カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

JR石勝線、12月22日に約4ヶ月ぶり運行再開-道東の大動脈、台風で被災

台風で8月30日から不通となっていたJR石勝線・根室本線芽室駅-トマム駅間が12月22日始発から運転を再開し、道央と道東を結ぶ列車が約4ヶ月ぶりに通常ダイヤに戻った。
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運行再開初日の「スーパーとかち」。

札幌と帯広・釧路を結ぶ大動脈、ようやく再開

JR石勝線・根室本線の芽室駅-トマム駅間は、台風10号による風水害により3つの鉄橋が流出したほか、路盤が崩壊するなどして、8月30日より運休していた。 石勝線は8月25日の大雨の影響で8月29日まで運休しており、運行を再開した矢先の出来事であった。
同区間は道央と道東を結ぶ大動脈であり、JR貨物による農産物の貨物輸送も多いため、JR北海道では、他線区で使う予定であった鉄橋を転用するなどして復旧を急ぎ、年末年始までの開通にこぎつけた。

沿線各地で祝福-再開キャンペーンも

運行再開となった22日には、札幌駅で午前7時に運行再開式典が挙行されたほか、沿線の各地で復旧を祝う記念イベントが開催された。
また、JR北海道でも「運転再開キャンペーン」としてお得な旅行商品などの販売を行う。
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運転再開キャンペーンが実施される。

一方で、2016年夏の水害による影響は大きく、根室本線などの一部区間では営業再開の目途が立っていないほか、道東方面特急は営業再開当日の22日も低気圧の影響で列車の運休・遅れが相次ぐこととなった。

外部リンク:帯広・釧路間特急列車運転再開キャンペーン – JR北海道
関連記事:留萌本線・留萌-増毛、12月4日の運行を以て廃線に
関連記事:JR北海道、3路線を廃止する方針
関連記事:JR常磐線・相馬―浜吉田間、2016年12月10日運行再開-5年9ヶ月ぶり、東日本大震災で不通

ダイエー、市川店・コルトンプラザ店を相次いで改装-城東・市川ドミナンドで生き残り図る

大手スーパーのダイエーは、JR市川駅前の総合スーパー「ダイエー市川店」を全面改装し、12月1日より「イオンフードスタイルストアby daiei」に業態転換した。
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フードスタイルストアとなったダイエー市川店。

食品中心の「フードスタイルストア」へ転換

ダイエー市川店は1975年7月開業。建物は地下2階地上14階建てで、売場面積は12,921㎡。地元企業の「市川ビル」が所有している。16層の商業ビルは、ホテルなど以外では日本でも殆ど例を見ない規模だ。
今回の改装では、ダイエー直営売場を従来の6フロア(1~6階)から4フロア(1~4階)に集約するとともに、5~6階にはイオン系の専門店などを導入。直営売場は食品売場を中心とする「イオンフードスタイルストアby daiei」に転換した。
1階食品売場では、レシピ提案や食事サポートなどを行うキッチンサポート「dai-docoro」、直営焼き立てパン売場「D’sベーカリー」を新たに導入。精肉コーナーではダイエー直営牧場で飼育された「さつま姫牛」「さつま王豚」の品揃えを従来比の約1.3倍に拡大した。
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dai-docoro。(公式サイトより)

3階では、既存のフードスタイルストアが特徴としていた「ボタニカルショップ」の小型新業態「Breath」を開設。さらに、2階にあった酒売場を移設するとともに、ダイエーおすすめのワインや挽きたてコーヒーを提供する「テイスティングバー」を首都圏初導入。バーに隣接してイートインスペースも新設されるなど、フードスタイルストアの新たなモデルとなる改装となった。
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テイスティングバー。(公式サイトより)

また、これまで衣料品や雑貨売場として営業していた5~6階は専門店フロアへと転換。イオンが運営する大型スポーツ用品店「スポーツオーソリティ」、イオン傘下のアパレルショップ「TAKA-Q」、靴専門店「ASBee」などが新たに出店した。

