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ジ・アウトレット広島、2018年4月27日開業-イオン、西風新都に「地域創生型商業施設」

広島市佐伯区の西風新都にイオンモールが運営する“地域創生型商業施設”「THE  OUTLETS HIROSHIMA(ジ・アウトレット・ヒロシマ)」が2018年4月27日にグランドオープンした。

THE  OUTLETS HIROSHIMA。

西風新都の新たな顔、イオン+アウトレット

「THE  OUTLETS HIROSHIMA」は広島市佐伯区のニュータウン・西風新都エリアに出店。売場は1階と2階で、延床面積は約 72,000㎡、総賃貸面積は約 53,000㎡、店舗数は約200店舗。将来的には近くにアストラムラインが延伸する計画もある。
同店は従来のイオンモールとは異なった「地域創生型商業施設」を標榜しており、「~アウトレットをもっと自由に~ イオンモールだからできる地域創生型商業施設」をコンセプトに掲げている。 

キャッチフレーズは「アウトレットをもっと自由に」。
(公式サイトより)

館内は1階の「ライフデザインフロア」と2階の「アウトレットフロア」に分かれている。
店舗が傾斜地にあるため、1階より2階の面積のほうが大幅に広いのも特徴で、2階の一部はオープンモール型となる。

1階の目玉は「アミューズメント」と「広電70形」

1階の「ライフデザインフロア」はアミューズメント施設を集めたエリア、地域の名産品などを集めたエリア、飲食店街、イオンスタイル(スーパーマーケット)などで構成される。
そのうち、アミューズメントエリア「ほしかげシティ」の核テナントは「アミューズメント&スポーツ カプコン」。ほしかげシティには広島県内初の通年型アイススケートリンク「ワンダーリンク」も設置される。

ほしかげシティ。

また、カプコンが運営するボウリング場には地元球団をデザインモチーフとした「広島東洋カープレーン」があることも特徴だ。ゲームエリアには大人数で楽しめる最新VRゲームを設置。
このほか、エリア内には「イオンシネマ」も開設されている。

ほしかげシティ内。

飲食店街は「丸亀製麺」「いきなりステーキ」など11店舗の有名店が出店している約1000席規模の大型フードコート「フードフォレスト」、懐かしさを感じさせるデザインが特徴で、かつお料理店「龍神丸」、穴子料理店「安芸乃」、「神戸元町ドリア」など瀬戸内・中四国の名産食を扱う店舗が出店する「きんさい横町」、普段使いなどにも使えるカジュアルなレストランゾーン「グランドダイニング」の3つのエリアに分かれており、この他にも喫茶店の「タリーズコーヒー」、「星乃珈琲店」などが出店している。

核店舗のスーパーマーケット「イオンスタイル西風新都」は食品、生活雑貨を中心に販売する。食品売場では、ステーキショップや海鮮丼専門店、サンドイッチショップや生パスタ専門店などで「できたてメニュー」を提供。イートインスペースで食事をとることもできる。

イオンスタイル西風新都。

準核店舗である「フタバ図書」の向かいにあるシンボルゾーン「なみのわガレージ」には、広島電鉄より寄贈された「広電70形電車」が設置されており、同車を使用した巨大プロジェクションマッピングも登場した。

広電70形。店舗のシンボルとなっている。

プロジェクションマッピングはスマホと連動することにより映像をカスタマイズできる参加型のものも、来店客の関心を集めていた。
5000形などでお馴染みの宮島線直通カラー。
色によって方向幕も変化する。

なお、同車は旧・ドルトムント市電で、かつて広電ストア・マダムジョイ千田町店でレストラン電車「トランヴェールエクスプレス」となっていた車両である。

70形の案内板。(「70系」は誤り)

このほか、1階には「島村楽器」、「トイザらス」、雑貨店「sakkazakka+」、期間限定店舗「東急ハンズトラックマーケット」などが出店する。
sakkazakka+には従来型のショッピングモールではあまり見られない手作り雑貨や地域の工芸品を集めたコーナーもあり、大多くの人が足を止めていた。同店では、広島県大竹市の「手すき和紙」体験など様々なワークショップも開催される予定となっている。

2階は「アウトレット+ファッション」

2階の「アウトレットフロア」には国内外のセレクトショップやアウトドアスポーツブランドなど多くの店舗が出店。
店舗が傾斜地にあることを活かし、通路は屋外に設置されるオープンモール型となっており、白を基調とした外装に噴水やテント、植木などのオシャレな街のような雰囲気となっている。

