM)
  • 京都中央信用金庫(ATM)
2階
  • TSUTAYA BOOKSTORE(BOOK&CAFE レンタル)
  • KEY’S CAFE(カフェ)
  • 保険デザイン(保険)
  • マリオンクレープ(クレープ)
  • 倭美坐(和雑貨)
  • Honeys(レディスファッション)
  • クラフトハートトーカイ(手芸用品)
  • 水suijin晨(占い)
3階
  • ヤマダ電機テックランド大津打出浜店(家電販売)
  • キャンドゥ(100円ショップ)
4階
  • マックハウス スーパーストアフューチャー(総合衣料)
  • ビジョンメガネ(メガネ)
  • ツキムラ(オーダースーツ専門店)
  • JEUGIA・ヤマハ音楽教室(カルチャーセンター)
  • カーブス(女性専用フィットネス)
  • 大津テラス 古藤歯科クリニック(歯科)
6階
  • サイゼリヤ(カジュアルイタリアン)
  • かつ麦(とんかつととろろ膳)
  • 珍遊(中華そば)
  • ココロ焦ガレ(肉ビストロ)
  • ちゃんぽん亭(ちゃんぽん・らーめん)
  • スパイス王国mini(インド料理)
  • THE 3RD PLANET大津店(アミューズメント)
7階
  • ユナイテッド・シネマ大津(シネマコンプレックス)
8階
  • ホットヨガスタジオLAVA(ホットヨガスタジオ)
サテライト館
  • S1階:FM滋賀(サテライトスタジオ)
  • S2階:京進 膳所校(進学塾)
  • S3階:UNIVERSAL CAMPUS大津校(英会話塾)

太字は主な大型テナント。
※5階は空きフロア。

Oh!Me大津テラス

住所:滋賀県大津市打出浜14-30
営業時間:9:30~21:00
(食堂街は20:30まで、レストラン街は22:30まで)

外部リンク:Oh!Me大津テラス
関連記事:京阪、大津線4駅の駅名を2018年3月に改称-浜大津など、大津市の街づくり計画で
関連記事:平和堂フレンドマート大津なかまち店、9月8日開店-菱屋町商店街の西友跡地に

関連記事:大津パルコ、2017年8月31日閉店
エイプリルフール:琵琶湖、滋賀県から撤退-外資の買収で 

コロワ甲子園、2018年4月26日開業-旧・ダイエー甲子園跡、再び「イオン」核店舗に

阪神甲子園球場近くの総合スーパー「イオン甲子園店」跡に、大型ショッピングセンター「Corowa甲子園」(コロワ甲子園)が2018年4月26日にグランドオープンした。

開業当日のCorowa甲子園。

阪神ファン集うイオン、新たな商業施設にリニューアル

Corowa甲子園の前身となるダイエー系百貨店「プランタン甲子園」は、1993年6月に開業。 その後、ダイエー甲子園店を経て2016年3月にイオン甲子園店に転換した。
建物は地下2階、地上6階建てで(売場は地下2階〜地上3階)、売場面積は29,000㎡。
プロ野球・阪神タイガースの本拠地「阪神甲子園球場」の最寄り店舗ということもあり、試合開催日には多くの観戦客で地下の食品売場が混雑することで知られていたが、施設の信託受益権を取得した三菱地所との賃料交渉の難航などにより、2017年10月1日をもって全館閉鎖された。
詳しくはこちら:コロワ甲子園、2018年5月ごろ開店-旧・ダイエー甲子園店

三菱地所、関西初の地域密着ショッピングセンター

Corowa甲子園は三菱地所リテールマネジメントが運営。
新施設の名前「Corowa甲子園」は、「ココロ、ワクワク」から名付けられたものだという。
コンセプトに「駅前快適」を掲げ、周辺住民や阪神甲子園球場の利用客を対象とした地域密着型の商業施設づくりを目指した。

出店テナントは64店舗。
地下2階には、核店舗としてスーパーマーケット「イオンスタイル甲子園」が出店。改装前と比べて売場を取扱品目を縮小し、食料品と日用衣料、文具、雑貨、家庭用品に特化している。
同店最大の特徴は、大型厨房併設イートイン「甲子園FOOD PARK」(ここdeデリ)。専用プレス鉄板で焼き上げる「イカ焼き」や「牛ステーキ弁当」「金沢チャンピオンカレー」「ディッパーダンクレープ」注文を受けてから調理、提供する。
また、食品売場でもグラム単位で購入可能な「計り売り惣菜」や溶岩石で焼く「本格グリルチキン」など、こだわりの弁当・惣菜を販売しており、先述したイートインで飲食することもできる。

