カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

2018年台風21号で営業休止中の主な大型店(9月9日更新)

9月4日、日本に上陸した台風21号により、関西地方の百貨店、大型ショッピングセンターを中心に臨時休業が発表された。
多くの店舗が翌日9月5日に営業を再開したが、一部店舗は台風被害により営業再開の目処が立たない状況が続いている。
9月9日現在営業を行うことができていない主な店舗は以下の通り。

9月5日以降休業中の大型店(9日現在)

百貨店

  • 高島屋洛西店:9月6日営業再開

郊外型ショッピングセンター

  • 三井ショッピングパークららぽーとEXPOCITY:営業再開
    :巨大観覧車(OSAKA WHEEL)など一部施設が臨時休業
  • 三菱地所サイモンりんくうプレミアムアウトレット:9月6日営業再開
  • おおとりウイングス:9月6日営業再開

イオン

  • イオン南千里店:9月9日営業再開
    :電気引き込み設備の部品破損により全館停電が継続
  • イオン貝塚店:直営売場のみ9月7日営業再開、専門店街も段階的に営業再開予定
  • マックスバリュ羽倉崎店:9月7日営業再開
    :当面の営業再開は困難、被害甚大

ダイエー・グルメシティ

  • ダイエー池田店:9月6日営業再開
  • ダイエーグルメシティ上新庄駅前店:9月6日営業再開
    :9月4日5日臨時休業、ガラス破損

イズミヤ

  • 一部店舗で開店時間の変更、臨時休業を実施

阪急オアシス

  • 阪急オアシス今里店:9月5日営業再開
  • 阪急オアシス箕面店:9月7日一時休業、営業再開
  • 阪急オアシス蛍池店:9月7日営業再開
  • 阪急オアシス伊丹店:9月6日営業再開

トライアル

  • スーパーセンタートライアル摂津南店:9月6日営業再開
  • スーパーセンタートライアル寝屋川大成店
    :9月6日20時30分から7日9時30分まで棚卸休業
    :9月6日営業再開
  • ディスカウントストアトライアル寝屋川店:9月6日営業再開
  • スーパーセンタートライアル和泉店:9月上旬営業再開
  • スーパーセンタートライアル二色浜店:9月6日営業再開
  • スーパーセンタートライアルりんくうタウン店:9月上旬営業再開、被害甚大
  • スーパーセンタートライアル阪南店:9月6日営業再開
  • スーパーセンタートライアル武庫川店:9月6日営業再開
  • スーパーセンタートライアル近江八幡店:9月6日営業再開

ディスカウントドラッグコスモス

  • ディスカウントドラッグコスモスりんくう店

ブックオフ

  • ブックオフ堀川五条店:9月8日営業再開
  • ブックオフ奈良押熊店:9月7日営業再開

テーマパーク・遊園地

  • ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ):9月6日営業再開
  • 通天閣:9月6日営業再開
  • ノースサファリサッポロ:9月9日営業再開
    9月5日臨時休業開始

神田鐵道倶楽部、9月29日閉店-「走らない食堂車」、僅か1年で

東京都千代田区のJR神田駅改札前にあるJRグループの飲食店
神田鐵道倶楽部 feat.日本食堂」が9月29日に”ラストラン”を迎える。

神田鐡道倶楽部。

僅か1年で”ラストラン”…中央線工事の影響か

神田鐵道倶楽部はJR東日本グループの飲食事業子会社「日本レストランエンタプライズ」(NRE)が運営する「鉄道の世界」を再現した飲食店。

店内。椅子のモケットも鉄道用のもの。

店内には蒸気機関車など鉄道車両のナンバープレートや行先案内板、国鉄案内図、カンテラ等が飾られるほか、車内販売で使われているワゴンや会計端末を導入。食器も食堂車のものを利用、メニューも食堂車で提供されていたものが再現されるなど、幅広い人気を集めていた。

食堂車のカツカレー。

NREは1938年に列車内食堂や駅構内食堂を運営する「日本食堂」として設立。もともとは上野精養軒、みかど、水了軒などの共同出資によるものであった。現在はJR東日本傘下となり、近年までは新幹線や寝台特急の食堂車を運営していた。

JR神田駅・神田鐵道倶楽部の上にある中央線ホームでは間も無く中央線のグリーン車導入に伴うホーム延長工事が開始される予定となっており、閉店は構内工事の影響である可能性も高い。
ユニークな店舗であっただけに、今後の「移転」などがあるかどうかも注目される。