2階。一部はオープンモール型となっている。

出店テナントのうち、アパレルテナントの「BEAMS」、「GAP」「EDWIN」、「アルマーニ」、「WEGO」などはアウトレット店となっているが、ファストファッション「H&M」や掃除機などの家電を販売する「Dyson」などは(セール品が多い店もあるものの)「アウトレット」を標榜しておらず、アウトレットと一般テナントが混在する状況となっていることも特徴。
アウトレット店と一般店舗が隣り合っている場所も少なくないため、注意が必要だ。なお、イオンモールなどでもお馴染みの夏季限定店舗「三愛水着楽園」もアウトレット店として出店している。
このほか、2階にはカフェ「スターバックスコーヒー」、ベーカリー「Délifrance」なども出店している。

2階から1階を見下ろす。

THE  OUTLETS HIROSHIMAでは5月13日までオープニングセールを開催中。館内各地で様々なイベントが開催される予定となっている。

THE  OUTLETS HIROSHIMA(ジ・アウトレット・ヒロシマ)

住所:広島県広島市佐伯区石内東4丁目1番1号
営業時間:10:00~20:00(一部異なる)
イオンスタイルは22時まで、ほしかげシティは24時まで。

外部リンク:THE OUTLETS HIROSHIMA – ジ アウトレット広島
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新光三越台北南西店2号館、2018年5月15日閉店-旧・衣蝶の旗艦店

台北市中山区の地下鉄中山駅前にある日系百貨店「新光三越台北南西店」の2号館(二館)が5月15日に閉館する。
同館は、かつて地場百貨店「今日百貨」、「力霸百貨」、そしてファッションビル「衣蝶」の旗艦店であった。

新光三越台北南西店二館(公式サイトより)。

(新光三越台北南西店二號館、2018年5月15日結束營業。原「今日百貨南西店」→「力霸百貨南京西路店」→「衣蝶台北店」。)

旧・今日百貨→力霸→衣蝶…台湾デパート史を映す店舗

衣蝶」は力霸企業グループ(「力覇」表記も併用)のファッションビルとして「今日百貨南西店」跡の建物に1995年に開店。同店はもともと1990年に「力霸百貨南京西路店」として開業したものだったが、1991年に隣接地に新光三越が出店したことにより経営が悪化、ファッションビルに業態転換・屋号改称したものであった。
なお、今日百貨は1968年に台北市西門町(峨眉街)で創業した地場百貨店で、南西店は1977年10月に台北市南京西路(旧・紅葉橋通り、大正町)に開店。かつて5階には映画館も入居していた。今日百貨はその後、西武セゾングループと提携して西武百貨店からの経営支援を受けていたが、台北市西門町の本店(現在は誠品書店が出店)で2度の大火を起こし多数の死傷者を出すなどして経営が悪化、1990年に南西店を力霸グループに譲渡した後、1997年に西門町の本店を閉鎖して廃業している。
その後、衣蝶はファッションビル「衣蝶生活流行館」(IDEE)として台湾全国に店舗網を拡大した。衣蝶南西店の地下には1997年に地下鉄中山駅が開業、1999年には隣接地に衣蝶台北店S館を新築開業させている。
しかし、衣蝶も日系百貨店などとの競争激化により経営不振に陥り、2008年4月に新光三越に7億500万NT$(約27億円)で買収され、同年6月から台中店を除く4店舗が新光三越の店舗となっていた。とくに、衣蝶台北店は2館ともに三越南西店に隣接しており、同店の別館として営業することとなった。
なお、衣蝶の親会社であった力霸企業グループは2010年に破産している。

新光三越台北南西店一館(公式サイトより)。

今回閉店する三越南西店二館は1977年に建設された今日百貨の建物であり、築41年が経過して老朽化が進んでいたことも閉店の一因になったと思われる。
建物は地上6階、地下2階(B2は駐車場)で、売場面積は約16,800㎡。もともとファッションビルだったこともあり「GU」、「東急ハンズ」(HANDS手隆館)、「無印良品」、「サンリオ」などファッションビルよりのテナントが多く出店していることが特徴。また、飲食店としては「大戸屋」、「富士そば」、「らぁめん花月」、「丸亀製麺」などが出店していた。

