カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオンフードスタイル相模原店、2020年5月28日開店-ダイエー、旧店舗の「13分の1」サイズに

神奈川県相模原市のさがみ夢大通りにあった総合スーパー「ダイエー相模原店」の建て替えが終了し、マンション下層階にダイエー運営の小型食品スーパー「イオンフードスタイル相模原店」として2020年4月29日に再開店する。
追記:5月28日開店に延期された。

ダイエー、マンション下層階に狭小店として再出店

イオンフードスタイル相模原店の前身となるダイエー相模原店は1977年11月に開店。建物は地上5階地下1階建で、店舗面積12,176㎡の大型店であったが、2016年11月30日に閉店していた。

ダイエー相模原店。

ダイエーが再出店するのは、旧店跡地に建設されたトーセイの15階建てマンション「THEパームス相模原パークブライティア」1階部分。店舗面積は968㎡と旧店の約13分の1で、食品のみを扱う。

THEパームス相模原パークブライティアとダイエー。
(マンションの分譲サイトより)

旧店にはテナントとしてはダイソー、マクドナルドなどが出店していたが、狭小店舗のため当店に目立ったテナントは出店しないとみられる。
また、店舗にはマンション住民向けの専用カートが設けられる。
なお、マンション部分については3月15日現在全戸完売しているという(キャンセル待ち)。

イオンフードスタイル相模原店

住所:神奈川県相模原市中央区相模原3-9-1
営業時間:8時~23時

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MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館、2020年4月19日閉店-僅か2年で

北海道札幌市中央区のすすきの・狸小路商店街にあるディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館(旧・ドン・キホーテ狸小路店)」が、2020年4月19日に閉店する。

MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館。

すすきの・狸小路のドンキ北館、僅か2年で閉店

MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館は、札幌市電狸小路電停近くにある「平成観光ビル」地下1階〜地上4階の大手パチンコ店跡に「ドン・キホーテ狸小路店」として2018年1月に開店。24時間営業で、売場面積は1,807㎡だった。建物の西隣には、ドンキ傘下の商業施設「札幌ナナイロ」(核店舗はパチンコ店)が営業している。
狸小路店は観光客が多い立地を生かしてお土産品売場を開設していたほか、多言語対応の免税カウンターを設置、中国の決済インフラ「アリペイ」、「WeChatPay」などのスマホ決済サービスにも対応していた。
その後、2019年2月に、近隣にある「アルシュビル」(PPIH(ドンキ)傘下会社が所有)の大手パチンコ店跡に「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店」が開業したことに合わせ、狸小路店は「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館」にリニューアルした。
リニューアルに伴い、インポートコーナーを拡充。外国人観光客対応型店舗として賑わいを見せていた。

MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年からはすすきの・狸小路を訪れる観光客は大幅に減っており、閉店に至ったものと思われる。
「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店」と、パチンコ店を核とするドンキ系列の商業ビル「札幌ナナイロ」については、今後も営業を継続する。

ドンキ系列の商業ビル・札幌ナナイロ。

北館の店舗跡地の活用方法などは、4月時点で発表されていない。

狸小路にあるドンキ系3館の位置関係。

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北仲ブリック&ホワイト、2020年4月23日開業-歴史的建造物を取り込んだ馬車道駅直結の超高層ビル

神奈川県横浜市中区の横浜高速鉄道みなとみらい線馬車道駅上に、複合商業ビル「KITANAKA BRICK&WHITE(北仲ブリック&ホワイト)」が2020年4月23日に開業する。

KITANAKA BRICK&WHITE。

58階建て高層ビルに歴史的建造物が取り込まれる

「北仲ブリック&ホワイト」は三井不動産レジデンシャルと丸紅が「(仮称)馬車道駅直結 横浜北仲タワープロジェクト」として開発を進めてきた複合施設。地下で馬車道駅と直結される。

馬車道駅と連絡。

建物は58階建てで、高層階は「ザ・タワー横浜北仲」(総戸数 1,174戸、5 階~45 階・52 階~58 階)とサービス付き長期・
短期滞在型宿泊施設「オークウッドスイーツ横浜」(総客室数 175 室、46 階~51 階、5月開業予定)となる。

