カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ユアーズ・丸和、不採算店8店を5月中に閉店-向東、丸和徳山など

イズミ傘下で中国・九州地方で「ユアーズ」、「アバンセ」、「丸和」などを展開する「ユアーズ」(広島県海田町)は、不採算店8店舗を5月中に閉店させると発表した。
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丸和徳山店。

広島市、三原市、尾道市、周南市の8店舗を閉鎖

5月中に閉鎖するのはユアーズ高須店、牛田店、青崎店、三篠店、鈴ヶ峯店(以上、広島市)、三原店(三原市)、向東店(尾道市向島)、丸和徳山店(周南市)の8店舗。
とくに、銀南街防火建築帯ビル地階に出店する「丸和徳山店」は周南市徳山の中心商店街で最後に残ったスーパーマーケットであり、また「ユアーズ向東店」なども最寄スーパーまでは1km以上の距離があるため、地域への影響が大きいと予想される。
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丸和徳山店が出店する銀南街ビル。

イズミ傘下のもとで店舗改装と効率化すすめるユアーズ

ユアーズは1979年に創業。丸和は1946年に創業。丸和の小倉本店(北九州市)は日本初の本格的な食品スーパーマーケットとして知られる。
丸和は経営の悪化により2011年よりユアーズの運営となっていたが、ユアーズも2015年9月にイズミの連結子会社となっていた。
イズミの子会社となった後は、昨年末にユアーズ因島店、丸和苅田店、丸和新田原店、丸和サンパル行橋店などを閉鎖、合わせて老朽店舗の改装を行うことで、経営効率化と収益力の強化を進めていた。
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昨年閉鎖されたサンパル行橋店。

2016年6月からのユアーズの店舗数は、丸和なども含めて全42店舗となる。

外部リンク:ユアーズ

スーパー大栄、屋号を「ゆめマート」に変更へ

イズミ傘下の「スーパー大栄」(北九州市)は、6月1日から屋号を「ゆめマート」に変更する。
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スーパー大栄。

「大栄」のイメージ一新でゆめブランドの浸透図るイズミ

6月1日から屋号を変更するのは「スーパー大栄」「D&D」「サンディ」全15店舗。
既に4月からD&D行橋店、D&D田川大任店を「ゆめマート」として営業しており、残る13店舗も6月1日までに転換されることになる。なお、D&Dなど大型店のテナントとして入居している衣料品スーパーは基本的に直営衣料品売場に転換される(現在殆どが直営転換済み)。
また、9月1日を目途に「フレッシュ8」(旧・鮮ど市場)8店舗もゆめマートに転換される。
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店内に掲示された転換告知。

スーパー大栄は地域の老舗で、近年は老朽化している店舗も多かったためイズミは店舗の改装も進めている。
屋号も変更することで「古い店」というイメージを一新したいという考えもあると思われる。
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ゆめマートに転換した田川大任店。

消える「スーパー大栄」

スーパー大栄は1962年創業。
「スーパー大栄」、ショッピングセンター「D&D」、生鮮ディスカウント「フレッシュ8」、ディスカウントストア「サンディ」などを運営しており、最盛期には60店舗近い店舗を展開、福岡証券取引所にも上場していた。
しかし、近年は同業競合他社の進出で苦戦を強いられており、2014年1月にイズミが19.9%を出資する業務提携を締結。2016年2月からはイズミの完全子会社となり、上場も廃止されていた。
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屋号は消えることになる。

外部リンク:スーパー大栄

東京ガーデンテラス紀尾井町、5月10日開業-旧赤プリ、全館開業は7月

千代田区紀尾井町の「グランドプリンスホテル赤坂」(赤坂プリンスホテル)跡地に高層複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」が5月10日に開業する。
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東京ガーデンテラス紀尾井町。