5月15日までセール開催-三越台北南西店、2館体制に

新光三越台北南西店では5月15日まで「二館Bye-Bye SALE」を開催中。また、テナントの東急ハンズ(HANDS手創館)では最大4割引きとなる閉店セールを開催する。なお、同店では二館の閉店セールに合わせて5月13日まで「日本好物美食祭」も開催している。
二館の閉店後は一館と三館(旧・衣蝶台北店S館)を一部改装して営業を継続する。
新光三越は台湾最大手の百貨店で三越伊勢丹ホールディングスの稼ぎ頭の1つとなっており、2017年には高雄市の「高雄大魯閣草衙道ショッピングセンター」を傘下に収めるなど経営規模の拡大が続いているが、その一方で、2018年3月には日系百貨店「遠東そごう」との競合により新竹店を閉店させている。

追記:三越南西店二館跡には建物を全面改装した上で誠品書店・誠品生活が出店することとなった。

外部リンク:新光三越百貨
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新潟レインボータワー、2018年8月末解体-万代シテイのランドマーク、45年の歴史に幕

新潟県新潟市中央区の「万代シテイバスセンター」 内に建つ展望塔「レインボータワー」が2018年8月末に解体される。

万代バスセンターとレインボータワー。

万代シテイの象徴だった-展望台は12年に営業終了

レインボータワーは1973年に新潟交通本社用地に再整備された「万代シテイバスセンタービル」内に開業。
高さは100mで、「レインボー」の名の通り外観に7色の配色が施されているのが特徴だ。
2階建ての昇降・回転式の展望台は新潟市随一の観光名所として知られていたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災により営業を中止。2012年2月には耐震上の問題から営業終了が公式に発表されたが、以降は撤去されずに放置されてきた。
隣接地にはNGT48劇場が入居するLoveLaがある。

バスセンタービル改修で解体へ

地元テレビ局・新潟テレビの報道によると、老朽化した万代バスセンタービルや万代シルバーホテルの耐震改修工事実施に伴い、タワーは8月下旬から解体されることが決まったという。
また、バスセンタービルはレインボータワー解体後に耐震補強工事が実施され、2021年秋にリニューアルオープンする予定だという。

バスターミナルは2021年秋に改修される

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MEGAドン・キホーテ鶴見中央店、5月11日開店-ライブピア鶴見跡地に

神奈川県横浜市鶴見区の鶴見区役所近くに、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ鶴見中央店」が5月11日に開店する。

MEGAドン・キホーテ鶴見中央店。

ライフピア跡に「地域密着型ドンキ」-学校用品も

ドンキが出店するのはJR鶴見駅・京急鶴見駅から徒歩10分ほどの距離にある「すてきナイスグループ」のホームセンター「ライブピア鶴見」(2016年7月全店廃業)の跡地。建物は地上4階建で、売場面積は約3,470㎡。
ドン・キホーテは鶴見区初出店(過去に系列狭小店の「ピカソ」は出店していた)。子育て世代のファミリー層や単身世帯が多い立地条件への対応として「食品部門の強化」を掲げており、青果・精肉に加えて店内調理の惣菜を展開する。
また、隣接地に小中学校があることから、櫓を組んだ昭和レトロ感ある「駄菓子コーナー」や玩具、学童文具、子供服の展開など、近隣の小中学生を対象とした売場も設けるという。

MEGAドン・キホーテ鶴見中央店

住所:神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央3-13-1
営業時間:9:00~26:00

ニュースリリース:2018年5月11日(金) 『MEGAドン・キホーテ鶴見中央店』オープン! ~多様なニーズにお応えする地域密着型店舗~ (ドン・キホーテ公式サイト)
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ドン・キホーテ赤坂見附店、2018年5月10日開店-ピカソ赤坂店と2店体制に

東京都港区の東京メトロ赤坂見附駅近くにディスカウントストア「ドン・キホーテ赤坂見附店」が5月10日に開店する。

ドン・キホーテ赤坂見附店。(開業前のようす)

赤坂不動尊の山門跡に出店-赤坂のドンキ、2店体制に

ドン・キホーテは赤坂の繁華街「一ツ木通り」沿いに出店。
建物は地下1階、地上7階建てで、ドン・キホーテは地上1階〜5階に出店。売場面積は1,846㎡。
かつてこの場所には、赤坂不動尊の入口(山門)やコインパーキングがあった。
同エリアは昼間はビジネス街、夜は繁華街となることから、ビジネス需要への対応としてネクタイやシューズの販売を強化し、近隣飲食店への対応として都内最大級となるお酒コーナーを設置する。
なお、同店から約300m南東に位置するドン・キホーテ小型店「ピカソ赤坂店」も営業を継続する方針だという。

