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いしのまき元気市場、6月30日開業-旧北上川沿い「かわまち交流拠点」に

石巻市中央2丁目の観光交流施設「いしのまき元気市場」が6月30日に開業した。いしのまき元気市場。(イメージ画像)

旧北上川沿いの「かわまち交流拠点」に誕生

いしのまき元気市場は石巻市中心部の旧北上川沿いに市が整備を進めるエリア「かわまち交流拠点」の中心施設で、「石巻生鮮マーケット(仮称)」として建設が進められていたもの。
建物は木造一部地上2階建てで、店舗面積は約1,500㎡。
 地元水産関連企業や石巻市などが出資する「株式会社元気いしのまき」が運営する。

建設中の様子。(2017年2月撮影)

観光客、地元住民両方の利用見込む“マーケット”

いしのまき元気市場1階のマーケットには三陸沿岸で採れた鮮魚、水産加工品・物産品、JAいしのまきの農産品、パン売場、三陸地域・震災復興応援の地域特産品を展開。
2階は140席を備えるフードコート形式のレストランとなっており、地元の旬の食材を使った料理を旧北上川沿いの景色を眺めながら楽しめる。

2階のレストラン。(イメージ画像)

石巻市中心部では、5月31日に石巻駅前の市役所1階にある食品スーパー「エスタ」が閉店したことでスーパーが消滅。そのため、鮮魚や野菜を取り扱う元気市場は地元住民にとっても貴重な食品調達の場として機能することが予想される。

5月末で閉店した食品スーパー「エスタ」(旧さくら野百貨店)。

2018年春には交流センターが開業-かわまち交流拠点

かわまち交流拠点では元気市場の開業に続き立体駐車場と観光バス駐車場が秋に完成し、2018年春には路線バスなどが発着する交通広場、地域の観光案内や情報発信を行う「かわまち交流センター(仮称)」などが整備予定となっている。かわまち交流拠点の整備予想図。(イメージ画像)

石巻駅前エリア、立町・中央エリアに次ぐ石巻市中心市街地第3のエリアとして発展が期待されるかわまち交流拠点。今後は周辺商店街や、旧北上川を挟んで向かい側にある「石ノ森萬画館」との相乗効果も期待される。

いしのまき元気市場

住所:石巻市中央2丁目11-11
営業時間:1階物販コーナー 9:00〜19:00
2階フードコーナー 11:00〜21:00

※イメージ画像は宮城県6次産業化サポートセンター公式サイトより

ニュースリリース:石巻市かわまち交流拠点にいしのまき元気市場201706.30OPEN!(宮城県6次産業化サポートセンター公式サイト)
外部リンク:いしのまき元気市場
関連記事:石巻エスタ、5月31日閉店-旧さくら野百貨店、石巻市役所1階の商業施設
関連記事:“新”南三陸さんさん商店街、3月3日開業-BRT駅も移転、南三陸町の新たな「中心地」に

ドムドムハンバーガー、2017年7月1日より新体制に移行ーレンブラント傘下で当面「51店舗体制」に

ダイエー子会社で飲食店を経営する「オレンジフードコート」(江東区)が運営する「ドムドムハンバーガー」の運営が、7月1日にレンブラントHD傘下の「ドムドムフードサービス」に移行した。

新生ドムドム、51店舗体制で新たな船出

ドムドムハンバーガーは1970年にダイエーが創業。最盛期には約400店舗を運営していたが、ダイエーの経営悪化とハンバーガー業界の競争激化に伴い店舗網を急速に縮小。2017年5月19日にはレンブラントホテルなどを傘下に持つ不動産関連会社「レンブラントHD」への運営権売却、ドムドム53店舗中26店舗の譲渡が発表されていた。
新体制に移行した「ドムドム」は7月1日現在51店舗。譲渡対象店舗の少なさ、甲子園店、西宮店の店舗閉鎖を受け、新会社に運営移管までに更なる店舗閉鎖が危惧されていたが、閉鎖は2店舗に留まった。都商研の取材によると、店舗一覧に掲載されていないイオン長吉店、塚口店、紀伊川辺店も営業を継続している。

