東京駅前・八重洲口の大型再開発、2017年9月着工-超高層ツインタワー建設、ビル内に「公立小学校」も

東京都千代田区にある東京駅八重洲口の大型再開発計画が本格始動することとなり、八重洲二丁目北地区再開発に伴う建物の解体が2017年9月より開始された。

八重洲二北地区、超高層ビルに「高級ホテル」「小学校」も

今回工事が開始された「八重洲二丁目北地区」は、現在「住友生命八重洲ビル」や「中央区立城東小学校」があるエリア。国家戦略特区の都市再生特別地区に指定されており、三井不動産などが事業主体となった大型再開発が行われることとなった。

再開発が実施されるエリア。

このうち、東京駅側にあたるA-1街区には、地上45階地下4階建て、延床面積約28万7100㎡、高さ約245mの超高層ビルが建設される。建物の大部分はオフィスとなるほか、高層部に高級ホテルが入居。さらに、低層部には区立城東小学校、ビジネス交流・サポート施設が入居する。
また、地下部分にはバスターミナルが設置される予定だ。

完成予想図(国家戦略特区ウェブサイトより)。

ビル内に入居する区立城東小学校は関東大震災のいわゆる「復興小学校」の1つとして1929年に建設されたものだが、築約90年で老朽化が進行していたという。超高層ビルの館内に公立小学校が入居するのは国内初で、グラウンドは低層部の屋上部分に整備される。

現在の城東小学校(同校ウェブサイトより)。

このほか、八重洲通りに面したにA-2街区は、地上10階地下4階建て、延床面積約6500㎡の建物が建設され、オフィスや店舗として利用される。八重洲二丁目北地区の再開発事業は2021年4月の完成をめざす。
また、隣接するヤンマービルもこれに合わせて建替えを行う。

八重洲口の正面に当たる。

隣接地の「八重洲一丁目」も再開発-ツインタワー形成へ

八重洲二丁目北地区の再開発に続き、今後は八重洲通りを挟んで隣接地する「八重洲一丁目東地区」の再開発も進められる。

八重洲通りより見た再開発地区。
左が八重洲二丁目北地区、右が八重洲一丁目地区、正面が東京駅。

こちらも国家戦略特区の都市再生特別地区に指定されており、事業主体は同地に本社ビルを置く「東京建物」。
八重洲通りに面したA街区には、地上11階地下3階建て、延床面積約1万2000㎡の建物を建設。
そして、B街区には、地上54階地下4階建て、延床面積約22万8000㎡、高さ約250mの超高層ビルが建設される。

完成予想図(国家戦略特区ウェブサイトより)。

八重洲二丁目北地区のビルと同様、こちらの地下部分にもバスターミナルが整備されることになっており、地下で両バスターミナルと東京駅が接続される計画だ。

地下バスターミナル整備概要(国家戦略特区ウェブサイトより)。

八重洲一丁目東地区の再開発事業は2024年3月の完成を目指しており、これらの大型再開発の完成により、八重洲口の顔は「超高層ツインタワー」へと生まれ変わることになる。

両ビルの概要図(国家戦略特区ウェブサイトより)。


再開発完了後のエリア図(国家戦略特区ウェブサイトより)。

なお、八重洲口ではこの再開発地区に隣接する「八重洲ブックセンター」などのある地区(八重洲二丁目中地区)においても再開発の計画が進められている。

外部リンク:都市再生特別地区(八重洲一丁目6地区)都市再生特別地区(八重洲二丁目1地区)都市計画(素案)の概要(首相官邸)
外部リンク:「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」 計画概要について (三井不動産)
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