ピカソ赤坂店。ドン・キホーテの文字のほうが目立つ。

ドン・キホーテでは、ランチタイムや帰宅時間帯などの需要への対応を強化し、お弁当や軽食コーナーの拡大や、化粧品や衣料品を充実させ、2店体制で赤坂エリアを盛り上げるとしている。

ドン・キホーテ赤坂見附店

住所:東京都港区赤坂4-1-6
営業時間:24時間

ニュースリリース:2018 年5月 10 日(木) 『ドン・キホーテ赤坂見附店』オープン! (ドン・キホーテ公式サイト)
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グランマークシティ東向日駅前、2018年4月完成-向日町サティ跡、ダイエー出店するも「ダイエー屋号なし」

阪急東向日駅前の旧・向日町サティ跡地に複合ビル「グランマークシティ東向日駅前」が2018年4月に完成し、下層階に核店舗として「イオンフードスタイル東向日店」が4月21日に開店した。また、5月7日には向日市役所別館が開設される。

完成直前の「グランマークシティ東向日駅前」「イオンフードスタイル東向日店」。

旧・向日町サティ跡、複合ビルに

イオン向日町店は1970年に「ニチイ向日町ショッピングデパート」として開業。 1981年に現店舗に建て替えしたのち、1997年にはマイカル(当時)の生活百貨店「向日町サティ」に業態転換。2011年に運営会社の経営統合によりイオンリテールの店舗となり「イオン向日町店」に改称後、2015年5月に閉店していた。

イオン向日町店。1枚目の写真と同地点・同角度。

市役所+ダイエー+マンション

グランマークシティ東向日駅前は南海不動産と三菱地所レジデンスが開発したもので、15階建て。
そのうち、1階から2階の一部にダイエーが運営する「イオンフードスタイル東向日店」(4月21日開店)が、3階から4階の一部に「向日町市役所東向日別館」(5月7日開設)が入居する。
イオンフードスタイル東向日店の売場面積は約1,791㎡。
地元野菜を多く取り揃えるほか、京都の消費支出が多い「巻き寿司」や「パン」の品揃えを強化する。
また、48席のイートインを設け、駅前の憩いの場とする。

館内イメージ(公式サイトより)。

「ダイエー屋号の表記なし」-今後の店名はどうなる?

イオンフードスタイル東向日店はダイエーが運営し、ダイエーおひざ元の関西の店舗であるにも関わらず、店舗名に「ダイエー」の表記が無い、同社初の「イオンフードスタイル」単独屋号店舗となった。
今後もこうした「ダイエーの屋号がつかないダイエー店舗」が増えていくことになるのか注目される。

外部リンク:【公式】グランマークシティ東向日駅前|阪急「東向日」駅前徒歩2分。市役所・スーパー複合開発の新築分譲マンション総297邸|南海不動産・三菱地所レジデンス・南海電鉄
外部リンク:「イオンフードスタイル東向日店」のオープンについて
関連記事:イオン、モリシア津田沼店(旧ダイエー)・南砂町スナモ店を9月に「ダイエー化」-ダイエー津田沼店「12年ぶり」復活

関連記事:イオン向日町店、5月31日閉店
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ホームセンタージョイ、2018年5月中にブランド消滅-山形地場、サンデーに吸収合併で

イオングループ傘下で東北地方にホームセンターを展開するサンデー(八戸市)は、山形県内で展開する店舗ブランド「ジョイ」を、5月中に「サンデー」に統一する。
ジョイ寒河江店。(3月下旬サンデーにリニューアル)

吸収合併で会社消滅のジョイ、現在は店舗ブランドに

ジョイは1980年に山形県東根市でホームセンター運営会社として設立。その後本社を山形市に移すと、山形県と宮城県で店舗を展開してきた。
2006年に同じくホームセンターを展開するサンデー(八戸市、2003年にイオングループ入り)と資本業務提携を結ぶと、翌2007年には同社の連結子会社に。2015年9月には吸収合併により運営会社が消滅し、ジョイは株式会社サンデーの店舗ブランドとなっていた。

