福岡県久留米市の西鉄久留米駅前に直結する「千歳プラザ東館」に、複合施設「FLAG KURUME(フラッグ クルメ)」の商業フロアが2021年11月5日に開業した。

フラッグクルメ。
西鉄久留米駅前「岩田屋新館」、リオHDが再生
千歳プラザ東館は、1983年8月に「西鉄久留米駅東口第一種市街地再開発事業」の一環として開業。建物は地上9階地下3階建。
開業以来、地上低層階(1~4階)に百貨店「岩田屋久留米店(久留米岩田屋)」の新館、地上高層階(5階~9階)に地場資本のシティホテル「ハイネスホテル久留米」が核店舗として出店していたが、2019年3月に岩田屋が千歳プラザ東館から撤退したため、地上低層階が空きフロアとなった。(岩田屋久留米店本館は売場集約を経て営業継続中)

かつての岩田屋久留米店。
2020年には資産管理会社「リオ・ホールディングス」(本社:東京都千代田区)が岩田屋営業フロア跡の大半を取得し、同年中を目処にオフィスビルとしてリノベーションする方針を発表。2021年3月の改修工事完了を機に「FLAG KURUME」として新たなスタートを切った。

岩田屋とFLAG KURUME。
以後、FLAG KURUMEでは、福岡県の「新型コロナウイルスワクチン大規模接種会場」(同年9月15日~10月29日)導入など、駅直結という立地を生かした施設運営を行っている。
1階には久留米初の「フードウェイ」
FLAG KURUMEの1階には、地場大手食品スーパー「フードウェイ」(本社:福岡市早良区)の「フードウェイ西鉄久留米駅前店」が出店。
フードウェイ西鉄久留米駅前店。
フードウェイ西鉄久留米駅前店では「生鮮強化型スーパーマーケット」を掲げる同社店舗として、生鮮部門には子会社(ミートインハイマート)の精肉売場「牛蔵」に加え、新横浜プリンスペペ店やサクラマチ店など主力店舗で導入実績のあるチーズの対面販売を導入。あわせて、成城石井PB商品を始めとするこだわりの逸品コーナーを導入するなど、生鮮食品・グロサリーともにこだわりある店舗となった。
フードウェイでは11月8日まで開店記念セールを実施。開業初日は「お肉の福袋」や「焼きそば2割引き」「たこ焼き2割引き」などが人気を集めた。
なお、このほか館内地階に以前より出店している「ダイソー」「京都きもの友禅」「ヒーリングスタジオクローバー」と地下2階駐車場も営業を継続している。
2~4階はテナントとして事務所や学習塾など入居
FLAG KURUMEの2階には通信制高校サポート校「トライ式高等学院久留米キャンパス」と医療介護教室「ニチイ学館福岡校」「ニチイ学館久留米校」「ニチイ学館久留米支店」が入居。3階にはアルミ建材メーカー「YKK AP久留米支店」と地場資本の保険コンサルティング「ほけんのマルシェ(総合保険)」が入居。4階にはSOMPOグループの「損害保険ジャパン久留米支社」「SOMPOひまわり生命保険久留米支社」、就労移行支援事業所「BitPit久留米」が入居するなど、当初の計画通りにオフィスフロアとなった。
2021年11月現時点においても、一部区画は工事中となっているが、2022年春を目処に婦人科・不妊治療クリニックが開院予定であり、久留米の玄関口を代表する施設のひとつとして全面開業が待たれる。
西鉄久留米駅前の千歳プラザ、再生なるか
リオ・ホールディングス(リオ・コンサルティング)は、千歳プラザ東館(FLAG KURUME)に隣接する複合商業施設「千歳プラザ西館(ファッションプラザ・リベール)」についても、社会医療法人天神会(本部:福岡県久留米市/古賀病院グループ)と共同で権利の取得を進めている。
千歳プラザ(西館・東館)の権利(一部)を所有する久留米市の第3セクター「久留米都市開発ビル」は、2012年の民事再生計画期間終了後も経営不振が常態化しており、FLAG KURUMEを手掛けるリオ社と天神会が久留米市の債権(土地建物)を譲受するかたちで、一体的に再生を図っていくものとみられる。
FLAG KURUME(フラッグ クルメ)
住所:福岡県久留米市天神町6番地
営業時間:午前9時~午後10時(フードウェイ)
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MEGAドン・キホーテUNY榛原店、2021年11月16日開店ーピアゴ榛原店跡、静岡県中部初のメガドンキに
静岡県牧之原市にパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY榛原店」が2021年11月16日午前9時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY榛原店。
榛原のピアゴ、MEGAドンキUNYに業態転換
MEGAドン・キホーテUNY榛原店はユニーグループの総合スーパー「ユーストア榛原店」として開店し、ユニー傘下のミニGMSとして営業していたが、2009年2月にグループの運営会社及び店舗ブランド再編に伴い、店舗名を「ピアゴ榛原店」に改称して営業を続けていた。建物は地上2階建で、店舗面積は6,243㎡。
店舗は県道31号線に接しており、周辺には住宅が集積。榛原総合病院や小学校などの公共施設も点在している。ドンキへの業態転換のため、2021年9月5日に閉店し、改装工事を行なっていた。

