カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

山交百貨店ビル、ヨドバシカメラが購入へ-2020年「ヨドバシカメラマルチメディア甲府」開店か

ヨドバシカメラ(東京都新宿区)は、2019年9月に閉館したJR甲府駅前の大型商業施設「山交百貨店」(山梨県甲府市)の土地と建物を購入する。

山交百貨店。

甲府駅前にヨドバシ出店-早期に解決した跡地問題

山交百貨店は1954年に「甲府松菱」として開業。1963年に旧山梨交通甲府駅跡附近に移転し、山交百貨店に改称された。
現在の建物は1989年に建築された豪華なもので、売場面積は15,774㎡。まだ比較的新しかったため今後の活用方法が注目されていた。
なお「百貨店」を名乗るが日本百貨店協会には加盟していなかった。

山交百貨店の建物。

ヨドバシカメラは山交百貨店の土地と建物を購入しての出店となる。開業時期は明らかにされていないが、2020年中に「ヨドバシカメラマルチメディア甲府」を核店舗とする商業ビルとして再開業すると思われる。
ヨドバシカメラの大型店には複数のテナントが出店しているところも多く、駅前という立地もあり、何らかのテナントが出店する可能性が高い。山梨県という立地から、ヨドバシカメラが傘下に収めた登山・アウトドアに強いスポーツ用品店「石井スポーツ」が館内に出店することも期待される。

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エコス、与野フードセンターを2020年9月目処に完全子会社化-経営不振の与野フード、エコス傘下に

関東地盤の大手食品スーパー「エコス」(東京都昭島市)は、「与野フードセンター」(埼玉県さいたま市)の完全子会社化に関する基本合意書締結を2019年11月12日に発表した。
今後両社は2020年9月末日(予定)の最終契約書の締結に向けて協議を進める。

与野フードセンター彩鮮館与野店。(さいたま市中央区)

「セルコ」という共通点を持ったエコス・与野フード

エコスは1965年12月に「たいらや商店」として設立。2019年10月現在、関東地方を中心に食品スーパー「エコス」「TAIRAYA」「マスダ」など74店舗を展開する。
与野フードセンターは1960年10月に設立。2019年10月現在、埼玉県内に主力業態の食品スーパー「フードガーデン」、スーパーバリュー業態の「Y-VALUE」など15店舗を展開する。
両社は中小規模のスーパー各社により構成されるボランタリーチェーン「協同組合セルコチェーン(セルコグループ)」に属しており、両社の創業家がセルコ役員を兼任するなど、以前よりセルコを通して強い結び付きがあった。

エコスグループたいらや鶴田店。(栃木県宇都宮市)

与野フード、エコス傘下入りで経営不振から脱却なるか

与野フードセンターの2019年2月期の売上高は約143億円であるが、純利益は約8億6000万円、純資産はわずか500万円しかなく経営不振が深刻化していた。エコスは2018年9月に与野フードセンターへの商品供給契約を締結、同年10月に木村幸治取締役副社長を与野フードセンター社長に兼任させる経営支援を行っていたが、経営状況改善の見通しが立たなかったため、今回の完全子会社化に至ったとみられる。
今後はエコスが買収した食品スーパー「エーリスウエノ」「うえのユーマート」「マスダ」「やまうち」と同様に、エコスグループ色を前面に押し出した店舗モデルへの転換、エコス本体との一体運営が想定される。
(写真協力:JP-SuperさんITOさん

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イズミ、マルヨシセンターと資本業務提携-2019年11月発表、香川地場大手がイズミの持分法適用会社に

大手スーパーの「イズミ」(広島県広島市)は、食品スーパー「マルヨシセンター」(香川県高松市)と資本業務提携を締結、株式の約20%を取得し。持分法適用会社にする方針を2019年11月12日に発表した。

イズミ本社。(広島市東区)