ダイエー小平店。直営店として営業継続(下記参照)。

積極的なSNS活用で知名度向上目指す

ドムドムは運営体制の移行に伴い公式サイトを一新。
従来のメールマガジンの代替としてTwitter、InstagramなどのSNSアカウントを新たに開設。また、末期までiモードを用いていた店舗一覧はGoogleマップを利用するなど、利便性が向上した。

ドムドムではSNS開設を記念して利用者参加型キャンペーン「第1回復活メニュー決定戦」を開催する。
過去の人気商品9商品のうちSNSで最も得票数の多い商品が復活、投票者のうち抽選で30人を対象にオリジナルマグカップ(非売品)がプレゼントされるほか、初回限定クーポンの配布も行われる。

大きな転換点を迎えた日本初のハンバーガーチェーン。
47年目の新創業により再び店舗網を増やすことができるのかどうか注目される。

レンブラントHD傘下の直営店舗一覧(26店舗)

レンブラントHD(ドムドムフードサービス)直営店舗。
今後もドムドムとして営業継続、店舗リニューアルが行われる。
※この他にディッパーダン2店が含まれる模様。
(都商研の取材・調査による)

  • 江釣子店(江釣子SCパル)
  • 中岡店(マルトSC中岡)
  • 高坂店(マルトSC高坂)
  • 城東店(マルト城東店)
  • 野田運河プラザ館店(霊波之光)
  • マルエツ北柏店
  • マルエツ蘇我南店
  • マルエツ東習志野店
  • マルエツ稲毛店
  • マルエツ大泉学園店
  • 小平店(ダイエー)
  • 三ツ境店(ダイエー)
  • イオン赤羽北本通り店(旧・ダイエー)
  • マルエツ蕨北店
  • ディーンズバーガーイオン金沢八景店(旧・ダイエー)
  • ディーンズバーガーイオン戸塚店(旧・ダイエー)
  • 上溝店(ダイエー)
  • 宝塚中山店(ダイエー)
  • 湊川店(ダイエー)
  • イオン吹田店(旧・ダイエー)
  • イオン金剛店(旧・ダイエー)
  • イオン京橋店(旧・ダイエー)
  • 長吉店(旧・ダイエー)
  • 深井店(深井プラザ)
  • 紀伊川辺店(イズミヤSuC内)
  • 笹丘店(旧・ダイエー)
オレンジフードコート運営店舗一覧(16店舗)

オレンジフードコートが運営を継続する店舗。
今後は段階的閉鎖・ディッパーダン転換等が行われる可能性が高い。

  • 鉄東店(旧・JRダイエー)
  • イオン湯川店(旧・ダイエー)
  • イオン仙台店(旧・ダイエー)
  • 安食店(マルエツ安食店)
  • イオン横須賀店(旧・ダイエー)
  • イオンショッパーズ横須賀店(旧・ダイエー)
  • マルエツ綾瀬店
  • マルエツ岩井店
  • 庄内店(ダイエーグルメシティ)
  • イオン古川橋駅前店内(旧・ダイエー)
  • 塚口店(ダイエー)
  • ディーンズバーガーイオンモール八幡東店
  • イオンショッパーズモールなかま店(旧・ダイエー)
  • イオン熊本中央店(旧・ダイエー)
  • イオン鹿児島鴨池店(旧・ダイエー)
FC店舗一覧(10店舗)