ピアゴ榛原店時代の店舗写真。(ピアゴ公式サイトより)
ニューファミリー層の需要に応える品揃え
MEGAドン・キホーテUNY榛原店は2階建、直営売場面積は5,527㎡。静岡県中部初のメガドンキとなり、UDリテールが店舗を運営する。
食品売場では、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)の品質、鮮度のこだわりはピアゴ時代からそのままに品揃えを強化、精肉売場ではニューファミリー層のニーズが高い大容量パックを新たに品揃え、鮮魚売場では店内加工の新鮮な直営寿司を新たに販売、
菓子、大容量の冷凍食品、スイーツ、輸入食品などの品揃えを強化し、ニューファミリー層の需要に応えるとしている。
また、ドンキ店内で焼き上げる、多彩なチーズが人気である直営ピザ「トロリスタ」を冷凍、冷蔵タイプと共に展開し、新たなニーズ創出も目指す。

トロリスタ ロゴマーク。

トロリスタの展開イメージ。
衣料・住居関連売場では、駿河湾が近く海水浴やキャンプが盛んなエリアに立地するという利点を生かして、釣具やバーベキュー用品などを扱うアウトドアコーナーを大きく展開、アウトドアを目的とする顧客のニーズに応える。
また、生活家電や理美容家電をはじめ、スマホパーツやゲーミンググッズ、玩具を新たに展開し、低価格で提供する。
競合が激しい地域に立地
榛原店周辺には多くのスーパーが点在しており、隣接地には静岡本社の地元スーパーであるKOマートが出店しているなどユーマート時代より競争が激しい地域であった。
今回の榛原店のメガドンキ改装によりさらなる競争の激化も予想される一方、それぞれの店舗の差別化が進むことにもなろう。
MEGAドン・キホーテUNY榛原店
住所:静岡県牧之原市細江字濱田1371-1
営業時間:午前8時〜午後11時30分

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ダイエーグルメシティ新長田店、2021年12月31日閉店-アスタくにづか3番館の核店舗、西神戸店から60年の歴史に幕
兵庫県神戸市長田区のJR神戸線(山陽本線)・神戸市営地下鉄海岸線・西神山手線新長田駅、海岸線駒ヶ林駅、国道2号線近くにある食品スーパー「ダイエーグルメシティ新長田店」が2021年12月31日に閉店する。

ダイエーグルメシティ新長田店。
前身の西神戸店から60年の歴史に幕
ダイエーグルメシティ新長田店は再開発ビル「アスタくにづか3番館」の地下1階に入居。売場面積は1,800㎡。