積極的な経営改革を推し進めたマルヨシ、イズミ傘下に

マルヨシセンターは1961年3月に「トキワフードセンター」として創業。1970年9月に現在の社名に変更した。
近年は高級路線の新業態「グランデリーズ」への業態転換やコンビニ大手「ローソン」とのFC契約締結(現在は閉店)、外食事業縮小など積極的な経営改革を推し進めていた。
2019年11月現在は四国3県(香川県、徳島県、愛媛県)と兵庫県淡路島に食品スーパー36店舗、レストラン1店舗を展開する。
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グランデリーズ太田店。(香川県高松市)

今回の資本業務提携では、両社による商品仕入やポイント政策・電子マネーの共通化(ゆめカード・ゆめか)、生鮮品を含む地場商品ルートの構築及び原価低減、新規出店や店舗閉鎖、惣菜商品の共同開発・製造、物流・販促・資材購入、経営管理・店舗管理の手法に係る協力、人事交流を行うとしており、イズミはマルヨシセンター株の約20%(発行済株式総数19.81%、議決権比率20.02%)を自己株式処分の引受、新株発行の引受、マルヨシセンター株主からの譲受により取得、持分法適用会社化を目指す。(時期等未定)

マルヨシセンター片原町店。

マルヨシセンターは2期連続の赤字決算が続いていたという。
屋号などについては変更されないものとみられる。

イズミ、四国地方の食品スーパー店舗網を大幅拡充

イズミは2015年10月に徳島地盤の中堅食品スーパー「デイリーマート」を買収、2018年12月にゆめマート四国1号店「ゆめマート木太」を出店したが、依然として競合他社と比べ食品スーパー業態の店舗網は手薄であった。
今回イズミグループ傘下となるマルヨシセンターは、地域密着型の小商圏型店舗が中心であり、大型店舗が中心のイズミとの相互補完が期待される。
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イズミグループとなったデイリーマート。(徳島県)

イズミと競合関係にあるイオングループは2018年10月に「フジ」と資本業務提携を締結、2019年3月にはマックスバリュ西日本が「マルナカ」「山陽マルナカ」と経営統合するなど、四国地方における影響力を急速に強めつつあり、今後もイズミによる「新たな対抗策」が起きる可能性もあろう。

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H2Oリテイリング、傘下の「家族亭」「サンローリー」をSRS(和食さと)に譲渡-2020年1月めどに

阪急阪神東宝グループの流通大手「H2Oリテイリング」は、資本業務提携関係にある飲食大手「SRSホールディングス」(旧・サトレストランシステムズ)に、H2O傘下の飲食子会社「家族亭」「サンローリー」を株式交換により2020年1月1日を目処に譲渡する方針を2019年11月8日に発表した。

家族亭浜松メイワン店。(静岡県浜松市)

イズミヤの飲食事業と家族亭・得得、和食さと傘下に

H2Oリテイリングは2007年10月に阪急阪神HD系の百貨店「阪急百貨店」「阪神百貨店」が経営統合し発足。2014年8月に大手うどん・そば専門店「家族亭」を完全子会社化して以降、阪急デリカアイが運営する稲荷寿司専門店「いなりすし 豆狸」を全国展開開始、阪急阪神レストランズから阪急電車駅構内カフェ「フレッズカフェ」を取得、2019年5月には郊外型和食レストラン「和食さと」などを運営する「SRSホールディングス」の発行済株式総数の約3%を取得する資本業務提携を締結するなど、飲食事業の強化を推し進めていた。

和食さと放出店。(大阪府城東区)

H2Oリテイリングが今回譲渡する家族亭は1947年9月に「信州そば家族亭」として創業。2019年10月末現在、H2Oリテイリングの完全子会社として、創業当初からの主力ブランドである「家族亭」や旧イオン・かっぱ寿司系の「得得」など国内外に169店舗展開する。
得得あびこ苅田店。(大阪市住吉区)

サンローリーはイズミヤの飲食事業子会社として1977年12月に設立。2019年10月末現在、H2Oリテイリングの中間持株会社「H2O食品グループ」の完全子会社として、ファミリーレストラン「いづみ亭」「茶房ひまわり」やフードコート内店舗「フードプラザ」のほか、「ミスタードーナツ」「ドトールコーヒー」のFC店舗を合わせて69店舗展開する。

