カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

マルカン百貨店、リノベーションで存続の動き

花巻市の「花巻家守舎」は、3月18日に、今年6月の閉店を発表している「マルカン百貨店」をリノベーションした上で、経営を引き継ぐことを検討していると発表した。
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マルカン百貨店。

地元の不動産リノベーション企業、改装を検討

「花巻家守舎」は花巻市に本社を置く地元木材店の代表取締役である小友康広氏が立ち上げた企業で、花巻市中心部で遊休不動産のリノベーション事業(改装再活用)を行うことによって花巻市中心部全体の価値を高めることを目標にしている。
昨年11月には、リノベーション事業の第一段として、花巻駅近くの空きビルを飲食店、ヨガスタジオ、レンタルオフィスなどが入居するビルへとリノベーションしていた。
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花巻市の中心商店街。

マルカン百貨店は1957年開店。地上8階、地下1階(売場は6階まで)、売場面積は約4,700㎡。花巻市唯一の百貨店であり、同市の中心市街地の核店舗となっている。
特に有名なのが6階の大食堂で、高さ約25センチの巨大ソフトクリームは同市の名物の1つとなっていた。
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マルカン百貨店の大食堂。
(マルカンウェブサイトより)

最近は大食堂がメディアに取り上げられる機会も多く、大食堂に観光客の姿も見られるようになった一方で、2011年には地階の食品売場を閉鎖。大食堂以外を訪れる客は少なかった。
近年は建物の老朽化が進行、建物に耐震性がないために閉店を決めたという。
閉店発表後からは、地元高校生などによって存続に向けた署名運動が展開されていた。

マルカン百貨店も協力の姿勢

花巻家守舎はマルカン百貨店のリノベーションについて、耐震補強を行い6階の大食堂は現状のまま存続させた上で他フロアを改装、テナントを導入することを検討しており、マルカン百貨店もリノベーション事業に対して協力する姿勢を示している。
ただし、耐震性や収益面などを検討した上で、状況によっては計画を中止する可能性もあるという。
今後、運営に協力する企業や出店テナントの募集も行う予定。リノベーション計画の詳細については、3月20日18:00から 花巻市生涯学園都市会館でおこなう記者会見において発表するとしている。

外部リンク:マルカン百貨店 運営引き継ぎ検討に関するお知らせ (小友木材店、PDF)
外部リンク:マルカン百貨店
外部リンク:マルカングループ
関連記事:マルカン百貨店、6月7日閉店

イトーヨーカドー千住店、2016年4月10日閉店-ヨーカドー1号店

北千住を長年見つめて来た店舗の終焉が早くもやってきた。
東京都足立区にあるイトーヨーカドー1号店「イトーヨーカドー・ザ・プライス千住店」が2016年4月10日に閉店する。
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イトーヨーカドー・ザ・プライス千住店。

イトーヨーカドー1号店、70年の歴史に幕

イトーヨーカドー千住店の前身「羊華堂」が北千住に2坪の店舗を出店したのは1946年のこと。以来、イトーヨーカドーはこの「千住店」を創業店と位置付けており、70年間に亘って営業を続けてきた。
現在の建物は1967年に建てられたもので老朽化しており、店舗形態が時代に合わなくなっていることも大きいと思われる。

ヨーカドーは再出店を表明

イトーヨーカドー千住店の跡地は、店舗を解体したのちに再開発することが検討されている。
イトーヨーカドーも千住店を新業態で再開させる予定であることを発表しており、概要はまだ発表されていないものの、高層マンションを建設した上で、下層階にイトーヨーカドー食品館を出店させる可能性が高いと見られている。
これまでもたびたび「千住の地を大切にする」と表明してきたイトーヨーカドー。公式サイトにおいても「また新たな一歩をふみ出すための閉店」であるとしているが、創業の地で新たな時代を築くことができるのかが注目される。yorkkitasennjyu2
創業の地を示す案内。店舗1階に掲示されている。

2016年4月追記:解体後の跡地には13階建のマンションが建設されるという。下層階は商業施設となる予定。

トポスも閉店、不便になる北千住

北千住では、ヨーカドーの近くにある「ダイエートポス北千住店」も再開発のために閉店することが決まっており、2つのスーパーがほぼ同時に消えることになる。
ヨーカドー、トポスともに再開発後のビルの下層階には商業施設の出店が検討されているものの、再開発の完了までには時間がかかり、周辺の住民は不便を強いられることになる。
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閉店するトポス北千住店。全国最後のトポスだった。
千住本町商店街(旧日光街道)に立地する。