生まれ変わる「赤プリ」-グランドオープンは7月27日

「東京ガーデンテラス紀尾井町」は西武鉄道グループの「西武プロパティーズ」が開発した。総工費は実に約1040億円という大型プロジェクトである。
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「東京ガーデンテラス紀尾井町」ロゴ。

建物は大きく分けて、ホテル、商業施設、オフィスなどが入居する地上36階、地下2階建ての「紀尾井タワー」、21階建ての賃貸マンション「紀尾井レジデンス」、グランドプリンスホテル赤坂の旧館を移築し、結婚式場などとして活用される「赤坂プリンスクラシックハウス」の3施設からなる。
紀尾井タワー内の商業施設「紀尾井テラス」には「ディーン&デルーカ」「成城石井」「スターバックスコーヒー」「ファミマ!!」など33店舗が出店。また、旧赤プリは末期に避難所として活用されたこともあり、非常電源や非常貯水施設を完備、防災面にも配慮したという。
なお、高級ホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」は紀尾井タワーの30階より上階に入居。ホテルなどの一部施設は7月27日にオープンする予定。
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紀尾井テラス内。

日本を代表するホテル、時代に合わせた形で転生

「赤坂プリンスホテル」(赤プリ)は1955年開業。
1983年には丹下健三氏の設計で建てられた40階建ての新館が開業し、 芸能人の結婚式が開かれるなど、バブル期には非常に多くの客で賑わった。2007年にはグランドプリンスホテル赤坂に改称していた。
しかし、建物の老朽化に加えてホテルが時代のニーズに合わなくなっていたことから2011年3月に閉館し、東日本大震災の避難施設として利用されたのち2012年に解体されていた。
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建築中の様子(2015年)。

かつての赤プリの建物のうち、1930年に建築された歴史的建造物である旧館のみ、敷地内に移築して「赤坂プリンスクラシックハウス」となり保存されている。この赤坂プリンスクラシックハウスも、ホテルのグランドオープンに合わせて7月に開業する予定となっている。
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赤坂プリンスクラシックハウス。

外部リンク:東京ガーデンテラス紀尾井町
外部リンク:赤坂プリンス クラシックハウス

イオンモール盛岡、増床グランドオープン-6,000㎡のモールを新設

岩手県盛岡市前潟の「イオンモール盛岡」が、昨年8月から続いていた大規模リニューアルを終え、4月28日にグランドオープンした。

135店舗中102店舗リニューアル-建物は南部鉄器色に

リニューアルは第1期と第2期に分かれて行われ、昨年9月に完了した第1期では主に内装・外装の変更が、今年3月に完了した第2期では主に6000㎡の新モールの増床が行われた。
また、全期を通して合計46店舗のテナントが新規出店し、全135店舗の内102店舗でリニューアルが行われた。

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モール南東部は「南部紫」、南西部は「南部鉄器」カラーに。

立体駐車場のスペースに増床された「銀河モール」

リニューアル第2期では、これまで立体駐車場として使われていた2階北側6000㎡のスペースが、23店舗の専門店が入居する「銀河モール」として生まれ変わった。モールのデザインは岩手県出身の作家・宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」の世界観をモチーフに、宇宙をイメージしたものとなっている。
また、モール中央部には休憩所や待ち合わせ場所として利用出来る「銀河広場」があり、モール西部には岩手山や秋田新幹線(田沢湖線)の線路を望むことのできるスペース「銀河コロニー」が設けられている。イオンモール盛岡②新設された「銀河モール」。

H&Mなどが北東北初 岩手の特産販売「もりおかん」も

今回の大規模リニューアルにより、ファストファッションの「H&M」や、仙台の牛タン店「牛たん炭焼き 利休」などが北東北初出店となった。
また専門店街一階には、岩手県内の特産品や地産地消の商品を販売するグロッサリーショップ「もりおかん」がオープンした。イオンモール盛岡③岩手の特産品を販売する「もりおかん」。