茶房ひまわり枚方店。(大阪府枚方市)

今回のH2Oリテイリングによる飲食子会社譲渡は「消費者の外食ニーズの多様化や物流費や人件費の上昇といった環境変化を受け、成長スピードが鈍化している傾向」を背景としたもので、株式交換によるSRSHD傘下への飲食事業一元化により、成長の加速と企業価値の向上、資本関係やアライアンスパートナーとしての関係のさらなる強化を図ることができるとしている。

H2OとSRS、さらなる資本業務提携の進展なるか

H2OリテイリングとSRSホールディングスが2019年5月に締結した資本業務提携では、H2OによるSRSHD発行済株式総数約3%の取得に加え、H2O運営商業施設へのSRS運営店舗の新規出店、H2O傘下の外食事業運営会社とSRSによる商品の仕入調達、物流の共通化、H2Oが生産・加工を手掛ける野菜・米飯・デリカ商品などを活用した共同事業の展開を検討中であると発表していたが、今回の発表ではこれらに先駆けてH2O傘下の飲食子会社のSRSへの譲渡が打ち出された。
H2Oは依然として、100円ベーカリー大手「阪急ベーカリー&カフェ」、阪急電鉄駅構内カフェ「フレッズカフェ」、レストラン・コントラクト事業を手掛ける「ハートダイニング」を傘下に持っており、今後の両社の資本業務提携の展開次第ではさらなる事業再編も想定される。

宮本むなしも現在「和食さと」の傘下。
地下鉄東三国駅前店。(大阪市淀川区)

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MEGAドン・キホーテUNY西大和店、2019年11月26日開店-ラスパ西大和の核、ピアゴ跡に

奈良県北葛城郡上牧町のショッピングセンター「ラスパ西大和」に、総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY西大和店」が2019年11月26日午前8時に開店する。
MEGAドン・キホーテUNY西大和店。

ラガハウス日本1号店も出店していた上牧最大の商業施設

ラスパ西大和は2013年10月11日開業。建物は地上2階建2棟、敷地面積は約51,000㎡、営業面積は30,000㎡、延床面積は51,000㎡、土地・建物の一部はユニーが所有する。
コンセプトに「暮らしに。この街に。新しい毎日を。」を掲げ、総合スーパー「アピタ西大和店」を核に、ドラッグストア「ココカラファイン」、ワールドの「SHOO・LA・RUE」、ストライプの「Green Parks topic」、ファストファッション「GU」、靴量販店「ABC-MART」、雑貨店「ヴィレッジヴァンガード」、大型家具・インテリア雑貨店「ニトリ」(ユーホーム跡)、100円ショップ「Seria」、ユニーグループの夢屋書店を前身に持つ「BOOKSえみたす」など60店舗が出店、別棟には家電量販店「ケーズデンキ」も出店する。
開業当初はユニーが正規販売店を務める北欧スウェーデン発祥の雑貨店「LAGERHAUS(ラガハウス)日本1号店や直営ホームセンター「ユーホーム」も出店していたが、両店舗ともに事業撤退に伴い2016年をもって閉店、核テナントのアピタもドンキへの業態転換に伴い2019年9月1日をもって閉店、一部専門店のみ営業を継続している。

ドンキは奈良県5店舗目、ダブルネーム店舗としては初

MEGAドン・キホーテUNY西大和店の営業フロアは1~2階、直営売場面積は6,700㎡。当初、ユニーの100%子会社として設立された「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては奈良県内5店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては奈良県内初となる。
西大和店はモール型商業施設の核テナントであり、商圏内に世帯人数の多い持家比率が比較的高いベッドタウンを抱えることから、スポーツ衣料や実用衣料の強化、文具・玩具・キッズ衣料の集積売場「キッズゾーン」の配置など、ニューファミリー層を中心に幅広い年代に対応可能な近隣の系列店舗と差別化した品揃えを行う。
また、アピタ時代と同様に生鮮食品の取扱いに加え、「上牧町コミュニティスペース」の提供と行政掲示板の設置を継続する。

