カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

インナー&カジュアルプラス有田店、2024年10月10日開店-イオン新業態、マックスバリュとの複合展開で総合スーパー化

佐賀県西松浦郡有田町の佐賀県道344号伊万里有田線(通称セラミックロード)に、イオン九州の新業態「インナー&カジュアルプラス有田店」が2024年10月10日午前9時に開店する。 

西松浦郡内随一の大型店、23年にサブ核が倒産していた

マックスバリュ有田店は、1994年5月にイオン系食品スーパー「西九州ウエルマート有田店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は2,520㎡。
西九州ウエルマート有田店は、祐徳自動車系ホームセンター「ユートク」と佐賀地場総合衣料スーパー「ファミリーファッションむらい」との複合店舗を形成しており、ウエルマートのマックスバリュ転換後も西松浦郡内随一の規模を誇る大型店であった。
しかし、同施設の準核店舗であったファミリーファッションむらいが2023年5月に自己破産申請し同年6月をもって閉店したため、郡内から衣料雑貨を取扱う大型店が姿を消していた。

イオン九州の新業態、事実上の総合スーパー形成

インナー&カジュアルプラス有田店は、旧ファミリーファッションむらい跡に開店するもので、建物は平屋建で売場面積は745㎡。
インナー&カジュアルプラス有田店。

インナー&カジュアルプラス有田店は「イオン九州の新たな衣料品・暮らしの品のお店」として、フルラインの衣料品(レディス・メンズ・キッズ・インナー)や化粧品、トラベル&レジャー用品、ホームファッションを展開。隣接するマックスバリュとともに総合スーパー型店舗を形成することとなる。
開店当日午前8時45分からは、中川伊正イオン九州代表取締役社長と松尾佳昭有田町長が出席する記念式典もあり、事実上の総合スーパーに相応しい幕開けとなる予定だ。
マックスバリュやダイソーと事実上の総合スーパーを形成する。

インナー&カジュアルプラス有田店

住所:佐賀県西松浦郡有田町南原甲45
営業時間:午前9時~午後7時

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べっぷ駅市場、改装のため2024年9月末閉店・仮移転-別府駅高架下の駅ビル商店街、老朽化で改修・増床へ

大分県別府市のJR別府駅高架下にある駅ビル施設「えきマチ1丁目・別府」(別府ステーション・センター)の南高架商店街「別府駅市場商店街」(べっぷ駅市場)が、老朽化のため2024年9月末に一旦閉店。仮店舗に移転して営業を続けながら、2026年夏までに全街区がリニューアル・増床オープンする。

別府駅市場商店街。

間もなく開業60年を迎えるJR別府駅の高架下商業施設

別府ステーション・センターは国鉄別府駅の高架化に伴い1966年に開業した駅ビル施設(旧国鉄の民衆駅)。
JR別府駅周辺の高架下に展開されており、駅北側に「B-Passage」「北高架商店街」「北高架駐車場」、南側に「BIS南館」「別府駅市場商店街(べっぷ駅市場・南高架商店街)」「南高架駐車場」で構成される。このほか駅前に「別府駅南駅ビル」(別府駅ビル駐車場・居酒屋など)、「別府駅北駅ビル」(ヤマダデンキ、北駅ビルはJR九州が管理)を併設する。

えきマチ1丁目・別府 B-Passage。

完成当時は「日本最長の高架下商店街」であったとされ、現在の全館合わせた店舗面積は約10,000㎡強、テナント数は約100店舗ある。
もともと第三セクター企業の「別府ステーション・センター」が経営していたが、2014年よりJR九州ビルマネジメントによる運営となっている。