外部リンク:神田鐵道倶楽部 – 日本レストランエンタプライズ
関連記事:神田明神ホール、2018年12月開館-創建1300年記念で、境内に大型イベント・ライブホール
関連記事:秋葉原・外神田一丁目に超高層ビル着工-旧ヤマギワ・石丸跡、2019年夏完成めざす
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関連記事:神田鐵道倶楽部 FEAT.日本食堂、6月1日開店-JR神田駅で食堂車メニューなど提供

イトーヨーカドー丸大長岡店、2019年2月までの閉店検討-丸大本店、67年の歴史に幕へ

JR長岡駅前の総合スーパー「イトーヨーカドー丸大長岡店」が2019年2月ごろに閉店する方針を固めたことが報じられた。
地元紙・新潟日報が報じた。
追記:閉店日は2月11日とする方針だという。

イトーヨーカドー丸大長岡店(公式サイトより)。

丸大、創業店も閉店へ

丸大は1952年に長岡市大手通で創業。その後、新潟、長岡、柏崎、富山、高岡の5店舗体制となったが、1978年にイトーヨーカドーグループ入りした。
長岡店の現店舗は1988年11月に開店。地上7階、地下1階建てで、売場面積は13,000㎡で、建物は城内ビルが所有する。
テナントとしてはキャンドゥ、カーブス、ミスタードーナツ、ファミールなどが出店する。駅前ながら大型物販テナントはキャンドゥのみで大型書店、雑貨店、ファストファッションなども出店しておらず、館内の多くが直営売場であった。
なお、大手通の旧店舗はイトーヨーカドー・ザ・プライスとなったが2000年8月に閉店。現在は「ながおか市民センター」などが入居する。

再開発が進む長岡駅前、スーパーは駅ビルのみに

丸大そばの長岡駅前には2012年に長岡市役所を核とする「シティホールプラザ アオーレ長岡」が、丸専、イチムラなどの跡地には2010年に再開発ビル「フェニックス大手」(丸専は呉服店として出店)が完成するなど、長岡駅周辺では再開発が進んでいるが、スーパーマーケットは長岡駅構内の駅ビル「ココロ長岡食品館」のみとなる。

1980年代の長岡駅前には、大型店として百貨店の「大和」「丸大」「丸専」「イチムラ」、総合スーパーの「ダイエー」、「な長崎屋」、駅ビルの「セゾン」(のちのココロ)があったが、長岡駅ビルを除き消滅することになる。

アオーレ長岡。

丸大の建物はまだ築30年と新しいため解体されないと思われるが、同じく築30年ほどのダイエー跡の越後交通ビルにも空き店舗が目立つだけに、今後どういった活用方法がなされるのか注目される。
(情報があり次第、記事を更新します)

関連記事:イトーヨーカドー丸大柏崎店、8月19日閉店-37年の歴史に幕
関連記事:新潟アルタ、2019年3月閉店-旧・新潟三越エレガンス
関連記事:新潟レインボータワー、8月末から解体-万代シテイのランドマーク、45年の歴史に幕

ローソン伊勢崎緑町店、セーブオンの「焼きまんじゅう」販売-サークルサインも設置

8月31日7時を以て全店閉店・ローソンに転換された中堅コンビニ「セーブオン」(伊勢崎市)の店舗のうち「ローソン伊勢崎緑町店」のみで「焼きまんじゅう」の販売が継続されることとなった。

「焼きまんじゅう」1店舗のみで販売継続

セーブオンでは、これまで5店舗で群馬県の郷土料理「焼きまんじゅう」が提供されていたが、今回継続販売されることとなったのはローソン伊勢崎緑町店のみ。
同店では、セーブオンで好評であった「浅草 縁-YUKARI- からあげ」も販売されるほか、セーブオンの特徴であった「サークルサイン」を模した看板も設置される予定だ。

ニュースリリースより。

「浅草 縁-YUKARI- からあげ」の提供とサークルサインの設置は、ローソン前橋南インター店でも行われる。
なお、これ以外の店舗の品揃えなどは一般のローソンと同様のものになるとみられる。

外部リンク:セーブオンの特徴を活かした店舗を展開 伊勢崎緑町店では、「焼きまんじゅう」を販売
関連記事:セーブオン、8月31日で「完全消滅」-ローソンに転換で
関連記事:ローソン銀行、2018年秋ごろ開業へ-進む大手小売チェーンの「銀行化」
関連記事:スリーエフ、店舗の大半を「ローソン・スリーエフ」に転換-スリーエフ単独店舗は消滅へ

