カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ファミリーマート、ドン・キホーテとの共同実験店舗を出店-2018年6月から3店を「ファミマドンキ」に

ファミリーマートは、ドン・キホーテとの共同実験店舗の出店を6月1日から開始する。

ファミマ+ドンキの共同店、まずは都内3店を改装

ファミリーマートとドン・キホーテの共同実験店舗第1号となるのは「ファミリーマート立川南通り店」「ファミリーマート大鳥神社前」の2店舗。6月1日に開店する。また、3号店となる「ファミリーマート世田谷鎌田三丁目店」は6月29日に開店する。
これらの店舗は看板にドン・キホーテの屋号を入れ「ファミリーマート PRODUCED BY ドン.キホーテ」とし、店内商品の半分以上をドンキ商品とする。また、全体の取扱商品数も通常店舗より大幅に増やす。

店舗イメージ。

ファミリーマートでは今回の3店舗を実験店舗と位置付けており、「ネットでは体感できないリアル店舗ならではの「お買い物の楽しさ」を追求した売場づくりを目指すとしている。
ユニー・ファミリーマートホールディングスとドンキホーテホールディングスは、2017年より資本・業務提携を締結。ユニーの総合スーパーの一部店舗をユニー・ドンキホーテに改装するなど、共同店舗の展開を開始している。

実験店舗に改装される3店舗
ファミリーマート立川南通り店(直営)

住所:東京都立川市錦町3丁目30-11
開店日:2018年6月1日(金)
売場面積:約47坪
駐車場台数:8台
免許品:酒、たばこ
取扱い商品数:約5,000種類(うち、ドン・キホーテ取扱い商品約2,800種類)
※通常の取り扱い商品の約1.7倍

ファミリーマート大鳥神社前店(直営)

住所:東京都目黒区目黒3丁目10-13
開店日:2018年6月1日(金)
売場面積:約45坪
駐車場台数:なし
免許品:酒、たばこ
取扱い商品数:約4,600種類(うち、ドン・キホーテ取扱い商品約2,700種類)
※通常の取り扱い商品の約1.5倍

ファミリーマート世田谷鎌田三丁目店(直営)

住所:東京都世田谷区鎌田3-12-16
開店日:2018年6月29日(金)(予定)
詳細:準備中(5月28日現在)

外部リンク:ファミリーマートとドン・キホーテの共同実験店舗の開始について ~リアル店舗ならではの「お買い物の楽しさ」を追求~(ファミリーマート)
関連記事:ファミリーマート、「フィットネスジム」併設店を展開へ-2018年2月から
関連記事:ドンキとユニーのダブルネーム店舗、屋号は「MEGAドン・キホーテUNY」に-2018年春から展開へ

東急グループ、タイでタワーマンションなど大型の住宅分譲事業を発表

タイにおいて不動産開発を進める東急グループ(渋谷区)は、タワーマンション建設などを含むタイ・バンコク市での大型の住宅分譲プロジェクトを5月23日に発表した。

事業説明会で手を組む東急電鉄星野取締役専務とSansiri社ウタイCOO。

東急、タイ大手と合弁でタワマンなど大型開発

今回の大型開発は、タイ大手不動産デベロッパー「Sansiri Public Company Limited」(以下、サンシリ社)と共同で進めるもの。
東急グループは2017年8月にサンシリ社の合弁で「Siri TK One Company Limited」を設立しており、分譲住宅第1弾となった「taka HAUS」(269戸、マンションタイプ)は、2017年9月の販売開始直後から高い契約数を記録、既に大半の物件が売却済だという。

“優雅で活動的な 鷹”をコンセプトに掲げた「taka HAUS」。

今回の大型開発は、分譲住宅第2弾・第3弾となるもの。いずれも図書室やジムを備える予定で、高級マンションになるとみられる。

そのうち「(仮称)エカマイ11」は地上38階建、約550戸の高層コンドミニアム(いわゆる「タワーマンション」)。
東急グループはこれまで中国、インドネシア(東急不動産)、ベトナム(東急電鉄)などでタワーマンションの分譲をおこなっているが、タイ国内では初となる。
建設予定地近隣は、高架鉄道駅や大型ファッションビル、映画館、日系スーパー(マックスバリュ、UFMフジスーパー)も多数進出するバンコク有数の商業集積地であり、都心部での最先端のライフスタイルを望む「20~30代の若年層」の入居を想定する。完成予定は2021年。