イオンスタイル甲子園。

ダイエー(イオン)甲子園店だった頃には食品売場に隣接して阪神OBが手掛ける「らーめん川藤屋」など、タイガース色の濃い飲食店も営業していたが、今回の改装に伴い廃止となった。

地下1階にはパスポートのインテリア雑貨店「HAPiNS」やベビー用品店「西松屋」、100円ショップ「Seria」、「スギ薬局」、「くまざわ書店」などのテナントが出店。
1階にはLIXILビバホームのホームデコレーション専門店2号店「ハウスデコ」、大型カジュアルファッション専門店「マックハウス スーパーストア」、「Green Parks topic」、「大阪王将」、「吉野家」などのテナントが出店する。

駅に面する「吉野家」「大阪王将」はタイガース仕様となった。

2階には「ファッションセンターしまむら」、「アベイル」、「バースデイ」、「ASBEE fam.」、「はるやま」などのテナントが出店する。(しまむらグループの店舗は5月下旬開店予定)
3階には大型家電量販店「コジマ×ビックカメラ」、大型ペットショップ「ひごペットフレンドリー」、ゲームセンター「SEGA」に加え、「サイゼリヤ」、「リンガーハット」などが出店するフードコート・レストラン街となる。

開店記念セールを開催-5月6日まで

Corowa甲子園では、グランドオープンとなる5月6日まで開店セールを実施中。
ABCラジオとコラボした「オープン記念福袋販売」「サインボールプレゼント」や人気家電、旅行券などが当たる抽選キャンペーン、朝日新聞社による「高校野球 100 回大会記念報道写真展」が行われている。
また、イオンスタイル甲子園でも、Corowa甲子園開業と阪神タイガースWAONの販売開始を記念して、WAON抽選会やドリップコーヒー無料券のプレゼントなどが行われる。

かつては地域一番店であったプランタン甲子園・ダイエー甲子園店。
かつて百貨店だった時代とは大きく異なった中~小商圏テナント中心の店舗となり、しかも再び核店舗はイオングループという、いわば目玉なき「リニューアルオープン」とも言える状況であるが、隣接するららぽーと、そして西宮北口の西宮ガーデンズ(阪急百貨店)など競合ひしめくなかで、起死回生となるだろうか。

Corowa甲子園

住所:兵庫県西宮市甲子園高潮町3-3
営業時間:10:00~21:00
(カフェ・レストランは10:00~22:00、イオンは8:00~22:00)

外部リンク:Corowa コロワ甲子園
関連記事:コロワ甲子園、2018年5月ごろ開店-旧・ダイエー甲子園店
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ミ・ナーラ、2018年4月24日開業-賑わう開業日、AKB48奈良県代表や「忍者アイドル」も登場

奈良県奈良市の長屋王屋敷跡地にある「奈良そごう」「イトーヨーカドー奈良店」跡に複合商業施設「MINARA」(ミナーラ)が4月24日に開業した。

開業当日のミ・ナーラ。

奈良そごう・ヨーカドー跡に「観光型複合商業施設」が誕生

ミ・ナーラの建物は当初、郊外型百貨店「奈良そごう」として1989年10月2日に開業。長屋王(684~729年)の邸宅跡地への出店であった。
奈良そごうはそごうの民事再生法申請に伴い2000年12月31日に閉店。その後、2年半の空き店舗を経て開業した「イトーヨーカドー奈良店」も経営不振のため、2017年9月10日をもって閉店していた。(詳細はコチラ

イトーヨーカドー時代。

ミ・ナーラの売場面積は34,000㎡。(店舗専有面積は22,065㎡)
建物は三井物産系の「投資法人みらい」が保有し、施設運営は商業施設コンサルタントの「やまき」(東京都港区)により行われる。
核店舗としてスーパーマーケット「光洋」(KOHYO)(売場面積1,668㎡)が出店。光洋では道の駅を意識した青果売場や対面販売の強化、部門間の壁を低くした柔軟なフロア構成、同社初となる厚さ0.8mmのローストビーフの販売など、同社にとっては「挑戦的な店舗づくり」(関係者談)が特徴だ。