田沢湖線の新駅構想がある盛岡・前潟地区

JR田沢湖線の盛岡-大釜間に位置する盛岡・前潟地区では、近年新駅を求める気運が高まっている。構想が上がっている主な理由としては、集客力の大きいイオンモール盛岡があることや、盛岡-大釜駅間は6kmと離れており、途中駅があっても不思議ではないということが挙げられる。
しかし田沢湖線は普通列車の本数が非常に少ない上に、秋田新幹線が走っているため将来的な増便も困難とされている。また、その田沢湖線の不便さゆえに、車社会が根付いている地域において「新駅の設置は不要」という声も上がっていることから、新駅設置までの道のりは非常に険しい状況である。盛岡地図田沢湖線新駅構想のある前潟地区(google mapから作成)

※画像はプレスリリースより

外部リンク:イオンモール盛岡(公式HP)
プレスリリース:「イオンモール盛岡」第1期リニューアル
プレスリリース:「イオンモール盛岡」第2期リニューアル

国立代々木競技場、長期閉鎖へ-耐震工事で

東京を代表する大型イベント施設がまた長期閉鎖となる。
渋谷区の「国立代々木競技場」を管理する日本スポーツ振興センターは、耐震補強工事のために2017年春から2019年春までの2年間に亘って国立代々木競技場を閉鎖すると発表した。
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国立代々木競技場(公式サイトより)。

築50年を超える国立代々木競技場、初の長期閉鎖

国立代々木競技場は、前回の東京オリンピックが開催された1964年築。
競技場内にある代々木第一・第二体育館は、建築家丹下健三氏による吊り天井の個性的な外観が特徴となっており、建築的価値が高い建物として「docomomo 日本におけるモダン・ムーブメント建築」にも選定されている。
現在の体育館は国内最初の油圧ダンパーを用いた免震装置を備えているものの建物全体の老朽化が進んでおり、震度7の地震が来た場合に倒壊する恐れがあるため、2020年に開催される東京オリンピック前の改修が必須となっていた。
工事は競技場全体で行われるため、第一体育館、第二体育館ともに閉鎖となる。
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体育館内(公式サイトより)。

続く大規模改修-イベント会場不足懸念

現在、「さいたまスーパーアリーナ」(さいたま市)や「日比谷公会堂」(千代田区)、「横浜アリーナ」(横浜市)なども大規模な補修工事を行うために長期休館中。また、渋谷公会堂、国立競技場なども建て替えのために閉鎖中となっている。
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横浜アリーナも2016年7月まで耐震工事のために閉鎖中。

さいたまスーパーアリーナ、横浜アリーナは今夏までに営業再開するものの、今後も東京国際フォーラムの改築による休館などが予定されており、耐震補強やオリンピック利用などによる首都圏でのコンサート・イベントホール不足は、東京オリンピック終了後の2021年ごろまで続く見込みとなっている。

外部リンク:国立代々木競技場

匠大塚、西武百貨店春日部店跡に旗艦店-2016年6月29日開店

高級家具店「匠大塚」社長で大塚家具創業者の大塚勝久氏は、埼玉県春日部市にある西武百貨店春日部店跡(旧ロビンソン百貨店)の土地・建物を取得し、6月29日に高級家具店を出店する。
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西武百貨店春日部店。

西武春日部店跡、日本最大の高級家具店に

西武百貨店春日部店はイトーヨーカドー子会社の百貨店「ロビンソン百貨店春日部店」として1985年に開店。東武鉄道春日部駅東口に立地する。
「そごう・西武」のセブンアイ入り後、ロビンソン百貨店はそごう・西武と経営統合し、2013年からは「西武春日部店」となっていたが、経営不振から2015年2月に閉店していた。
匠大塚は、西武跡の1~5階を家具売場とする予定(6階は倉庫)。地階など一部にテナントの導入を検討しているほか、7階レストラン街には同社剣道部員のために剣道場を開設するとしている。
売場面積は約27,000㎡で、開業後は日本最大規模の家具店となる。
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匠大塚ウェブサイトより。