三島駅南口東街区、ミサワホームなどが超高層ビル建設-西街区は東急グループのホテルに

静岡県三島市は、JR三島駅南口東街区で進めている再開発事業について、ミサワホーム、野村不動産など6社で構成する「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」、「三島駅南口東街区市街地再開発準備組合」の2者と事業協力に関する協定を結んだ。
三島駅南口西街区再開発についても2018年はじめより工事に着手されており、三島駅前が大きく姿を変えることとなる。

JR三島駅。

「30年越し」いよいよ始動する三島駅南口再開発

三島駅南口の再開発は30年以上前から計画されていたものだが、バブル崩壊などにより何度も計画が立ち消えとなっていた。
三島市中心部では近年再開発計画が具体化して以降、開発への期待から地価が大きく上昇しており、2018年現在は百貨店が撤退するなど地盤沈下が進む沼津駅前とほぼ同価格水準となっているという。

再開発計画エリア。

東街区は「アスマチ三島」-商業、公共、タワマンなど

再開発エリアのうち、三島駅南口東街区の敷地は約13,000㎡で、開発するのはミサワホーム、ミサワホーム静岡、野村不動産、三菱地所レジデンス、アール・アイ・エーの6社による「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」。
プロジェクト名は「ASUMACI三島」(アスマチ)、コンセプトは「“健幸”都市 三島の新しい明日をひらくスマートウエルネスフロント」となる。

「アスマチ三島」ロゴタイプ。

下層階は商業ゾーン「みしまスマウエルライフステーション」、公共空間「にぎわいアベニュー」(仮)で構成。このほか、医療機関やオフィスなどが入居する。
オフィスは、首都圏まで新幹線で直結している(品川駅まで最速37分)という好立地にあることから、シェアオフィスやコワーキングスペース、貸し会議室も配置される予定。
また、高層棟の高層階はタワーマンションとなる。このほか、隣接して立体駐車場も設置されるとみられる。

完成予想パース。

建設エリア周辺には地下水が流れていることから、地下水のくみ上げは行わず、また地下水の状態を常に把握するなど、三島市の貴重な資源である地下水や湧き水に十分な配慮を行うとしている。

再開発エリアの現状。写真左側が再開発地区。

西街区は「東急系ホテル」-商業施設、富士見テラスも

一方、三島駅南口西街区では、約3,400㎡の敷地に東急グループがホテルと商業施設からなる複合施設を建設している。

完成予想パース。

こちらは1階から2階が商業施設、2階の一部から14階までが東急ホテルズグループのホテルとなる予定。
低層階の商業施設部分には「水と緑の段状テラス」、低層フロアの屋上部分には「富士見テラス」も設置される。
ホテルは約200室規模で、高層階からは富士山が一望できるため、外国人観光客の取り込みも図っていく計画だという。

再開発エリアの現状。

西街区では2018年初頭より工事が開始されており、ホテルは東京オリンピックに向けて2020年6月の開業を目指す。
(写真以外の画像はニュースリリースより)

外部リンク:「三島駅南口東街区再開発事業」 アスマチ三島プロジェクト
外部リンク:2020年6月、三島駅南口に富士山を一望できる新たなホテルが誕生 
関連記事:ららぽーと沼津、2019年秋開業-静岡2店舗目のららぽーと、国道1号沿いに
関連記事:西武百貨店沼津店跡地に「ラブライブ!サンシャイン!!カフェ」、2016年11月8日開店

大丸山科店、2019年3月31日閉店-ラクト山科の核店舗、京阪グループの新商業ゾーンに

JR・京阪山科駅前の再開発ビル「ラクト山科」の核店舗である百貨店「大丸山科店」が2019年3月31日に閉店する。 
大丸山科店(ラクト山科)。

大丸山科店、20年の歴史に幕

大丸山科店は1998年10月に再開発ビル「ラクト山科」の核店舗として開店。ラクト山科の売場面積は14,458㎡で、大丸は当初は地上4階から地下1階の9,460㎡に出店していた。
大丸は2011年に3階と4階の売場を閉鎖、ラクトは専門店街としてニトリを誘致している。
現在の大丸山科店の売場面積は5,403㎡、2018年2月期の総額売上高は37億7,400万円、営業損失は1億400万円の赤字だったという。

大丸跡、京阪グループが新たな商業ゾーンに

ラクト山科を運営する第三セクター「京都シティ開発」と京阪グループの「京阪流通システムズ」は、大丸山科店跡を新たな商業ゾーンとしてリニューアルを行うことを発表した。
京阪流通システムズは樟葉モール、京阪モール(核店舗はいずれも京阪百貨店)など商業施設のほか、飲食店などを運営する。
同社によると、大丸跡の地下1階は「ハイセンスデイリーを追求したグロサリー、精肉、鮮魚、青果、惣菜など食の専門店フロア」、1階は「生活雑貨やカフェを中心としたフロア」、2階は「各種ファッション・インテリア雑貨を中心としたフロア」にリニューアルされる予定だという。