1階は光洋を始め、多彩な銘店や物産店が並ぶ。

その他テナントとして、奈良県内最大規模の「マックハウス スーパーストアフューチャー」や「ファッションセンターしまむら」、「島村楽器」、「モンベル」、「宮脇書店」、「エディオン」などが出店する。
テナント一覧はページ最下部に記載

インスタ映えも!目玉は「忍者タウン」「金魚ミュージアム」

4階には和を意識したインドアテーマパーク「奈良祭都」が開設された。奈良祭都内には、国内外から注目される現代芸術家によるプロジェクションマッピングや万華鏡を用いたアート空間「金魚ミュージアム」や忍者修行・アトラクションを楽しめる「忍者タウン」、輪投げやヨーヨーが体験できる「縁日」などが設置され、初日ながら観光客の姿も見られた。
忍者タウンでは、ミ・ナーラのために結成された「くノ一」がテーマの女性アイドルグループ「KURENAI」も活動をおこなうなど、外国人旅行者や流行に敏感な若者の獲得を目指す。

屋台が並ぶ「奈良祭都」。


「金魚ミュージアム」。

今回のリニューアルでは、そごう時代から残る「豪華な内装」も維持されており、ハレの日に相応しい空間となっている。
一方、トイレなどは全面刷新されており、新たにフィッティングルームなども設置されている。

外国人観光客の姿も。

AKB大西桃香が登場!雨のなかの開店セレモニー

開業当日の24日は、関西全域で雨が降るなど天候に恵まれなかったもの、話題性の高さから多くの客が列を作った。
ミ・ナーラ開業を記念し、9時20分から「オープニングセレモニー」が開催された。式典では荒井正吾奈良県知事、仲川げん奈良市長、植野康夫奈良商工会議所会頭、山下修平やまき社長、三井物産・イデラパートナーズ菅沼通夫社長、奈良市観光大使を務めるAKB48チーム8の大西桃香が出席し、新施設への思いや期待を語った。
9時50分からは「表彰式」が行われ、「ミ・ナーラ」「奈良祭都」「市祭合祭」の施設・ブランド名を決めた地元住民3名(全員生駒郡出身)と、開業前日23日夕方から玄関前で待ち構えていたという地元住民1名に50インチの大型液晶テレビがプレゼントされた。

前日夕方から玄関前に並んでいたという地元住民。

その後、10時5分には前述した来賓による「テープカット」に加え、入居テナント各社の社長や地元関係者、メディアによる「鏡開き」が盛大に執り行われ、華々しいオープンを迎えた。

テープカット。センターはAKB48の大西桃香。


大西桃香による挨拶。

テープカット以降も、奈良市長、AKB48チーム8大西桃香、KURENAIが出席するトークショーが12時から、奈良市美術館の再オープンセレモニーが13時から開催されるなど、祭一色の1日となった。

「 KURENAI」とのトークを楽しむ大西桃香。
AKBとしてデビューする前に来店したことがあるといい、奈良そごう・ヨーカドー時代の思い出が語られた。

ミ・ナーラ、次なる「アイドルの聖地」なるか

ミ・ナーラでは、開業を記念して4月28日(土)から30日(月・祝)まで80組以上のアイドル・アーティストが参加する「NARA MINARA IDOL FES」が開催される。 
アイドルフェスの概要については前記事「ミ・ナーラ、4月24日開業-旧・奈良そごう、4月28日から『大型アイドルフェス』開催」を参照。
詳しい出演者、タイムテーブルなどは公式サイトに掲載

ミ・ナーラの屋上に開設されるビアガーデン「スカイパラダイス」(6月1日開業予定)では、ミ・ナーラ発のくノ一アイドル「KURENAI」によるイベントの開催も予定されており、今後もアイドル・アーティストが参加する大規模イベントの開催が期待される。