分裂した「大塚家具」、春日部で親子戦争へ

大塚勝久氏は経営方針の相違などから「IDC大塚家具」の経営権が娘の久美子氏に移ったことに伴い、2015年に新たに別会社「匠大塚」を設立。大塚家具は分裂状態となっている。
娘の久美子氏が経営する大塚家具の店内は以前と比較すると入りやすい雰囲気となり「可愛い雰囲気」「流行に乗った高感度」な家具が増え、以前とは趣が大きく変わっている。
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IDC大塚家具の旗艦店「新宿ショールーム(新宿三越南館)」。

「匠大塚」はこのほか、4月22日には東京・日本橋に高級家具店「匠大塚デザインオフィス」を出店させている。
春日部駅を挟んだ西側のイトーヨーカドー春日部店旧館にはIDC大塚家具春日部ショールームがあるため、今後は両社による「親子競争」も起こりそうだ。
※開業日の変更があったために修正いたしました(2016年6月)。

外部リンク:匠大塚
外部リンク:IDC大塚家具

ダイエー碑文谷店、2016年5月5日閉店-41年の歴史に幕、「イオンスタイル碑文谷」に

東京都目黒区の大型総合スーパー「ダイエー碑文谷店」が5月5日21時を以て閉店、41年間の歴史に幕を下ろした。
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ダイエー碑文谷店。

時代を映した「日本を代表するスーパー」ついに閉幕

ダイエー碑文谷店は1975年4月に開店。
当初は全館があの横井英樹氏(のちにオーナーである「ホテルニュージャパン」火災により逮捕)経営の「トーヨーボウル」となる予定だったが、ボウリングブームの終焉とスーパーマーケットブームにより、ダイエーが賃借することとなった。建物には今も「横井産業」のロゴが残る。ダイエーは1972年に三越を抜き国内流通業界トップとなっており、碑文谷店は全盛期のダイエーの発展を支える一端を担った。
長年に亘ってダイエーの東京旗艦店として親しまれ、目黒という立地もあり「日本で一番芸能人に会えるスーパーマーケット」とも噂された。1980年代には単独店舗での年商が200億円を超え、自国産品の販売状況を視察する各国要人や中国残留孤児来日団が訪問するなど、まさに時代を映す鏡となり、日本を代表する大型スーパーとしてたびたびマスコミに登場した。1998年には隣接して別館も開店している。P1000432s
別館にはABCマートなどが入居。

2015年の時点で、館内にはスターバックスコーヒー、ヤマダ電機(旧サトームセン)、ABCマート、サーティーワンアイスクリーム、不二家、ケンタッキーフライドチキン系列の唐揚店など数多くのテナントが入居しており、近年はテナントの顔ぶれも「時代を映したもの」となっていた。
閉店時の本館は8階建、別館は3階建で、売場面積は約15,000㎡、延床面積は約27,000㎡だった。

最終日、閉店を惜しむ客で賑わう-閉店セレモニーも

閉店となった5月5日は朝9時の開店とともに先着500人に粗品が配られた。
店舗のショーウィンドウには「永年のご愛顧 ありがとうございました」の文字。店内は殆どの商品が割引価格となり、閉店を惜しんだ多くの買い物客で賑わった。
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商品が少なくなった店内。

21時過ぎからは閉店セレモニーが実施され、最後の店長となった福西店長が、昨年の開店40周年記念祭や地元の学校などのイベントに参加したことなど碑文谷での思い出を語り、「この冬にまたお目にかかれることをお待ち申し上げます」と締めくくった。
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店内で閉店の挨拶が行われた。

店舗跡に「イオンスタイル碑文谷」出店

ダイエー碑文谷店の建物を保有する「ユナイテッド・アーバン投資法人」によると、ダイエー閉店後の建物は耐震補強など大規模な改修工事に入る。工事は約半年間と長期に亘り、ビルの内外装なども現在とは大きく変わる可能性がある。
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特徴的な外装。