リニューアル後のイメージ(ニュースリリースより)。

リニューアルされるエリアは、2019年11月中の全面オープンをめざす。
それ以外のラクト専門店街は、大丸閉店後も継続して営業をおこなうとみられる。

外部リンク:大丸松坂屋百貨店 大丸山科店の営業終了に関するお知らせ
外部リンク:大丸山科店跡を専門型商業ゾーンとしてリニューアル
関連記事:MEGAドン・キホーテ山科店、11月22日開店-ドンキ、400店舗達成
関連記事:大丸、「300年クローゼット」計画発表-大切な品物を2317年まで保管・展示

三宮ゼロゲート、2018年9月14日開業-パルコ運営、ワールド「神戸メディテラス」跡地

兵庫県神戸市中央区の三宮センター街ちかくに、パルコが運営する商業ビル「三宮ゼロゲート」が9月14日に開業する。

三宮ゼロゲート。

神戸別品博会場としても使われた「ワールド」旗艦店跡

ゼロゲートが出店するのは「神戸メディテラス」の跡地。
ファッションビル「神戸メディテラス」は、神戸市中央区に本社を置くアパレル大手「ワールド」の旗艦店として、2005年12月に開業。南仏の街並みを意識した建物が特徴で、「TK TAKEO KIKUCHI」を始めとする複数のアパレル、雑貨、飲食ブランドが出店していたが、同社の経営不振に伴い2015年12月、パルコに売却され、2016年3月をもって閉店していた。

解体中の神戸メディテラス。

神戸メディテラス閉店後は、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の放送開始に合わせて進められた公民連携プロジェクト「神戸別品博覧会」が2017年5月まで開催、兵庫県知事選挙の選挙事務所として同年7月まで使われていたが、同年夏には解体工事が開始されていた。

三宮ゼロゲート、パルの雑貨店やadidasが出店

三宮ゼロゲートは地上4階建、延床面積は約1,506 ㎡。
1階にはパルグループ(3COINS、ASOKOなどを運営)が手掛けるモダンライフスタイルストア「COLONY 2139」、2階にはadidasの新型直営店「アディダス ブランドコアストア」が出店する。
8月時点では、3階、4階に入居するテナントは未定であるが、屋上(4階の一部)にはテラスが整備されている。
一部フロアのみでの開業になるとみられるゼロゲートであるが、向かいにはドンク本店、オニツカタイガーなどがある好立地であり、神戸メディテラスと同様に、三宮の街にふさわしいショッピングスポットとなれるか注目される。

外部リンク:「三宮ゼロゲート(仮称)」出店決定 | パルコグループ ブログ
関連記事:三宮オーパ、4月27日”復活”-三宮ビブレの館内に同居
関連記事:三宮オーパ、2月28日閉店-三宮ターミナルビル、解体へ
関連記事:神戸市、三宮再開発の概要発表-ダイエーなど跡地にツインタワー建設へ

イオン尾道店、2019年2月閉店-旧・尾道サティ、老朽化で建替え目指す

広島県尾道市のJR尾道駅北側にある総合スーパー「イオン尾道店」(旧・尾道サティ)が2019年春に閉店する。
追記:閉店日は2月28日となる。

イオン尾道店。

築39年で老朽化-建替え目指すも規模など未定

イオン尾道店は1979年5月に「ニチイ尾道店」として開店。1990年代にサティに改名、2011年にマイカルとイオンの合併により「イオン尾道店」となった。
売場面積は11,806㎡で、売場は1階から2階まで。建物は岡山市の不動産会社「平田興産」が所有する。テナントとしては、コムサ、メガネの三城、キャンドゥ、カーブスなどが出店する。
イオンは建物の建て替え・再出店を検討しているが、新店舗の業態、規模などについては未定となっている。
徒歩圏には福屋百貨店、スーパードラッグひまわりがあるものの、スーパーマーケットは少し離れているため、早急な新装開店が望まれる。

外部リンク:イオン尾道店 | お買物情報やお得なチラシなど – イオンドットコム
関連記事:イズミ、セブンアイと業務提携でイトーヨーカドー福山店を「ゆめタウン」に-ヨーカドー、加古川以西から姿消す
関連記事:鞆鉄道、トモテツビルを解体へ-旧・ダイエー福山店
関連記事:JR尾道駅、建て替えへ-築125年の木造駅舎