MEGAドン・キホーテUNY西大和店

住所:奈良県北葛城郡上牧町ささゆり台1丁目1番1号
営業時間:午前8時~翌午前0時

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(仮称)日立市東滑川SC、2020年春開業-核テナントはヨークベニマル

茨城県日立市東滑川の国道6号線沿いに、日立グループのショッピングセンター「(仮称)日立市東滑川SC」が2020年春に開業する。

ベニマル・ビバホームが核店舗-近隣にはドンキ

日立市東滑川SCは、日立市公設地方卸売市場(2015年廃止)跡地に出店するもので、日立製作所グループの不動産会社「日立ライフ」(日立市)が施設設置、商業施設コンサルタントの「イデア」(港区)がプランニングをおこなう。

日立市東滑川SCイメージ。

日立市東滑川SC売場面積は16,766㎡、延床面積は21,661㎡。
セブン&アイホールディングスの食品スーパー「ヨークベニマル」を核に、日立市初となるホームセンター「ビバホーム」が出店。小規模な映画館の併設(360席予定)も計画されているという。
施設正面には大型ディスカウント「MEGAドン・キホーテ日立店」や家電量販店「ケーズデンキ日立店」、施設1km圏内には食品スーパー「マルト滑川店」が出店するが、既存の施設を上回る地域最大規模の大型店となる。

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ビエラ江東橋、2019年11月27日開業-首都圏初となるJR西日本系商業施設、オーケーを核に

東京都墨田区江東橋の都営地下鉄新宿線・東京メトロ半蔵門線住吉駅近くの住吉銀座商店街西側に、JR西日本不動産開発のショッピングセンター「VIERRA江東橋(ビエラ江東橋)」が2019年11月27日に開業する。

VIERRA江東橋。

JR西日本系の「ビエラ」、首都圏1号店は東京・住吉に

ビエラ江東橋は大阪発祥の老舗インナーメーカー「アズ」東京本社敷地内で建設中の「江東橋NKビル」に開設するもので、建物は地上5階建、営業フロアは1~2階、延床面積は約8,955㎡、駐車場駐車可能台数は253台、土地は従来通りアズが所有する。

店舗前(1つ右奥の通りに出店)。

1階に食品ディスカウントストア「オーケー住吉店」(売場面積約1149㎡)、2階にドラッグストア「スギ薬局江東橋南店」、100円ショップ「ダイソービエラ江東橋店」が出店、3~5階は日本パーキング(NPC24H)の24時間駐車場となる。

出店エリアの多様化進めるJR西日本不動産開発

JR西日本不動産開発が手掛ける商業施設「ビエラ」は従来、関西圏のJR西日本鉄道駅に直結もしくは近接した立地が中心であったが近年は沿線外への出店も相次いでおり、2015年10月に京都府相楽郡精華町の関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)に派生業態であるオープンモール型複合商業施設1号店「ビエラタウンけいはんな」を開業、2018年11月に兵庫県神戸市垂水区の明舞団地に「ビエラ明舞」を開業、2019年2月には中国地方初となる「ビエラ海田市」(海田市駅前)を開業させるなど、出店エリアの多様化を進めている。
JR西日本不動産開発は2022年秋を目処に横浜市旧南区総合庁舎跡地での複合商業施設開業を計画しており、首都圏でも「ビエラ」ブランドの商業施設が多店舗化されることになる。

ビエラ江東橋

住所:東京都墨田区江東橋5-5-3
営業時間(OKストア): 08:30-21:30
(オープン日のみ9:00開店)

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ウェアハウス川崎店、2019年11月17日閉店-川崎駅前の家電量販店跡地に誕生した九龍城、14年の歴史に幕