駐車場部分に商店街を増床、2026年の全面開業めざす

今回改修されるのは「別府駅市場(べっぷ駅市場・南高架商店街)」と旧ユニードダイエー別府店の一部だった「南高架駐車場」の一部。
駅市場は2021年の高架橋耐震化の際にも一時休業していたが、近年は老朽化のため雨漏りが発生。また、ダイエー別府店の閉店後はBIS南館と駐車場で分断されていたため、徒歩で訪れる人の利便性が低下していた。
そこで、今回の改修では「べっぷの顔に出会える生活商店街」をコンセプトに既存の駅市場をリニューアルするとともに、駐車場の一部を商店街化。既存の駅市場を「べっぷ駅市場 本通り」とし、それと繋げるかたちで「べっぷ駅市場 新通り」を作り新たな店舗を誘致して回遊性を高める。また、マルミヤストア別府駅店(旧ダイエー)搬入口の付近には広場を設け、イベントの開催が行えるようになる。

べっぷ駅市場・改修イメージ。(ニュースリリースより)

既存の駅市場で営業する10店舗のうち、「野田商店」「松田生花店」「安部かき店」「味一匠」「丸栄鮮魚」「ひものワコー」「ヒラオペット(移転なし)」「オニパンカフェ」は流川通り側の高架下「駅市場第二通り」に仮移転、「くらうん薬局」はマルミヤストア前に仮移転、「ベーカリーフクミミ」は北高架商店街に、それぞれ2024年10月9日までに移転して営業を継続する。
なお、駅寄りの第一通りの改修が終わったのち、第二通りも改修を行うとしている。
1期開業は2025年秋を予定しており、今後2026年夏までの全面開業をめざして工事が進められる。

仮店舗で営業を続ける9店舗。

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コープさっぽろ桜木店、2024年10月13日閉店-旧道央市民生協系店舗、ツルハドラッグ苫小牧桜木店は営業継続

北海道苫小牧市の北海道道781号苫小牧環状線沿いにある生協系食品スーパー「コープさっぽろ桜木店」が2024年10月13日をもって閉店する。

旧道央市民生協系の食品スーパー

コープさっぽろ桜木店は、2006年3月の「生活協同組合道央市民生協」全事業(食品スーパー18店舗+共同購入)の承継にともない新装開店。
コープさっぽろ桜木店は旧道央市民生協桜木店時代より、DCM系ホームセンター「ホーマック桜木店」との複合店舗を形成していたが、2014年11月にDCMホーマックが撤退したため、2015年9月よりイオン系ドラッグストア「ツルハドラッグ苫小牧桜木店」との複合店舗となった。

コープさっぽろは苫小牧市内3店舗に集約

コープさっぽろ桜木店の閉店は不採算店整理の一環によるもので、同店閉店により苫小牧市の同生協店舗は「コープさっぽろステイ店」「コープさっぽろパセオ川沿店」「コープさっぽろ栄町店」3店舗のみとなる。
なお、コープさっぽろ桜木店に隣接するツルハドラッグは、2024年9月現時点で閉店の方針を発表しておらず、引続き営業継続するものとみられる。

コープさっぽろ桜木店(同生協公式より)。

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コープさっぽろときわ店、2024年10月6日閉店-志賀綜合食料品店「フード100」承継店舗、スーパーバルスから26年の歴史に幕

北海道苫小牧市の北海道道781号苫小牧環状線沿いにある生協系大型食品スーパー「コープさっぽろときわ店」が2024年10月6日をもって閉店する。

旧志賀綜合食料品店系を前身とする大型食品スーパー

コープさっぽろときわ店は、1997年5月に志賀綜合食料品店の食品スーパー「綜合食品のしがスーパーバルスときわ店」として開店。建物は平屋建で売場面積は1,060㎡。
綜合食品のしがスーパーバルスときわ店は、2006年5月にディスカウント新業態「FOOD!100ときわ店」に転換したが、同社の経営悪化にともない支援企業「コープさっぽろ」への譲渡が決定。2009年1月をもって閉店した。