従来通り営業が継続されると考えられる。

  • 山交ビルFC店
  • 茂原アスモFC店
  • 津之江FC店(路面店)
  • 水無瀬FC店(路面店)
  • 海南FC店(海南センタープラザ)
  • 桑名FC店(桑栄メイト)
  • 岡南FC店(天満屋ハピータウン岡南店)
  • 原尾島FC店(天満屋ハピータウン原尾島店)
  • 児島FC店(天満屋ハピータウン児島店)
  • 府中FC店(府中天満屋)
ヤフオクドーム(特設店舗)

通常のドムドムとは異なる商品が販売される特設店舗。
公式サイトの店舗一覧には非掲載、今後の営業継続は未定。

  • 福岡ヤフオクドーム店

(マップ、復活メニューの画像は公式サイトより)
外部リンク:ドムドムハンバーガー
関連記事:レンブラントHD、ドムドムハンバーガー再建案を発表-今後は新規出店も
関連記事:ドムドムハンバーガー、ダイエー系列離脱-レンブラントホテルに売却で

ヨドバシ梅田とJR大阪駅、「架橋」で2017年6月30日接続-愛称は「淀橋」

大阪府大阪市北区のJR大阪駅と隣接する「ヨドバシ梅田」(ヨドバシカメラマルチメディア梅田)を繋ぐ空中連絡通路(通称「淀橋」)が架橋され、6月30日に開通した。

新たに完成した「淀橋」。

日本最大の家電量販店、ヨドバシ梅田

ヨドバシ梅田は国鉄大阪鉄道管理局跡に2001年11月開業。
地上13階、地下2階建て、売場面積は50,093㎡。
当時、ヨドバシカメラは西日本に店舗を持っておらず、また当初は三越やパルコなどの出店が見込まれていただけに、同地をヨドバシが落札したことは驚きを持って受け入れられた。

ヨドバシ梅田。左側に「淀橋」が見える。

現在、館内にはヨドバシカメラのほかにテナントとしてユニクロなど多くのアパレル店やレストラン街などが出店しており、家電量販店が核の商業施設としては日本最大の売場面積となっている。

再開発を控えて”回遊性向上”に期待

これまで大阪駅とヨドバシ梅田は建物が隣接しているにも関わらず地下道などを経由しないと直接行くことができず、回遊性が問題視されていた。
現在、ヨドバシカメラは2019年秋の完成を目指して隣接地にホテルなどを併設した新館「ヨドバシ梅田タワー」(仮称、地上34階・地下4階)を建設中であるほか、隣接する梅田貨物駅跡地の再開発も進みつつある。

再開発が進む。

大阪駅周辺では、南口でも2016年10月に大型歩道橋「スカイウォーク」が新設されたほか、2017年秋には新たにグランフロント大阪とヨドバシ梅田を接続する通路も設けられる予定で、更なる利便性・回遊性の向上に期待がかかる。

「淀橋」と呼んで-開通記念セールなど実施

ヨドバシカメラでは今回建設された新たな空中連絡通路を「淀橋」と呼んでおり、淀橋の開通を記念し、7月30日まで梅田店・京都店限定で13%ポイント還元セールなどのイベントを実施する。

「開通記念セール」が実施されている。

外部リンク:ヨドバシ梅田
関連記事:タイトーステーション梅三小路店、5月26日開店-ソフマップ跡に歴代”電車でGO”集結
関連記事:阪急梅田駅高架下「阪急三番街」4月27日リニューアル-古書のまちも移転
関連記事:ルクア・伊勢丹食品館「フードホール」、営業最終日賑わう-1月26日で閉店に
関連記事:大阪駅南口に大型歩道橋「スカイウォーク」10月1日完成-“梅田ダンジョン”解消へ期待