アスタくにづか3番館。
同地にはもともと大正筋商店街内で「ダイエー西神戸店」が1961年8月から営業していた。しかし1995年1月17日の阪神淡路大震災で店舗が倒壊。1995年6月10日に地元の商店主とともにプレハブと巨大テントの共同仮設店舗内で営業を再開した。
その後、同地を含む新長田駅南地区は神戸市の市街地再開発事業に指定され、震災復興再開発ビルが次々に建設された。ダイエーグルメシティ新長田店は旧西神戸店を引き継ぎ、再開発ビルの1つであるアスタくにづか3番館の開業に合わせて2003年11月21日に開店した。
当初アスタくにづか3番館にはダイエーが地下1階だけでなく1階と2階も含めた核店舗として出店する予定だったが、ダイエーの経営悪化に伴い規模を縮小し地下1階だけの営業に変更。神戸市はダイエーに約5,000㎡の商業床を売却する予定であったが、規模縮小に伴い賃貸に切り替えた。なお、1階・2階には代わりに地場大手家電量販店の「八千代ムセン電機」(現・関西ケーズデンキ)が出店した。
後継店舗は未定
今回の新長田店の閉店でグルメシティから18年、旧西神戸店から60年の歴史に幕を閉じることとなる。グルメシティ閉店後近隣住民は付近にある「西友新長田店」「スーパーマルハチ新長田店」を利用することになるであろう。
なお、閉店後の後継テナントについては2021年11月時点で発表されてない。
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イオン佐世保店、2022年2月28日閉店-イオン九州最古の店舗、48年の歴史に幕
長崎県佐世保市の四ヶ町アーケードにある「イオン佐世保店(イオン佐世保ショッピングセンター)」が、2022年2月28日に閉店する。

イオン佐世保店。
イオン九州最古の店舗、48年の歴史に幕
イオン佐世保店はジャスコ佐世保店として1974年6月に開店。売場は地下1階・地上8階で、店舗面積は13,363㎡。旧福岡ジャスコ(現在のイオン九州)の1号店であり、同社最古の店舗である。(但し店歴は旧ダイエーのショッパーズ福岡店のほうが長い。また、九州内にはこれ以前にはジャスコに参加していたダイマル、なんでもや等のジャスコ店舗があった)
テナントとしてダイソーなどが出店するほか、松浦鉄道佐世保中央駅と直結する。徒歩圏には佐世保玉屋、トゥインクル西沢、アルバ西沢などの大型店・ファッションビルが出店している。

トゥインクル西沢。
解体後、新ビルの下層階に小型店出店へ
閉店はイオン佐世保店の店頭で発表されたもの。
イオン九州が店頭に掲示した案内によると、建物を解体後に佐世保市のディベロッパー「ランドアーク」が複合ビルを建設。イオン九州は下層階の商業施設部分に新たな業態として再出店を検討するとしている。
新たな建物の完成は2024年を予定しているといい、店舗規模的に「マックスバリュ」となる可能性も高いであろう。

佐世保のアーケード。
イオン佐世保店では、2021年11月19日より閉店セール「感謝の売り尽くしセール」を開催する。

佐世保市中心部に立地する。(玉屋より)
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アンドモワ、新型コロナ影響で2021年10月倒産・破産申請へ-居酒屋大手、買収したファミレス「カーサ」も消滅か
飲食店・居酒屋運営大手「アンドモワ」(東京都港区)が、新型コロナの感染拡大による影響のため2021年10月29日までに事業を停止した。
複数のメディアによると、近く破産を申請する予定だという。