スーパーバルスから26年の歴史に幕

コープさっぽろときわ店は2009年2月に開店。建物は平屋建で店舗面積は1,549㎡。
志賀綜合食料品店からの先行承継店舗としては比較的規模が大きく、苫小牧でのドミナント強化に果たす役割も大きかったが、不採算店整理の一環として26年の歴史に幕をおろすこととなった。

コープさっぽろときわ店(同生協公式より)。

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スーパーマルトモ、2024年11月10日全店閉店-静岡・神奈川に展開した沼津地場大手、千本店閉店でスーパー廃業

静岡県沼津市の地場食品スーパー「スーパーマルトモ」(本社:沼津市)は、同社唯一の店舗「スーパーマルトモ千本店」を2024年11月10日をもって閉店する。
これにともない、同社は食品スーパーマーケット事業を廃業する。

スーパーマルトモ本店(左奥)とマルトモビル(右手前)。

かつての沼津地場大手、最盛期には神奈川・静岡16店

マルトモは1923年4月に沼津市大手町で青果漬物卸問屋として創業。1947年6月に法人化。1963年4月に本社本店併設商業施設「マルトモビル」を開業した。

本社がある「マルトモビル」。
現在はアニメイトなどが出店、沼津まちあるきスタンプも設置。
トラヤ沼津店もかつて同ビルにあった。

同社は沼津地盤の地場大手食品スーパーであったが、2004年5月の「マルトモ徳倉店(現マックスバリュエクスプレス清水町徳倉店))」を皮切りに沼津市外へに店舗展開を開始。2005年8月には神奈川県横浜市の地場食品スーパー「Aマート」4店舗を引継ぐかたちで急速に事業規模を拡大。最盛期には、静岡県と神奈川県に16店舗を展開していた。
しかし、2011年3月以降店舗の半数を閉鎖するリストラを実施。
その後、同社旗艦店「スーパーマルトモバラエティストア」をマックスバリュ東海に譲渡するなど再建を進めた。
2017年9月には旧Aマート系店舗を全店閉店し静岡県外から完全撤退。さらに、2022年中に仲見世商店街エリアにある沼津本店、愛鷹店を相次いで閉店したことで、2024年9月現在は千本店1店舗のみとなっていた。
同社はスーパ―事業の廃業にともない、今後は不動産事業などのみを行うとみられる。

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ダイエー三国店、2024年10月31日閉店-旧山陽マルナカ承継店初の閉店、わずか11年で

大阪府大阪市淀川区の総合スーパー「ダイエー三国店」が2024年10月31日午後6時をもって閉店する。

マルナカ三国店として開店

ダイエー三国店は2011年9月に「山陽マルナカ三国店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は2,937㎡。
山陽マルナカは、開店同月にイオンと資本業務提携を締結、同年11月にイオンの子会社に移行。2019年3月にマックスバリュ西日本と経営統合する際、近畿エリアにおけるスーパーマーケット事業(三国店を含む14店舗)がダイエーへの承継対象となったため、その後の経営合理化の一環として、2021年9月に現在の店舗名称に改称した。

ダイエー三国店。

ダイエー三国店は、淀川区内ではライフ旗艦店「ライフセントラルスクエア西宮原店」に次ぐ面積の総合スーパーであり、ダイエーへの屋号刷新後も、直営衣食住フロアや100円ショップ「ワッツウィズ」、フードコート「スパイス王国」を引続き展開するなど、地域随一の大型店としての業容を誇っていた。

自社競合や神崎川に面した立地に課題も

ダイエー三国店は、ダイエーグループ各社が長らく本社機能を置いていた大阪市吹田区(江坂)にも近く、三国店半径2km圏内にはダイエー2店舗(江坂駅前店・江坂公園店)、イオンフードスタイル2店舗(東三国店・豊中庄内店)、グルメシティ3店舗(新大阪店・庄内店)の6店舗が立地するなど自社競合が課題となっていた。
ダイエー三国店は旧山陽マルナカからの承継店舗であり、築年数も浅い大型店舗であったが、店舗北西側が神崎川に面するなど、広域集客が厳しい立地特性でもあり、わずか11年での閉店に至ったとみられる。
ダイエー三国店は、近隣6店舗のうち「ダイエー東三国店」「ダイエー江坂公園店」「ダイエー豊中庄内店」を後継店としている。