段階的な「脱GMS化」でダイエー直営売場は16層中4層に

ダイエーと建物所有者の市川ビルの間では2000年以降、「IDP(Ichikawa Develop Project)」と呼ばれる合同会議を開催し、関係性を深めてきた。ダイエーの経営悪化に伴う全国的な店舗閉鎖が行われていた2006年には、7階にダイエーとユニクロ(ファーストリテイリング)が共同出資するファストファッション専門店「GU」を導入(現在は撤退済)。その後もダイエーと市川ビルの積極的な連携によって、直営売場の縮小と専門店比率の拡大などの売場改革が度々行われてきた。
今回のリニューアルでは5〜6階の直営売場が専門店フロアとなり、直営売場は全16フロアのうち4フロアまで縮小。業績不振の総合スーパー業態からの脱却を目指すダイエーと、衣料品売場の専門店転換をおこなうイオングループの姿勢が、より一層明確に表れたものとなった。
なお、市川ビルはIDPのなかで、最新の防犯・防災設備の導入や、当ビルが築100年以上に亘って営業をおこなうための全面改修・耐震補強も実施しているという。

継続的な改装行ういちかわコルトンプラザ店

ダイエーでは市川店のリニューアルに先駆けて、同じ市川市のショッピングセンター「ニッケコルトンプラザ」の核テナントとして営業している「ダイエーいちかわコルトンプラザ店」も改装を継続的に行っている。

ダイエー旗艦店「ダイエーいちかわコルトンプラザ店」。

ダイエーグループの百貨店「いちかわプランタン」(1988年11月開業)を前身に持つ同店は、2014年11月に同じコルトンプラザ内に出店していた食品スーパー「ピーコックストア」(旧・大丸ピーコック、2009年開店)の売場を吸収する形で、「イオンフードスタイルストア」に業態転換している。
かつてのコルトンプラザでは、ダイエーが一般食品を、大丸ピーコックが高級食材や銘店を扱うという構図が見られたものの、両社がイオン傘下となったため、同じような商品が並ぶようになっていた。
業態転換後は、大丸ピーコック時代のデパ地下スタイルの売場を踏襲し、有機食品や自然由来の食材を集めた「ボタニカルショップ」を展開するなど、百貨店を意識したゾーニングを行った。imageピーコックストアの売場を吸収した2階食品売場。

7月28日にはこだわりの健康食品・サプリメントを取扱うアンチエイジング専門店「アエナ」が新規出店し、8月にはヤマト運輸の宅急便が店頭で受け取れる新サービス「PUDOステーション」(宅配便ロッカー)を設置。さらに11月19日にはダイエー内に入居する家電量販店「ノジマ」も改装を遂げるなど、新生ダイエー旗艦店としての立ち位置を明確にしつつある。

ダイエー、「最後の砦」の城東・市川エリアで積極投資

「イオンフードスタイルストアby daiei」は、11月26日にも本八幡駅近くにオープンしたショッピングセンター「イオンタウン市川大和田」の核テナントとして新規出店したばかりだ。

イオンタウンに初出店した「ダイエー市川大和田店」。

ダイエー市川大和田店の詳細については前記事を参照

ダイエーはかつて47都道府県の全てと中国、ハワイに店舗を構えていたものの、店舗閉鎖とイオングループ入りに伴う旗艦店のイオン譲渡などを経て、東京と大阪周辺の9都府県で営業するローカルスーパーとなってしまった。
ダイエーは相次ぐ「イオン化」で多くの旗艦店を失ったなか、3店舗が立地するなど拠点性の高い市川への積極投資をおこなうこととなった。
江東区に本社を置くダイエーは、市川市に隣接する東京都城東地区(江東区、江戸川区など)にも複数の店舗を有しており、マンション建設が相次ぎ子育て世代が多く、今後も人口増加が見込まれている城東地区~市川周辺において店舗改装などの積極投資を進めているほか、浦安市でも2014年10月にダイエー浦安駅前店を新規出店している。
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城東地区では新規出店も行われている(東向島駅前店)。