外部リンク:イトーヨーカドー・ザ・プライス千住店
関連記事:イトーヨーカドー、1号店の千住店など閉店へ-来春までに20店舗
関連記事:ダイエートポス北千住店、2016年度中に閉店へ-千住一丁目再開発に認可

アキドラ、2016年3月31日完全閉店-事実上の歌舞伎町移転

東京都千代田区神田明神下交差点近くの複合ドラッグストア「AKIBAドラッグ&カフェ」(アキドラ)が3月31日を以て完全閉店する。akidora2-1
AKIBAドラッグ&カフェ。

「日本最大のアイドルカフェ『アキドラ』」2年半の歴史に幕

「AKIBAドラッグ&カフェ」は、2013年7月にオープンした「「ドラッグストア」と「アイドルカフェ」の複合店舗。
大阪市に本社を置く大手ドラッグストア(ディスカウントドラッグストア)の「ダイコクドラッグ」が運営しており、メンバーはダイコクドラッグやカフェのスタッフとして勤務しながらアイドル活動をすることが可能で、異色のコラボレーション店舗として注目を集めていた。
カフェ店内には大型のステージが併設されており、アイドルカフェとしては国内最大規模。
しかし、2月末にドラッグストア部分「ダイコクドラッグ秋葉原薬店」が閉店。去就が注目されていた。
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ダイコクドラッグ部分の閉店告知。

歌舞伎町移転へ-アキドラの雰囲気は維持されるか?

今回の閉店は事実上の歌舞伎町移転によるもの。
ダイコクドラッグは新宿区歌舞伎町一丁目にある店舗のリニューアルを行っており、4月からは「DDPシアター歌舞伎町1丁目劇場(仮)」としてアキドラを統合する予定となっている。
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歌舞伎町一丁目。

「DDPシアター歌舞伎町1丁目劇場(仮)」は新宿東宝ビル(ゴジラ横)の西側にある第二東亜会館ビル6階。かつてディスコビルとして一世を風靡したあの東亜会館だ。ダイコクドラッグも併設される。
ビル6階ということもあり、これまでの「メイドカフェよりも敷居が低い」「気軽に立ち寄れる」というアキドラ独特のオープンな雰囲気が維持されるのか注目される。
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移転告知(アキドラ公式サイトより)。
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ダイコクドラッグ歌舞伎町1丁目6階店
東京都新宿区歌舞伎町1丁目21番1号
第二東亜会館6階

外部リンク:AKIBAドラッグ&カフェ
関連記事:ダイコクドラッグ「アキドラ」の「ドラ」閉店-カフェは新宿にも進出へ

天満屋ハピータウンリブ21、2016年3月18日リニューアル開業-天満屋ストアに加えて百貨店も入居

岡山県総社市の総社駅近くにあるショッピングセンター「天満屋ハピータウン・リブ21」が全面リニューアルし、2016年3月18日にグランドオープンする。
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リブ21。

ショッピングセンター+百貨店の融合店

「リブ21」は総社駅前にあった天満屋ハピータウン総社店を移転させる形で1984年6月に開店。
4階建、店舗は3階までで、売場面積は約11,000㎡。
(その後、駅前の天満屋は一部のみでの営業を続けたのちに閉館)
以降、総社市最大のショッピングセンターとして営業を続けて来た。
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総社店の旧店舗(解体済み)。

リニューアルは昨年2月の第一段に続くもの。
第一段のリニューアルではニトリを新たに導入、ダイソーなど入居テナントのリニューアルも行っていた。
第二弾となる今回の改装の目玉は準核店舗として1階への「天満屋百貨店」導入。
天満屋百貨店は、昨年より百貨店がない都市の系列ショッピングセンターへの小型百貨店導入を進めており、総社店は鴨方店、ポルカ高梁店に続き3店目となる。
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天満屋百貨店総社ショップ。
(天満屋グループ公式サイトより)

また、新規テナントとして「シューラルー」「ハッシュパピー」などを導入。
スーパーマーケットゾーンや吹き抜けのセントラルコートも全面リニューアルし、外装も一新する。
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吹き抜け「セントラルコート」(天満屋グループ公式サイトより)。

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店内(天満屋グループ公式サイトより)