出店テナント一覧
1階
  • KOHYO/コーヨー(イオングループ系食品スーパー)
  • スギ薬局(ドラッグストア)
  • HAPiNS/ハピンズ(雑貨)
  • Honeys(衣類)
  • 石窯パン工房 Capital(ベーカリー)
  • ママのリフォーム(洋服のリメイク・リフォーム)
  • ツキムラ(オーダースーツ)
  • クリーニングRuby(クリーニング)
  • カイロプラクティックWing(整体)
  • QBハウス(美容室・1000円カット)
  • 花工房Kayama(花屋)
  • プラスワン(靴・靴の修理)
  • シェ・レカミエ(洋菓子)
  • ビードロ細工輝らり(雑貨)
  • ROKU(雑貨)
  • Le temps chocolat(洋菓子)
  • 平家(柿の葉ずし)
  • にほんぼう(雑貨)
  • 宝くじ
  • ニトリデコホーム(家具・雑貨、10月開店)
  • (以下、フードコート)
  • はなまるうどん(うどん)
  • たこぞう(たこ焼き)
  • 長崎ちゃんぽんリンガーハット(長崎ちゃんぽん)
  • 炙り肉屋ステーキ重 明尚苑(丼飯)
  • STEAK & HAMBURG kitchen BAUM(ハンバーグ)
  • プリンの森(プリン)
  • チキンカリーズ つくの屋(カレー・定食)
  • ANGEL BEAR(クレープ)
  • 金久右衛門(ラーメン)
  • ル・パンの焼きたてメロンパン(ベーカリー)
2階
  • マックハウス スーパーストア フューチャー(ジーンズ)
  • たから弥(きもの)
  • Cafe de MiNara(カフェ)
  • アイプラス(iPhone修理)
  • tsu da hair(美容室)
  • 湯川家具 HOME VILLAGE(家具)
  • バラエティ101(雑貨)
  • マライカバザール・レインボーカフェ(雑貨・カフェ)
  • フュージョン(スポーツ用品)
  • スペッチオ(婦人服)
  • 石工房 遊石(雑貨)
  • 眼鏡市場(メガネ)
  • ブティック シンキ(衣類)
  • ハンドメイド雑貨-R・雑貨Crown(雑貨)
  • 市祭合祭
3階
  • ファッションセンターしまむら(衣料品)(5月オープン)
  • バースデイ(子供服)(5月オープン)
  • Seria(100円均一ショップ)
  • 宮脇書店(本)
  • SHOE・PLAZA/シュー・プラザ(靴)
  • 西松屋(子供服・ベビー服)
  • 手芸センタードリーム(手芸)
  • さくら保育園
4階
  • AMI-IDA(ホットヨガ)(7月オープン)
  • mont-bell(アウトドア)
  • エディオン(家電量販店)
  • 島村楽器(楽器)
  • 彩食厨房HEIJO GRILL(レストラン)
  • きものステーション宮(きもの)
  • 奈良祭都
  • 金魚ミュージアム(ミュージアム)
  • NINJA TOWN(ショーとアトラクション)
  • 縁日(物販)
5階
  • 奈良市美術館(美術館)
  • 奈良カルチャーセンター(カルチャー)
  • ライフサポートセンター奈良(社会福祉)
  • 保険パートナー(保険)
  • ラウンドワン(アミューズメント)(7月オープン)
6階
  • ラウンドワン(アミューズメント)(7月オープン)
  • ミ・ナーラ ビアガーデン スカイパラダイス(ビアガーデン)
  • 機械室
7階
  • センチュリオンホステル(宿泊施設)

太字は主な大型テナント。

MINARA(ミ・ナーラ)

住所:奈良県奈良市二条大路南1丁目3-1
営業時間:10:00~20:00(多くの専門店)
光洋などは21時まで。

外部リンク:ミ・ナーラ
外部リンク:NARA MINARA IDOL FES
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西門紅楼、2018年3月1日リニューアルオープン-台北の市場建築、築110年で

台北市萬華区の西門町にある歴史的建造物を活用した複合商業施設「西門紅楼」(西門紅樓、西門町市場)が全面改装され、3月1日にリニューアルオープンを迎えた。

西門紅樓。

築110年の市場建築、2000年代から改装を進めていた

西門紅楼は1908年に竣工。設計は近藤十造。2階建て(一部3階建て)で、入口部分にあたる八角形の「八角堂」と奥側の「十字楼」の2つの建物が接続される形となっており、西門町市場(新起街市場)を核とした複合商業施設として活用されていた。
西門町は日本統治初期における台北市の中心街で、多くの日本人が居住しており、当初は敷地内に稲荷神社も設置されていたが、神社は1945年に米軍からの空襲を受けて焼失している。