ダイエー碑文谷店跡の建物は11月よりイオンが賃借することが決まっており、冬ごろにイオンの新業態ショッピングセンター「イオンスタイル碑文谷店」となるとみられる。なお、ダイエー閉店後も別館(ABC-MARTなど出店)は、営業を続けながら改装を行なう。
改修後のイオンリテールの賃貸契約期間は2036年までとなっている。

外部リンク:テナントの異動(予定)に関するお知らせ(ダイエー碑文谷) (ユナイテッド・アーバン投資法人)
関連記事:2016年度に閉店予定の主な商業施設
関連記事:ダイエー「旗艦店級」28店舗、3月1日からイオンに転換

南海なんばCITY南館、4月27日全面リニューアル

南海電鉄難波駅のショッピングセンター「なんばCITY」が4月27日にリニューアルオープンした。

1日約25万人の利用者がある南海難波駅に立地。

南海難波駅の商業核、全面リニューアル

なんばCITYは1978年に南海難波駅ビル内に開業。
高島屋大阪店やなんばパークスとも直結しており、南海電鉄の難波事業の核を担う施設として位置付けられている。
南海電鉄は現在、難波駅周辺のグループ管理・運営施設の再整備を推し進めており、本社の入居する南海会館ビルの建替や、商業施設の新設・統廃合を行っている。今回のなんばCITY全面改装もその一環。

なんばCITYは2015年から施設の改装に取り組んでおり、2015年10月30日に第1期、2016年3月18日に本館部分の改装を終えていた。
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高島屋とも連絡する。

なんばシティ南館、58店舗が新規出店

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なんばCITY南館エントランス。

なんばCITY南館のリニューアルコンセプトは「-REBORN-新たに生まれ変わる南館。オフタイムを充実させるリラックス・ライフスタイルをプロデュース。」。
20~30代の若年層をターゲットに定め、従来よりも食品や生活雑貨、カジュアルファッション、アウトドア系店舗を充実させた。

日本初上陸のカフェ、大阪初の「ハンズ・ビー」も

新規出店店舗のうち、ハワイ・アラモアナセンターに本店を構えるアサイーボウル専門店「BLUE HAWAII LIFESTYLE(ブルーハワイライフスタイル)」は国内初出店。日本独自のメニューとしてパンケーキ、マサラダなども取り扱う。
その他、大阪府初となる東急ハンズの都市型小型雑貨店「hands be(ハンズ・ビー)」、200坪を超える大型アウトドア専門店「モンベル」、輸入食品店「ジュピター」、大阪の肉卸会社直営ステーキ専門店「ステーキハウス ロマン亭 ヴィラ」などが新規出店する。

連休中はイベントを開催

なんばCITYではグランドオープンを記念して、大型連休の期間中、FM802とのコラボ企画や人気ファッションモデルのトークショー、お笑い芸人のライブイベントを開催する予定。記念撮影スポットや限定ノベルティグッズ「ミナミ缶」の配布も行われる。
5月16日にはなんばCITY東ビル跡地に232台の駐輪スペースを設けた「なんばCITY駐輪場棟」が新たに開業するなど、なんばCITYの動きに目が離せない。

外部リンク:なんばCITY

町田モディ、2016年4月29日全館リニューアルー目玉は「ロフト」

東京都町田市の町田駅前にある丸井系ショッピングセンター「町田モディ」が4月29日に全館リニューアルし、新たに「町田ロフト」がオープンした。
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町田モディ・丸井町田店。

町田初出店のロフト、2フロアに亘る規模

ロフトは町田市初出店。5階~6階の2フロアに亘って出店する。
売場面積は2,112㎡で、約4万アイテムを取り揃える。周辺都市のロフトよりも規模が大きく、地域最大の店舗となる。
店内にはイベント・催事スペース「ロフトラボ」も設置。また、三戸なつめさんプロデュースの「なつめ文具店」も展開される。
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町田ロフト(公式サイトより)。

