イオンモールは、松本市中央に建設される「イオンモール東松本」の起工式を8月3日に行った。2017年秋の開業を目指して工事が進められる。
イオンモール東松本(イオンモール公式サイトより)。
カタクラモール跡地、テナント数は甲信越地方最大級
「イオンモール東松本」は、1981年3月から2015年3月までイオン松本店を核として営業していたショッピングセンター「松本カタクラモール」の跡地に出店。
2015年3月まで営業していた松本カタクラモール。
(googleマップより)
長野県内のイオンモールは、1999年開業の「イオンモール佐久平」に次ぎ2店舗目となる。
イオンモール松本東の延床面積は約97,000㎡、駐車場台数は約2,000台、入居予定の専門店数は約170店舗であり、完成すれば甲信越地方最大級のテナント数のショッピングセンターとなる。
また、売場面積は約49,000㎡が予定されており、これは松本駅前の「MIDORI松本」(駅ビル)、「井上百貨店本店」、「コングロM」(旧・井上新館)、「アリオ松本」、「松本パルコ」の5つ全てを合わせた面積(合計売場面積49,564㎡)にも匹敵するため、中心市街地への影響も避けられないものとなりそうだ。
3つの「庭」がコンセプト、イオンシネマも出店
イオンモール東松本は「信州松本 時道楽—満たされた時を楽しむ、松本の新しいまち—」をコンセプトに、まちの魅力を全国に発信する松本の新拠点として位置づけられる。
また、同モールは「庭」をコンセプトにした3つのエリアに分かれ、地元住民に加えて観光客もターゲットとし、それぞれ特徴的な空間づくりが行われる。
3つの「庭」で構成されるイオンモール東松本。
(イオンモール公式サイトより)
- 晴庭(仮称、A棟)
核店舗「イオンスタイル東松本」が出店。
日々の暮らしを晴れやかにするメインモールとして、ハレの日を彩るファッション・ライフスタイル雑貨、フードを提案。 - 風庭(仮称、B棟)
エリア初出店の飲食店を中心に構成し、美ヶ原高原を望む松本ナンバーワンのフードモールを展開。 - 空庭(仮称、D棟)
「信州LOCAL(ローカル)モール」と題し、松本の歴史や文化をワンストップで味わえる空間を創り出す。
また、シネマコンプレックス「イオンシネマ」も出店。 - C棟(仮称)
C棟はイオンモール敷地外に建設され、ファミリーレストラン「サイゼリヤ」が出店する予定。
近代建築「カラフス事務所棟」解体-一部をモール内で活用
イオンモールの建設予定地内にあり、貴重な近代建築として保存問題が持ち上がっていた片倉工業の関連研究所「カフラス」社屋は、耐震性がないとして2016年6月に解体されている。イオンモールでは、カフラス社屋外壁の一部を新モールの吹き抜け内で再活用する方針。
また、同じく保存が求められていたカフラスの生物
解体前のカフラス。右がカタクラモール。
(googleマップより)