(仮称)エカマイ11の建設計画地周辺の写真。

もう1つの「(仮称)スクムビット50」は地上8階建2棟、合計約400戸の低層コンドミニアム。
コンセプトに「都市における特別な安らぎの空間」を掲げ、都心に通勤するタイ人の入居や、外国人駐在員への賃貸を目的とするタイ人・外国人投資家の購入を想定する。完成予定は2019年。

(仮称)スクムビット50の建設計画地周辺の写真。

バンコク市内では都市化による人口増加と自動車の普及により交通事情が悪化しつつあるが、両物件はともに「都心部へのアクセスが良好」であることを特長の1つとしている。
5月23日に行われた事業概要説明会において、東急電鉄星野取締役専務は新たなライフスタイルとして「職住近接」の提案を目指すことを掲げたうえで「(東急電鉄の経営理念である)美しい生活環境を実感していただけるよう引き続きサンシリ社と取り組む」と述べた。

1980年代からタイに投資してきた東急、近年は不動産も

東急グループは、タイ国内で1980年代初頭に「チョウカンチャン東急建設」「バンコク東急百貨店」を相次ぎ設立するなど、日本の鉄道会社としては非常に早い段階から様々な業種・分野での積極的な投資を続けている。
2014年には、タイ大手財閥「サハグループ」と合弁会社「サハ東急コーポレーション」を設立し、日本人駐在員家族を対象とした賃貸住宅をタイ・シラチャに開発するなど、新たに不動産事業にも乗り出していた。

日本人駐在員家族をターゲットとした「HarmoniQ Residence Sriracha」。

外部リンク:タイ・バンコクにおける「Sansiri Public Company Limited」との分譲住宅事業第2弾、第3弾プロジェクトが決定

東急グループ都市開発関連記事
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東南アジア関連記事
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イオン福重店、2018年9月30日閉店-旧・ユニードダイエー福重アピロス

福岡県福岡市西区の大型ショッピングセンター「イオン福重店」が9月30日に閉店する。

イオン福重店。

旧・福重アピロス、35年の歴史に幕

イオン福重店は1983年11月に「ユニード福重アピロス」として開店。ユニードは福岡市に本社を置く大手スーパーで、1981年にダイエーグループ入りした。出店申請時はユニードとダイエーは資本提携していなかったものの、当店の出店はダイエーグループの下で行われた。
ユニードはユニードダイエーと改称したのち、1994年にダイエーと合併、当店も「ダイエー福重店」に改称された(通称として福重アピロスと呼ばれることも多かった)。
その後、2015年9月にダイエーが九州から撤退するのに伴い、イオン九州に譲渡され「イオン福重店」となった。
売場面積は15,152㎡で、売場は3階まで。建物名は「第3グリーンプラザビル」で、福岡市の中堅不動産会社「西部日本エンタープライズ」が所有する。

エントランス。

2018年現在、テナントとして書店「アシーネ」、100円ショップ「キャンドゥ」、フィットネス「カーブス」、ファストフード「マクドナルド」「ディッパーダン」などが出店。また、別棟として旧ダイエーグループのガソリンスタンド「DM Gas」も出店する。
周辺は福岡市西部の人口密集地であり、とくに食品売場の来店客は少なくなかったものの、5月現在は館内の一部が節電で薄暗く、また3階では一部の空調が故障したままとなっているなど、店舗の老朽化が進んでいた。

館内はダイエー時代からあまり改装されていない。

先述の通り、イオン九州は2015年9月に九州のダイエー店舗の多くを継承したものの閉店が相次いでおり、これまでに旧ユニード店舗のうち西新店、水巻店、銅座店を、旧ダイエー店舗のうち城野店、鹿児島谷山店を閉店している。

2017年1月に閉店したイオン城野店。

今回のイオン福重店の閉店により、僅か3年間で6店が閉店したことになる。
(撮影:@tyario_lalala

外部リンク:イオン福重店閉店についてのお知らせ
関連記事:ゆめマート福津、2018年2月22日開店-旧・ユニードダイエー・マルシェ跡

関連記事:イオン水巻店、2017年3月31日閉店-旧・ユニードダイエー水巻アピロス
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渋谷シネパレス、5月27日閉館-70年の歴史に幕、跡地に「シネクイント」復活