西門町市場(西門紅楼の展示写真より)。

1945年に中国国民党から建物が接収されると八角堂は「紅楼劇場」となり、中国大陸の京劇(平劇)などを上演、さらに1963年には映画館「紅楼戯院」となっていた。1990年ごろからは廃墟化が進み、映画館は1997年に廃業。一方、同年には古跡として文化財指定されている。
西門紅楼の転機となったのは2000年に起きた大火で、火災により敷地内にあったバラックと紅楼(主に十字楼)の一部が焼失。その後は修復と再開発をおこない、劇場とショップが入居する空間として生まれ変わっていた。
2008年には台北市都市景観大賞の歴史空間活性化賞を受賞、2009年にはアートイベントが開催されるなど、再び西門町エリアの象徴的存在となっている。

現在の西門町。

台北市が1年半かけて全面改装-歴史紹介など充実

今回の全面改装は台北市が5000万台湾ドル(2億円弱)をかけて2016年8月から進めてきたもの。
 改装の目玉は十字楼部分にあるセレクトショップ「紅楼選品」エリアのリニューアル。ショップ内では、MIT(メイドイン台湾)製品を数多く取り揃えるほか、紅楼グッズを販売。また、故宮博物院のショップも出店している。
同エリアでは定期的にワークショップも開催されており、気軽に台湾アートなどに接することもできる。

十字楼部分。MITグッズ店や故宮ショップなどが出店。

また、八角堂1階にある西門紅楼の歴史などを紹介する展示空間は内装を含めて全面改装が行われており、創建当初の日本統治時代の設計図や写真が多く展示されるなど充実化。
八角堂1階にはカフェ「紅楼茶坊」もリニューアルオープンしたほか、オールジェンダートイレも設置された。

八角堂部分。以前より明るい雰囲気となり、展示スペースにカフェも。


八角堂では主に同館の歴史を紹介。日本時代の写真も多く展示。

今回の改装に合わせて屋上の看板が撤去され、入口看板は創建当時の市場の看板をイメージしたものへと改められた。

屋上にあった看板を撤去、日本時代の看板をイメージした形状に。

近年、西門紅楼の附近には若者向け、観光客向けの飲食店も増えて賑わいを増しており、同館のリニューアルにより歴史ある中心地・西門町はますます魅力を増すこととなろう。

西門紅楼

住所:台北市萬華區成都路10號(西門町)
営業時間:11:00~21:30、休日前は22時まで、月曜定休

外部リンク:西門紅樓
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中央林間東急スクエア、2018年3月28日開業-「中央林間とうきゅう」を業態転換、図書館も入居

神奈川県大和市の東急中央林間駅・東急中央林間ビルに出店する総合スーパー「中央林間とうきゅう」が全面改装され、ショッピングセンター「中央林間東急スクエア」として3月28日に開業する。

中央林間東急スクエア。

「中央林間とうきゅう」を業態転換

東急中央林間ビルは1985年4月に開業。東急田園都市線のつきみ野・中央林間駅間延伸に合わせたもので、開業時から「中央林間とうきゅう」として営業をおこなってきた。 売場面積は10,388㎡で、建物は東急電鉄が所有する。
 2015年には駅直結の商業施設「エトモ中央林間」が開業しており、東急中央林間ビルとは連絡通路で直結されている。
東急スクエアとしては8店舗目となった。

「ショッピングセンター化」、総店舗数35店、神奈川初も

東急中央林間ビルはこれまでは総合スーパー「東急ストア」を主体とした売場であったが、今回の「東急スクエア」への業態転換でショッピングセンター化され、「無印良品」「スーツセレクト」「ABC-MART」「Green Parks topic」「キャン・ドゥ」「トモズ」などお馴染みのチェーン店が出店(キャンドゥなど一部は全面改装)した。

キャンドゥは改装・増床された。

さらに鯖江の眼鏡を販売する「ふくいめがねSpot」や町田に本店を置く生花店「VERY VERY」など、こだわりの店舗が神奈川県初出店となった。総テナント数は35店舗となる。