アンドモワの主力業態「柚柚-yuyu-」(千代田区秋葉原)。
居酒屋運営、旧「西洋フード」の店舗を買収していた
アンドモワは「川中商事」として2006年に創業(現会社設立)。
「柚柚-yuyu-」「いろどり庵」「北六」などといった個室居酒屋の運営を行っていたほか、2010年代には旧・西武セゾングループと旧・そごう商事の飲食店を運営していた「西洋レストランシステムズ」を傘下に収めるなどして急成長した。
2015年より投資ファンド傘下となったが、新型コロナウイルスの感染拡大により経営が悪化。倒産に至ったとみられる。
東京商工リサーチなどによると、負債総額は約100億円だという。

CASAつくばエポカル店(オークラフロンティアホテル)
(アンドモワ運営店舗)。
かつて大手ファミレスであった「CASA(カーサ)」は既に店舗数が1ケタとなっているが、アンドモワの破綻によって長きに亘る歴史に幕を下ろすこととなりそうだ。
コスメドンキ・お菓子ドンキ・驚辛ドンキ、2021年11月6日開店ーモラージュ柏に「新業態ドンキ」
千葉県柏市の大型商業施設「モラージュ柏」内に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)の小規模店舗「コスメドンキ・お菓子ドンキ・驚辛ドンキ」が2021年11月6日午前10時に開店する。

モラージュ柏。
ドンキの新業態、柏の大型商業施設に出店
モラージュ柏は双日新都市開発により2004年7月3日に開業。双日都市開発が運営する商業施設「モラージュ」の2号店(1号店はモラージュ佐賀)で、建物は地上2階建て、延床面積は56,660㎡。埼玉本社のスーパー「ヤオコー」大阪本社のホームセンター「ロイヤルホームセンター」などを核として、112店舗が出店する。
ドンキの新業態は「コスメドンキ」が1階、「お菓子ドンキ」「驚辛ドンキ」が2階に出店。売場面積はコスメが53.5㎡、お菓子が232.4㎡、超辛が188.1㎡の合計474㎡。

お菓子ドンキ。
お菓子ドンキは2号店、コスメドンキ、驚辛ドンキは新業態(初出店)となる。営業時間などはモラージュに準じる。
3つの個性的な専門店ドンキ「細やかな売場展開」めざす
お菓子ドンキは今年5月に東京駅八重洲地下街に開店した店舗
に次ぐ2店舗目の店舗で、「3世代で楽しめるお菓子の殿堂」をコンセプトに定番の人気菓子から珍味、駄菓子など幅広い年代のニーズに応えるとしている。また、アジアの輸入菓子を中心に世界のお菓子など、合計1,400点の賞品を揃え、旅した気分で買い物を楽しめる店をめざす。

コスメドンキ。
コスメドンキは「ココなら見つかる最新コスメショップ!」をコンセプトにトレンドである韓国コスメを中心にアジアンコスメを充実させ、若者のニーズに応える。また、幅広い年代層の美意識をアップデートさせるような賞品展開を行い、合計1,000点の商品を揃えるとしている。

驚辛ドンキ。
驚辛ドンキは「旨辛〜異次元!?レベルの超辛の世界へ」をコンセプトに様々な種類の辛さが味わえる商品を取り揃える。また、買い物時の参考になるように店舗従業員が実食し、辛さや商品レビューを反映したPOP演出を行うとしていて、ドンキの大きな強みの一つであるPOPを使った売場演出を大きく生かした形となる。
専門店ドンキ、今後も増える?
今回の新業態はいずれも狭く分散しており、また地域一番店ではない郊外の商業施設の出店であることもあり(驚辛ドンキなど)実験的な要素が強い「とくに個性的な店舗」が実現できたことが予想される。
こうした小型専門店の成否によっては、近い将来全国の様々な商業施設に「小型ドンキ」の出店が見られるようになる可能性もあり、今後の動向が注目される。
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関西スーパーとH2O(阪急阪神グループ)、統合案を2021年10月29日可決-オーケー、僅差で敗北
地場大手スーパー「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)は、同社と「エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O・阪急阪神グループ)との経営統合案が、2021年10月29日に行われた臨時株主総会で可決されたことを発表した。