ダイエー三国店の閉店案内。

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アークスクエア湘南平塚、2024年10月25日開業-エイビイは10月16日先行開店、アークランズ首都圏初の「ビバホーム」「ヤマダ」総合生活提案型ブランド冠した施設に

神奈川県平塚市のJR東海道本線(JR湘南新宿ライン/上野東京ライン)平塚駅南口徒歩圏内に、アークランズの商業施設「アークスクエア湘南平塚」が2024年10月25日に開業する。

首都圏初のアークスクエア、総合生活提案型本格展開

アークスクエア湘南平塚の敷地面積は約77,000㎡、総売場面積は約35,000㎡。
アークランズとヤマダグループによる共同開発プロジェクトとしては1施設目「アークスクエア一宮」(食品核:平和堂)、2施設目「総合生活提案型ショッピングスクエア スーパービバホーム八王子多摩美大前」、3施設目「アークスクエア御経塚」(イオン御経塚跡地/食品核:イオンスタイル)に次ぐ4施設目。アークスクエアブランドの商業施設としては首都圏初となる。

アークスクエア湘南平塚。

「ビバ」「ヤマダ」大部分占める大型店に

アークスクエア湘南平塚では、コンセプトに「総合生活提案型ショッピングスクエア」を掲げ、アークランズ系大型ホームセンター「スーパービバホーム湘南平塚」とヤマダ系家電量販店「ヤマダデンキTecc LIFE SELECT湘南平塚」を核店舗に据える。
同施設では2024年10月16日にヤオコー系ディスカウント食品スーパー「エイビイ」が先行開店。25日の全面開業までにアークランズ系専門店「NICO PET」「アークホーム」、ヤマダ系専門店「ヤマダホームズ住宅展示場」といったテナントが順次開店する。

アークランズ+ヤマダ+スーパーの標準店舗となる。

アークランズは従来、旧ビバホームが主導となり複合商業施設「ビバモール」を展開してきたが、アークスクエアは同業態と異なりアークランズとヤマダの両社が大部分を占める施設となる。

アークスクエア湘南平塚

住所:神奈川県平塚市黒部丘1番58号

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平井中村屋総本店、2024年9月30日閉店-江戸川区を代表する創業100年の老舗スーパー、小松川店は営業継続

東京都江戸川区平井にある老舗食品スーパー「平井中村屋総本店」が2024年9月30日をもって閉店した。

江戸川区を代表する「中村屋」のルーツとなった総本店

平井中村屋は1924年に江戸川区平井の春日町商店街で乾物屋「中村屋総本店」として創業。1946年に現在地に移転し、1952年に法人化した。
平井中村屋と経営基盤や運営体制は異なるもの、同社から派生するかたちで「松江中村屋(食賓菜館Nakamuraya)」「大島中村屋(ナカムラヤダイニング)」、テレ東系深夜ドラマの舞台として全国的に知名度を高めた「新小岩中村屋(中村屋神宮寺商店/フードストアNAKAMURAYA)」といった企業が創業するなど、江戸川区を代表する老舗食品スーパーとして地域に深く根付いている。

かつてのスーパー中村屋平井店。「IGA」加盟店の看板も。

2020年にリニューアルするも老朽化で

平井中村屋総本店は、2020年8月に内外装の全面刷新を実施したもの「建物および設備の老朽化」を理由に100年の歴史に幕をおろすこととなった。なお、同社は2009年に2号店「平井中村屋小松川店」を開店しており、小松川店は引続き営業を継続するとしている。