VERYVERY。観葉植物中心の売場で、1階の生花店と差別化。

無印良品、ABC-MARTなどでは、館内に入居する子育て支援施設(後述)との連携を図るべく、キッズ商品を充実させている。

無印良品では入口附近にキッズ売場を配した。


ABCマートでもキッズ関連商品を充実させている。

また、核店舗の「東急ストア」は今回の改装により食品中心の売場となったが、新たにセミセルフレジを導入したほか、大和市周辺の産品を多く導入し、地産地消を目指す売場となった。

東急ストア。

3階の大部分が公共施設に-図書館も21時まで開館

今回の改装では3階の大部分が公共施設ゾーンとなったことも特徴だ。
その核施設となるのは「大和市立中央林間図書館」。施設面積は約740㎡で、蔵書数は約17,000冊。将来的には約3万冊にまで増やす予定だという。
図書館の指定管理者は図書館流通センターなど6社で構成される「やまとみらい」。館内はショッピングセンター内ということで通路に面した壁や仕切りを取り払うなど開放感ある造りが特徴で、蔵書もファミリー層を意識した選書となる。また、ブックカフェとして「星乃珈琲店」が導入されており、カフェセレクトのオススメ書籍コーナーも設置される。
図書館の営業時間はビルと同様の21時までと、市立図書館としては比較的遅いことも特徴だ。

市立中央林間図書館と星乃珈琲店。

さらに、図書館の隣接スペースには、「大和市子育て支援施設」(「送迎ステーション」「託児室」「子育て相談スペース」が入居)、「大和市役所中央林間分室」が開設される。
これまで中央林間で行える大和市の行政手続きは証明書交付などのみであったが、東急スクエア内において引越の住所移動手続きや出産結婚など戸籍変更の届け出ができるようになった。また、子育て支援施設の一時預かり施設は東急の休館日以外1日最大4時間500円、子育て相談は無料となる。

市役所分室。4月2日から利用できる。

これらの公共施設ゾーンは、4月1日(市役所分室は4月2日)から開館する。

東急と大和市のベストマッチングで客層拡大ねらう

大和市の人口は約24万人であるが、東急グループが中央林間駅近くで新たなニュータウンの開発を進めているなど、今後もベッドタウンとして人口増加が続く見込みであり、30代~40代の働き盛りの人口割合が比較的多い。その一方で、これまでの総合スーパー「中央林間とうきゅう」のおもな客層は60~70代の女性であったという。
また、大和市もこれまで中央林間地区への公共投資をあまりおこなって来なかったといい、今回の改装は「東急と市側のベストマッチング」であったと思われる。
東急グループは今回の「東急スクエア」への業態転換・東急ストアの改装、図書館・子育て支援施設などの導入により、客層を男性サラリーマンや子育て世代の親子などへも拡大したい考えで、今後は年商約70億円、来館者数約1万人(公共施設除く)を目指すとしている。

中央林間東急スクエア

住所:神奈川県大和市中央林間4-12-1
営業時間:10時~21時(東急ストア、図書館など主なテナント)

外部リンク:中央林間東急スクエア 公式サイト
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フード&タイム・イセタン・ヨコハマ、2018年3月20日開店-相鉄ジョイナスに

三越伊勢丹プロパティ・デザインは、神奈川県横浜市中区の相鉄横浜駅・新相鉄ビル(ジョイナス)地階に「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA(フード&タイム・イセタン・ヨコハマ)」を3月20日に開店させた。

フード&タイム伊勢丹・横浜。

ジョイナス地階の伊勢丹、全面改装でさらに充実

フード&タイム・イセタンが出店したのは相鉄ジョイナス地階の「クイーンズ伊勢丹横浜店」があった場所。売場面積は2,340㎡。
クイーンズ伊勢丹は2006年11月から2017年10月まで当地で営業しており、今後も核店舗として継続出店する。

クイーンズ伊勢丹横浜店。

今回の改装によりクイーンズ伊勢丹としての面積は少し狭くなり、食品グロサリーなどのみの取扱いに縮小されたものの、百貨店系らしい銘菓・銘店ゾーンが充実されている。
生鮮品売場としては、新たに「ヤオヤスイカ」「築地魚金」「千駄木腰塚 横濱精肉店」の3店舗が導入されたほか、ナチュラル・オーガニック商品を扱う「ボンラスパイユ」も出店している。