なお、町田モディと近接する「東急百貨店 町田東急ツインズ」には2フロアに亘って「東急ハンズ町田店」が出店しているが、こちらの売場面積は約3,600㎡、約10万アイテムを取り揃えており、規模としては東急ハンズのほうがかなり大きい。規模の小さな町田ロフトは、今後もイベントなどで個性を出していくと思われる。

町田モディ全館でリニューアル-記念イベントも

そのほか、町田モディは3階に「ナノユニバース」が新規出店。「フランフラン」、「パーツクラブ」、「タワーレコード」など多くの人気ショップが改装・リニューアルオープンしている。

町田モディでは、リニューアルを記念して地階「LUSH」では5月6日まで「泡づくり体験ワークショップ」が、2階「パーツクラブ」では5月3日・4日にアクセサリー作りのワークショップが開催されるなどなど、数多くのイベントを実施予定。
また、全館で5月8日まで「プレミアム抽選会」が、5月9日から22日まで「ショップスタンプラリー」が開催される予定となっている。

外部リンク:町田モディ

久留米シティプラザ、2016年4月27日開業-井筒屋跡、複合施設に

福岡県久留米市にあった百貨店「久留米井筒屋」跡地に建設が進められていた複合文化施設「久留米シティプラザ」が4月27日にグランドオープンを迎えた。
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久留米シティプラザ。

久留米市中心部の新たなランドマークに

「久留米シティプラザ」は、老朽化した久留米市民会館を移転させる形で建設が進められてきた複合文化施設で、久留米市中心部の井筒屋百貨店跡に建設された。
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かつて当地にあった久留米井筒屋。2009年に閉店した。

総工費は約165億円で、中心商店街「サンロード六ツ門商店街」のアーケードに面している。西鉄久留米駅から徒歩約10分、JR久留米駅からは徒歩約15分。両駅からは西鉄バスも頻発運行されている。P1050563-1
六ツ門商店街側から見た同施設。くるめりあより撮影。

館内には大劇場・音楽ホール「ザ・グランドホール」(最大1514席)、中劇場「久留米座」(最大399席)、マルチスペース「Cボックス」(最大144席)、スタジオ、会議室などに加えて、かつてこの地にあったイベント広場「六角堂広場」も全天候型に生まれ変わって復活している。
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グランドホール(1,514席)

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久留米座(399席)

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Cボックス(144席)

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六角堂広場。

そのほか、館内にはアートユニットtupera tuperaが内装をプロデュースした交流ゾーン「カタチの森」が開設されたほか、六ツ門交差点側にはミニ庭園「六ツ門テラス」を設置。
六ツ門バス停前のエントランスには、九州朝日放送の創業の地であることを記念したラジオマイクが展示されている。
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交流ゾーン「カタチの森」。

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六ツ門テラス。

テナントゾーンには10店舗が出店

久留米シティプラザの六ツ門バス停前や商店街に面した部分には商業スペースも設置されており、ローソンと溝上薬局の複合店舗「ローソンMIZ」、地元企業であるムーンスター(月星靴)のギャラリー型店舗「MOONSTAR Concept Gallery」、梅の花系列の和牛鉄板焼き店「六角庵」など地元店舗を中心とした飲食店6店舗、生花店、保険店など、合わせて10店舗が出店する。六ツ門~一番街商店街ではコンビニが全て撤退しており、当施設内の「ローソンMIZ」が唯一のコンビニエンスストアとなる。
なお、地階には駐車場が設置されているが、駐車可能台数は114台と小規模であるため、イベント時の車での来館の際には隣接するショッピングセンター「くるめりあ六ツ門」(旧ダイエー六ツ門店)など、他施設の駐車場を利用すると良いであろう。
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六ツ門商店街側より。テナントゾーンとなっている。