ダイエーは「関東最後の砦」とも言える城東ドミナントエリアで守りを固めつつ、かつての「日本一の兵」は生き残りを目指すことになる。

関連記事:イオンスタイル碑文谷、12月18日開店-ダイエー碑文谷店跡、当面は下層階のみ
関連記事:イオンタウン市川大和田、11月26日開業-イオンタウン初となる”ダイエー”出店
外部リンク:ダイエー市川店
外部リンク:ダイエーいちかわコルトンプラザ店
外部リンク:ダイエー市川大和田店
ニュースリリース: 『ダイエー市川店』リニューアルオープンについて(ダイエー公式サイト)

JR大阪環状線に新型車「323系」12月24日運行開始-45年ぶりの新造車

大阪の大動脈であるJR大阪環状線に新型電車「323系」が12月24日にデビューする。
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湖西線で試運転をおこなう323系。

大阪環状線、45年ぶりの新造車両

323系電車は20m級の3扉車で、1編成8両。大阪環状線・ゆめ咲線(桜島線)の専用車両で、大阪環状線で長年親しまれているオレンジ色(オレンジバーミリオン)の帯がアクセントとなっている。
大阪環状線では1971年の103系増備車以来新造車両は投入されておらず(他線乗り入れ車両や中古車両の投入はあったものの)、323系は実に45年ぶりの新造車両となる。
車内には大阪環状線用の車両で初となる車内案内表示装置(液晶モニター)が設置されているほか、訪日外国人向けのWi-Fiサービスも提供される。

12月24日デビュー-2018年度までに全21編成

323系は12月24日16時09分京橋駅発より営業を開始。24日にはこの1編成が、翌日の25日に3編成がデビューする予定で、2018年度までに全21編成が出揃う。それと同時期に、永年親しまれた103系の運用は消滅する予定となっている。
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103系。1963年に製造開始された。

外部リンク:「大阪環状線改造プロジェクト」進行中 初の大阪環状線専用新型車両323系がいよいよデビュー!~12月24日、営業運転を開始します~
関連記事:阪堺電車天王寺-阿倍野間、12月3日に新線移行-関西初の芝生軌道に 

パピオスあかし、2016年12月1日開業-明石駅前・ダイエー跡に大型複合施設

兵庫県明石市の明石駅前に、複合商業施設「パピオスあかし」が12月1日にオープンした。
1481006616892-1パピオス明石。

明石駅前・ダイエー跡地に完成した複合商業施設

パピオスあかしは、2005年8月に閉店した「ダイエー明石店」跡地とその周辺地区の再開発事業で誕生した。パピオスは公募により決定したもので、「パレス」「ピアッツァ」「オアシス」「押す」の略だという。
再開発が発表された当初は、百貨店やスーパーの進出案もあったものの、商業テナントや公共施設などが入居する地上6階建ての「複合施設棟」と、地上34階建ての高層マンション棟で構成されることとなった。
1481006622522複合施設と高層マンションの2棟で構成される

複合施設棟の1〜3階には、飲食店や物販、医療機関など約60のテナントが入居。店舗面積は3,055㎡。
1階は飲食テナントを中心に約30店舗で構成され、玉子焼(明石焼)専門店「松竹」や、創業45年の老舗寿司店「政旨鮨」など、再開発前の当ビル敷地内にあった店舗を中心に、明石ゆかりの飲食店が軒を連ねる。
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松竹。

2階はかつてダイエービルに出店していた「ジュンク堂書店」(2017年1月27日開業)を核に約10店舗が出店。また、フロア中央にはイベントスペース「あかし市民広場」が整備された。
3階は各種医療機関や調剤薬局、サービステナントなど15店舗が出店する。
4〜6階は「あかし市民図書館」、「あかし子育てセンター」(共に2017年1月27日開業)、「さかなクンコーナー」(仮称、2017年3月開業)など、明石市の公共施設が入居する。

バスターミナルなど駅前広場も全面オープン

明石駅南口ではパピオスあかしの開業に合わせ、駅前広場も全国オープンした。新たに整備されたバスターミナルでは、従来北口から発着していた路線バスの多くを集約。周辺には屋根やベンチ、花壇なども整備された。
また、パピオス明石の周辺には屋根付きの歩行者デッキも整備されており、周辺の回遊性が大きく向上した。
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歩行者デッキは中心商店街「魚の棚」にも接続。