渋谷区の西武百貨店近くにある老舗映画館「渋谷シネパレス」が
5月27日に閉館した。

渋谷シネパレス。

70年の歴史ある老舗映画館、閉館に

渋谷シネパレスは1948年に「渋谷パレス座」として開館。
三葉興業が運営しており、1992年に現在の「三葉ビル」に入居する形態となっていた。
かつては隣接する西武百貨店A館が松竹劇場であったほか、周辺には複数の映画館があり「映画の街」でもあった渋谷の歴史を見続けてきた映画館でもあった。

跡地に「シネクイント」、2年ぶりに復活

シネパレスの跡地には、休館中であったミニシアター「渋谷シネクイント」が7月6日に移転・開館する。
同館はパルコが運営する映画館として親しまれたが、渋谷パルコの建て替えに伴い休館していた。

かつてシネクイントが入居していた渋谷パルコ。

外部リンク:渋谷シネパレス
外部リンク:渋谷パルコの映画館 シネクイント|CINE QUINTO
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関東自動車と東野交通、10月1日合併-みちのりHD傘下の2社合併

東日本でバス事業などを展開する「みちのりホールディングス」(千代田区)は、傘下の「関東自動車」(宇都宮市)と「東野交通」(同市)を10月1日付で合併させることを5月25日に発表した。

宇都宮のバス会社2社、合併へ

関東自動車は1927年に創業。地元では通称「関東バス」と呼ばれるが、都内を運行する京王グループのバス会社「関東バス」とは資本関係などは一切なく、別会社である。
栃木県最大のバス会社であり、2012年よりみちのりHDの傘下となった。
2022年に開業予定の宇都宮ライトレールの株主でもある。

関東自動車(宇都宮駅)。

東野交通は1916年に創業。1968年までは鉄道線も保有しており、当時の社名は東野鉄道だった。
現在、鉄道線は運行していないものの、那須ロープウェイを運行しているほか、真岡鐵道、宇都宮ライトレールの株主となっている。なお、大田原市の大田原駅跡の大型商業ビル(エドヤ→ニチイ→サティ→トライアル)も所有しているが、現在は空き店舗となっている。
1963年から2016年12月までは東武グループであったが、みちのりHDの傘下となることに伴い離脱している。

東野交通(黒磯駅)。

存続会社は関東自動車-北関東以北最大のバス会社に

2社の合併は10月1日付。存続会社は関東自動車で、合併後は関東自動車の社名が用いられるが、東野交通の営業所については「東野」の名前を残す方針。

東野交通の営業所は「東野」の名前を残す方針。

今後は経営統合により事業の効率化が図られるほか、関東自動車のバスロケシステムを東野交通にも導入するなど、利便性の向上も図られる。
また、新会社は宇都宮ライトレールの株式の5%を保有することになる。
なお、地元紙「下野新聞」によると、関東自動車、東野交通ともに直近の決算では黒字であり、今回の事業譲渡によって関東自動車は北関東以北で最大のバス会社になるという。

交通事業者の経営支援に挑む「みちのりHD」、東日本交通も傘下に

みちのりHDは経営共創基盤傘下の公共交通事業者などの経営支援をおこなう持株会社で、関東自動車のほかには岩手県北交通、茨城交通、会津バス、湘南モノレールなどを傘下に持つ。
2018年4月には、新たに岩手県内などで貸切観光バス事業を中心に展開する「東日本交通」(盛岡市)を傘下に収めている。

外部リンク:関東自動車株式会社と東野交通株式会社の経営統合(合併)に関するお知らせ
関連記事:南部バス、2月15日めどに岩手県北自動車に事業譲渡-事実上倒産でみちのりHD傘下に
関連記事:盛岡バスセンター、9月30日閉鎖-盛岡市、跡地に複合施設検討
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沼津市各地に「ラブライブ!サンシャイン!!」のマンホール設置-5月18日から、クラウドファンディングで資金調達

沼津市内各地に、市内を舞台にした人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のキャラクターをデザインしたマンホールが5月18日に設置された。
追記:イタズラ対策で設置場所が変更されました

仲見世に設置されたマンホール(高海千歌)。

クラウドファンディングで資金調達-3000万円以上集まる

マンホールの設置はソニー企業(東京都)と沼津市が企画したもので、設置資金はクラウドファンディングにより集められた。
クラウドファンディングは1月15日から開始され、2月14日までの1ヶ月間に33,844,000円の支援があったという。
おおよその設置場所は以下の通りとなる。
追記:イタズラ対策で設置場所が変更されました