建物構成。

複合商業施設「KITANAKA BRICK&WHITE(北仲ブリック&ホワイト)」は北仲ホワイト/タワー棟1~2階、北仲ブリック/BRICK North棟1~3階・BRICK South棟1~3階に展開。総店舗面積は約5,950㎡。
このうち「北仲ブリック」は1926年に建設された歴史的建造物「旧・帝蚕倉庫事務所」をリノベーションしたもの。近年はアトリエや事務所などとなっていたが、この建物も新たなビルに取り込まれている。

下層階に取り込まれた北仲ブリック。


敷地構成。

核店舗は「ビルボード」「リンコス」

北仲ブリック&ホワイトのテナントは19店舗。2階には海が見えるマリンデッキが設けられる。

2階・マリンデッキ。

大型テナントとして国内外のトップクラスのアーティストが出演する「ビルボード・ライブ」が約300席の規模で横浜に初出店するほか、コンテンポラリーダンスを中心としたパフォーミングアーツの拠点となるダンスハウス「Dance Base Yokohama(DaBY)」、マルエツの高品質スーパーマーケット「リンコス」が出店。リンコスは578㎡で、年商目標は8億6000万円。商圏内居住者やオフィスワーカーのニーズに対応した鮮度・品質ともに上質商品を揃え、生鮮・惣菜の品揃えを充実させるとしている。

「Billboard Live YOKOHAMA」。

そのほか、小規模テナントとしてコンビニ「ローソン」、海鮮・日本料理店「きじま」、フルーツパーラー「水信フルーツパーラー」、天ぷら専門店「博多天ぷら たかお」、イタリアンダイニング「UOKIN(魚金)」、肉バル・ワインダイニング「DOURAKU CORRIDA」、中国料理「盤古殿 TERRACE」、ベーカリーカフェ「JEAN FRANCOIS」、カフェ「STARBUCKS」などが出店する。

1階に設けられる「歴史広場」。

なお、感染症予防のため、4月23日から営業するのはマルエツリンコスのみとなる予定。そのほかは5月以降に順次開店する。

北仲ブリック&ホワイト

住所:神奈川県横浜市中区北仲通五丁目57番地2 北仲ブリック&ホワイト
営業時間:9:00~22:00(リンコス横浜馬車道店)

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ウィズ原宿、2020年6月5日開業-「道」がある複合ビル、核は都心型イケア・ユニクロ

東京都渋谷区のJR原宿駅前に、NTT都市開発の複合商業ビル「WITH HARAJUKUウィズ原宿)」が2020年4月25日に開業する。
追記:5月28日→「6月5日から25日にかけて順次開業」に再延期された。
イケアは6月8日開店。開業日の詳細は記事の末尾に記載。


WITH HARAJUKU.

原宿アパートメンツ再開発、10階建て複合施設に

ウィズ原宿は「原宿アパートメンツ」「原宿第一マンションズ」の跡地とその周辺を再開発して誕生する複合施設。
建物は地上10階地下3階建て・敷地面積は約5,000㎡・建築面積は約4,000㎡・延床面積は約26,800㎡・商業面積は約11,000㎡となる。

完成イメージ。

運営はNTTグループの不動産ディベロッパー「NTT都市開発」、設計はTOD’S表参道ビルなどを手掛けた伊藤豊雄。
未来を紡ぐ“たまり場”」をコンセプトに、原宿駅前と竹下通りをつなぐパッサージュ「WITH HARAJUKU STREET」を中心とした「道の建築」をイメージしたといい、開店後は原宿駅からウィズのなかをウインドウショッピングしながら通り抜けて竹下通りへと向かうことができるようになる。

竹下通り側の出口。


駅から館内を抜けて竹下通りへ。

イケア、東京都心初出店-カフェも併設

商業ゾーンは地上1階~地下2階から3階と8階の一部。
核テナントとして1階と2階に北欧スウェーデン発祥の家具・インテリア大手「イケア」(IKEA)の東京都心初となる店舗(約2,500㎡)が出店。スウェーデンの味を開放的な空間で手軽に楽しめるカフェも併設される。

IKEA原宿。

そのほか、アウトドア「スノーピーク」(地下1階)、「ユニクロ」(地階・1階)、「資生堂パーラー」(8階)などライフスタイル雑貨、スポーツ、アパレル、コスメ、飲食店など複数の専門店が出店する。

屋外テラスイメージ。

そのうちユニクロには、ユニクロとジーユーが展開する着こなし発見アプリ「StyleHint」専用の売場「StyleHint原宿」、UT(グラフィックTシャツ)専用の売場「UT POP OUT」がそれぞれ初登場。また、アウトドア「スノーピーク」はカフェ併設の大型店で、当店限定商品も登場するとみられる。
一部には屋外テラスも設けられ、来館者の憩いの場となる。