モーニングからちょい飲みまで需要満たすイートイン

館内は「クイック&イートイン」「フードマーケット(クイーンズ伊勢丹)」「カフェ&デリ プラザ」「カジュアル ダイニング」の4ゾーンで構成。細長い店舗の構造であるが、今回の改装ではそれを活かして、手前をおもにカフェと食品エリア、奥を飲食エリアへとゾーン分けしている。
店舗コンセプトは「『TIME with FOOD』 ~時を過ごす人に「食」が寄り添う~」で、ビジネスマンのモーニング、ランチからちょい飲み需要までを満たす。
飲食店の総座席数は約700席(そのうち中央に設置される共有イートインは約130席)となる。

リンガーハット ヨコハマプレミアム横浜西口店。
多くの飲食店が集積する。

「スシローコノミ」など新業態(全国初)は7店舗

総テナント数は29店舗で、そのうち、スシローの持ち帰り・イートイン業態「スシローコノミ」、カフェ「COFFEE STYLE UCC」など7店舗が新業態(全国初出店)、神戸屋のカフェスタイル「神戸屋キッチン デリ&カフェ」、たまごサンド専門店「ウフタマゴサンド」など15店舗が横浜初出店となった。
スシローの新業態「スシローコノミ」。
1貫単位で寿司を販売する。
 (60円~)

三越伊勢丹HDでは、化粧品やコスメ関連商品をおもに扱うイセタンミラーなども含めて小型店の出店を積極的におこなっており、近年は収益の柱の1つとしている。
フード&タイム・イセタン業態としては品川駅(アトレ品川)に続く出店となったが、「イートイン」「ちょい飲みバル」人気を武器に、今後もこうした業態の店舗の拡大がおこなわれるかどうか注目される。

フード&タイム・イセタン・ヨコハマ

住所:神奈川県横浜市西区南幸1-5-1
    新相鉄ビル(ジョイナス) 地下1階
営業時間:7時30分~23時 (店舗により一部異なる)

外部リンク:ジョイナス内における 三越伊勢丹グループ新規商業施設「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA」 出店について 
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池上線五反田高架下、2018年3月13日開業-「中目黒」に次ぐ東急の高架下開発

東急池上線五反田駅〜大崎広小路駅の高架下に、商業施設「池上線五反田高架下」が3月13日に開業した。
池上線五反田高架下。

五反田〜大崎広小路の高架下、13店舗で構成

池上線五反田高架下は、東急電鉄が池上線五反田駅〜大崎広小路駅の高架下約230mを開発した商業施設。施設は大崎広小路駅寄りに新設された5店舗と、中間にある7店舗の飲食街「五反田桜小路」(2012年開業)、五反田駅寄りにある「ラーメン魁力屋」(2015年開業)を合わせた計13店舗で構成される。
東急電鉄は近年、自社路線の高架下スペースの開発に力を入れており、2016年11月には東横線中目黒駅〜祐天寺駅に商業施設「中目黒高架下」を開業させた。

複合サイクルショップなど5店舗が新規出店

新設店舗の核となる「STYLE-B」は、自転車販売をはじめ、シャワー付き室内駐輪場、コインランドリー、ドーナツ専門店「DOUGHNUT PLANT」、「旬八青果店」とコラボしたカフェスペースなど、様々な機能を内包した複合サイクルショップとなっている。
STYLE-Bに出店するドーナツ専門店。

そのほかにも、作りたてのベルギービールが味わえる「RIO BREWING&CO.東京醸造所」、熟成肉のレストラン「BUTCHER NYC UNITED」、シチリアのB級グルメと地中海の島ワインを提供する「Tevola Caleb Peri Peri」、池袋で人気のやきとん、もつ焼き店「木々屋」の計5店が新規出店した。
新設された飲食店で食事をする人々。

また、既存の高架下横丁「五反田桜小路」では、お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之氏が経営するたこ焼き屋「みやたこです。」含む7店舗が外観をリニューアルする。

池上線五反田高架下

住所:東京都品川区西五反田1丁目22番4号ほか
営業時間:店舗による

ニュースリリース:2018年3月13日、池上線 五反田~大崎広小路駅の高架下に新たな店舗が誕生(東急電鉄公式サイト)
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