「ジョイ」の名称、5月中に消滅へ

山形県内17店舗の「ジョイ」は、5月中までにブランド名が「サンデー」に変更される。
すでに一部店舗の看板は変更済みで、山形県民にはお馴染みだった「ジョイ」の名称は消滅することとなる。
ジョイの店舗ブランドは全て「サンデー」に統一される。

なお、「ジョイ新庄店」は建物の老朽化と不採算のため5月5日に閉店する。

外部リンク:サンデー公式サイト
関連記事:十字屋山形店が閉店-1月31日に、「十字屋」創業から95年で歴史に幕
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三宮OPA、2018年4月27日”復活”-三宮ビブレの館内に同居

神戸市中央区の「JR三ノ宮駅ビル」(三宮ターミナルビル)で長らく営業していたファッションビル「三宮OPA」(三宮オーパ)が、「三宮VIVRE」(三宮ビブレ)地下1階のファッションゾーンとして4月27日に移転・復活した。

三宮VIVRE地下1階に復活した三宮OPA。

旧・プランタンの三宮OPA、2月に一旦閉店していた

ファッションビルの「三宮OPA」旧店舗は、阪神大震災で被災したJR三ノ宮駅ビルのダイエー系百貨店「プランタン三宮」を全面改装・業態転換する形で1995年に開業。
当初は「渋谷109系」「原宿系」アパレルブランドを多数導入していたことから、10~20代女性に根強い支持があった。

 三宮ターミナルビル・三宮OPA。(2018年2月閉館)

2017年2月には、ペデストリアンデッキを通じて直結する総合スーパー「ダイエー神戸三宮店」の高層フロアを、三宮OPAの別館「三宮OPA2」に業態転換し(ダイエーは下層階のみ営業)、客層の多様化を進めた。

サンシティ・ダイエー内に出店した三宮OPA2。

その一方、2017年3月6日には老朽化していた「JR三ノ宮駅ビル」(三宮ターミナルビル)の閉館・再開発が発表され、核店舗であった「三宮オーパ」(三宮OPA)は2018年2月28日をもって閉店、歴史に幕を下ろしていた。

三宮OPA、VIVRE内に2ヶ月ぶり「復活」

三宮OPAが出店する「三宮VIVRE」は、総合スーパー「ニチイ三宮店」として1969年に開業。売場面積は6,049㎡。
1969年の開業以来、ニチイから社名変更したマイカルを前身に持つイオンリテールが運営を行っていたが、2016年3月をもってビブレ全店とともに「OPA」に運営が移管されていた。

VIVRE・OPA・AEONのロゴが揃うこととなった三宮VIVRE

2018年4月時点でのVIVRE(OPA部分除く)のテナント数は12店舗。(うち、大型テナントが6店舗、小型テナントが6店舗)
三宮VIVREは2014年以降、「GU」「FOREVER21」「スーパースピンズ」「HMV」「島村楽器」「ムラサキスポーツ」など、大型テナント中心の店舗構成にリニューアルを進めており、同店最大の特徴であったゴスロリ系テナントも2店舗まで縮小させるなど、「ファッションビル」色を急速に薄めていた。

三宮VIVRE、ファッションビルとして再生なるか

三宮VIVREは地階のOPA化により、「SM2 ehka sopo.」など10ブランドを新たに獲得した。OPA部分は主にアパレルテナントが出店しており、VIVREはファッションゾーンとしてのOPA導入により「ファッションビル」として、若年世代の集客回復を図る狙いがあるとみられる。
一方で、この三宮VIVREも築50年近く、いつまで営業を続けれるか不透明という状況もあり、三宮地区全体の再開発の動向も含めて今後の動きが注視される。

外部リンク:三宮オーパ(OPA)
外部リンク:三宮ビブレ
関連記事:三宮オーパ、2月28日閉店-三宮ターミナルビル、解体へ

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Oh!Me大津テラス、2018年4月27日開業-「未完成」の船出、シャンゼリゼを意識した賑わいの場めざす