なお、当シティプラザのオープンにより、名建築として親しまれてきた「久留米市民会館」は2016年度中に解体される予定となっている。

「久留米シティプラザ」テナント一覧
  • ローソンMIZ(コンビニ+薬局、溝上薬局)
  • ANNE(レディスファッション)
  • MOONSTAR Concept Gallery(シューズ)
  • 銀のスプーン(洋菓子・カフェ)
  • 六角庵(和牛鉄板焼、梅の花が運営)閉店
  • アメニータ(ハンバーガー)
  • 満天(和食)
  • ア・デイ・ルナ・キアラ(バー)
  • GARAJU(生花店+カフェ)
  • かふぇ(日替わりカフェ)
  • ほけんの窓口(保険)
  • Dreams FM(ラジオ局サテライトスタジオ)
目指す広域集客、遠い道のり

これまで長年「大きなイベントなら福岡市に行く」という習慣だった久留米市。
久留米シティプラザは「ないものがあるところ」をキャッチフレーズに、「久留米市外、福岡市などからも広域集客できるような施設」を目指していたはずである。
しかし、現在発表されている公演で、福岡都市圏から客を呼べそうなものは今のところ10月の「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団公演」、12月の「ミス・サイゴン」など数えるほどしかなく、しかもグランドオープンからかなり先に開催されるものばかりだ。
テープカットこそ地元出身の田中麗奈さん、藤井フミヤさん、中野浩一さんらを招いて華々しく挙行されたものの、その後のオープニングイベントは市民参加型のものが多く、それだけでは広域集客は期待できないばかりか、市外の人に対してシティプラザを認知してもらうことができないのではないだろうか。せっかくいいホールが出来たにも関わらず、オープニング直後の4~5月中は「グランドホール」「久留米座」ともに殆どの日で「利用予定なし」となっているのも気になるところだ。
また、広域集客を目指したにもかかわらず、久留米の土産品、特産品などをPR・販売する店舗が入居しなかったことも残念である。
(商店街内では近隣に饅頭店があるものの、土産品店などはない。)
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久留米シティプラザ開館告知ポスター。

未完成のウェブサイト

さらに、久留米シティプラザの決定的な欠点は「ウェブサイト」である。2016年5月現在、「久留米シティプラザ」のウェブサイトは開館前の「開館準備サイト」のまま。例えば「駐車場はどこだろう?」と思って「アクセス」をクリックすると、市外からの公共交通アクセスのみが書かれており、駐車場の情報は全く掲載されていない。
そして「館内のフロアガイドを見たい」「イベント予定が見たい」と思っても、ウェブサイトの何処にあるのかすらよく分からない。
(5月現在、イベントスケジュールはPDFで5月のイベント一覧表が掲載されているのみである。フロアガイドや館内案内の類は掲載されていない。)

このように、久留米シティプラザのウェブサイトは来館したい人が見たいであろう情報が全く掲載されていなかったり、そこまでたどり着くのが困難なページが非常に多いのだ。
また当施設は「中心商店街の活性化」を謳っているにも関わらず、ウェブサイトには商店街の情報が全く掲載されておらず、商店街や周辺観光施設へのリンクが貼られていないことも残念なことである。
広域のお客さまを気持ちよく招き入れるためには、ウェブサイトの充実は最低限の必須条件だ。早急に分かりやすいウェブサイトを作り、積極的に情報発信を行い、市民が気軽に来館したくなるようなコンテンツを提供していくことができれば、それが市民がシティプラザに対して親しみを持つための、そして市外に対する施設の認知度向上の第一歩にもなるであろう。
※一部の画像は久留米市ウェブサイトより。

追記:5月末に公式ウェブサイトが開設された(下記外部リンク)

外部リンク:久留米シティプラザ
外部リンク:久留米シティプラザ(久留米市)
関連記事:課題を抱えながらも建設進む久留米シティプラザ