館内構成。

3階には多目的イベントホール「WITH HARAJUKU HALL」(約300㎡・300席)、会員制コワーキングスペースや30分単位で利用可能なレンタルスペース「LIFORK 原宿」と飲食店。
4階から10階までは賃貸レジデンス「WITH HARAJUKU RESIDENCE」となっており、月額1室100万円の部屋もあるという。

3階のウィズ原宿ホール。

また、地下2階・地下3階は駐車場などとなる。
なお、隣接地には1月に「@cosme」の旗艦店が出店している。

ウィズ原宿 商業テナント一覧(開業予定日)
  • イケア(家具・雑貨・カフェ)※新業態 6月8日
  • ユニクロ(ファッション)6月5日
  • ビューティースクエア(資生堂)(化粧品)6月18日
  • SABFA(ヘアメイクアップアカデミー)6月18日
  • 資生堂パーラー(レストラン)※新業態 6月5日
  • オッシュマンズ(スポーツ)6月9日
  • EATALY(イタリアン)6月9日
  • オーバカナル(ブラッスリーカフェ)6月9日
  • ジ・アレイ 鹿角巷(カフェ・台湾茶)※新業態 6月23日
  • スターバックス(喫茶)6月9日
  • Snow Peak LAND STATION(スノーピーク、アウトドアなど)※新業態:カフェ併設 6月12日
  • セイコーブティック(時計)6月17日
  • ドクターマーチン(靴) 6月9日
  • MACCHA HOUSE 抹茶館(カフェ・日本茶)6月25日
  • HARAJUKU Cross(ポップアップショップ) 6月16日
ウィズ原宿

住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30
営業時間:10:00 – 21:00(IKEA)
(新型コロナウイルスの感染状況によっては開業日・営業時間などが変更されることがあると思われるため、来店の際には事前の確認をおすすめします)

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スーパーセンタートライアル倉敷店、2020年5月17日閉店-旧・マイカル新倉敷サティ・パオ

岡山県倉敷市の新倉敷駅近くにある総合スーパー「スーパーセンタートライアル倉敷店」が2020年5月17日に閉店する。

トライアル新倉敷店。右のテナント棟は廃墟。

ジャッキーチェンも来店-岡山一の人気スーパーだった

トライアル新倉敷店の前身となったショッピングセンターパオは1979年3月に開店。売場面積16,464㎡で、2階建て。地元主導型ショッピングセンター「パオ」と「ニチイ新倉敷店」(のちに新倉敷サティ)で構成され、テナントとしてアパレル「スズタン」、CD店「エステム」、ファンシー雑貨「りょうごく」、飲食店「赤い風船」「ドムドム」「サーティーワン」「クローバー」「ミスタードーナツ」などが出店。最盛期の年商は100億円以上あり、世界的スター「ジャッキー・チェン」など多くの芸能人イベントが開催されており、岡山県を代表するショッピングセンターとして賑わった。

道路側の入口はすべて閉鎖。
テナントゾーンは多くが空き店舗となっている。

しかし、1999年に「イオン倉敷ショッピングセンター」(現:イオンモール)が開店するなど競合ショッピングセンターの出店が相次ぎ、2001年にイオングループとなったサティは2002年7月に閉店。その後、一部専門店のみで営業を続けた。サティ跡は2005年5月ごろにはモーターボート競走の場外舟券場として活用されることが計画されたが反対運動から実現せず、2005年10月にパオ部分も含めてトライアルが出店した。
トライアルはサティの内装や旧売場をほぼそのままに1階のみを活用。トライアルとなった後もドムドムなど一部テナントは営業を継続したが、多くは数年で閉店した。
近年は店舗が薄暗く、老朽化が著しい状態となっていた。

仮設蛍光灯が設置された吹抜け。
2階は活用されておらずサティの看板が残る。

2010年にはトライアルの店長、副店長、保安員らが万引き犯を恐喝し、60万円を奪い取ったとして逮捕されている。
なお、トライアルによると、生鮮品売場は5月10日をもって閉鎖する予定。
建物は岡山市の不動産会社が所有するが、トライアル閉店後の建物の活用方法については4月時点は発表されていない。

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フジ、サニーTSUBAKIを2020年4月17日に完全子会社化ー「エフカ」も導入