神奈川県川崎市川崎区の川崎駅近くで営業する大型複合アミューズメント施設「ウェアハウス川崎店」が2019年11月17日をもって閉店する。

あなたのウェアハウス川崎店。

わずか4年で閉店した川崎駅前の家電量販店「コジマ」

ウェアハウス川崎の前身となる家電量販店「コジマNew川崎店」は2000年10月に開店。コジマNew川崎店は同社川崎市内初となる店舗で、店舗近隣で営業する「ヨドバシカメラ京急川崎駅前店」(1998年開店)に匹敵する5,000㎡級の大型店であったが、2004年3月にヨドバシが川崎駅東口の商業施設「川崎ルフロン西武百貨店跡に増床移転、2005年2月にはビックカメラが川崎駅西口で当時建設中だった三井不動産系商業施設「ラゾーナ川崎」に旗艦店の出店を発表するなど競争環境が悪化したため、わずか4年ほどで閉店していた。

ヨドバシカメラマルチメディア川崎。

国内外から注目集めた川崎の九龍城

ウェアハウス川崎店は、ゲオと資本業務提携関係にあったCD・DVD・ゲーム販売レンタル店「シチエ」の大型複合アミューズメント施設として2005年12月に開店。ウェアハウス川崎店は同社神奈川県内初となる店舗で、市内最大規模となるゲームコーナーやダーツ、ネットカフェを導入。香港・九龍城を再現した館内装飾を施し、装飾を活かしたリアル謎解きゲームやコスプレイベントを開催するなど、国内外から観光客が訪れる川崎市内有数のアミューズメントスポットとなっていた。

香港・九龍城を模した館内装飾。


食肉売場。

ゲオグループは2000年代後半より、アミューズメント施設運営事業を北海道の須貝興行を前身に持つ「ゲオディノス」(現・スガイディノス/SDエンターテイメント)に再編、2014年7月にアミューズメント関連事業の大半を一括してRIZAPグループに売却していたが、ウェアハウスは元々ゲオと同業かつ結び付きが強かったため、2014年3月にゲオ本体と合併、ゲオディノスのRIZAPグループ売却に先駆けて運営移管を受けたゲオパーク四万十(高知県四万十市、アピアさつき)とともに、現在に至るまでゲオ直営店舗として営業を行っていた。
ウェアハウス川崎閉店後の跡地活用について、詳細は発表されていないが、川崎駅徒歩10分圏内かつ県道140号線沿いという好立地にあるため、立地を活かした跡地活用が期待される。

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南町田グランベリーパーク、2019年11月13日開業-スヌーピーミュージアムも併設

東京都町田市の東急田園都市線南町田グランベリーパーク駅(旧・南町田駅)前に、複合商業施設「南町田グランベリーパーク」が2019年11月13日に開業する。

南町田グランベリーパーク。

600億円を投資した「新しい街」-南町田は急行停車駅に

南町田グランベリーパークは「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」として、南町田駅前で東急電鉄と町田市が共同で手掛けてきた再開発計画。投資総額は約600億円。

2017年2月に閉館した旧・グランベリーモール。

2017年に再開発のため閉館した旧「グランベリーモール」「鶴間公園」の一体再整備を行い、道路や防災機能の強化、バリアフリー化が行われたほか、南町田駅は2019年10月1日に「南町田グランベリーパーク駅」に改称、全ての急行列車が停車することとなった。

南町田駅の再整備も実施された。

エリア内には複合商業施設のほか、2019年12月14日に開業する「スヌーピーミュージアム」(六本木から移転)、映画館、公園、アウトドア施設、子どもクラブなどが設けられる。

スヌーピーミュージアム。

テナント数は234店-4割がアウトレット

グランベリーパークの敷地面積は約83,000㎡、延床面積は約151,000㎡、店舗面積は約53,000㎡。商業コンセプトに「生活遊園地~くらしの『楽しい』があふれるエンターテイメントパーク~」を掲げ、施設デザインには、東急たまプラーザ再開発や三井不動産ららぽーと豊洲を手掛けた実績を持つラグアルダ・ロウ・棚町建築事務所のPablo Laguarda(パブロ・ラグアルダ)氏が起用された。

整備イメージ図。

商業施設部分の総テナント数は234店で、そのうち4割がアウトレット業態、残る6割がそれ以外となり、そのうち3割が飲食・食物販関連の店舗となる。
パーク内には7つの広場が設けられ、各種イベントを開催。各所にスヌーピーのスタチューも設けられる。