大分パルコ跡地、大分市が取得検討-病院建設中止で

大分市は、JR大分駅前にある「大分パルコ跡地」の購入を検討する方針を発表した。

大分パルコ跡・全景。

病院の経営悪化で再開発断念、売却を発表していた

大分パルコは1974年に九州西武が運営する「西友大分店」として大分駅前の銀行跡地に開業。1977年にパルコの九州一号店「大分パルコ」に業態転換した。 (数年間、西友は地階で営業を継続した)
しかし、福岡パルコの開業(2010年)、大分駅ビルの建設(2015年開業)を受けるかたちで、2011年の賃貸契約満了時に契約を更新せずに閉店。核テナントであったロフトは「トキハわさだタウン」に、無印良品、ヴィレッジヴァンガードは「大分フォーラス」(現在建替え中)に移転するなどしたが、6割ほどのテナントが大分県から撤退することとなった。

大分パルコ。

その後、ビルはカリーノ(旧・ラララグループ寿屋)などが再生させる計画を示したが断念。高層階にホテルが入居しているという特殊な造りであることから再活用も進まず、建物は解体された。
一方、パルコ跡を取得した大分中村病院(社会医療法人恵愛会)は、大分県庁近くにある現在の病院が老朽化しているため新病院の建設予定地として2012年にパルコ跡地を購入。
しかし、5月に経営難から建設を断念することを発表。土地は三井不動産を通じて、再活用方法のコンペを行ったうえで売却する方針を発表していた。

大分市、広場として活用方針-なぜ一等地を市有地に?

大分市は、パルコ跡には建物を新たに建設せず広場として活用する方針も示している。
大分駅前は2015年に22階建ての駅ビルが誕生、2019年にはイオンによる大分フォーラス(→大分オーパ)建替え工事が終了する予定など民間による再開発が進み地価の上昇が続いており、駅北口西側には新日鐵興和不動産などにより高さ100メートルを超える超高層ビルを建設する計画もある。

再開発つづく大分駅前(JRおおいたシティ)。

一方、駅近くにはすでに駅前広場(2015年完成)に加えて若草公園、ジャングル公園、ふないアクアパーク、城址公園など、駅周辺の各商店街を取り囲むように数多くの公園・広場があり、祭りの際などにはそれぞれを会場として各地でイベントが開催されている。仮に駅前に新たな巨大広場が生まれるとなれば、イベント時の大きな集客力を駅前一帯のみに留めるだけになってしまわないであろうか。
民間による再開発が進むなかでの「駅前一等地の市有地化・広場化方針」は今後大いに議論を呼ぶことになるであろう。

外部リンク:社会医療法人恵愛会に対する再生支援決定について
関連記事:アクロスプラザ大分駅南、10月28日開業-大分駅隣接のショッピングセンター
関連記事:ジュンク堂書店大分店、ベスト電器大分ビルに2017年4月移転-コメダ珈琲店との複合店舗に
関連記事:大分フォーラス、2017年2月閉店-建替えで全面リニューアル「大分オーパ」に
関連記事:JRおおいたシティ、1年間の入館者2500万人-予想の倍

錦糸町マルイに食品売場「ジャパンミート」、6月28日開店

東京都墨田区のファッションビル「錦糸町マルイ」(丸井錦糸町店)の地階が食品売場となり、新たに食品スーパー「ジャパンミート生鮮館錦糸町店」が6月28日に開店する。

丸井錦糸町店。

地階・ユニクロ跡に大型スーパー

丸井錦糸町店は1983年9月に都電錦糸堀車庫跡に開店。錦糸堀車庫はかつて城東地区における東京都交通局の一大拠点であった。丸井の売場面積は22,987㎡で、8階・9階は公共施設の「すみだ産業会館」となっている。
今回、改装で食品売場となるのは地下1階。2016年11月までユニクロが出店していたフロアだ。
食品売場の核店舗は茨城県小美玉市に本社を置くスーパーマーケット「ジャパンミート生鮮館」。ジャパンミートは東京23区初出店となる。なお、同社は現在「肉のハナマサ」を傘下にしているため、グループ初出店という訳ではない。
ジャパンミート生鮮館錦糸町店の売場面積は約2,800㎡で、食品スーパーとしては規模が大きなものとなる。 同社は精肉売場を特色としており、店舗では松阪牛やイベリコ豚などの高級肉の販売も実施される。
開店を記念し、7月2日まで2000円以上購入者に先着で「肉のハナマサエコバック」のプレゼントなどが行われる。