四国地方の地場流通大手グループ「フジ」(愛媛県松山市)は、地場食品スーパー「サニーTSUBAKI」(サニー椿)(愛媛県松山市)の全株式を2020年4月17日に取得し、完全子会社化する。

サニーTSUBAKI道後店。

一斉閉店と商品券騒動で話題となった愛媛のスーパー

サニーTSUBAKIは1954年創業。2020年現在は愛媛県松山市に古川店(旧・椿店)、桑原店、道後店の3店舗を展開する。
同社は長らく「サニーマート」の屋号を掲げ営業していたが、以前より高知県に本社を置く地場大手など、類似名称のスーパーが複数存在したため、2014年に現在の屋号に改称した。
屋号改称後は、同社桑原哲也専務(当時、通称:てっちゃん)を前面に押し出す販促キャンペーンで知名度向上を図ったが、2018年6月27日に本店を除く全店が一斉閉店、28日に民事再生法適用を申請するなど経営悪化が表面化したため、プレミアム商品券(てっちゃん商品券)を持つ多くの市民が押し寄せる騒ぎとなった。
その後、同社は同年7月24日にフジによる商品供給支援のもと桑原店・道後店を営業再開、2019年2月にはフジとスポンサー契約を締結、2020年4月11日には再生計画認可決定を確定していた。

エフカも導入-各地のスーパーを系列化するフジ

今回のフジによるサニーTSUBAKIの完全子会社化に合わせ、サニーTSUBAKI全3店舗では、一部商品やレジシステムの入替えを伴うリニューアルを4月15日から16日にかけて実施。フジと共通のEDLP型販促企画「毎日が安い!」やフジの電子マネー付ポイントカード「エフカ」を新たに導入するなど、フジ傘下の食品スーパーとして営業することとなる。
フジは2012年にフジ傘下となった「ピュアークック」(旧・ふじおか、廿日市市)、2014年にフジ傘下となった「スーパーABC」(松山市)など中国・四国地方のスーパーの系列化を進めているが、サニーTSUBAKIもこれらと同様に今後も屋号が維持されるとみられる。

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イトーヨーカドー錦町店、2020年5月31日閉店-「リリイベの聖地」新星堂も閉店に

JR戸田駅近くにある埼玉県蕨市の大型ショッピングセンター「イトーヨーカドー錦町店」が、2020年5月31日で閉店する。

イトーヨーカドー錦町店(JRFウェブサイトより)。

ヨーカドーとしては首都圏有数の大型店、閉店に

イトーヨーカドー錦町店は2003年11月に開店。もともと当地には大日本インキ化学工業蕨工場があった。
建物は「日本リテールファンド投資法人(JRF)」が所有していたが、2020年3月までに同社の資産運用を委託する資産運用会社「三菱商事・ユービーエス・リアルティ」が不動産信託受益権を「三菱商事都市開発」に約45億円で譲渡することを発表していた。
売場面積は23,000㎡(イトーヨーカドー直営:13,684㎡)で、蕨市最大の商業施設となっているほか、アリオではない「イトーヨーカドー」店舗のなかでは有数の規模の大型店となっている。

「リリースイベントの聖地」としても知られた

イトーヨーカドー錦町店には、テナントとしてはコジマ、くまざわ書店、スーパースポーツゼビオ、Seria、ABC-MART、大戸屋、はなまるうどん、KFC、マクドナルドなど数多くの大手店舗が出店する。
1階吹き抜けのイベントスペースではCDショップ「新星堂」によるアイドルグループや演歌歌手を中心とした数多くのアーティストのリリースイベントが開催されており、イベントの聖地としても知られていた。
この新星堂も含め、各テナントはイトーヨーカドーとテナント契約していたため、基本的にヨーカドーの閉店に合わせて閉店するとみられる。

築16年半、跡地は未定

蕨市では2016年10月2日に「イトーヨーカドー・ザ・プライス蕨店」も閉店しており、錦町店の閉店に伴い市内のイトーヨーカドーは姿を消す。

蕨店も閉店済み。

錦町店の建物は築16年半と新しく、投資ファンドが保有するため今後もテナントを入れ替えて活用される可能性が高いものの、後継店舗などについては4月時点で発表されていない。
三菱商事グループはイオングループと関係が深い会社であるため、イオングループの店舗となる可能性もあろう。

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大企業除く全事業者・フリーランスに「持続化給付金」支給-2020年4月末確定、条件は「売上半減以上」

