カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ファミール、2018年中に閉店続く-ヨーカドーでお馴染み、サイゼリヤへの転換相次ぐ

セブン&アイHDのファミリーレストラン「ファミール」の閉店が相次いでいる。
5月には「郡山店」(福島県郡山市)、「木場店」(東京都江東区)が相次いで閉店。6月現在の店舗数は僅か31店舗となっている。ファミールの店舗。(埼玉県坂戸市、現存せず)

ヨーカドーでお馴染みのファミレス、10年で4分の1に

ファミールはイトーヨーカドーの外食部門「ヨークフードサービス」として1972年に設立。1981年に商号を「ファミール」に変更した。
ヨーカドー店舗内でのファミレス事業を中心に、過去にはロードサイドへの出店、社員食堂、給食事業なども手がけてきた。
なお、イトーヨーカドーは、かつて米国資本だった「デニーズ」の日本法人を担っており、1994年にはファミールの郊外型店舗がデニーズへと転換した歴史がある。
2007年にはセブン&アイグループ傘下のファミール、デニーズジャパン、ヨーク物産(ファストフード「ポッポ」などを展開)の飲食3会社が「セブン&アイフードシステム」に統合。以降、ファミールでは店舗整理が進み、現在は合併時(116店舗)の1/4程度となる31店舗にまで減少している。

多くの店舗は「サイゼリヤ」に転換

イトーヨーカドーのレストラン街に出店するファミールは2017年4月〜2018年4月までに9店舗が閉店したが、その全ての店舗がファミリーレストランの「サイゼリヤ」に転換している。
サイゼリヤはセブン&アイHDと直接の資本関係になく、セブン&アイHDはグループ内のファミールの不採算店舗を外部資本のサイゼリヤへと転換することで、安定したテナント収入の確保を図る狙いがあると見られる。
ファミールからサイゼリヤに転換した店舗。(福島県福島市)

ファミールサイゼリヤ転換店舗
(2017年4月以降の閉店店舗)
  • 八王子店(東京都八王子市)
  • 春日部店(埼玉県春日部市)
  • 武蔵小杉店(神奈川県川崎市)
  • 横浜別所店(神奈川県横浜市)
  • 亀有駅前店(東京都葛飾区)
  • 長野店(長野県長野市)
  • 福島店(福島県福島市)
  • 津田沼店(千葉県習志野市)
  • 小岩店(東京都江戸川区)

外部リンク:ファミール公式サイト
関連記事:ポッポ、2月末までに大量閉店-ヨーカドーでお馴染みのファストフード店、10年間で半分以下に
関連記事:イズミ、セブンアイと業務提携でイトーヨーカドー福山店を「ゆめタウン」に-ヨーカドー、加古川以西から姿消す

パルコブックセンター吉祥寺店、2018年7月29日閉店-跡地にミニシアター「アップリンク」

JR吉祥寺駅前のファッションビル「吉祥寺パルコ」地下2階に入居する書店「パルコブックセンター吉祥寺店」が2018年7月29日に閉店する。
同店はパルコブックセンターの1号店であり、旗艦店でもあった。

閉店のお知らせ。(リブロ公式サイト)

復活遂げたパルコブックセンター、吉祥寺が1号店だった

パルコブックセンターはファッションビル「パルコ」内に出店する書店チェーンで、1980年開店の吉祥寺店が1号店。
2000年に当時同じセゾングループだった書店チェーン「リブロ」と経営統合すると「リブロ」に屋号を統一。一度は「パルコブックセンター」(PBC)の屋号が消滅した。その後、リブロは書籍取次大手である日販の傘下となっている。
しかし、2012年に渋谷パルコ内のリブロ渋谷店が屋号をPBCに戻すと(既に閉店)、翌2013年には吉祥寺店でもPBCの屋号が復活。その後、新所沢パルコや調布パルコのリブロでもPBCへの屋号回帰が行われた。

跡地にはミニシアター、2018年冬開館予定

吉祥寺パルコ地下2階には、5スクリーン、計300席のミニシアター「アップリンク吉祥寺パルコ」が2018年冬に開館する予定。PBCの閉店はミニシアターへの改装に伴うものであると見られる。
アップリンク吉祥寺パルコでは、世界の映画祭で話題の作品やアート系作品、インディーズ作品などの映画を中心に上映するという。跡地に開館予定のミニシアター「アップリンク」。(ニュースリリースより)

吉祥寺駅周辺には紀伊國屋書店、ジュンク堂、啓文堂など数多くの大型書店が軒を連ねており、リブロはそうした書店競争に耐えかねての閉店であるとも取れる。
その一方で、リブロ公式Twitterは「(PBCの)営業再開、復活を諦めた訳ではない」としており、永年吉祥寺の若者に愛された名書店の将来的な移転・復活も期待される。