1481006619498全面オープンした駅前広場。

一方で、明石市は、広場内の花壇が完成直後にスケートボードによって汚損されたとして、12月16日に被告訴人不詳で告訴状を提出したという。

パピオスあかし

兵庫県明石市大明石町1丁目6−1
営業時間:施設により異なる

関連記事:イオンスタイルUmie、2017年夏開店-ハーバーランドのイズミヤ跡に
関連記事:ダイエー神戸三宮店、2017年春「三宮オーパ2」に転換-ダイエーは3フロアで存続
外部リンク:パピオスあかし

クリスピークリームドーナツ新宿サザンテラス店、1月閉店-閉店続くクリスピークリーム、日本1号店も

店舗数国内2位のドーナツチェーン店「クリスピークリームドーナツ」は、日本進出1号店の新宿サザンテラス店を、店舗の賃貸契約満了に伴い2017年1月3日で閉店すると発表した。修学旅行で撮ったやつクリスピークリームドーナツ新宿サザンテラス店。

社会現象にもなった「クリクリブーム」の原点

クリスピークリームドーナツ新宿サザンテラス店は2006年12月に開業。当時はドーナツ界の新たな「黒船襲来」として絶大な注目を集め、ドーナツを購入するためにはテーマパークのアトラクション並みの長い行列と待ち時間を要した。
サザンテラス店で成功を収めたクリスピークリームドーナツは、2007年10月に有楽町に日本2号店をオープン。その後は立川や船橋、横浜といった東京近郊にも進出し、新規出店の度に数時間待ちの行列が出来る“社会現象”とも言えるブームを巻き起こした。最終的には広島県や福岡県といった地方都市にも出店し 、ミスタードーナツ1強の業界に風穴を開ける勢いで店舗網の拡大を続けた。

地方からの一斉撤退、一転して縮小路線へ

その甘さで人々を魅了して来たクリスピークリームドーナツだったが、現実は甘くはなかった。拡大路線とは裏腹に、大都市でのブームは下火となり、ドーナツ欲しさに長蛇の列をなす人々の姿は既になくなっていた。そして2016年1月、岡山市と福岡市の店舗が全面撤退すると、2月には広島県と京都府からも全面撤退。その後も撤退は続き、西日本では兵庫県から大分県の間に店舗が全くなくなるなど、これまでとは一転し、縮小路線へと舵を切り始めた。krispykreme_tenjinchikagai2月に撤退した福岡天神地下街店。

コト消費型や催事拡大で10周年迎えるも
あまりに呆気ない1号店の幕切れ

その後、クリスピークリームドーナツは首都圏への経営資源の集中を進め、9月にはイオンタウンユーカリが丘(千葉県佐倉市)にキッズスペース付きの新店舗を出店。ドーナツにチョコペンで絵を描ける「キッズデコセット」を同店限定で販売するなど、従来にはなかった「コト消費型」の店舗づくりを始めた。P1040334キッズスペース付き店舗が出店したイオンタウンユーカリが丘。

また、地方への催事にも積極的に投資し、9月には十字屋山形店(山形市)に「山形県初上陸」として6日間限定で出店。「名前は知っていたけど買えなかった」という地方住民の需要に応えるため、百貨店やショッピングモール内に期間限定で出店することにより、手堅く支持を獲得している。Saiji-JUJIYA地方への催事にも積極出店。(写真は十字屋山形店)

そのような中で、節目の日本進出10周年を迎え、12月22日には市川駅ビル「シャポー市川」内に新規出店するなどようやく体制を持ち直してきたと思われた矢先の1号店の閉店。店舗の契約満了に伴うものとは言え、かつて一時代を築いたクリスピークリームの「原点」の幕切れは、あまりに呆気ないものとなった。