滋賀県大津市打出浜のファッションビル「大津パルコ」跡に大型ショッピングセンター「Oh!Me大津テラス」(オーミー大津テラス)が4月27日にグランドオープンした。

開業当日のOh!Me大津テラス。

旧・大津パルコをリニューアル

Oh!Me大津テラスの前身となる「大津パルコ」は、1996年11月に開業。 西武大津ショッピングセンター(西武百貨店大津店を核とする)に隣接しての出店だった。建物は8階建ての本館とサテライト館からなり、売場面積は22,711㎡。
開業当初のパルコは、渋谷系有力アパレルなど「高感度なテナント」を誘致していたこともあり、最盛期には年商120億円を記録していたが、京阪神エリアの都市型ファッションビルや郊外型ショッピングモールとの競合により、閉店直前には年商30億円程度まで低下していた。
その結果、パルコは2017年8月31日に閉店していた。
(詳細は過去記事を参照)

PARCO閉店直前はファストファッション中心の店舗構成だった。

大阪市の不動産会社「アーク不動産」が買収・運営に

Oh!Me大津テラスは「アーク不動産」(大阪市中央区)が運営。大津パルコ跡の取得を検討していた3社のうち、2社は「施設の解体とマンションの建設」を検討していたが、アーク不動産1社のみが「商業施設としての再生」を目指していたという。
中村誠アーク不動産関西事業本部専務取締役はOh!Me大津テラスに対して「完成した船出ではない」と話したもの、「明日からじわりじわりと高めていきたい」とも話し、パリ・シャンゼリゼ通りを意識した「赤いテントのオープンカフェ」の開設や駐車場無料サービスの拡充、イベントの継続的な開催といった賑わい演出に向けた施策の実施を検討しているという。

フラワーデザイナー赤井勝によるアートも快適性向上に向けた施策の一環。

パルコ跡、約8ヶ月ぶりの復活を祝う「開業式典」が開催

Oh!Me大津テラス開業当日の27日9時30分、施設の開業を記念し、FM滋賀(e-radio)のMCによる「オープニング開業式典」が開催された。
式典では中村誠アーク不動産関西事業本部専務取締役を始め、大津市長、平和堂代表取締役会長、滋賀経済同友会代表幹事など、滋賀経済を牽引する企業・団体の代表者が出席した。

滋賀経済を牽引する企業・団体の代表者が出席した式典。

9時57分には「Oh!Me大津テラス グランドオープン!」との掛け声とともにテープカットが行われ、パルコ跡は8ヶ月ぶりの復活を迎えることとなった。
Oh!Me大津テラス開業当日は平日ながら、開業30分間で2,500人ほどの買物客が入店するなど、好調な滑り出しをみせた。

平和堂、ツタヤなど「デイリー性」高い42店舗

Oh!Me大津テラスはコンセプトに「日常にプラスワンの価値を届ける“サードプレイスへ”」を掲げ、地域密着型(商圏3~5km)の商業施設づくりと快適性の高い空間づくりを目指した。
出店テナント42店舗のうち、滋賀県初出店は7店舗、パルコからの営業継続店舗は10店舗となった。

1階には「平和堂フレンドマート」「マツモトキヨシ」など15店舗が出店する。
フレンドマート大津テラス店は大津市17店舗、滋賀県82店舗目。
同社キャラクター「はとっぴー」も売場に姿を見せ、オリジナルステッカーを配るなど、開業日ならではの賑わいをみせた。

平和堂フレンドマートと「はとっぴー」。

2階には「TSUTAYA」「Honeys」など8店舗が出店。
TSUTAYA BOOKSTORE Oh!Me大津テラス店(売場面積約3,391㎡)は、県内初となる生活提案型BOOK&CAFE業態で、直営の「書籍」「CD・DVD販売」「レンタル」「雑貨販売」に加えて、キーコーヒーのカジュアルカフェ「KEY’S CAFE」、原宿・竹下通り発の老舗クレープ専門店「マリオンクレープ」が導入された。
コンセプトに「Mother Lake Style」「自然と無機質」を掲げており、世界的和紙デザイナー「堀木エリ子」を起用した照明演出やキッズコーナーを設置するなど、店舗独自の内装も特徴的だ。

買物客で賑わうTSUTAYA BOOKSTORE。

3階には「ヤマダ電機テックランド」「キャンドゥ」が出店。
4階には「マックハウス スーパーストアフューチャー」「ビジョンメガネ」「JEUGIAカルチャーセンター」など6店舗が出店する。
6階はゲームセンター「サードプラネット」や「サイゼリヤ」といった飲食店など8店舗が出店。
琵琶湖の見えるフードコート「Oh!Me食堂街」には、近江ちゃんぽん専門店「ちゃんぽん亭」や京都・一乗寺の人気中華そば店「珍遊」、京都・宇治の焼肉ホルモン専門店「ココロ焦ガレ」の新業態、「スパイス王国mini」など様々なジャンルの飲食店が並ぶ。座席には新たにコンセントも整備されるなど、パルコ時代より過ごしやすい環境となった。

