錦糸町パルコ(仮称)、2018年秋ごろ開店-西友リヴィン錦糸町(旧・西武)は2017年10月9日閉店へ

大手ファッションビルの「パルコ」と東京楽天地は、JR錦糸町駅前の総合スーパー「西友リヴィン錦糸町店」(LIVIN、旧・西友錦糸町西武店)が出店している「東京楽天地ビル」の一部をパルコが賃借し、パルコ運営の新たな商業施設を2018年度下半期(秋以降ごろ)にオープンさせることを発表した。
追記:地階の西友は2018年秋に先行開業。パルコは2019年春開業へ。

リヴィンが出店する東京楽天地ビル。

錦糸町駅南口の「楽天地ビル」にパルコ出店

パルコが出店する東京楽天地ビルはJR錦糸町駅南口に立地。
建物は地下2階、地上9階建てで、売場面積は24,725㎡。施設は「リヴィン館」(うち西友の売場面積21,175㎡)、「本館」、「別館」の3館に区分されており、いずれも株式会社東京楽天地が所有する。
当地は昭和期に複数の映画館やキャバレー、温浴施設などを擁する一大娯楽施設「江東楽天地」として営業していたが、再開発により1986年11月に西友運営の百貨店「西友錦糸町西武店」(現:西友リヴィン錦糸町店)を核とする商業施設に転換していた。
その一方で、現在も本館には映画館「楽天地シネマズ錦糸町」や温浴施設「天然温泉 楽天地スパ」などの娯楽施設が営業しており、かつて江東地区を代表する“遊び場”として栄えた歴史を伺わせる施設となっている。

東京楽天地エントランス。

リヴィン錦糸町店、2017年10月閉店-地階に再出店へ

今回、パルコは楽天地ビルのリヴィン館(地上1階〜7階)、及び別館(地上3階〜6階)における賃借契約の合意書を締結し、パルコが手がける「新たな商業施設」に刷新すると発表した。
新たな商業施設はファッションビル「パルコ」となる可能性が高く、パルコに今後は施設の改修及び店舗企画・テナントリーシングなどの出店準備を進め、2018年度下半期の開業を目指す。
これにより、現在営業している「西友リヴィン錦糸町店」は2017年10月に閉店する。なお、リヴィンを運営する西友とパルコはかつてともに旧・西武セゾングループに所属していたが、現在は西友がアメリカの大手ディスカウントスーパー「ウォルマート」の、パルコが大丸松坂屋百貨店を運営する「J.フロントリテイリング」の傘下となっている。
リヴィン錦糸町店は、リヴィン化後も一部の銘店やブランド品売場が残るなど、当初は百貨店らしい売場づくりを継承していたが、西友のディスカウント指向とともに近年はテナントの撤退が相次いでいた。現在、テナントとしては「ブックセンターリブロ」、「無印良品」、「島村楽器」、「100円ショップダイソー」、レストラン街「おなかスクエア」などが出店している。

現在の地階・西友LIVINエントランス。24時間営業となっている。

なお、パルコ出店後に西友は地階部分に食品スーパーを再出店するという。パルコへの賃貸面積は約26,654㎡、西友への賃貸面積は約4,864㎡となる(いずれも売場面積ではない)。
追記:閉店日は10月9日となる。

激戦区と化する錦糸町

錦糸町駅の周辺には、都電錦糸堀車庫跡地に出店する老舗ファッションビルの「錦糸町マルイ」(1983年開店、売場面積22,987㎡)をはじめ、「錦糸町オリナス」(2006年開店、売場面積30,604㎡)、「アルカキット錦糸町」(2001年開店、売場面積7,761㎡、旧「錦糸町そごう」)など多くの競合店がひしめき合っている。

錦糸町駅前。左は錦糸町マルイ。

マルイは2017年中に地階に食品売場の開設(食品スーパーの出店)を発表するなど改装を進めているが、パルコの出店によりさらなる激戦区と化することは必至だ。

ニュースリリース:錦糸町駅前商業施設への新規出店について(パルコ公式サイト)
ニュースリリース:楽天ビルの主要テナント異動に関するお知らせ(東京楽天地)
外部リンク:楽天地ビル
外部リンク:リヴィン錦糸町店
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