外部リンク:Krispy Kreme Doughnuts | 新宿サザンテラス店
関連記事:クリスピークリームドーナツの閉店続く-福岡に続き京都、広島からも全面撤退
関連記事:クリスピークリームドーナツ、福岡市から全店撤退
関連記事:ミスド、定番商品を値下げし「毎日おいしいプライス」に-新業態「ミスタードーナツ・トゥーゴー」も展開へ
関連記事:閉店相次ぐ「クリスピー・クリーム・ドーナツ」に未来はあるか?(ハーバービジネスオンライン様提供記事)

仙台フォーラス、2016年12月16日リニューアルオープン-地下1階を「生活提案型」に

仙台市青葉区のファッションビル「仙台フォーラス」が12月16日にリニューアルオープンした。image
仙台フォーラス。

仙台市の中心商店街を代表するファッションビル

仙台フォーラスは1975年開店した「ジャスコ仙台店」を前身とするファッションビル。2016年からは株式会社OPAの運営となっている。
建物は地下3階、地上8階建てで、店舗面積は12,965㎡。仙台フォーラスの売場が展開する地下1階〜地上8階をイオンリテール株式会社が所有し、ライブハウス「SENDAI CLUB JUNKBOX」や中華料理店「北京餃子」などが入居する地下2階〜3階を地元企業の仙台観光が所有している。

地下1階を生活提案型「ラスチカ」に転換

今回のリニューアルの目玉は、地下1階の全面改装。
地下1階は書店や家具店など10店舗が展開する「ラスチカ」へと生まれ変わった。
imageラスチカ内に設置された広告看板。

核店舗の書店「TODAY’s LIFE(トゥデイズ・ライフ)」は、イオングループの未来屋書店が手がける“書籍と文具雑貨”の新業態店。一般的な書店のような書籍ジャンルごとの棚を設けず、毎月のテーマに合わせて書籍・雑貨を流動的に配置することで、最先端のライフスタイルを提案する。
また、隣接するインテリアショップ「CLASH GATE(クラッシュゲート)」では、“壊すことで生まれるなにか”をテーマに、ジャンルの垣根を越えた小物・雑貨を展開する。
imageTODAY’s LIFE(写真手前)とCLASH GATE(写真奥)。

この他にも、大人向けお菓子ブランド「Cubetas(キュビタス)」や、ソファ専門店「FedericoⅡ(フェデリコセカンド)」などが出店し、従来のフォーラスにはなかった生活提案型のフロアを作り上げている。
フォーラスでは地下1階「ラスチカ」の誕生に先駆け、他のフロアにおいてもリニューアルが行われ、東北初出店となるパンケーキ店「幸せのパンケーキ」(2階)など6店舗が新規出店を行った。

フォーラス消滅?気になる「オーパ化」のタイミングは

イオン系のファッションビル「フォーラス」は、2016年12月現在、秋田、仙台、金沢、大分に店舗を構えている。
しかし、フォーラスは2016年3月のダイエー系ファッションビル「OPA」との経営統合後、秋田フォーラスを2017年2月をもって一時閉店させ、大規模リニューアルの後10月から「秋田オーパ(仮称)」とする予定で、さらに大分フォーラスも2017年2月に閉店後、建物を建て替えた上で2019年に「大分オーパ(仮称)」とする予定だ。
akitaforus12017年2月に閉店し、10月からオーパとなる秋田フォーラス。

OPAは、引き続き「フォーラス」を名乗る仙台、金沢の両店も将来的に「オーパ」に転換する方針であるとしており、「フォーラス」の屋号は消滅する可能性が高い。
しかし、今回リニューアルされた仙台フォーラス地下1階フロアが「フォーラスの地下」を意味する「ラスチカ」と命名されたことから、仙台の「オーパ化」は当面の間、行われない可能性もある。
また、今のところ大きな動きがない金沢フォーラスは、かつてのジャスコ店舗を業態転換した築40年を超える他3店と異なり、築年数が10年と浅いため、秋田や大分のような大規模リニューアルや建て替えといった形でのオーパ転換にはならない可能性が高い。
 「フォーラス」各店の今後の行方に注目が集まる。