ニュースリリース: 2018 年冬、吉祥寺に 5 スクリーンのミニシアター 「アップリンク吉祥寺パルコ」がオープン!(パルコ公式サイト)
お知らせ:パルコブックセンター吉祥寺店閉店のお知らせ(リブロ公式サイト)
関連記事:岩波ブックセンター信山社跡に「神保町ブックセンター」、4月開店-小田急グループが運営
関連記事:ザ・ガーデン自由が丘吉祥寺パルコ店、1月9日閉店-「酪王」販路拡大に貢献、競争激化で撤退に
関連記事:リブロ池袋本店、2015年7月20日閉店-跡地に三省堂、8月開店

6月18日の大阪北部地震で臨時休業を発表した百貨店・大型ショッピングセンター

6月18日7時58分発生した大阪北部震源の地震により、関西エリアの一部の百貨店、大型ショッピングセンターでは臨時休業を発表した。(2018年6月18日10時初回公開・20日10時更新)

大阪北部地震当日の大阪メトロ御堂筋線梅田駅前、阪神梅田本店地下食品売場玄関前。

18日“以降”休業予定もしくは営業再開時期未定の店舗
  • 西武百貨店高槻店19日も全館休業→19日地階・1階営業再開
    :全館営業再開時期未定
  • 千里セルシー:施設に地震被害多数、営業時期再開未定
  • ららぽーとEXPOCITY:20日も全館休業予定
  • ららぽーと甲子園
    :イトーヨーカドー食品売場のみ営業継続中
    :専門店街は20日も休業予定
  • 三井アウトレットパーク大阪鶴見
    :19日まで休業、20日一部店舗除き営業再開
  • みのおキューズモール
    :20日も専門店休業、イオン食品売場のみ再開
  • デュー阪急山田:19日まで休業
  • TOHOシネマズ西宮OS(阪急西宮ガーデンズ内)
    :20日8時30分再開
  • イオンモール茨木:19日まで休業、20日1~3階営業再開
    :4階の営業再開は未定
  • ダイエー千里中央店:営業再開時期未定
  • ダイエー曽根店:19日1~4階営業再開
    :5:6階専門店街は営業再開時期未定
  • グルメシティ神崎川店:営業再開時期未定
  • KOHYO小野原店:営業再開時期未定
  • KOHYO山田店(デュー阪急山田):20日9時再開
  • マックスバリュ豊中緑丘店
    :20日9時再開(加工食品等一部商品のみ販売)
  • 関西スーパー高槻店:19日も休業、20日営業再開
  • 関西スーパー下坂部店:20日も休業、営業再開時期未定
  • コープ茨木藤の里:19日も休業、営業再開時期未定
  • キャンドゥロサヴィア茨木店:19日も休業
  • キャンドゥイオンモール茨木店:19日も休業
  • キャンドゥ茨木本通り商店街店:19日も休業
  • キャンドゥイオンタウン豊中緑丘店:19日も休業
  • キャンドゥダイエー曽根店:19日も休業
  • キャンドゥデュー阪急山田店:19日も休業
18日に変則営業を行った百貨店・大型商業施設
  • 阪神・御影:13時から16時まで短縮営業
  • 阪神・にしのみや:13時30分から営業再開
  • 宝塚阪急:12時から営業再開
  • 高島屋大阪店:地階食品、なんばダイニングメゾンのみ営業
  • 高島屋堺店:12時30分から営業再開
  • 高島屋泉北店:12時から営業再開
  • 高島屋京都店:10時30分から営業再開
  • 高島屋洛西店:食品売場のみ15時から18時30分まで営業
  • そごう神戸店:食品売場のみ14時30分から18時まで営業
  • 近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店:14時から営業再開
  • 近鉄百貨店上本町店:一部店舗を除き全館営業再開
  • 近鉄百貨店奈良店:5階・6階の一部の店舗を除き営業再開
  • 京阪百貨店モール京橋店:食品売場のみ営業再開
  • 京阪百貨店守口店:7階飲食店街を除き15時から営業再開
  • 京阪百貨店すみのどう店:営業再開
  • 京阪百貨店くずはモール店:1階フロアのみ営業再開

18日終日臨時休業を発表した百貨店
大型ショッピングセンター・専門店

駅ビル・駅高架下ショッピングセンター

  • JR大阪駅構内店舗:いかりスーパー、ブックスタジオなどが15時頃までに閉店
  • ルクア大阪(ルクア・ルクアイーレ)
  • エキマルシェ大阪:エキドンキなど一部店舗除き全館終日休業
  • アルビ大阪
  • 梅三小路:一部物販店舗・タイトーステーション除き終日休業
  • クロスト:エスカレーターが故障、大半の店舗が終日休業
  • EST(JR高架下)
  • 阪急梅田駅構内店舗:asnas、成城石井、ブックファーストなど15時頃までに閉店
  • 阪急三番街・阪急古書のまち・阪急かっぱ横丁
  • ハービスOSAKA・ハービスENT
  • 野田阪神ウイステ:イオン野田阪神店は営業
  • エビスタ西宮:阪神百貨店を除き終日休業
  • デュー阪急山田:19日まで終日休業
  • ミング阪急高槻
  • なんばパークス
  • ベルフローラかわにし