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外装も一新する。

外部リンク: 「天満屋ハピータウン リブ総社店」改装のお知らせ(天満屋ストア、PDF)
外部リンク:リブ21
外部リンク:天満屋ハピータウンリブ総社店

カインズ福岡新宮店、2016年3月3日開店-九州初出店

福岡県新宮町にホームセンター大手のカインズ九州1号店となる「カインズ福岡新宮店」が2016年3月3日に開店した。

北関東を代表する流通グループ、九州に本格進出

「カインズ」は群馬県前橋市に本部を置く流通大手「ベイシアグループ」のホームセンターで、25都道府県に約200店舗を展開している。

カインズ福岡新宮店

ベイシアグループの相乗効果を活かした「低価格PB商品」や「生活便利グッズ」の開発を得意分野としており、福岡県内の民放各局でも数年前からCMを放映していたものの、これまで実店舗は出店していなかった。
カインズは近年コーポレートアイデンティティ(CI)の変更や、200店舗体制の構築とともに未出店地域への進出などといった積極策を掲げており、九州への進出もその一環。ベイシアグループとしては、作業服店「ワークマン」に続く九州進出となる。
カインズは、2017年には広島市のイズミ系商業施設に中国地方初となる直営店の開設を予定している。

ホームセンター激戦区への出店
-他店と差別化、隣接するIKEAと共同販促も

カインズ福岡新宮店は新宮中央駅前のIKEA第2駐車場跡に出店。1階建、売場面積10,318㎡。
食料品、日用雑貨、家庭用品、インテリア用品、DIY、園芸用品を中心に約7万の商品をラインナップしている。

Welcome to CAINZ

福岡県新宮町は福岡市のベッドタウンとして九州有数の人口増加都市となっており、2010年に開業した新宮中央駅前にはスウェーデンの大型家具店「IKEA福岡新宮店」に加え、「ライフガーデン新宮中央」(ハローデイ)、「ゆめマート新宮」(イズミ)といったショッピングセンターの出店が相次いでいるほか、新宮町周辺では住宅需要の高まりもあってホームセンターの「ナフコ」、「コーナン」、大型家具店「ニトリ」、「SAKODA」(迫田)、「中村家具」などが出店しており、更なる競争の激化は間違いない。
カインズと隣接するIKEAでは、カインズ開店記念として両店舗のカード会員向け優待サービスを実施するなど協力関係を構築し、相乗効果を上げることを目指している。

カインズの目の前に出店するIKEA

また、カインズでは、開放感のある全面ガラス張りの「シースルーゲージ」を採用したペットコーナーや、3Dプリンターレーザーカッターなどの機材を設置した「デジタル工房」などを導入することで、他店との差別化を図っている。
さらに、園芸用品売場には直営カフェ「CAFE BRICCO」を設置。店内製造のマフィンやクリームポテトを低価格で販売するほか、飲食テナントとして長崎ちゃんぽん「リンガーハット」も出店。IKEAとともに、ほかのホームセンター・家具店とは異なった、滞在型の店舗を目指している。

CAFE & GARDEN

カインズ福岡新宮店
福岡県糟屋郡新宮町中央駅前2-10-1
営業時間:9:00~20:00

外部リンク:カインズ福岡新宮店

大名古屋ビルヂング、2016年3月9日グランドオープン-伊勢丹出店

愛知県名古屋市のJR名古屋駅前に大型複合ビル「大名古屋ビルヂング」が3月9日にグランドオープンした。
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大名古屋ビルヂング。

名駅のシンボル、4年ぶりの復活

「大名古屋ビルヂング」は三菱地所グループが名古屋駅前・桜通口正面に1962~65年にかけて開業させた複合ビル。
長年に亘って名古屋駅前のシンボルとして親しまれたが、近年は老朽化が進んでいたために2012年に解体、2013年より建て替え工事が行われてきた。
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新ビルのロゴは以前のものを継承。

新しい大名古屋ビルヂングは地上34階建、地下4階建で、高さは約175メートル。 名古屋駅前の新たなシンボルとして「50年、100年と親しまれるビルを目指した」(三菱地所)という。
ビル内は大きく分けて、地階~5階の商業施設「大名古屋ビル Shops & Restaurants」、7階~16階のサービスゾーン「大名古屋ビル Lifestyle & Services」、17階~34階の「オフィスエリア」に分けられる(6階は機械室など)。
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大名古屋ビルヂングフロア構成(三菱地所ウェブサイトより)

2015年11月より入居が開始されていたオフィスゾーンなどに続き、3月9日には「大名古屋ビル Shops & Restaurants」が開業。全館グランドオープンを迎えることとなった。
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エントランス。