改装がおこなわれていた頃の地階入口。

錦糸町駅前では、丸井のすぐそばにある西友リヴィン錦糸町が2017年11月に閉店し、2018年秋に「錦糸町パルコ」へと転換することを発表したばかり。一方、パルコの地階には西友も継続して出店することが決まっており、錦糸町駅前では「ファッションビル+食品スーパー」どうしの戦いが幕を開けることになる。

西友LIVIN錦糸町。

外部リンク:ジャパンミート
関連記事:錦糸町パルコ(仮称)、2018年秋ごろ開店-西友リヴィン錦糸町(旧・西武)は2017年10月閉店へ

浜松市で「百貨店松菱と中心市街地回顧展」開催、2017年6月26日から-創業80年で

静岡県浜松市の百貨店「松菱」の創業80周年を記念して「百貨店松菱と中心市街地回顧展」が6月26日から7月2日まで「クリエート浜松」(中区)で開催されている。

浜松最大の百貨店「松菱」の80周年を記念

松菱は1937年6月に浜松市初の百貨店として開店。
1971年の西武百貨店開店(1997年閉店)まで浜松市唯一の百貨店として大きな集客を誇った。
その後、松菱は1988年に浜松駅前に遠鉄百貨店が開店すると対抗するために新館を建設、静岡県最大の百貨店となった。
しかし、新館が開業したのはバブル崩壊後の1992年のことであり、遠鉄百貨店の人気もあって売上が予測どおり伸びず、友の会の資金を運営資金に流用するなどして2001年11月14日に破産・閉店した。その後、建物は解体されている。
非常に豪華な新館は僅か9年しか使われず、また隣接するザザシティとの連絡通路は一度も使われることがなかった。
なお、同百貨店はゲーム「planetarian~ちいさなほしのゆめ」(2004年)のメイン舞台でもある。
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松菱百貨店新館跡。2015年に解体された。

「百貨店松菱と中心市街地回顧展」を企画したのは「元松菱外商部OB会」。
展示では、かつての写真や紙袋などの松菱ゆかりの品、そのほか浜松市中心市街地にまつわるものなど約400点が展示される。

進まぬ再開発-当面更地のまま

一方で、松菱の跡地は更地となったままであり、土地を所有するアサヒコーポレーション(浜松市)は再開発にはまだ時間がかかるとして、イベント広場などとして無償で貸し出すことを決めている。

関連記事:浜松松菱跡、大型オフィスビル建設へ-2018年完成めざす
関連記事:さくら野百貨店仙台店、自己破産-2月27日より店舗閉鎖、同名他店は影響なし

大宮中央デパート、6月25日閉店-再開発で18階建て複合ビルに

埼玉県さいたま市大宮区のショッピングセンター「大宮中央デパート」が6月25日に閉館した。

閉店セール中の大宮中央デパート。

大宮駅東口の複合商業ビル

大宮中央デパートは1966年12月に開店。現在大宮駅東口の顔となっている髙島屋大宮店が出店する4年前のことであった。
建物は地上6階、地下1階建てで、売場面積は5,525㎡。大宮中央ビル商店街協同組合が運営・所有し、「デパート」と銘打っているものの、地元企業を中心に様々なテナントが出店する複合商業施設として運営されてきた。かつては大宮の特産である盆栽店もあったという。
近年はスポーツ用品店「フタバスポーツ」、紳士服店「サカゼン」を核に、パチンコ店や飲食店などが出店していたほか、屋上にはフットサルコートが設置されていた。