都市型ショッピングセンター・ファッションビル

  • グランフロント大阪:館内通路は開放
  • HEP FIVE:観覧車も臨時休業
  • HEP NAVIO
  • NU茶屋町・NU茶屋町プラス:タリーズのみ12時30分まで営業
  • くずはモール:18日は京阪百貨店1階、ダイエーのみ営業
  • 阪急西宮ガーデンズ:イズミヤを除き全館終日休業
    :イズミヤ食品売場のみ営業再開
    :TOHOシネマズは当面営業休止
  • 御影クラッセ:12時から営業再開(阪神・御影、阪急オアシスは13時から営業再開)
  • グンゼタウンセンターつかしん

阪急阪神百貨店+そごう・西武

  • 阪急うめだ本店
  • 阪急メンズ大阪(HEP NAVIO内)
  • 千里阪急
  • 川西阪急
  • 西宮阪急(阪急西宮ガーデンズ)
  • 阪神梅田本店
  • あまがさき阪神(あまがさきキューズモール)
  • 西武百貨店高槻店:19日も臨時休業

大丸松坂屋百貨店

  • 大丸梅田店
  • 大丸心斎橋店

OPA・VIVRE

  • 梅田OPA:一部店舗除き全館終日休業
    :以下の店舗のみ営業中
    :地下2階:ファミリーマート、ダイソー、コクミンなど
  • 心斎橋OPA
  • 河原町OPA:一部店舗除き全館終日休業
    :以下の店舗のみ営業中
    :地階:B.B.ON・タリーズコーヒー・ハートアップ
    :1階:茶バー・w.p.c
    :4階:カプリチョーザ
    :8階:ブックオフプラス(20時閉店)
    :9階:タワーレコード
  • 三宮OPA
  • 三宮OPA2:ダイエー神戸三宮店のみ営業
  • 三宮VIVRE

地下街

  • Whityうめだ(一部店舗のみ自主営業)
  • ディアモール大阪
  • なんばウォーク(一部店舗のみ自主営業)

イオンモール

  • イオンモール大阪ドームシティ
    :イオン大阪ドームシティ店食品売場のみ営業
    :20時以降全館休業
  • イオンモール鶴見緑地
  • イオンモール大日
    :イオン大日店食品売場のみ営業(23時まで)
  • イオンモール茨木
    :イオンスタイル茨木のみ17時30分頃から一部営業再開
  • イオンモール四条畷
    :イオンスタイル四条畷のみ通常営業
    :11時30分~17時30分頃まで休業
  • イオンモール伊丹
    :専門店街は15時以降臨時休業
    :イオンスタイル伊丹は全館23時まで営業
  • イオンモール伊丹昆陽
  • イオンモール京都桂川
    :イオンスタイル京都桂川のみ通常営業

三井不動産(ららぽーと・MOP)

  • ららぽーとEXPOCITY:19日まで休業予定
  • ららぽーと甲子園:イトーヨーカドー除き19日まで休業予定
  • 三井アウトレットパーク大阪鶴見:19日まで休業予定

東急不動産キューズモール

  • あべのキューズモール:19日再開予定
  • もりのみやキューズモールBASE:19日再開予定
  • あまがさきキューズモール:営業再開の日程未定→19日再開
  • みのおキューズモール:営業再開の日程は未定→20日再開

その他ショッピングセンター

  • ヨドバシ梅田(ヨドバシカメラ直営売場のみ営業、5~8階テナントフロアは休業)
  • かみしんプラザ(平和堂除く全館)

イオン・ダイエー・グルメシティ・コーヨー・MV

  • イオン箕面店(旧・カルフール)(みのおキューズモール内)
  • イオン尼崎店(旧・カルフール)
  • ダイエー曽根店:営業再開時期未定
  • ダイエー千里中央店(千里セルシー内)
  • ダイエーグルメシティ住道店:13時から営業再開
  • ダイエー曽根店
  • グルメシティ神崎川店
  • グルメシティ南方店:営業再開
  • KOHYO小野原店:19日も臨時休業
  • KOHYO山田店(デュー阪急山田内):19日も臨時休業
  • KOHYO川西店(ベルフローラかわにし内)
  • マックスバリュ豊中緑丘店:19日も臨時休業

その他スーパー

  • 関西スーパー高槻店:19日も臨時休業
  • 関西スーパー下坂部店:19日も臨時休業
  • いかりスーパーマーケットJR大阪駅店:
  • ブックスタジオ:14時30分以降休業
  • コープつかしん
  • コープ茨木藤の里:19日も臨時休業

ファッション系専門店

  • UNIQLO OSAKA:13時以降休業
  • H&M梅田:1階のみ営業再開(館内エレベーター・エスカレーター・空調設備の安全確認検査のため)
  • MIZUNO OSAKA CHAYAMACHI:終日休業