  • 国木田花丸:沼津駅北口、ココチホテル前。
  • 黒澤ルビィ:沼津港、沼津我入道漁協水産物展示即売所付近。
  • 津島善子ヨハネ:スルガ銀行本店営業部前。
  • 高海千歌:仲見世商店街、原田洋品店前。(仲見世商店街~永代橋)
  • 桜内梨子:リコー通り商店街、あした葉前。(歩道西側)
  • 渡辺曜:蛇松緑道。(貨物線の廃線跡、通称「蛇松線」の沼津駅近く、白銀町)
  • 小原鞠莉:新仲見世商店街、北側入口。
  • 松浦果南:リコー通り商店街、イトーヨーカドーの北東反対側。(歩道東側)
  • 黒澤ダイヤ:千本浜公園内。

「ラブライブ!サンシャイン!!」は沼津市郊外の内浦を舞台にしたメディアミックス作品で、学校を廃校の危機から救おうとする9人の女子高生がアイドルグループを結成する物語。津島善子が愛おしい。
沼津市周辺では50ヶ所以上にラブライブ!サンシャイン!!のスタンプが設置されているほか、祭りやイベントなどのポスターにも起用されるなど、ラブライブ!とコラボした街づくりが進んでおり、世界中から多くのラブライバーが訪れる「聖地」となっている。
この夏は天つ雲居の彼方から沼津に降り立ち、堕天使ヨハネと契約してリトルデーモンになってみてはどうだろうか。

ラブライブ!サンシャイン!!カフェ(西武百貨店跡)。

外部リンク:ヌマヅノタカラプロジェクト
外部リンク:マンホール設置マップ(PDF)
関連記事:西武百貨店沼津店跡地に「ラブライブ!サンシャイン!!カフェ」、2016年11月8日開店
関連記事:ららぽーと沼津、2019年秋開業-静岡2店舗目のららぽーと、国道1号沿いに

渋谷ストリーム、2018年9月13日開業-渋谷ブリッジも秋開業、代官山まで「川と人の流れ」生み出す

東急電鉄と東急不動産は、東京都渋谷区にあった東横線の旧・渋谷駅(地上駅)跡地に建設中の複合超高層ビル「渋谷ストリーム」が9月13日にグランドオープンすると発表した。

渋谷ストリーム。

旧・東横線地上駅を再開発-あの「欅坂のPV」の場所

渋谷ストリームは「かまぼこ駅舎」として親しまれた旧・東急東横線渋谷駅とその周辺を再開発するもの。
着工直後の工事現場は欅坂46「サイレントマジョリティー」のPV撮影にも使われ、話題となった。
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かつての渋谷ストリーム工事現場(2016年)。
PV撮影時にはまだほぼ更地だった。

渋谷ストリーム、商業床は飲食中心-高層階は「Google」

渋谷ストリームは高さ180m、地上35階、地下4階建て。延床面積は11万6000㎡。
1階から3階は「渋谷流=シブヤ・カスタム」をコンセプトに、既存のルールにとらわれず、自分基準でカスタマイズやアレンジをする大人をターゲットとした店舗面積約3,000㎡の商業施設が入居する。
テナントは主に飲食店で構成され、全30店舗のうち日本初上陸が1店舗、新業態が13店舗、都内・渋谷エリア初出店が7店舗となる。
1階は渋谷川沿いでゆったりと時を過ごせる水辺空間が特徴の「Riverside Market」、2階は路面感覚の店舗が軒を連ねる「Shibuya Custom Street」 、3階は会話を楽しむ大人たちの溜まり場「Shibuya Court」と、それぞれ異なったフロアコンセプトが特徴だ。
(全テナントは記事末尾の外部リンク参照)
image商業施設3階のイメージ。

4階と9階から13階は客室数177室のシティホテル「渋谷ストリームエクセルホテル東急」(株式会社東急ホテルズ運営)が入居する。このほか、4階にはストリームと刺激(料理・お酒・音楽・人)が感じられるBar&Dining「TORRENT」 が出店する。
14階から35階はオフィスとなる。全床を「Google」の日本法人が借り上げ、2019年より本部とする。

Googleオフィスイメージ(Googleブログより)。

渋谷川を公園化-「渋谷のオアシス」に

建物の南側には「ストリーム」の由来であり、以前は暗渠となっていた渋谷川が水景施設の整備によって開渠となって復活する。
渋谷川上空には川のせせらぎが感じられる2つの広場「(仮称)稲荷橋広場」「(仮称)金王橋広場」を整備し、様々なイベントを行う。
こちらも、渋谷の新しいオアシスとして人気を呼びそうだ。
image復活する渋谷川。

