大阪市中央区難波千日前のY.E.S.NANBAビルに、ディスカウントストア「ドン・キホーテなんば千日前店」が7月26日開店した。
ドン・キホーテなんば千日前店。
よしもとのエンターテイメントビルとして開業
ドン・キホーテが入居する「Y.E.S.NANBAビル」は、吉本興業の多角化戦略の一環として、なんばグランド花月(吉本興業本社)向かいに1996年に開業したもので、Y.E.Sとは「よしもとエンターテイメントステーション」の略。
当初は、ジュンク堂書店の大阪1号店「ジュンク堂書店なんば店」、TSUTAYAの旗艦店「TSUTAYA records namba」、「大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)」、「YES-fm」などが営業していたが、開業後すぐに地下1階のTSUTAYAが撤退。TSUTAYA跡地にはお笑い劇場「baseよしもと」が入居し、関西で活動する若手芸人の拠点となった。
吉本がビル売却、テナントの動きが流動的に
Y.E.S.NANBAビルでは近年も2011年にはbaseよしもとが上層階へ移転し、「5upよしもと(現よしもと漫才劇場)」と名前を変えて営業を再開。さらにbaseよしもと跡地には「NMB48劇場(シアター)」が入居し、現在もNMB48の活動拠点となるなど、吉本興業系のビルとしての存在感を示してきた。
しかし、2013年にビルの所有者が吉本興業から他企業に移ると、ワッハ上方が7階の僅か約120㎡にまで規模を縮小。さらに2016年3月には核店舗の「ジュンク堂書店難波千日前店」が撤退するなど、近年はテナントの動きが流動的になっていた。
ジュンク堂書店の撤退に関しては「家主の意向」だったことから、ドン.キホーテを入店させるためだったと考えられる。
ジュンク堂書店は3月に閉店。
観光客に照準-関西最大級のコスプレコーナーも
ドン・キホーテなんば千日前店の売場面積は2,222㎡。
大阪市では13店舗目(サンバード長崎屋の運営店を含む)、ミナミでは道頓堀(2店)、新世界、上本町に次いで5店舗目のドンキとなる。
ミナミで5店舗目のドンキ。
コンセプトは「関西初のサブカルチャー発信店舗」「日本一おもしろいドン・キホーテ」。
館内では、特に化粧品・薬・インポートブランドが充実しているほか、関西最大級のコスプレコーナーやネイルサービス、アニメグッズを展開。館内には複数個所に休憩スペースも設けられている。
タコ焼きコーナーも充実している。
また、ウェルカムクルーの配置や、7通貨対応の外貨精算サービスも行っており、国内外の観光客来店を意識したかたちの広域商圏型店舗となっている。
なお、今回のドンキ出店で、AKB48劇場に続いてNMB48劇場も事実上ドンキが核となるビルに入居する形式の劇場となる。
館内のようす。
外部リンク:2016年7月27日(水) 『ドン・キホーテなんば千日前店』オープン!〜関西発のサブカルチャー発信拠点誕生〜
外部リンク:驚安の殿堂 ドン・キホーテ
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