東急ハンズ

  • 東急ハンズ梅田店(大丸梅田店内)
  • 東急ハンズ江坂店(カリーノ江坂内)
  • 東急ハンズあべのキューズモール店
  • 東急ハンズあまがさきキューズモール店
  • ハンズカフェもりのみやキューズモール店

ロフト

  • 梅田ロフト
  • ルクア大阪ロフト
  • 天王寺MIOロフト
  • なんばロフト
  • 高槻ロフト(西武百貨店高槻店内)
  • 千里バンパクロフト(ららぽーとEXPOCITY内)
  • 西宮ロフト(阪急西宮ガーデンズ内)

キャンドゥ

  • キャンドゥロサヴィア茨木店:19日も休業
  • キャンドゥイオンモール茨木店:19日も休業
  • キャンドゥ茨木本通り商店街店:19日も休業
  • キャンドゥイオンタウン豊中緑丘店:19日も休業
  • キャンドゥダイエー曽根店:19日も休業
  • キャンドゥデュー阪急山田店:19日も休業

アミューズメント施設(ゲームセンターなど)

  • ラウンドワン梅田:13時営業再開
  • アミュージアム茶屋町(旧チルコポルト):地震の後片付けのため営業開始遅延
  •  

その他専門店

  • 梅田 蔦屋書店
  • 枚方T-SITE:食品など一部フロアは営業再開
  • 枚方T-SITE ANNEX(枚方 蔦屋書店コミック館)
  • 各種飲食店:ガス管の不具合など

小田原EPO、2018年6月28日ニューアル-旧・西友跡、新たな核店舗に「クリエイトSD」など

閉館の記事はこちら(2023年)

神奈川県小田原市の小田原駅近くにある都市型ショッピングセンター「EPO」に新たな核店舗として「クリエイトSD」が6月15日に開店、そのほかにも生鮮食品の専門店が出店し、6月28日にリニューアルオープンする。

リニューアルした小田原EPO。

かつて西友運営のショッピングセンターだった

小田原EPOは赤羽、木更津(いずれも閉店)に次ぐ西友直営のファッションビル業態3号店として1993年4月に小田原駅から徒歩5分ほどのダイヤ街商店街に開業した。地上5階地下1階建で、店舗面積は10,206㎡。
しかし、2015年9月に大型テナントであった西松屋が、2016年3月31日に核店舗であった西友に加えて地階の飲食街、無印良品などが閉店。核店舗を失ったことから小型テナントも閉店が相次ぎ、空き店舗が目立つ状態となっていた。

西友時代の小田原EPO。

さらに、隣接する都市型ショッピングセンター「小田原アプリ」(APRi、旧・小田原ビブレ)も2016年8月に閉館、小田原市中心部からは多くの専門店が姿を消すこととなった。

閉館前の小田原アプリ。

クリエイトSDなど出店、2年ぶり「スーパー復活」

新たな核店舗として2018年6月15日に開店したのは地場ドラッグストア大手の「クリエイトSD」(横浜市、ドラッグストアクリエイト)。同社は生鮮食品を扱っていないため、生鮮食品を扱う店舗として6月28日に精肉「でりしゅみーと」、鮮魚「さかなや旬」、青果「Misawa」の3店舗が出店する予定で、約2年ぶりにスーパーマーケットが完全復活する。なお、クリエイトSDが他社と共同でスーパーマーケット業態の店舗を出店するのは初となる。
このほか、2016年9月には閉館した小田原アプリから「ホビーオフ」「モードオフ」が移転してきており、小田原EPOは大部分が営業を再開することとなった。

その他大型テナントとしてキャンドゥ、ABC-MART等が出店。

館内にはまだ空き床が複数あるが、今回の食品売場の営業再開により新たなテナントの誘致にも弾みがかかることとなるであろう。
クリエイトでは6月17日まで店内商品の殆どが2割引きとなる開店記念セールが開催される。

クリエイトSD 小田原EPO店

住所:小田原市栄町2-9-39 小田原EPO地下1階
営業時間:10:00~20:00

関連記事:船橋西武・小田原西武・ヤマトヤシキ姫路本店が閉店-2月28日
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関連記事:小田原アプリ、2016年8月末に閉館へ-旧小田原ビブレ 

コムサストア新宿、2018年7月16日閉店-コムサの旗艦店、18年の歴史に幕

ファッションブランド「コムサ」の旗艦店である「コムサストア新宿」が2018年7月16日に閉店する。

コムサストア新宿。

コムサストア業態、残るは函館のみ

コムサストア新宿は2000年6月に開店。新宿駅ビル「ルミネエスト」(コムサの開店当時は「マイシティ」)向かいにある新宿FFビルの1階から5階に出店しており、カフェコムサも併設する。
閉店は契約の満了によるものだという。コムサストアはコムサの旗艦店という位置づけで、コムサブランドの殆どを取り揃えている。