渋谷と代官山の間には「渋谷ブリッジ」-回遊創出

また、東横線渋谷~代官山間の地下化によって新たに創出されたトンネル上部の線路跡地には、東急グループの複合施設「渋谷ブリッジ(SHIBUYA BRIDGE) 」が、渋谷ストリームとほぼ同時期の2018年秋に開業する。
こちらはA棟・B棟の2棟の建物で構成。A棟は3階建てで、保育所型認定こども園「渋谷東しぜんの国こども園 small alley」が開園。B棟は7階建てで、多様な人々が交流する場となるホテル「MUSTARD HOTEL」や、入居者が自由に空間を創ることができる仕様のオフィス、地域に新たな人々を呼び込む店舗やカフェなどの機能を備える。

渋谷ストリームと渋谷ブリッジの位置関係図。

東急では、渋谷ストリームから渋谷川を経て、渋谷ブリッジ、ログロード代官山(2015年開業の東急グループが運営する複合商業施設)まで歩いて楽しめる街づくりをおこなうことを目指しているという。渋谷から代官山までの新たな人の流れが生まれることにより、周辺では更なる新しい街づくりも進みそうだ。
(写真と特記以外は東急グループのニュースリリースより)

外部リンク:「渋谷ストリーム」の開業日および商業テナントなどが決定
外部リンク:「渋谷代官山Rプロジェクト」の名称・ロゴが決定
関連記事:GOOGLE日本法人、「渋谷ストリーム」のオフィス全床に2019年移転-9年ぶりの渋谷復帰
関連記事:新・渋谷駅ビル、名称は「渋谷スクランブルスクエア」に-2019年度Ⅰ期完成予定
関連記事:「東急プラザ渋谷」跡、再開発起工-2019年度完成予定

関連記事:109MEN’S、「マグネットBYSHIBUYA109」に業態転換へ-2019年春全館開業、渋谷文化の発信基地に

住友商事、台湾の大手スーパー「美廉社」と資本提携

住友商事は、台湾・三商グループ傘下の大手スーパー「美廉社 Simple Mart(シンプルマート)」(以下、美廉社)を展開する三商家購の株式を22パーセント取得し、持分法適用関連会社とする。

美廉社の店舗(公式Facebookより)。

「トモズ」展開で提携していた住友と三商、スーパーでも

美廉社は台湾の大手企業集団「三商グループ」傘下のスーパーで、2006年に一号店を出店。その後は台湾北部を中心にミニスーパーを展開、2018年4月末で627店舗を展開するまで急成長を遂げた。なお、三商グループは日本でも有名な牛肉麺チェーン「三商巧福」の親会社でもある。
住友商事は、三商家購の親会社である三商投資控股(マーキュリー&アソシエイツ・ホールディングス)が保有する株式を8月下旬までに取得。持分法適用関連会社とする。
三商グループは、2012年より住友商事と合弁企業を設立し、台湾内でドラッグストア「Tomod’s」の展開を行っている。

台湾の「Tomod’s」の店舗。

三商グループは台湾の流通大手ながら、先述したとおりスーパーへの参入からはまだ日が浅い。今後は住友商事との提携により「Tomod’s」や「サミット」のノウハウを活かすことで、事業の拡大を図っていきたい考えだと思われる。

外部リンク:台湾における食品小売事業への参入について
関連記事:新光三越台北南西店2号館、5月15日閉店-旧・衣蝶の旗艦店
関連記事:コミックとらのあな台北店、3月23日開店-海外初出店
関連記事:ベスト電器、台湾から撤退-2017年末で、残る海外店舗は3ヶ国に

イオン上峰店、2019年2月28日閉店-旧・上峰サティ、かつての「地域一番店」

佐賀県上峰町の大型ショッピングセンター「イオン上峰店」が2019年2月28日に閉店する。

イオン上峰店。

かつての地域一番店、今や客もまばらに

イオン上峰店は1995年3月に九州ニチイの「上峰サティ」として開業。
久留米市と佐賀市のほぼ中間、両市から20分圏という好立地への出店で、開業当時は佐賀県・長崎県・福岡県筑後エリアで最大級の商業施設だった。
1996年にはワーナーマイカルシネマズ、レストラン街などが新たに増床開業し、広域集客に成功。マイカル九州(1996年に九州ニチイから社名変更)の旗艦店として、名実ともに佐賀・福岡筑後エリアの地域一番店となった。当時の売場面積は21,200㎡(映画館などが入る別館を除く)。さらなる増床計画も発表されていた。