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館内の吹き抜け。

商業ゾーン、6割が名古屋初出店-核は伊勢丹

地階~5階の商業ゾーン「大名古屋ビル Shops & Restaurants」には74店舗が出店、そのうち約6割が名古屋初出店となっている。
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「大名古屋ビル Shops & Restaurants」ロゴ。

商業施設の核は地階~2階に出店する伊勢丹の中型店「イセタンハウス」(ISETAN HAUS)。名古屋市内には系列企業の三越の店舗はあるものの、伊勢丹としては名古屋初出店となる。
「イセタンハウス」のハウス(HAUS)とはドイツ語で「家」のことで、伊勢丹では「フロア内のさまざまなショップを部屋に見立て、それらの部屋が集約された館全体をHAUS として、ワンランク上のライフスタイルを紹介する」としている。取り扱い商品は化粧品、レディスファッション、メンズファッション、服飾雑貨など。生鮮食品は取り扱わない。isetanhaus1
「イセタンハウス」ロゴ(三越伊勢丹公式サイトより)。

イセタンハウスのアートディレクションは彫刻家・現代美術家の名和晃平氏が担当。名和晃平氏は伊勢丹新宿本店においてもディスプレイアートワークを担当したことがあり、イセタンハウスでも百貨店に相応しい高感度かつ斬新なデザインで入店客を迎えてくれる。
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館内1階。

地階からは大名古屋ビルヂング新装とともに生まれ変わった「ダイナード地下街」を経て、地下鉄名古屋駅と直結される。
また、飲食店は40店舗が出店。世界・日本各地のグルメが集まるほか、名古屋風台湾ラーメン「味仙」、「ひつまぶし名古屋備長」、岐阜のどらやき店「ツバメヤ」など、東海地方各地のグルメも出店する。

再開発すすむ名駅

名古屋駅周辺では、2000年の「JRセントラルタワーズ」開業以後急速な再開発が進んでおり、2008年には東海地方で最も地価が高い場所となった(それまでは栄が一位)。
名駅前では2016年6月ごろに「JPタワー名古屋」(KITTE名古屋)が、2017年4月ごろに「JRゲートタワー」の竣工が控えているほか、名鉄名古屋駅周辺の再開発、リニア中央新幹線名古屋駅の建設などといった大規模開発が行われる予定となっており、今後も名駅の進化は止まりそうにない。
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工事の最終段階を迎えたJPタワー名古屋(KITTE名古屋)。

外部リンク:大名古屋ビルヂング
外部リンク:ISETAN HAUS
外部リンク:大名古屋ビルヂング竣工(三菱地所)
外部リンク:中型ファッションセレクトストア<イセタンハウス>「大名古屋ビルヂング」に2016年3月オープン(三越伊勢丹)

ダイエートポス北千住店、2016年度中に閉店へ-千住一丁目再開発に認可

東京都足立区は、北千住の千住本町センター街沿いの再開発事業「千住一丁目地区第一種市街地再開発事業」について、都市計画の告示を2016年2月26日に行った。
計画地域内には「ダイエートポス北千住店」が立地しており、トポス北千住店は2016年度中に閉店することが決定的となった。
追記:2016年11月14日に閉店することが発表された。
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トポス北千住店。

全国最後のトポス、ついに閉店へ

「トポス北千住店」は山口県のスーパー「丸信」(2000年倒産)がダイエーとの提携により「丸信千住店」として出店。
1977年にダイエー単独での運営になり、1981年からはダイエーのディスカウントストア「トポス」となった。
建物は地下1階、地上4階建で、売場面積は4,137㎡。
現在「トポス」は全店舗がダイエーに転換、もしくは閉店したため、北千住店は最後の「トポス」となっており、トポス屋号は当店の閉店を以て消滅するとみられる。topos4
千住本町センター街に面している。

再開発地区には森鷗外旧居跡も

再開発が行われる地域は、旧日光街道沿いの商店街「千住本町センター街」に面した場所で、「トポス北千住店」、「第一生命千住営業オフィス」、「東京都足立都税事務所」などがある一帯。
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再開発実施計画地図。
(東京都ウェブサイトより引用)

再開発の着工を控え、既に足立都税事務所は移転済み。
また、足立都税事務所は文豪で医師の森鷗外旧居・橘井堂森医院跡に建っており、再開発地域内にはそれらを記念した「千住の鷗外碑」もあったが、そちらも既に撤去され、足立区公園管理課が保管している。
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千住の鷗外碑。
再開発を控えて撤去され、区が保管している。

(足立区ウェブサイトより引用)