コムサストアは新宿が1号店。かつては横浜みなとみらい、大阪梅田、キャナルシティ博多など全国各地に展開していたが、いずれも閉店している。
今後、コムサストア業態の店舗は函館店のみとなる。

郊外シフト進むコムサ

コムサはかつて百貨店やファッションビルなど都心エリアへの出店を主としてきたが、現在は郊外ショッピングセンターへの展開を中心としている。残るコムサストア函館も郊外型であり、新宿旗艦店の撤退はこうした「郊外シフト」を実感させるものとなった。
なお、新宿には周辺百貨店などにもコムサが複数出店しており、こちらが事実上の「代替店舗」となる。

外部リンク:FIVE FOXes
関連記事:新宿M-SQUAREが竣工-核テナントに「GUCCI旗艦店」、4月6日開店
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さっぽろ創世スクエア、2018年10月竣工-HTB北海道テレビが入居、平岸の“聖地”見納めに

札幌市中心部の札幌市役所・札幌テレビ塔近くに大型再開発ビル「さっぽろ創世スクエア」が2018年10月に竣工する。
同ビルにはオフィス棟の核テナントとして現在は札幌市豊平区平岸にある北海道テレビ放送HTB)の本社が入居する予定で、永年親しまれたHTBの平岸本社は9月14日で閉館となる。

さっぽろ創世スクエア。

テレビ塔の近くに超高層ビル、核テナントにHTB

さっぽろ創世スクエアは札幌テレビ塔周辺において行われている「札幌創世1.1.1区(読みは『そうせいさんく』)北1西1地区第一種市街地再開発事業」の一環として建設されるもの。
高さ154m、地上27階・地下4階建ての超高層ビルで、竣工は2018年10月を予定する。

施設ロゴ(ニュースリリースより、画像調整済み)。

高層階はオフィス棟で、核テナントとして下層階部分(7階まで)に「北海道テレビ放送」が入居。
下層階(9階建て)は「札幌文化芸術劇場」「札幌文化芸術交流センター」「札幌市図書館」などの公共施設が入居する「札幌市民交流プラザ」となる。このほか、ビル地下には立体駐車場、地域冷暖房設備などが設けられる。

オフィス棟の下層階にはHTBが入居する。
上層階にはヤスケンonちゃん像が設置される予定。


札幌文化芸術劇場イメージ(ニュースリリースより)。

なお、再開発が計画された当初は同ビルにNHK札幌放送局が入居する計画であったが、NHKは再開発組合から離脱。その後、北海道テレビ放送が入居することとなった。

館内構成イメージ(ニュースリリースより)。

開局50周年、常に初陣

HTBは1968年11月にNETテレビ(日本教育テレビ、のちのテレビ朝日)の系列局として開局。北海道初のUHF局であったうえ、開局当初は道央周辺でしか視聴することができなかったため、視聴者は限られていた。開局翌年となる1969年には15時間以上も放送が停波する放送事故もおこしている。同年末には、道南、道東、道北の一部にも視聴可能地域が広がった。
同局の転機となったのは、1996年に放送開始したバラエティ番組「水曜どうでしょう」だ。水曜どうでしょうはヒゲの奮闘により地方局制作としては異例のロングヒットを記録。大泉洋をはじめ、ミスター、社長、ダメ人間、インキーマンなど数多くの旅芸人を輩出したことでも知られており、これ以降は多数のバラエティ番組を全国各局に番販している。

平岸のHTB現本社。

HTBでは2018年11月に開局50周年を迎えるにあたり、老朽化した現・本社からの局舎移転を計画。2012年にさっぽろ創世スクエア内に移転する方針を発表した。
平岸にある現・本社での業務は2018年9月14日午後5時に終了し、9月18日にさっぽろ創世スクエアでの初陣を飾る予定となっている。

あの公園とのツーショットも見納めに-急げよ幌馬車

現在のHTB館内には番組の特設コーナーやグッズ売場、番組放送中の1997年に誕生したHTBのマスコットキャラクター「onちゃん」をあしらったカフェ「on CAFE」などが展開されている。

水曜どうでしょうの特設コーナー。

黄色いヤスケンが印象的なon CAFE。

現社屋での9月14日の業務終了に伴い、これらの特設コーナーやカフェも営業終了となる予定。移転後の現社屋の活用方法は明らかになっていない。
移転後は平岸高台公園と現社屋の2ショットも見られなくなる可能性が高いため、札幌を訪れるどうでしょう藩士は早めにツインルームを1人で予約し、過保護は手取りがドシャっと入って咳込んで帰ることをオススメする。

平岸高台公園から見るHTB現本社。移転後の活用方法は未定だ。
冬場は雪面のトビウオと呼ばれる靴が必須であった。

さっぽろ創世スクエア

住所:札幌市中央区北1条西1丁目6ほか

ニュースリリース:さっぽろ創世スクエア(SAPPORO SOSEI SQUARE)(PDF
HTBニュースリリース:開局 50 周年を機に本社を移転 新社屋での業務開始は 9 月 18 日(北海道テレビ放送公式サイト)
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問屋町テラス、2018年10月6日開業-オレンジホール跡地、天満屋系商業施設に