上峰サティ。

しかし、開業から僅か2年後の1997年10月、隣接する鳥栖市にジョイフルタウン鳥栖寿屋が開業すると、地域一番店の座は奪われる。
1998年にはゆめタウン武雄、1999年にはイオン唐津ショッピングセンター、2000年にはゆめタウン八女が相次ぎ開業、商圏は徐々に狭まった。
とくに、2000年のイオン佐賀大和ショッピングセンター、2003年のゆめタウン久留米の開業は、メイン顧客であった久留米市・佐賀市周辺の客の動きに大きな影響を及ぼした。
このほか、商圏内には2003年にモラージュ佐賀が、2006年にゆめタウン佐賀が開業している。
(かつて一番のライバルであったジョイフルタウン鳥栖寿屋は2002年の寿屋経営破綻後に客足が大きく減少、現在はフレスポ鳥栖となっている)

ジョイフルタウン鳥栖寿屋(現:フレスポ鳥栖)。

さらに、2009年9月に店舗真向かいに大型ディスカウントストアのトライアル上峰店が開業すると、客足は大きく陰りを見せた。
2010年3月にはワーナーマイカルシネマズ(現:イオンシネマ)がイオンモール筑紫野(2008年12月開業)と事実上の店舗統合により閉鎖されると、もはや活性化は放棄された状態となった。
2012年に大型改装が行われたものの、専門店は大きく減り、事実上の「大幅グレードダウン」となった。

イオンモール筑紫野。

2018年現在、飲食店は殆どが閉店、もしくは解体されているほか、近年は一部内装も傷んでおり、とくに3階はフロア全体で客が僅か数人という状況も少なくなかった。

競合多いエリア、巨大な店舗跡はどうなる?

現在、建物はイオン九州が所有している。
老朽化したといえどもまだ築22~23年ほどで、巨大な建物は解体するにも多額の費用がかかるため今後の活用策が注目されるが、店舗の周辺には真向かいにあるトライアルをはじめとして徒歩圏にはスーパードラッグストア、コンビニ、書店、家電量販店、大手衣料チェーンが立地。車で数分の距離を含めると競合するスーパー、ディスカウントストア、ドラッグストアは複数あり、店舗小型化(食品スーパー化)などで成功するかも懐疑的であるため、当面は巨大な空き店舗となる可能性もある。
近隣エリアは九州の交通結節点にあたり、物流基地としての再活用や、エリアへの出店意欲が高いパチンコ店の出店なども考えられるが、果たして…。

外部リンク:イオン上峰店閉店についてのお知らせ – イオン九州株式会社
関連記事:ゆめタウン久留米、2015年11月25日リニューアルオープン-大規模増床に
関連記事:イオンモール筑紫野、2015年12月8日に大規模増床オープン
関連記事:西友佐賀店、2018年3月31日閉店-JR佐賀駅前唯一のスーパー、市が取得方針

「ZOZOTOWN」運営のスタートトゥデイ、社名を「ZOZO」に

アパレル通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する「スタートトゥデイ」は、5月21日に社名を「ZOZO」へと変更することを発表した。

本社が入居するワールドビジネスガーデン(千葉市美浜区)。

創業20年で社名変更

スタートトゥデイは1998年にCD・レコード通販会社として創業。2000年にアパレル通信販売に参入し、2004年には「ZOZOTOWN」を開設した。
「ZOZO」というワードは、新しい価値を生み出す、想像(Imagination)と創造(Creation)の行き交いを表現しているという。
今後、6月26日の第20回定時株主総会にて、社名変更についての総会議案を付議することを決定。株主総会での同議案の承認をもって社名を「ZOZO」へと変更する。

認知度9割を超える「ZOZO」を社名に

社名変更の理由は、通販サイト名・ブランド名の知名度に比べて社名が認知されていなかったためと思われる。
ZOZOTOWNが2018年5月に「ZOZOTOWN」「スタートトゥデイ」に関する認知度調査を行った結果、「ZOZOTOWN」の認知度は93.1%であったのに対し、「スタートトゥデイ」の認知度は19.6%に留まったという。
(全国15~49歳の男女1,051名(人口構成に合わせた性年代構成比)、調査期間は5月18日(金)~5月19日(土))

外部リンク:株式会社スタートトゥデイ、「株式会社ZOZO」へ
関連記事:青島橘ホテル跡、ゾゾタウン子会社が交渉権獲得-リゾート+オフィスで「日本のシリコンバレー」目指す