鶴屋デパート長江店、2018年6月29日閉店-尾道本通り、7月から移動販売車の乗入り開始

広島県尾道市の本通商店街にあるスーパー「鶴屋デパート長江店」(本店)が事実上の経営破綻と店舗の老朽化のため、6月29日に閉店した。
本通商店街ではスーパーが消滅し買い物難民の発生が危惧されたため、尾道市は7月より移動販売車による販売を開始している。

鶴屋デパート長江店。

鶴屋、60年の歴史に幕

鶴屋は1958年に開業、現在の本店である鶴屋長江店は1972年12月に開店。かつての売場は地階から3階まで(3階は飲食街、屋上は遊園地)であり地元客からは「鶴屋デパート」と呼ばれることもあったが、売場は順次縮小され、末期は1階のみでの営業となっていた。売場面積は1,866㎡で、建物は自社所有となっている。
閉店は建物の老朽化と営業不振による事業廃止のため。負債総額は約2億円だという。
当初は2018年夏に商品が無くなり次第閉店するとされていたが、6月29日に閉店したとみられる。

中心商店街ながら「買い物難民対策」の販売車乗入れ

本通商店街は尾道市の中心商店街でありながら、鶴屋の他にスーパーマーケットが存在しないため、尾道市は本通商店街に移動販売車「はっぴぃ」の乗り入れを開始した。
移動販売車「はっぴぃ」は2017年より尾道市と第三セクターの「おのみちバス」、市内のスーパー「ゆきひろ」が山間部など買い物難民が多い地域で運行してきたもの。移動販売車による販売は7月より本通商店街「ゆとりの広場」で週2回実施される。販売時間は原則として火曜日、木曜日の9時40分から10時40分までとなる。

外部リンク:移動スーパー はっぴぃ
関連記事:イオン尾道店、2019年春閉店-旧・尾道サティ、老朽化で建替え目指す
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JR肥薩線の大畑駅保線詰所、矢岳駅官舎を再活用へ-1909年築、レストランとホテルに

古民家再生を行う「NOTE」(兵庫県篠山市)などは、改修中のJR肥薩線大畑駅(熊本県人吉市)の旧・木造保線詰所にレストラン「囲炉裏キュイジーヌLOOP」を9月8日に開業させることを発表した。

JR大畑駅。

大畑駅の木造保線詰所を改修、再活用へ

今回改修されるのはJR大畑駅にある、旧保線詰所に使われていた木造の建物。大畑駅はスイッチバックの駅として知られ、周辺人口は非常に少ないながら観光列車も停車する。
保線詰所は1909年築だが永年使用されていなかった。隣接してSLの給水塔がある。

改修後の保線詰所(よみがえれ、鉄道遺産!〜JR九州肥薩線沿線を複合宿泊施設へ〜より)。

再生を手掛けたのはNOTE社の子会社「NOTE人吉球磨」が設立した「CLASSIC RAILWAY HOTEL」で、店内では人吉・球磨の食材を用いたフレンチが提供される。
メニューはランチプレート1,800円、ディナーコース4,800円/7,800円など。水曜日は定休日となる。
大畑駅の木造駅舎は現在と変わらぬまま使用されるとみられる。

活用進む鉄道遺産-矢岳駅の官舎は宿泊施設に

CLASSIC RAILWAY HOTEL社は隣の矢岳駅(熊本県人吉市)にある国の登録有形文化財・旧矢岳駅駅長宿舎も改修中。
こちらは2019年2月に宿泊施設「クラシックレールウェイホテル人吉球磨」(仮称)としてオープンする予定となっている。この鉄道官舎も1909年築であるが、永年使用されていなかった。

改修中の駅長宿舎(よみがえれ、鉄道遺産!〜JR九州肥薩線沿線を複合宿泊施設へ〜より)。

これらの事業は2017年8月28日に熊本県人吉市、NOTE、肥後銀行、JR九州の間で締結された「人吉市における歴史的建築物活用に関する連携協定」に基づいたもので、CLASSIC RAILWAY HOTEL社が両施設をJR九州から施設を借り受けて再生を手がけた。同社は改修費用の調達のためクラウドファンディングも実施している。

外部リンク:CLASSIC RAILWAY HOTEL
外部リンク:よみがえれ、鉄道遺産!〜JR九州肥薩線沿線を複合宿泊施設へ〜
関連記事:旧・奈良監獄、2017年7月15・16日に最後の見学会-2020年の「ホテル化」目指す
関連記事:JR九州、「821系」「YC1系」の概要発表-省エネ・ハイブリッドの「次世代型鉄道車両」