関西スーパー。
関西スーパー、僅差で「H2O入り」決定
関西スーパーは2021年8月にH2Oとの統合案を発表。
その3日後、首都圏を中心にディスカウントスーパーを展開する「オーケー」(神奈川県横浜市)が6月に同社に対してTOB(株式公開買い付け)による統合を提案していたことを明らかにし、H2Oとオーケーによる奪い合いが繰り広げられていた。

オーケーストア。
10月29日の臨時株主総会では、関西スーパーとH2Oとの統合案についての賛成割合は66.68%であった。統合に必要な賛成割合は議決権の3分の2以上であり、かなりの僅差でH2Oとの統合が決まったことになる。
関連記事(統合案の詳細):H2Oリテイリング(阪急阪神)、関西スーパーを2021年12月に子会社化
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ドン・キホーテ稲毛長沼店、2021年11月5日開店-1月閉店のドンキ、旧ダイエーのワンズモール1階に移転
千葉県千葉市稲毛区の国道16号線沿いに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「ドン・キホーテ稲毛長沼店」が2021年11月5日午前10時に開店する。

ドン・キホーテ稲毛長沼店。
1月に閉店したドンキ、向かい側の商業施設に移転
ドン・キホーテ稲毛長沼店の移転前の旧店舗は2006年に開店。首都圏地盤のパチンコ店「ピーアーク」との共同店舗として営業していたが、2021年1月11日に閉店(ピーアークは12月閉店)していた。
ワンズモールは日産不動産により2000年11月15日に開業。千葉市稲毛区最大の商業施設で、建物は地上5階建て、店舗面積は45,100㎡、売場面積は35,289㎡。施設は東西アセットマネジメントが所有し、ザイマックスアルファが運営を行う。
開店以来、総合スーパーの「ダイエー千葉長沼店」を核として営業していたが、イオンに改称された後の2019年2月28日に閉店していた。

ワンズモール・ダイエー千葉長沼店。
イオンの跡の大部分には2019年6月18日にスーパーマーケットの「食生活♡♡ロピア ワンズモール店」が開店したほか、2021年現在は西松屋やパシオス、セリアなどが営業している。
周辺環境にあった独自の品揃えでニーズに応える
ドン・キホーテはワンズモールの1階に出店、売場面積は2,726㎡となる。
同店の近隣地には千葉県総合スポーツセンターなどのスポーツリクリエーション施設が多くあることに加えて、コロナ禍によって健康への意識が高まっていることも踏まえプロテインの種類を充実させ、スポーツをする前後で来店する人のニーズに応える。
ドンキ本来の売り場構成で幅広い年代の集客をおこなうほか、同店の3km圏内には約20の学校施設があることにも着目し、カラコンの品揃えを充実させ、学生などの若年層の集客も目指すとしている。
競合が激しい地域、「ロピア+ドンキ」で再生なるか
ワンズモール周辺は「イオンタウン稲毛長沼」や「フレスポ稲毛」といった郊外型ショッピングセンターだけでなく「トライアル長沼店」といったディスカウントストアが出店する商業激戦区となっている。
ワンズモールは稲毛区最大の商業施設として開業時には圧倒的な集客力があったものの、競争激化とダイエーの集客力の低下により一時は人気に陰りが見えるようになっていた。
数年にわたるリニューアルにより、人気スーパー「ロピア」をはじめ「トイザらス」「スポーツデポ」「ニトリ」などの大型専門店に加えて、独自の品揃えで人気を集めるドン・キホーテが加わることで、再び他店を圧倒していくことも考えられる。
ドン・キホーテ稲毛長沼店
住所:千葉県千葉市稲毛区長沼町330-501F
営業時間:午前10時〜翌午前2時

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JR京葉線新駅名は「幕張豊砂」-「イオンモール幕張新都心」前に2023年春開業、イオンが建設費の半分負担
JR東日本千葉支社は、JR京葉線の「イオンモール幕張新都心」前に2023年春に開業する予定の新駅の名称を「幕張豊砂(まくはりとよすな)」とすることを2021年10月29日に発表した。