スヌーピー像を配置。

グランベリーパーク内に復活する鶴間公園には新たにスポーツ施設、ロッカー&シャワー、カフェ、スタジオを併設。各種アウトドアイベントなども実施される。

鶴間公園イメージ。

また、12月14日から3月1日までは「グランベリーパーク アイスアリーナ」も開設される。

商業ゾーンでは「アウトドア」に注力-109シネマズも

グランベリーパークの食品核店舗となるのは「東急ストア」、「成城石井」。東急ストアの店舗面積は793㎡、目標年商は18.2億円で、「カラダに元気」をコンセプトに、健康や美容を意識した低糖質・カロリーゼロなどの商品ラインナップを強化。また、地場野菜「湘南野菜」や地元パン屋「ドゥーリーブル」の商品を取り扱う。

施設内イメージ。

なかでもとくに力が入れられているのはアウトドア関連用品だ。登山・アウトドア・スポーツ用品「モンベル」は売場面積約2,250㎡で、同店において日本最大級の店舗となる。館内にはクライミングウオールやカヤック試乗ができる人工池が設置される。
同じく登山・アウトドア・スポーツ用品「スノーピーク」もレストラン併設の旗艦店業態となるほか、キャンピングカー&ミニベロ専門店「トイファクトリー」が商業施設初出店を果たす。

テナントイメージ(ニューバランス)。

アウトレット以外の店舗としては、このほかにカルディーコーヒーファーム、ココカラファイン、土屋鞄、リブロ、キャンドゥ、サンリオギフトゲートなどが出店。ケンタッキーフライドチキンは、関東では初となる約50種類の料理とデザートを食べることができる「ビュッフェスタイル」の店舗となる。
町田市で唯一のシネコンとなる10スクリーンを揃えた「109シネマズ」も併設される。

109シネマズが併設される。

アウトレットモール部分にはコーチ、マイケル・コース、ギャップ、ユナイテッドアローズ、ビームスなどが出店する。

鶴間公園前・イメージ。

11月13日にオープニングイベント

グランベリーパークは11月11日にプレオープン。まちびらきとなる11月13日の朝8:50からは、グランベリーパーク内のグランベリープラザにおいてテーマソングを作曲したTUBEの春畑道哉さんやスヌーピーが参加する「まちびらき」テープカットセレモニーが実施を実施する。
その後も「ウインターイルミネーション」(11月30日から3月1日まで)や町田リス園とのコラボイベント(12月21日から22日)など、様々なイベントが開催される予定となっている。

イルミネーションが実施される。

グランベリーパーク

住所:東京都町田市鶴間三丁目3-1、4-1 他
営業時間:8時30分~23時(東急ストア)

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清水屋犬山店、2020年2月閉店-耐震性不足で「狭小店舗」に

愛知県犬山市の名鉄犬山口駅前にある総合スーパー「清水屋犬山店」が店舗の老朽化のため2020年2月に閉店する。(追記:閉店日は2月20日となる)

清水屋犬山店。

清水屋犬山店、48年の歴史に幕

清水屋犬山店は1973年7月開店。6階建てで、売場面積は6,843㎡。建物は清水屋が所有する。
清水屋は春日井市に本店を置く総合スーパーで日本百貨店協会には加盟していないが、大型店には外商部があるなど百貨店としての機能も併せ持っており、犬山店にも外商課が設置されていた。
閉店の理由は建物の老朽化による耐震性不足のため。築46年が経過し、建替えか移転を迫られていた。
また、車で10分ほどの名鉄鵜沼宿駅前には11月22日にイオンタウンが開店する予定で、競争の激化も予想されていた。

閉店セールが開催される。

清水屋犬山店では、11月より閉店セールが開催されている。
現店舗の跡地利用などについては11月時点では発表されていない。

清水屋橋爪店、9月2日開店-auショップ跡に小型店

清水屋は、近隣のauショップ跡に小型店「清水屋犬山橋爪店」を9月2日に開設している。

清水屋犬山橋爪店(公式サイトより)。

呉服売場・学生服売場などを中心に一部売場のみがこちらに引き継がれることになる。
(撮影:galleriaさん

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