経済産業省は、新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受ける事業者に対して、事業全般に広く使える給付金を支給する「持続化給付金」の概要を2020年4月13日に発表した。

売上半減以上対象、大企業のぞく全事業者に

持続化給付金の支給対象は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者。
資本金10億円以上の大企業を除いたあらゆる事業者、フリーランスで、会社以外の法人についても対象となる。
給付の上限額は、法人が200万円まで、個人事業者100万円まで。
申請に必要な事項の詳細等については、4月最終週を目途に確定・公表するという。

詳細については画像を参照。もしくは「中小企業 金融・給付金相談窓口まで。
相談ダイヤル:0570-783183(平日・休日9時~17時)

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近商ストア香芝店、2020年5月12日閉店-サティ跡、じゃんぼスクエア香芝の核店舗

奈良県香芝市のショッピングセンター「じゃんぼスクエア香芝」の核店舗「近商ストア香芝店」が、2020年5月12日をもって閉店する。

じゃんぼスクエア香芝。

香芝市随一の大型店「じゃんぼスクエア」

じゃんぼスクエア香芝は1989年4月に、関西地場不動産ディベロッパーの賛栄商事が開発を手掛ける「ジャンボスクエア香芝」として開業。建物は地上2階地下1階建、店舗面積は8,382㎡。
開業当初は総合スーパー「ニチイ香芝店(のちの香芝サティ)」を核とする商業施設として営業していたが、運営するマイカルの経営破綻によりサティが撤退。2001年4月をもって施設の大部分が閉鎖状態となった。

かつてニチイが出店していた。

その後、同年中に近鉄グループの食品スーパー「近商ストア」と関西地場大手家電量販店「ミドリ電化(のちのエディオン)」を新たな核に据え、施設全館のリニューアルを実施したが、2015年にはエディオンが撤退していた。

近商の後継店舗は未定

賛栄商事は1972年11月に開業した築40年超の老朽施設「じゃんぼスクエア富田林(西友富田林店跡)」を2020年秋に「じゃんぼメディカルスクエア富田林」として建替リニューアルオープンさせる計画を発表している。
同社は1984年11月に開業した築30年に満たない「じゃんぼスクエア熊取(熊取サティ跡)」を2014年初頭に解体し2015年12月に建替リニューアルした経歴がある。
一方で、香芝の建て替えなどについては4月時点で発表されておらず、今後の改装計画については未定となっている。
(写真:浅葱さん

追記:万代が2020年9月に出店

近商ストア跡には万代が「万代香芝下田店」として2020年9月に開業する。テナントの多くはそのまま営業を継続する。

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オンワードHD、2021年2月期までに約1400店舗を閉鎖-全店舗の約半数

アパレル大手「オンワードホールディングス」(本社:中央区日本橋、中核会社:オンワード樫山)は、2021年2月期中に国内外の約700店舗を閉店することを2020年4月13日に発表した。同社は2019年には約3000店舗を構えていたが、2020年2月期中にも約700店を閉店することを発表しており、併せて全体の半分近くにあたる約1400店舗が閉鎖されることとなる。

オンワードHD本社。

百貨店アパレルの雄、約半数の1400店を閉鎖

オンワードの起源となった樫山商店は樫山純三が1927年に大阪で創業。戦後は「オンワード樫山」として、おもに百貨店での高級スーツ・婦人服販売により急成長を遂げた。2007年には持ち株会社化し、商号を「オンワードホールディングス」に変更している。

閉店セール中の23区の店舗。

オンワードは「五大陸」「J.プレス」などのブランド名で知られる紳士服、「組曲」「23区」などのブランド名で知られる婦人服を中核に、「ポール・スミス」「カルバンクライン」などといった海外アパレルブランドのライセンス販売もおこなっており、大きな特徴の1つが中核ブランドの多くが「ほぼ百貨店内のみに出店する」業態だということだ。
そのため、今回の大量閉店はとくに売上の減少が続く地方百貨店にとって頭が痛い問題となろう。

今後は好調なEC事業を強化

オンワードHDは実店舗事業を縮小する一方で、2016年より開始した自社ネット通販サイト「オンワードクローゼット」などEC事業は好調であるといい、2020年2月期のEC売上高は前期比で30.6%増の約333億円となっている。
今後は、EC事業を強化することで経営を立て直したい考えであると思われるが、同社にとって「ショールーム」的存在となっていた実店舗の縮小は、EC事業にも少なからず影響を及ぼすこととなろう。

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