2020年8月にプチリニューアルした平井中村屋。

(写真は同社公式より)
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エブリイ業務スーパー吉備津店、2024年9月26日開店-天満屋ハピーズ跡、2025年以降も積極出店検討

岡山県岡山市北区のJR吉備線吉備津駅近くにある天満屋グループの食品スーパー「天満屋ハピーズ吉備津店」跡に、エブリイホーミイHDの食品スーパー「エブリイ業務スーパー吉備津店」が2024年9月26日に開店した。

吉備津駅前、天満屋撤退で食品スーパーが消滅していた

天満屋ハピーズ吉備津店は「天満屋ハピーマート吉備津店」として1990年に開店。2013年11月に大規模リニューアルを実施、2016年3月の運営会社再編にともない親会社(天満屋ストア)直営に移行し、同社の食品スーパー新業態「天満屋ハピーズ」となった。
同店は吉備津駅前唯一の大型店であったが、2024年5月31日をもって閉店。吉備津駅の半径2km圏内から食品スーパーが消滅することとなった。

エブリイホーミイHD、今後も業務スーパー積極出店

業務スーパー吉備津店は、天満屋ハピーズを居抜くかたちで開店するもので、エブリイの強みを活かした生鮮品(青果・精肉)と神戸物産の強みを活かした業務用大容量商品・輸入商品を両立した売場を構築する。
エブリイホーミイHDの業務スーパー事業推進チームは、今後も2025年開店の「(仮称)業務スーパー邑久店」など「広島県・岡山県・鳥取県・島根県において売場面積150~200坪程度のコンパクトな売場面積で、居抜き物件でも出店できる「業務スーパー」フォーマットの出店を積極的に検討」しているという。

エブリイ業務スーパー吉備津店。

エブリイ業務スーパー吉備津店

住所:岡山県岡山市北区吉備津1403-1
営業時間:9時~19時
写真:同社公式より

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JA全農ファーマーズららぽーと和泉店、2024年10月10日閉店-ららぽーとの食品核担う近畿旗艦店、JA全農Aコープは大阪府内1店舗のみに

大阪府和泉市のJA全農Aコープの産直複合型食品スーパー「JA全農ファーマーズららぽーと和泉店」が2024年10月10日をもって閉店する。

JA全農Aコープ大阪初の産直複合スーパーだった

JA全農ファーマーズららぽーと和泉店は2014年10月に開店。
Aコープ近畿(当時)としては、大阪府内初となる産直複合型新業態「JA全農ファーマーズ」として、三井不動産系広域集客型商業施設「ららぽーと」食品核を担う異色の店舗だった。
同店では農産畜産に加えて惣菜部門を拡充。水産販売大手「魚喜(UOKI)」や高級食品スーパー「成城石井」PB商品の導入などい、地域一番店の食品核に相応しい売場づくりを打ち出した。

JA全農ファーマーズららぽーと和泉店。

ららぽーと和泉唯一の食品スーパー

ららぽーと和泉近隣には同業食品スーパーが存在せず、隣接する会員制倉庫型卸売小売店「コストコホールセール和泉倉庫店」との差別化が功を奏し、買物客の両店舗間の買い回りもみられたが、開店10年目という区切りで閉店することとなった。
2024年10月現時点において、JA全農ファーマーズららぽーと和泉店の代替となる後継食品スーパーは未定となっているが、同年8月閉店の「イトーヨーカドーららぽーと新三郷店」同様に新たな店舗の導入が図られるとみられる。

JA全農Aコープ、大阪府内「星田店」1店舗のみに

Aコープ近畿(当時)は、2023年4月に「Aコープフーディーズ咲洲店」を閉店しており、2024年4月のJA全農Aコープとの経営統合時点では「JA全農ファーマーズららぽーと和泉店」「JAファーマーズプチ星田(旧Aコープ星田店)」の大阪府内2店舗体制となっていた。
ららぽーと和泉店の閉店により、大阪府内の同社店舗は星田店1店舗のみとなる。

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