外部リンク:仙台フォーラス
関連記事:泉中央セルバテラス、11月11日開業-「食」中心の30店舗が集結
関連記事:秋田フォーラス、2017年2月閉店-全面リニューアルで「秋田オーパ」に
関連記事:大分フォーラス、2017年2月閉店-建替えで全面リニューアル「大分オーパ」に

スペースワールド、2017年12月31日閉園

北九州市八幡東区のテーマパーク「スペースワールド」が、2017年12月31日をもって閉園することを発表した。 

スペースワールド。

九州を代表するテーマパーク、27年の歴史に幕

スペースワールドは1990年4月に新日鐵八幡製鉄所の一部敷地を利用して開園。開業当初は新日鐵、地元財界、自治体などが共同出資していたが、業績不振により2005年以降、北海道を中心にリゾート開発・再生を手掛ける「加森観光」(札幌市)傘下での運営となっていた。
宇宙」をテーマとした九州を代表する大型テーマパークで、シンボルとなっているスペースシャトル「ディスカバリー」の実物大模型を中心に絶叫マシン、巨大観覧車、宇宙博物館などの施設が営業している。
九州・山口の修学旅行の定番スポットとして知られており、北九州市が1998年から2013年までスペースワールドを成人式の会場としていたことでも全国的に話題となっていた。

ディスカバリーの実物大模型

年間フリーパスも年内で販売終了

今回の閉園決定に伴い「年間フリーパス」の販売も年内で終了する。

八幡・東田のまちづくり、どうなる?

1999年のJR九州・スペースワールド駅開業、2001年の北九州博覧祭開催以降、スペースワールドの周辺では大型商業施設「イオンモール八幡東」や博物館「北九州市立いのちのたび博物館」新設、マンション建設などの宅地開発も進んでおり、スペースワールドの跡地利用は東田地区のまちづくりの今後に大きな影響を与えるとみられる。

外部リンク:福岡県北九州市のテーマパーク『スペースワールド』 |
関連記事:堺北花田阪急、2017年7月閉店
(新日鐵和歌山製鉄所堺地区社宅跡地再開発)

イオンスタイル碑文谷、2016年12月18日開店-ダイエー碑文谷店跡、当面は下層階のみ

東京都目黒区碑文谷のダイエー碑文谷見え跡に「イオンスタイル碑文谷」が12月16日にプレオープンし、18日にグランドオープンを迎える。
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イオンスタイル碑文谷。

イオンスタイル、ダイエー碑文谷店跡に出店

イオンスタイル碑文谷は、旧「ダイエー碑文谷店」の建物を改装したもの。
ダイエー碑文谷店は東京における旗艦店として1975年4月に開店。7階建てで売場面積は14,514㎡。現在は「ユナイテッド・アーバン投資法人」が保有しているが、当初は横井英樹氏(のちにオーナーである「ホテルニュージャパン」火災により逮捕)の所有で、ボウリング場「トーヨーボウル」とすべく建てられた建物であった。
目黒という立地もあり「日本で一番芸能人に会えるスーパーマーケット」とも噂され、日本を代表する大型総合スーパーとしてたびたびマスコミに登場。1998年には隣接して別館も開店した。
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ダイエー碑文谷店。

41年間に亘ってダイエーの旗艦店として親しまれてきた碑文谷店であったが、ダイエーのイオングループ入りに伴い2016年5月5日に閉店。イオンの店舗とすべく改装・耐震補強工事が進められてきた。
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ダイエー碑文谷店は5月5日に閉店した。

店内の雰囲気一新!

イオンスタイル碑文谷のキャッチフレーズは「創・装・奏」。12月16日にプレオープンしたのは1階から4階部分で、16日は朝から多くの人が詰めかけた。
館内は以前とは大きく変わり、什器に木を多く使うなど落ち着いた雰囲気。食品売場には近年のイオンの店舗でもお馴染みとなっているイオンリカーのインストアBar、輸入食品売場が登場。そのほか、イオンの食品売場、化粧品売場、衣料品・生活雑貨売場などが営業を開始した。
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目玉のひとつ、インストアBAR。
1階にはイートインも。