跡地は再開発へ-18階建ての複合ビルに

大宮中央デパートの閉館は、建物の老朽化に加えて同地での再開発計画によるもの。
跡地には周辺の土地とともに「大宮駅東口大門町2丁目中地区市街地再開発事業」として、三井不動産、大栄不動産などにより商業施設、オフィスビル、「さいたま市民会館大宮」などが入居する地上18階、地下2階建ての複合ビルが建設される予定となっている。
2020年度の全事業完成を目指す。

再開発完成予想図(さいたま市サイトより)。

外部リンク:大宮駅東口大門町2丁目中地区市街地再開発事業概要(H28.7)(PDF)(さいたま市)
関連記事:大丸浦和パルコ店、2017年7月閉店-アトレ開業も影響か
関連記事:JRさいたま新都心ビル、6月13日開業-商業ゾーン、5月17日に先行開業

ドン・キホーテ大曲店、2017年6月30日閉店-僅か1年2ヶ月で撤退へ

秋田県大仙市大曲のディスカウントストア「ドン・キホーテ大曲店」が6月30日をもって閉店する。ドン・キホーテ大曲店。(ドン・キホーテ公式サイトより)

開店から僅か1年2ヶ月で撤退

ドン・キホーテ大曲店は大仙市大曲の国道105号線沿いに立地。
建物は平屋建てで、売場面積は1,852㎡。
パチンコ・スロット「ガイア」との一体型店舗となっており、秋田県におけるドン・キホーテ店舗としては秋田市の「ドン・キホーテ秋田店(旧長崎屋秋田店)」に次ぐ2店舗目として2016年4月にオープンしたばかりだった。
6月30日の完全閉店にともない、最終処分セールが6月8日より行われている。

過去にもあったドンキの「スピード撤退」

開店から僅か1年2ヶ月での「スピード撤退」となった大曲店だが、ドン・キホーテでは大曲店の他にも極めて短い営業期間に終わった店舗がいくつか存在する。
2008年に経営破綻した寿司チェーン「びっくり寿司」の本店(東京都世田谷区)跡地に出店した「ドン・キホーテ等々力店」は、2010年7月に開店してから僅か1年半後となる2012年1月に閉店。
また、福岡県新宮町にあったショッピングセンター「ウエルタ新宮」内に出店した「ドン・キホーテ ウエルタ新宮店」は、2008年2月に開店し同年10月に閉店するなど、たった8ヶ月の営業期間に終わった。

総合スーパーや家電量販店など、閉店した店舗跡地への素早い居抜き出店に定評のあるドン・キホーテだが、どうやら見切りをつけた店舗からの“撤退”も迅速なようだ。

ニュースリリース:2016 年4月 27 日(水) 『ドン・キホーテ 大曲店』オープン! ~秋田県2店舗目のドン・キホーテ誕生~(ドン・キホーテ公式サイト)
関連記事:MEGAドン・キホーテ渋谷本店、5月12日開店-現・渋谷店は5月7日閉店
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651系、常磐線に”普通列車”で復帰-旧スーパーひたち、7月から

JR常磐線でかつて特急「スーパーひたち」の専用車両として親しまれた「651系交直流電車」が、7月22日より常磐線いわき〜竜田間の普通列車として運用に就くことがわかった。

かつて「スーパーひたち」運用に就いていた651系11連。
(仙台市内で2010年撮影)

かつての「常磐線の顔」、近年は常磐線以外で活躍

651系は常磐線特急「スーパーひたち」(上野〜いわき〜仙台間)の専用車両として1989年より営業運転を開始。のちに登場するE653系の「フレッシュひたち」(上野〜土浦間など)とともに常磐線の中・長距離旅客輸送を支えた。
2013年3月のダイヤ改正により常磐線特急列車の運用がE657系に置き換えられると、スーパーひたち運用から退いた651系車両の一部は直流区間特化型の「651系1000番代」に改造。改造された車両は2014年3月から「スワローあかぎ」などの高崎線特急列車、2016年7月から小田原〜伊豆急下田間の観光列車「伊豆クレイル」として運行を開始するなど、活躍の場を広げていた。