商業施設併設のタワーマンションに

再開発後に建築される建物は三菱地所レジデンスが事業主体となり、30階建、高さ約112メートルのタワーマンションとなる。
タワーマンションの1~2階には商業施設が設けられるほか、地権者のひとりである東京都が子育て支援施設を入居させる予定。
総事業費は約116億円。
2017年4月に着工、2019年9月ごろの完成を予定している。
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再開発後のイメージ図。
(東京都ウェブサイトより引用)

2つの核が同時閉店-再開発ラッシュで不便になる北千住

北千住では、先日「イトーヨーカドーザプライス千住店」が2016年度中の閉店を発表したばかり。
イトーヨーカドーザプライス千住店跡は、マンションを建設したうえでヨーカドーが下層階に小型店を出店することを検討しているというが、「トポス」「ヨーカドー」ともに再開発に数年かかることは間違いなく、周辺住民は当分のあいだ不便を強いられることになりそうだ。
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イトーヨーカドーザプライス千住店。
ヨーカドーの1号店として知られていた。

外部リンク:ダイエートポス北千住店
外部リンク:都市計画の告示(3件)をしました(足立区)
外部リンク:千住一丁目地区第一種市街地再開発事業(東京都都市整備局)
関連記事:イトーヨーカドー、1号店の千住店など閉店へ-来春までに20店舗

マルシェリーズ木次、2016年3月9日開店-イズミヤサンチェリヴァ跡

島根県雲南市木次町のJR木次駅前に大型ショッピングセンター「マルシェリーズ」が3月9日に開館した。

マルシェリーズ。

サン・チェリヴァ跡、待望の復活

ショッピングセンター「マルシェリーズ」は1993年に開業したショッピングセンター「サン・チェリヴァ」跡に開業。
4階建で売場は2階まで、売場面積は約7,000㎡。
サン・チェリヴァはイズミヤ(大阪市)が核となっていたが、2015年4月に閉店。
木次駅前唯一の大型店であったため、買い物難民解消を目指して雲南市が建物を買収、新テナントを誘致していた。

「マルシェリーズ」は市場「マルシェ」と、さくらんぼ「スリーズ」(フランス語)を合わせた造語。旧称と同じく「さくらんぼ」をモチーフとした名称となっている。
核店舗は松江市のスーパー「マルマン」。そのほか、衣料品店「パレット」、100円ショップ「ダイソー」、書店「今井書店」などが出店する。
今井書店ではCD・DVDも取り扱う。また、オープンイベントとして「ノンタン40周年フェア&パネル展」を開催する。
マルシェリーズの営業時間は9:00~20:00まで(一部テナント除く)となっている。
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「マルシェリーズ」のロゴ(雲南市ウェブサイトより)。

「マルシェリーズ」テナント一覧

1階
マルマン(スーパー)
マルシェわたなべ(青果・花)
マルシェリーズカフェ(喫茶)
貴光(宝飾品、眼鏡)
 くすりのフクハラ(薬)
オンダクリーニング(クリーニング)

2階
パレット(衣料品スーパー)
ダイソー(100円ショップ)
今井書店(書店)
レインボーランド(ゲームセンター)
リップルマーク(美容院)
フォワード(太陽光発電)
しゅくらん(マッサージ店)

3階・4階・屋上
立体駐車場
店舗事務所
(2016年3月現在)

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フロア案内(マルマン公式サイトより)。

サンストリート亀戸、2016年3月31日閉館-アイドルイベントの聖地、再開発で

東京都江東区のJR亀戸駅近くにある大型ショッピングセンター「サンストリート亀戸」が3月31日を以て閉館する。
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サンストリート亀戸。

下町の憩いの場

サンストリート亀戸は1997年11月にセイコー社の時計工場跡に開業。
都電の軌道跡を活用した亀戸緑道公園にも面している。
運営はセイコーエプソンの子会社だった(のちに系列離脱)「タイムクリエイト」。2階建で、売場面積は約15,000㎡。
店舗はオープンモールで、マックスバリュ(屋号:つるかめランド、イオンが買収)、ヤマダ電機、ABCマート、トイザらス、蔦屋書店、ダイソーなどが入居しているほか、広場や子供の遊び場もあり、気軽に立ち寄れる住民の憩いの場となっていた。
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つるかめランド。