新駅・位置図。
イオン幕張新都心前の新駅、イオンが建設費の半分負担
新駅は千葉県千葉市美浜区のJR京葉線海浜幕張駅-新習志野駅間に設置されるもので、JR東日本京葉車両センター(車庫)の隣接地にあたる。
駅予定地の前にはイオングループの旗艦店である「イオンモール幕張新都心」(延床面積40万2000㎡)や、会員制スーパー「コストコ幕張倉庫店」があり、すでに駅前広場、ロータリーの整備なども行われている。

イオンモール幕張新都心。
駅本体の工事は2020年7月に着工しており、概算事業費の約115億円のうち、イオンモールが2分の1、千葉市、千葉県、JR東日本がそれぞれ各6分の1を負担している。
新駅名は「幕張豊砂」に-公募1位は「幕張新都心」
新駅名は千葉市在住・在勤・在学者を対象にした公募によるもの。応募総数は1万4715件、応募種類は4371件で、1位は「幕張新都心」、2位は「新幕張」、3位は「幕張ゲートウェイ」。新駅名に選定された「幕張豊砂」は応募数104人の13位だったという。

新駅・完成予想図。
JR東日本千葉支社は選定理由について「古くからの地域名である『幕張』を冠し、ご利用のお客さまへの分かりやすさを意識するとともに、『豊砂』を加えることで周辺住民の皆さまに愛着を持っていただきたいという想いを込めた」としている。
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プラットモール長崎、2021年10月29日開業-長崎西洋館となりにJR西日本系モール
長崎県長崎市の原爆資料館電停前にショッピングセンター「プラットモール長崎」が2021年10月28日にプレオープン、10月29日にグランドオープンする。

プラットモール長崎。
三菱社宅跡、JR西日本系の商業施設に
プラットモール長崎が出店するのは、浜口町電停(当時)前にあった三菱重工の社宅跡地。
プラットモール長崎の建物は5階建て、売場は1階から3階で、延床面積は19,165㎡。運営は「JR西日本プロパティーズ」で、同社による九州初の商業施設となった。

フロア案内。
1階には核店舗として佐世保市に本社を置くスーパーマーケット「エレナ プラっとモール長崎店」(※公式表記)が出店。エレナでは長崎和牛や雲仙うまか鶏など地元産品を充実。Takano Farmのドライフルーツは長崎県唯一の取り扱いとなる。また、店内にはベーカリー「ブレッドハウス」が併設される。

エレナ。
そのほかドラッグストア「ココカラファイン」(調剤併設)、喫茶「コメダ珈琲店」が出店。1階には空きスペースがあるため、今後新規テナントの導入が期待される。

エントランス。
2階・3階にはもう1つの核店舗として「ニトリ」の長崎市1号店が出店する。店舗面積は5,781㎡。ニトリは近隣にある都市型ショッピングモール「みらい長崎ココウォーク」に小型店「デコホーム」業態として出店しているが、長崎市への大型店出店は初となる。
隣接する商業施設「長崎西洋館」との回遊にも期待
プレオープンを迎えた10月28日は多くの人が詰めかけ、とくにエレナでは敷島製パンの饅頭「エレナなごやん」が配られるなど賑わいを見せた。エレナは長崎市中心部には店舗が少ないため、会員カードを作る客も多かった。
隣接する長崎電気軌道の商業ビル「長崎西洋館」では偶然入居店の「寿司半額セール」が行われていたこともあり両店を回遊する客も多かったと思われ、プラットモールの開業は競合テナントが少ない(アパレル店・飲食店街が中心の)長崎西洋館の活性化にも繋がりそうだ。

電停に直結する。
プラットモール長崎
住所:長崎県長崎市川口町70番6
営業時間:9時~22時(エレナ)
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