岡山県岡山市北区問屋町の総合展示場「岡山県卸センター 問屋町オレンジホール」跡地に、複合商業施設「問屋町テラス」が10月6日に開業する。

問屋町テラス。

天満屋グループなど地元企業3社により開発

問屋町テラスは地上2階建、延床面積約3,424㎡。
開発主体は、地場大手百貨店「天満屋」と天満屋系の広告代理店・建設会社「TCC」、地場不動産会社「ベルデ企画」の3社。

施設中央には芝生広場が配置、多彩なイベントが開催される。

コンセプトは「人生の幸せの1ページを彩るサードプレイス」で、岡山県では初となる「住宅展示場」と「商業施設」が一体となった複合施設の開発を目指す。

結婚から出産、家づくりまでサポートする専門店街

問屋町テラスには、住宅会社9社によるモデルハウスに加え、岡山県赤磐市の観光農園・西山ファームが手掛けるフルーツショップ・カフェ「ニシヤマファーム フルーツハウス」や岡山市内の人気うどん店「讃岐の男うどん」、老舗和・洋菓子店「福井堂」(COUTURE FUKUIDO)といった飲食テナント5店舗が出店。
その他、ブライダルジュエリー専門店やマタニティクリニック、写真館、保育園、輸入車ショールーム、各種サロンなど、結婚から出産、家づくりをトータルコーディネートするような物販・サービス7店舗が出店する。

問屋町テラスのフロアマップ。

問屋町テラスの徒歩圏内には、天満屋グループの食品スーパー「天満屋ハピーズ卸センター店」が営業していることから、天満屋グループとして問屋町エリアの魅力向上を図る狙いがあるとみられる。

外部リンク:問屋町テラス 2018年秋 OPEN予定
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吹田グリーンプレイス第2期エリア、2018年10月開業-ユニクロなど出店

大阪府吹田市片山町にあるJR西日本が運営するショッピングセンター「吹田グリーンプレイス」の第2期開発エリアが、2018年10月に開業する。
吹田グリーンプレイス第2期(イメージ)。

好調を維持するグリーンプレイス、さらに規模を拡充

吹田グリーンプレイスは、JR西日本が保有する社宅(JR吹田片山アパート)や関連施設(社員研修センター)跡地に2016年6月8日開業。敷地面積は約15,740㎡、延床面積は約5,460㎡。
JR西日本グループ初となる駅ソトのショッピングセンター」として、JR西日本大阪開発が開発・運営を手掛ける。
(詳細は前記事を参照)。

吹田グリーンプレイス第1期。

1期エリアには、阪急阪神系の高品質食品スーパー「阪急オアシス」を核に、ストライプの「Green Parks topic(グリンパークス トピック)」、100円ショップ「CanDo(キャンドゥ)」、タリーズのコンセプトショップ「TULLY’S COFFEE with U」、ドンクの編集型店舗「ドンクエディテ」など21店舗が営業している。

核テナントの高品質食品スーパー「阪急オアシス吹田片町店」。

施設近隣では、長谷工による新規マンションの分譲や関西屈指の進学校として知られる西大和学園が新設した「大和大学」(2014年開学、敷地面積:約23,000㎡)の学部増設、キャンパス拡張が進められていることもあり、JR西日本によると「売上高も前年比2桁増と好調に推移」しているという。

JR西日本吹田片町アパート。

6店舗が新規出店、広域集客を目指す

吹田グリーンプレイス第2期開発エリアの敷地面積は約4,080㎡、延床面積は約3,550㎡。既存開発エリアより、JR吹田駅に近い位置にて建設が進められている。
第2期開発エリアには、ファストファッション「ユニクロ」やシューズ専門店「ABC-MART」、「眼鏡市場」、イオングループのペット専門店「PeTeMo」、自転車専門店「サイクルベースあさひ」、振袖専門店「スタジオキャラット」といった有力テナント6店舗が新規出店することから、今後は近隣エリア外からの集客も目指していくという。
吹田グリーンプレイスの第2期開業後の敷地面積は約19,820㎡、延床面積は約9,010㎡となる。

外部リンク:「吹田グリーンプレイス」第2期開業について:JR西日本
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イオンモールいわき小名浜、2018年6月15日開業-津波被災地発の「防災モール」

福島県いわき市小名浜のショッピングモール「イオンモールいわき小名浜」が6月15日にグランドオープンする。
イオンモールいわき小名浜。

福島臨海鉄道小名浜駅跡に開業

イオンモールはいわき市小名浜地区の「小名浜港背後地震災復興土地区画整理事業地」に出店。
建物は地上5階建てで、延床面積は約93,000㎡、総賃貸面積は約50,000㎡。専門店は約130店舗。
同地には2015年まで福島臨海鉄道(現在は貨物線)の小名浜駅があり、敷地内にはレールや車輪をシンボルとしたメモリアルポケットパークが設置される。なお、小名浜駅は現在移転している。
駅があった歴史を記すメモリアルポケットパーク。