売場づくりにおいては、特に食品に力が入れられた。
館内では、1階は生鮮食品など、2階は調味料、銘店、酒、インストアBARなど、3階は化粧品、レディスアパレルなど、4階は調剤薬局、ホームファニシング、リビング、ダイニング、ヘルスケア、家電などを販売。
特に、食品やコスメでは対面販売が主体となっている売場も多く、百貨店にも引けを取らないような雰囲気となっている。
エスカレータやエレベータも更新されたほか、休憩用の椅子も各階に設置され、あらゆる世代が買い物しやすい店舗となった。
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かつての売場から大きく生まれ変わった。

また、ダイエー時代に好評であったオーガニックコスメの売場や、ダイエー直営牧場で飼育される高級牛「さつま姫牛」、銘菓・銘店など「碑文谷ならでは」の売場は拡大・充実が行われた。
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オーガニックコスメなどの販売も。

2017年春の全面開店めざす

5階から7階については、2017年春の開店を目指して改装が進められており、全面開店の際にはレストラン、大型書店、医療機関などの新規テナントも導入される予定だ。
別館についてはダイエー時代と同様にABCマート、自転車売場などが営業を行っている。
img_20161216_132424現在のフロア概要。5階以上は改装中。

ダイエー閉店から約半年。かつてのダイエー旗艦店は、新業態「イオンスタイル」の研究を続けてきたイオンの手によって大きく生まれ変わった。今後、再びダイエー時代のように、長年に亘って親しまれる「日本を代表する総合スーパー」となることができるか、イオンの実力が試される。
イオンリテールの賃貸契約期間は2036年までの20年間となっている。
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店頭ではWAONによるお出迎えも行われた。

外部リンク:「イオンスタイル碑文谷」店舗名称及び、ソフトオープン日について
関連記事:ダイエー碑文谷店、2016年5月5日閉店-41年の歴史に幕
関連記事:ダイエー「旗艦店級」28店舗、2016年3月1日からイオンに転換

ベスト電器福岡本店、2016年12月17日リニューアル-大手アニメショップなど出店、ツクモも増床

福岡県福岡市中央区天神のベスト電器旗艦店「ベスト電器福岡本店」がリニューアルを行い、2016年12月17日にグランドオープンを迎える。
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ベスト電器福岡本店。

大手アニメショップ「らしんばん」「メロンブックス」など出店

ベスト電器福岡本店は地下2階・地上11階建てで、売場面積7,953㎡。ベスト電器の旗艦店となっている。
今回の改装の目玉は漫画、アニメ、同人グッズなどを取扱う「メロンブックス」、「らしんばん」、「カードラボ」3店舗の出店だ。
メロンブックス福岡天神店」は9階に出店。メロンブックスは国内最大手の同人誌店で、新店舗はこれまでの福岡店(2001年開店)から売場面積を2倍、商品数を3倍に増やすことで九州最大規模の売場を目指す。
らしんばん福岡店」は8階に出店。らしんばんは漫画・アニメグッズの中古販売大手で、九州では北九州市、熊本市に大型店を出店しているほか、2015年12月にはイオンモール筑紫野(筑紫野市)に、2016年11月にモラージュ佐賀(佐賀市)に小型店を出店していたが、福岡市には初出店となった。
また、同階には2月3日にトレーディングカード(TCG)専門店「カードラボ」も出店する。このカードラボ出店予定地では、12月29日から1月7日までメロンブックスが催事営業をおこなう予定。

メロンブックス天神。

なお、メロンブックスが出店する9階は2009年まで鉄道模型やエアーガンなどを取扱う「ホビーショップ フカヤ」が出店。同店閉店後は、2016年夏までベスト電器の太陽光パネル・リフォーム・法人窓口フロアが営業していたが、電力買取価格削減による太陽光発電ブームの低迷もあり、売場を3階に縮小移転。また、らしんばんが出店する8階にはパソコン専門店「ツクモ福岡店」が営業していたが、7階への移転・増床に伴いフロアを閉鎖していた(後述)。
今回の新規テナントの導入に伴い、ベスト電器では直営フロアの一部改装も実施している。