琵琶湖の見えるフードコート「Oh!Me食堂街」。

7階には映画館「ユナイテッドシネマズ」がパルコ時代から継続して出店。
8階は「ヨガスタジオLAVA」が出店。
サテライト館には「京進」の学習塾・英会話塾と「FM滋賀」サテライトスタジオが設けられた。
(詳細は下記出店テナント一覧に記載)

開店記念セールを開催-5月上旬まで

Oh!Me大津テラスでは、グランドオープンとなる4月27日から29日まで開店セールを実施。館内で1,000円以上商品を購入した買物客を対象に「オリジナルエコバッグ」と「缶バッジ」が配布された。(各日先着300名様)
ヤマダ電機やTSUTAYA、マックハウスなど一部のテナントでは、特価商品の販売やポイント10倍キャンペーンなどの記念セールが5月上旬まで行われている。

出店テナント一覧
1階
  • 平和堂フレンドマート大津テラス店(食品スーパー)
  • ハナミライ(生花)
  • リンガーハット(長崎ちゃんぽん)
  • サーティワンアイスクリーム
  • SEIYOSHA(クリーニング)
  • Beauty Color Plus(ヘアカラー)
  • マツモトキヨシ大津テラス店(ドラッグストア)
  • ココロアチチ(たこ焼き、焼きそば)
  • Bon Apetit(パンのセレクトショップ)
  • パッピンス(韓国風かき氷)
  • 肉彩はなひさ(精肉)
  • ホリーズカフェ(カフェ)
  • 滋賀銀行(ATM)
  • 京都銀行(ATM)
  • 京都中央信用金庫(ATM)
2階
  • TSUTAYA BOOKSTORE(BOOK&CAFE レンタル)
  • KEY’S CAFE(カフェ)
  • 保険デザイン(保険)
  • マリオンクレープ(クレープ)
  • 倭美坐(和雑貨)
  • Honeys(レディスファッション)
  • クラフトハートトーカイ(手芸用品)
  • 水suijin晨(占い)
3階
  • ヤマダ電機テックランド大津打出浜店(家電販売)
  • キャンドゥ(100円ショップ)
4階
  • マックハウス スーパーストアフューチャー(総合衣料)
  • ビジョンメガネ(メガネ)
  • ツキムラ(オーダースーツ専門店)
  • JEUGIA・ヤマハ音楽教室(カルチャーセンター)
  • カーブス(女性専用フィットネス)
  • 大津テラス 古藤歯科クリニック(歯科)
6階
  • サイゼリヤ(カジュアルイタリアン)
  • かつ麦(とんかつととろろ膳)
  • 珍遊(中華そば)
  • ココロ焦ガレ(肉ビストロ)
  • ちゃんぽん亭(ちゃんぽん・らーめん)
  • スパイス王国mini(インド料理)
  • THE 3RD PLANET大津店(アミューズメント)
7階
  • ユナイテッド・シネマ大津(シネマコンプレックス)
8階
  • ホットヨガスタジオLAVA(ホットヨガスタジオ)
サテライト館
  • S1階:FM滋賀(サテライトスタジオ)
  • S2階:京進 膳所校(進学塾)
  • S3階:UNIVERSAL CAMPUS大津校(英会話塾)

太字は主な大型テナント。
※5階は空きフロア。

Oh!Me大津テラス

住所:滋賀県大津市打出浜14-30
営業時間:9:30~21:00
(食堂街は20:30まで、レストラン街は22:30まで)

外部リンク:Oh!Me大津テラス
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コロワ甲子園、2018年4月26日開業-旧・ダイエー甲子園跡、再び「イオン」核店舗に

阪神甲子園球場近くの総合スーパー「イオン甲子園店」跡に、大型ショッピングセンター「Corowa甲子園」(コロワ甲子園)が2018年4月26日にグランドオープンした。