津波被災地発の「防災モール」-1階は駐車場に

2011年3月11日の東日本大震災では高さ2m超の津波が同地を襲ったことから、イオンモールは「防災モール」としての取り組みに注力。津波対策のため、1階を駐車場とするピロティ構造を採用し、2階〜4階に売場を展開する。
また、大災害発生時にはペデストリアンデッキと接続する店内通路や屋上を営業時間外であっても開放し、一時的に避難者を受け入れる。

施設は防災機能を備える。

福島産品を豊富に展開-イオンスタイルいわき小名浜

核店舗は総合スーパー「イオンスタイルいわき小名浜」。
2階食品売場では小名浜港から仕入れる「常磐もの」と呼ばれる地魚が充実した鮮魚コーナー、ブランド牛「福島牛」を提供する精肉コーナー、いわき市の特産品「トマト」のラインナップに力を入れた青果コーナー、「ほっきめし」や「福島牛の牛めし」といった地元グルメを取り揃えた惣菜コーナーなど、福島・いわきの名産・名物を豊富に展開する。

2階食品売場。

4階にはベビー・キッズの専門店「キッズリパブリック」、家具・インテリアの「ホームコーディ」が展開。
キッズリパブリックには木育をテーマにした遊び場「おなはまキッズテラス」を設ける。
ホームコーディでは、暮らしの困りごとに専任スタッフが家まで駆けつける「暮らしのパートナー便」サービスを実施する。

暮らしのパートナー便の専用車。

小名浜港を眼下に21の飲食店が集結

3階南側には小名浜港を一望するフードコート「Food Forest」を展開。東北初出店となるステーキ店「デンバープレミアム」や、地元企業の「幸楽苑 EXCELLENT」、博多ラーメンの「IPPUDO RAMEN EXPRESS」など11店舗が出店する。

小名浜港を一望するFood Forest。

4階には小名浜港と水族館「アクアマリンパーク」を見下ろすライブレストラン「小名浜ダイニング」を展開。点心の「台湾点心亭」、洋食の「おむらいす亭」、海鮮レストラン「源太」、肉料理の「いきなりステーキ」、「牛たん炭焼利久」など10店舗が出店する。

地元資本のシネコンが入居-主要専門店

4階にはJRいわき駅前で長年親しまれてきた映画館「ポレポレいわき」がつくるシネマコンプレックス「ポレポレシネマズ」が入居。総座席数は1,373席、スクリーンは大小9つを有し、県内最大級のシネコンとなる。

シネコン「ポレポレシネマズ」は地元資本。

その他大型専門店としてはファストファッションの「H&M」(1階)、「無印良品」(1階)、家電の「コジマ×ビックカメラ」(2階)、アミューズメントの「ソユーゲームフィールド」が出店する。

いわき市内全体からの集客めざす

いわき市小名浜では沿岸部の復興が進む一方で、近隣で長年営業を続けてきたショッピングセンター「リスポ」は1月に閉店している。
これまでの小名浜には市内全体から集客できる商業施設は無かったものの、新たな黒船「イオン」の登場により、街の姿や人の動きも大きく変わることとなろう。

タウンモールリスポ。(Google Mapより)

主な出店テナント一覧
2階~4階:イオンスタイルいわき小名浜
  • イオンスタイルいわき小名浜(総合スーパー)
2階
  • H&M(ファストファッション)
  • 無印良品(雑貨・家具・インテリア)
  • Green Parks topic(レディス)
  • AMERICAN HOLIC(レディス)
  • OPAQUE.CLIP(レディス)
  • SM2 keittio(レディス・キッズ)
  • any FAM any SiS(レディス・キッズ)
  • SAC’S BAR(鞄)
  • BK home(レディス・インテリア雑貨)
  • サンクゼール・久世福商店(グロサリー)
  • カルディコーヒーファーム(グロサリー)
  • スターバックスコーヒー
  • ゴディバ
3階
  • コジマ×ビックカメラ(家電量販店)
  • ソユーゲームフィールド(アミューズメント)
  • ひつじのショーン ファミリーファーム(キャラクターグッズ)
  • ikka(レディス・メンズ・キッズ)
  • タカキュー(レディス・メンズ)
  • Hush Puppies(レディス・メンズ)
  • Honeys(レディス)
  • ニトリ デコホーム(生活雑貨)
  • ハピンズ(生活雑貨)
  • 3COINS+plus(生活雑貨)
  • チャイハネ(エスニック雑貨)
  • JINS(眼鏡)
  • tutuanna(靴下・ランファン)
  • SAC’S BAR Jean(靴)
  • 幸楽苑EXCELLENT(ラーメン)
  • マクドナルド(ハンバーガー)
  • デンバープレミアム(ステーキ・ハンバーグ)
  • 築地銀だこ(たこ焼き)
  • デザート王国(タピオカドリンク・クレープ)
  • リンガーハット(ちゃんぽん)
  • 松のや(トンカツ)
  • IPPUDO RAMEN EXPRESS(ラーメン)
  • 丸亀製麺(うどん)
  • ローストビーフ屋(ローストビーフ丼)
  • サーティワンアイスクリーム
4階
  • ポレポレシネマズ(シネマコンプレックス)
  • BABYDOLL(レディス・メンズ・キッズ)
  • ASBee(靴)
  • ムラサキスポーツ(アクションスポーツ)
  • ブックエース(書籍・文具)
  • ダイソー(100円均一ショップ)
  • ヴィレッジヴァンガード(バラエティ雑貨)
  • Yogibo Store(ビーズソファ・インテリア雑貨)
  • PeTeMo(ペットショップ)
  • いきなりステーキ(ステーキ)
  • 牛たん炭焼利久(牛たん・肉料理)
  • 四六時中(和食レストラン)
  • おむらいす亭(オムライス・ハンバーグ)
  • サイゼリヤ(イタリアン)
  • サンマルクカフェ(カフェ)