Perfume、Negicco…アイドルイベントの聖地

アクセスはいいものの、近隣の錦糸町や浅草に比べて地味な下町であった亀戸。
そこで、サンストリートが力を入れたのがイベントの開催だった。
特にサンストリートが目玉としたのはアイドルイベントであり、広島から上京直後のPerfumeがここで何度もライブをしていたことは有名。
近年も東京のアイドルのみならず、仙台のDorothy Little Happy、新潟のNegicco、福岡のRev.from DVLなど、全国各地のアイドルがこの地でイベントを行っていた。
最後のイベントは3月30日に開かれるNegiccoの新曲リリース記念イベントとなる予定。
その他にも、サンストリート亀戸では大道芸やお笑いショー、プロレスなどといった様々なイベントを実施しており、毎夏開かれる阿波踊り大会は、今や亀戸の名物の1つになっていた。

跡地は超高層タワーマンション-商業施設も復活

閉館後のサンストリート亀戸は解体され、大規模な再開発が行われる予定。
再開発のコンセプトは「CITY IN THE GREEN」。
跡地には60階建ての超高層マンションが2棟建設されるほか、下層部には大型の商業施設も新設されるという。

「気軽に立ち寄れるショッピングセンター」として親しまれてきたサンストリート亀戸。
工事は長期間に亘ることが予想され、完成が楽しみな一方、生活が不便になる住民も少なくはなさそうだ。

外部リンク:サンストリート亀戸
外部リンク:サンストリート跡地の真相(再開発部分参考)(I Love 亀戸)

マルショク流川通り店、2016年秋ごろ開店-旧本店、ようやく建替え復活

大分県別府市のJR別府駅近くの商店街にあったマルショク流川店跡に「マルショク流川通り店」が2016年中に開店する。
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 工事中のマルショク流川通り店予定地。

マルショク旧本店、ようやく復活

マルショクが出店するのは別府市中心部の流川通りで、もともと1957年から2013年まで営業していた「マルショク流川店」の跡地。JR別府駅に近く、周囲には商店街が広がる。
マルショクは1947年に別府市で創業。開店当時の流川店は木造の建物だったが、その後増築を繰り返し、1960年代には事実上のマルショク本店となり、1966年末の増築で総合スーパー化した。1981年の増築時には温泉噴出事故も起きている。
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大規模増築・総合スーパー化した直後のチラシ(1966年)。

流川店は最終的に6階建(売場は4階まで、7,500㎡)となり、多くのテナントも出店していたが、近年は建物の老朽化が著しく、2013年2月を以て閉店していた。
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マルショク流川店の旧店舗。2013年に閉店した。

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店舗そばのソルパセオ銀座商店街。
飲食店が多く、夜間に賑わう。

新しいマルショク流川店は1階建てで、食品を中心とした店舗。店舗前には平面駐車場を設置する。売場面積は1,000㎡~2,000㎡ほどが見込まれる。
開店時期は2016年9月ごろを予定している。
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出店予定地(Googleマップを用いて作成)。
旧店舗は図の駐車場部分まで店舗として活用していた。

マルショク大分本社、7年ぶりの新規出店-新時代のモデル店となれるか?

マルショクサンリブグループのうち、大分県・熊本県・宮崎県・福岡県京築地区の店を管轄する「株式会社マルショク」(本社:大分市、2016年3月現在の店舗数84店)は、かつて100店以上の店舗を抱えたが、ディスカウントドラッグなどとの競争による急速な業績悪化に伴い2009年のマルショク舞鶴店(大分市)、マルショク御船店(熊本県御船町)開店以降は新規出店を凍結。以降は、長年に亘って不採算店舗と老朽店舗の閉鎖などの合理化を行ってきた。
 合理化の過程で、近年は店舗の雨漏りや故障部分が修復されていない事例も目立つようになっており、先行きが不安視されていた。
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一部売場を閉鎖している店舗もかなり多い。

マルショクは創業地の別府市においても、2013年の流川店閉店以降に青山店、春木店を閉鎖。店舗数を大幅に減らし、別府市内全体では10店舗となっていた。
マルショク流川通り店のそばには「トキハ別府店」、「ゆめタウン別府」、「えきマチ一丁目別府」(旧別府ステーションセンター、核:マルミヤストア別府駅店)、「ドラッグストアモリ流川店」など競合店が数多くあり、中途半端な店づくりでは苦戦を強いられることは目に見えている。
観光地の中心部への出店であり、また高齢者の利用も多いと思われるため、それらをターゲットとしたちょっとした飲食コーナー(フードコート)や休憩所、土産品コーナーなどもあれば望ましいだろう。
新たなマルショク流川通り店が新時代のマルショクのモデル店舗となることができるかどうか注目される。

外部リンク:マルショク・サンリブグループ