パソコン専門店「ツクモ福岡店」も増床

8階から9階の新規テナント導入に先駆けて、ベスト電器8階にあったパソコン専門店「九十九電機」の九州1号店である「ツクモ福岡店」(2014年12月開店)も11月12日に移転・増床リニューアルしている。
今回の改装では店舗を7階に移転。ツクモが得意とするPCパーツ・中古商品の取扱い強化、仮想現実を体感できる「VRデバイス」の体験コーナーなど話題性の高い商品の取り扱いを増やした。

リニューアル記念イベントを実施

ベスト電器福岡本店では、12月17日から25日まで、ベスト電器と館内に出店する各テナント(画像参照)共同で「スタンプDEプレゼント」と題したスタンプラリーを開催。1,000円以上購入者を対象に特製クリアファイルの配布が行われる。
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記念イベントを実施する(ベスト電器・フェイスブックより)。

ベスト電器福岡本店・フロアガイド(リニューアル後)
  • 屋上:ヘリポート
  • 11階:天神ベストホール(アイドルグループ・LinQの本拠地)
  • 10階:イベントスペース(通常は閉鎖)
  • 9階:メロンブックス
  • 8階:らしんばんカードラボ・屋外テラス
  • 7階:ツクモ電機(自作パソコン・PCパーツなど)
  • 6階:ベスト電器(パソコン・周辺機器など)
  • 5階:ベスト電器(オーディオ・CDソフトなど)
  • 4階:ベスト電器(テレビ・デジカメなど)
  • 3階:ベスト電器(照明・太陽光発電など)
  • 2階:ベスト電器(調理家電など)
  • 1階:ベスト電器(携帯電話など)・みすゞ庵(蕎麦店)
  • 地階:マツモトキヨシベスト電器(美容家電)・地下街連絡通路
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ヤオコー、エイヴイを買収-250店体制目指すヤオコー、神奈川の店舗網強化

埼玉県を中心にスーパーマーケットを展開する地場有力食品スーパー「ヤオコー」(本社:埼玉県川越市)は、2017年4月に中堅食品スーパー「エイヴイ」(本社:神奈川県横須賀市)を完全子会社化する。
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ヤオコー本社(中央左)のある川越駅前。

食生活提案型で支持集めるヤオコー、M&Aを本格的に開始

ヤオコーは1890年創業の「八百幸商店」を前身に持つ。店舗数は151店舗(2016年現在)。
食生活提案型スーパーマーケット」をコンセプトに掲げ、本拠地である埼玉県内では全店舗の半数を超える85店舗を展開するなど、圧倒的な支持を獲得している。
大手スーパー「ライフ」との業務提携・PB商品の共同開発を行っているものの、株式の多くを創業家の関係会社が保有するなど自社完結型の店舗網拡大戦略を続けてきたヤオコーであるが、「250店舗体制」「売上高5,000億円達成」を掲げ、従来手薄だった埼玉県外の店舗網拡大も目指していた。

ヤオコー手薄の神奈川県、エイヴイのグループ化で攻勢

ヤオコーは2010年に神奈川県1号店となる「ヤオコー相模原下九沢店」を出店以降、ダイエー平塚店跡地への大型店舗開設など神奈川県への新規出店を推し進めている。
現在、ヤオコーの神奈川県内の店舗数は6店舗であるが、エイヴイはヤオコーが店舗網を展開していなかった横須賀、茅ヶ崎、綾瀬、町田を中心に出店しているため、ヤオコーの既存店舗網を補完することができる。
YAOKO HIratsuka
 ダイエー平塚店跡地に開店した「ヤオコー平塚宮松町店」。

エイヴイはローコストオペレーションによる低価格戦略を掲げスーパーセンター(SuC)業態店舗も手掛けており、ヤオコーの経営手法とは一線を画すため、エイヴイの屋号・店舗モデルは買収後も当面存続すると考えられる。
 ヤオコーは目標として掲げる250店舗体制の構築に向けて、更なる競合他社買収による経営規模の拡大をおこなう可能性も考えられる。

外部リンク:株式会社エイヴイおよびエイヴイ開発株式会社の株式の取得(完全子会社化)に関するお知らせ
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