太字は主な大型テナント。

イオンモールいわき小名浜

住所:いわき市いわき都市計画事業小名浜港背後地震災復興土地区画整理事業地内
営業時間:フロア・専門店により異なる

(画像はニュースリリースより)
ニュースリリース:「イオンモールいわき小名浜」 6月15日(金)AM9:00 グランドオープン (イオンモール公式サイト)
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イオンモール熊本、2018年7月20日増床リニューアル-地震後2年ぶり全面復旧

増床工事をおこなっていた熊本県上益城郡嘉島町の大型ショッピングモール「イオンモール熊本」が、2018年7月20日にリニューアルオープンする。

イオンモール熊本。(増床リニューアル後のイメージ)

熊本県内最大規模のモール、震災2年目で悲願の全館再開

イオンモール熊本は、九州地場大手流通グループ「寿屋」(2002年廃業)の出店予定地を買収するかたちで、2005年10月に「ダイヤモンドシティ・クレア」として開業。運営会社の経営統合によるブランド整理の一環として、2011年に「イオンモール熊本」に改称したもの、地元民からは現在も「クレア」の名前で親しまれている。

イオンモール熊本。(熊本地震以前に撮影)

開業以来、イオン九州が運営する総合スーパー「イオン」を核に、シネマコンプレックス「イオンシネマ熊本」、約160の専門店が入居するなど、熊本都市圏最大級のショッピングモールとして営業を続けていた。しかし、2017年4月14日から16日にかけて発生した熊本地震の影響により、専門店街部分を中心に「施設の液状化」「天井の崩落」などの深刻な被害を受けたことから、施設の縮小営業を強いられていた。
2016年7月20日には、地震による被害が比較的少なかった核店舗の「イオンスタイル化」と東側(イオン側)専門店街約90店舗の暫定的な営業再開を行い、同年9月28日には、仮設コンテナモール「link garden – HARE BARE」を3番駐車場に開設したが、施設の全館再開は2018年1月の増床リニューアル発表まで不透明な状態にあった。

仮設コンテナモール「link garden – HARE BARE」。

“県内初”が多数進出、ファストファッションや雑貨を拡充

リニューアル後のイオンモール熊本の延床面積は約120,000㎡。専門店数は約200店舗となる。

増床棟「ウエストスクエア」のイメージ。

コンセプトに~元気発信・地域No.1ショッピングモール~「お客さまに寄り添うモール」を掲げ、アダストリアの生活提案型ブランド「LAKOLE」が九州初出店するほか、ファストファッション「H&M」、西鉄グループの大型雑貨専門店「雑貨屋インキューブ」、原宿・表参道初の低価格雑貨店「オーサムストアー」など9店舗が熊本初出店する。
その他、「ZARA」「GU」、雑貨店「ニトリデコホーム」、手芸用品店「クラフトハートトーカイ」、家電量販店「エディオン」、100円ショップ「セリア」、「おもちゃのあおき」、「シアトルズベストコーヒー」などのテナントが新規出店。
コンテナモールで暫定営業を続けていたゲームセンター「楽市楽座」、イオングループの「スポーツオーソリティ」ペットショップ「イオンペット・Petemo」も移転営業再開する。

雑貨屋インキューブ イオンモール熊本店。

施設面でも、外壁に「熊本城の石垣」をモチーフにしたデザインパネルや伝統色を取り入れ、フードコートやキッズスペースに熊本特産の「小国杉」を採用するなど、改装前より買物客の快適性を高める施策を提案する。また、地震対策として天井や壁、照明器具に「軽量素材」や「耐震性能の高い器具」を採用するなど、安全性を向上させるとしている。
追記:ZARAは8月24日、GUは9月14日開店となった。

(イメージ画像はリリースより)
外部リンク:~熊本とともに新たなスタートを~ 「イオンモール熊本」 7月20日(金)AM9:00 増床グランドオープン
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