開業当日のCorowa甲子園。

阪神ファン集うイオン、新たな商業施設にリニューアル

Corowa甲子園の前身となるダイエー系百貨店「プランタン甲子園」は、1993年6月に開業。 その後、ダイエー甲子園店を経て2016年3月にイオン甲子園店に転換した。
建物は地下2階、地上6階建てで(売場は地下2階〜地上3階)、売場面積は29,000㎡。
プロ野球・阪神タイガースの本拠地「阪神甲子園球場」の最寄り店舗ということもあり、試合開催日には多くの観戦客で地下の食品売場が混雑することで知られていたが、施設の信託受益権を取得した三菱地所との賃料交渉の難航などにより、2017年10月1日をもって全館閉鎖された。
詳しくはこちら:コロワ甲子園、2018年5月ごろ開店-旧・ダイエー甲子園店

三菱地所、関西初の地域密着ショッピングセンター

Corowa甲子園は三菱地所リテールマネジメントが運営。
新施設の名前「Corowa甲子園」は、「ココロ、ワクワク」から名付けられたものだという。
コンセプトに「駅前快適」を掲げ、周辺住民や阪神甲子園球場の利用客を対象とした地域密着型の商業施設づくりを目指した。

出店テナントは64店舗。
地下2階には、核店舗としてスーパーマーケット「イオンスタイル甲子園」が出店。改装前と比べて売場を取扱品目を縮小し、食料品と日用衣料、文具、雑貨、家庭用品に特化している。
同店最大の特徴は、大型厨房併設イートイン「甲子園FOOD PARK」(ここdeデリ)。専用プレス鉄板で焼き上げる「イカ焼き」や「牛ステーキ弁当」「金沢チャンピオンカレー」「ディッパーダンクレープ」注文を受けてから調理、提供する。
また、食品売場でもグラム単位で購入可能な「計り売り惣菜」や溶岩石で焼く「本格グリルチキン」など、こだわりの弁当・惣菜を販売しており、先述したイートインで飲食することもできる。

イオンスタイル甲子園。

ダイエー(イオン)甲子園店だった頃には食品売場に隣接して阪神OBが手掛ける「らーめん川藤屋」など、タイガース色の濃い飲食店も営業していたが、今回の改装に伴い廃止となった。

地下1階にはパスポートのインテリア雑貨店「HAPiNS」やベビー用品店「西松屋」、100円ショップ「Seria」、「スギ薬局」、「くまざわ書店」などのテナントが出店。
1階にはLIXILビバホームのホームデコレーション専門店2号店「ハウスデコ」、大型カジュアルファッション専門店「マックハウス スーパーストア」、「Green Parks topic」、「大阪王将」、「吉野家」などのテナントが出店する。

駅に面する「吉野家」「大阪王将」はタイガース仕様となった。

2階には「ファッションセンターしまむら」、「アベイル」、「バースデイ」、「ASBEE fam.」、「はるやま」などのテナントが出店する。(しまむらグループの店舗は5月下旬開店予定)
3階には大型家電量販店「コジマ×ビックカメラ」、大型ペットショップ「ひごペットフレンドリー」、ゲームセンター「SEGA」に加え、「サイゼリヤ」、「リンガーハット」などが出店するフードコート・レストラン街となる。

開店記念セールを開催-5月6日まで

Corowa甲子園では、グランドオープンとなる5月6日まで開店セールを実施中。
ABCラジオとコラボした「オープン記念福袋販売」「サインボールプレゼント」や人気家電、旅行券などが当たる抽選キャンペーン、朝日新聞社による「高校野球 100 回大会記念報道写真展」が行われている。
また、イオンスタイル甲子園でも、Corowa甲子園開業と阪神タイガースWAONの販売開始を記念して、WAON抽選会やドリップコーヒー無料券のプレゼントなどが行われる。

かつては地域一番店であったプランタン甲子園・ダイエー甲子園店。
かつて百貨店だった時代とは大きく異なった中~小商圏テナント中心の店舗となり、しかも再び核店舗はイオングループという、いわば目玉なき「リニューアルオープン」とも言える状況であるが、隣接するららぽーと、そして西宮北口の西宮ガーデンズ(阪急百貨店)など競合ひしめくなかで、起死回生となるだろうか。

Corowa甲子園

住所:兵庫県西宮市甲子園高潮町3-3
営業時間:10:00~21:00
(カフェ・レストランは10:00~22:00、イオンは8:00~22:00)

外部リンク:Corowa コロワ甲子園
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