スワローあかぎ。


現在常磐線特急として運用されるE657系。

いわき〜竜田間の「普通列車」として復活-7月に

今回、651系が運用に就くのは常磐線いわき〜竜田駅間の一部普通列車(各駅停車)で、これまではE531系での運用が主となっていた区間。車両は4両で、特急料金は不要。運行開始は7月22日。

いわき〜竜田間のE531系の一部運用を代替する。

651系がいわき駅以北で定期運用に就くのは、スーパーひたちとして仙台駅まで乗り入れていた2011年3月11日(東日本大震災発生日)以来、実に約7年半ぶりとなる。
なお、常磐線竜田〜浪江間は東日本大震災による被害の影響で運転を見合わせており、竜田〜富岡間は2017年10月頃、富岡〜浪江間は2019年度末にそれぞれ運転再開予定となっている。

竜田駅以北は2017年10月以降に復旧予定。

651系普通列車の運行ダイヤ(7月22日より)
下り

いわき発9:22→竜田着9:57
いわき発14:42→竜田着15:16

上り

竜田発10:03→いわき着10:37
竜田発15:24→いわき着15:58
※10月の常磐線の運行再開区間延長後は変更されると考えられる。

ニュースリリース:常磐線(いわき駅〜竜田駅間)一部列車の車両を変更します(JR東日本水戸支社公式サイト)
関連記事:JR常磐線・相馬―浜吉田間、2016年12月10日運行再開-5年9ヶ月ぶり、東日本大震災で不通
関連記事:JR只見線、”上下分離”で復旧へ-豪雨被害で長期不通、JRと福島県が合意

青山アンデルセン、2017年7月31日閉店-アンデルセンの東京旗艦店

東京都港区南青山の老舗人気ベーカリー・レストラン「青山アンデルセン」が、東京メトロ表参道駅の改良に伴うビル改修工事により7月31日に閉店する。

青山アンデルセン。

アンデルセンベーカリーの首都圏旗艦店

アンデルセンベーカリーを運営するアンデルセン・パン生活文化研究所(タカキベーカリー)は1948年に広島市で創業。
キャッチフレーズに「パンからはじまる、ヒュッゲな暮らし。」を掲げ、全国でベーカリー「アンデルセン」、「リトルマーメイド」、「トランドール」(JR九州と合弁)などを展開するほか、西日本を中心に百貨店やスーパーマーケットなどにパンを出荷している。
青山アンデルセンは、タカキベーカリーの首都圏旗艦店として1970年開店。1985年現在地に増床移転した。
2017年現在は1階にベーカリー、2階・3階にレストラン、地下1階にサンドイッチカフェが出店しており、ランチ時には多くの客で賑わうなど長年に亘って表参道の顔として親しまれてきた。

焼きたてのパンが並ぶ。

地下鉄表参道駅は元々1938年に東京高速鉄道銀座線青山六丁目駅として開業したもので、一部では老朽化が進んでおり、バリアフリー化も含めた大規模な改良工事が課題となっていた。

再出店めざす

アンデルセンでは、表参道駅の改修工事終了後に再出店することも検討しているという。
アンデルセンは、広島の旗艦店「広島アンデルセン」もビル老朽化のため2016年に閉館させている。こちらも、ビル建替え後の2020年ごろの再出店を目指しているという。

広島アンデルセン。

外部リンク:青山アンデルセン  アンデルセン
外部リンク:表参道駅改良に伴う青山アンデルセン営業終了のお知らせ ANDERSEN GROUP – アンデルセングループ
関連記事:JR原宿駅を橋上駅舎化-2020年までに
関連記事:広島アンデルセン、2016年2月27日に閉館
関連記事:ドミニクアンセルベーカリートウキョウ、2015年6月20日開店-表参道に日本初出店