カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ル・シーニュ、2017年7月14日開業-府中駅南口再開発”43年越し”完了へ

東京都府中市の京王線府中駅南口で建設が進んでいた複合商業施設「ル・シーニュ」(Le SIGNE)が7月14日にグランドオープンする。

建設進む「ル・シーニュ」。

府中駅南口の再開発、計画から43年越しの完成

ル・シーニュは「府中駅南口第一地区第一種市街地再開発事業」として開発が進められていた複合商業施設。
建物は地下2階、地上15階建て、延床面積は約57,100㎡で、商業ゾーンの店舗面積は約13,000㎡。
1974年に計画発案された府中駅南口の再開発計画では、これまでに百貨店「伊勢丹府中店」を核とする商業施設「フォーリス」(売場面積:40,403㎡、1996年開業)や、商業住居複合施設「くるる」(売場面積:5,830㎡、2005年開業)といった施設が建設されてきたが、今回の「ル・シーニュ」の完成により、府中駅南口再開発は「43年越し」の完了を迎えることになった。
 完成直前のル・シーニュ(撮影:こばやん氏)。

商業、公共、住居の3ゾーンで構成

ル・シーニュは大きく分けて、商業ゾーン、公共施設ゾーン、住居ゾーンに分かれており、商業ゾーンは「SHOP PODS」(地下1階〜地上4階)、公共施設ゾーンは観客席定員284人の「バルトホール」、会議室などが入る府中市市民活動センター「プラッツ」(5~6階)と4つの音楽練習室を備える「府中市立府中の森芸術劇場分館」(地下2階)、「住居ゾーン」は野村不動産の分譲住宅など138戸の「プラウド府中ステーションアリーナ」(7〜15階)となる。

フロアマップ(ニュースリリースより)。

商業ゾーンに100店舗、一大商業集積築く府中駅前

施設の核となる商業ゾーン「SHOP PODS」には、地階にスーパーマーケット「京王ストア」が出店するほか、高級スーパー「成城石井」、大手雑貨店「無印良品」、無印良品が運営するカフェ「Café&MealMUJI」、和食器・和雑貨「吉祥寺菊屋」、インナーウェア「チュチュアンナ」、スポーツ関連品「ファイテンショップ」、眼鏡店「Tokyo Glass Company」(TGC)、まつ毛サロン「Eyelash Salon Blanc」、金券ショップ「チケットエンジェル」、イタリアンカフェ「テラコッタ」、牛丼・松屋のカレー店「マイカリー食堂」、「あおぞら耳鼻咽喉科」、「あすなろ小児科」など約100店舗が集結。伊勢丹・フォーリス、くるると合わせると、約200店舗を擁する一大商業集積が誕生することになる。
(テナント正式発表前のため出店店舗や店舗の屋号・業態などは変更される場合があります。)

伊勢丹・フォーリス、くるるとともに一大商業集積を築くル・シーニュ(手前右)。

ル・シーニュ

住所:東京都府中市宮町一丁目100番地

ニュースリリース:商・公・医・住 一体型の複合施設「ル・シーニュ」誕生!!「まちびらき」は2017年7月14日(金)に決定!(PR TIMES)
外部リンク:ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。府中市市民活動センター「プラッツ」及び府中市立府中の森芸術劇場分館の施設案内パンフレット (PDF)(府中市)
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日本郵政、野村不動産の買収を検討

日本郵政が、収益力強化のため不動産大手の「野村不動産ホールディングス」(新宿区)との業務資本提携、もしくはTOBによる買収をおこなう検討に入ったことが分かった。

不動産の収益化めざす日本郵便

野村不動産は1957年に野村証券の不動産部門から独立するかたちで設立。現在も野村証券が株式の3分の1を保有している。
本社は西新宿の新宿野村ビルに置かれており、近年は分譲マンション「プラウド」シリーズに力を入れていることでも知られる。

野村不動産が運営する商業施設「ボーノ相模大野」。

日本郵政は、郵便局などを中心に全国の一等地に多くの土地を保有しており、野村不動産を買収することで不動産の有効活用をはかり、収益化させたい考えだ。

日本郵便が運営する商業施設・KITTE。

外部リンク:野村不動産
関連記事:浜松町・東芝本社周辺、大型再開発へ-野村不動産、3500億円投じる

西友佐賀店、2018年3月31日閉店-JR佐賀駅前唯一のスーパー、市が取得方針

JR佐賀駅周辺で唯一のスーパー「西友佐賀店」が2018年春に閉店する。
追記:閉店日は3月31日となった。

西友佐賀店。

JR佐賀駅近く唯一のスーパー

西友佐賀店は1979年開店。4階建てで売場面積は8,341㎡。
建物は西友が、駐車場はJA(佐賀市中央農業協同組合)が所有している。 かつては飲食店や無印良品などが出店していたが閉店し、現在は1~2階しか使用されていない。
閉店は建物の老朽化と、それにともなう耐震性不足だという。
佐賀市中心部ではかつて複数のスーパーマーケットがあったが、郊外店との競争激化によりその殆どが閉店しており、西友の閉店によりJR佐賀駅周辺からスーパーマーケットが消滅することになる。

地域一番店のゆめタウン佐賀。

跡地は佐賀市が取得する方針

西友佐賀店はJR佐賀駅に隣接する一等地にあり、まちづくりにも大きな影響を与えるため、跡地は佐賀市が取得を検討しているという。
佐賀市はこの他にも、2013年11月に閉店した「マルキョウ佐賀店」を取得し、「佐賀バルーンミュージアム」を開設している。

外部リンク:西友佐賀店
関連記事:ゆめタウン佐賀、2016年秋に増床リニューアル-イズミ最大の店舗に

静岡109、2017年7月23日閉店-「静岡東急スクエア」に業態転換、2017年11月開店

静岡県静岡市葵区の静岡鉄道新静岡駅前にある東急モールズデベロップメント(TMD)が運営するファッションビル「SHIZUOKA109」(静岡イチマルキュー)が7月23日をもって閉店し、全面改装をおこなったのち「静岡東急スクエア」に業態転換して2017年秋にリニューアルオープンする。
追記:開店日は11月9日となった。

SHIZUOKA109。

新静岡駅前の109、節目の10年で一旦閉店

静岡109は新静岡駅前の再開発ビル「静岡伝馬町プラザビル」(1984年開業)の核店舗として2007年に開業。
建物は地下1階、地上11階建てで、109の売場面積は6,918㎡(地下1階〜地上5階)。施設所有者は地権者などで作る「株式会社静岡伝馬町プラザビル」。
109の出店以前、同ビルにはユニー系列の専門店ビル「ライブアピタ静岡」(「生活倉庫静岡店」に改称後2000年に閉店)や、静岡伝馬町プラザビルが直接運営するファッションビル「FIVE-J」(2007年閉店)が営業しており、FIVE-Jのテナントとして2006年より地下1階に出店していたレディスファッション「SHIBUYA109DREAMS」の業績が好調だったことが、のちの「静岡109」出店に繋がっていったと考えられる。

全面改装で秋から「東急スクエア」に-客層拡大ねらう

109は7月23日の閉店後、全面改装が施されたのち、同じくTMD運営のファッションビル「静岡東急スクエア」として2017年秋に再オープンする予定となっている。
TMDは、施設の全面改装の理由として、109開業から10年を迎えて老朽化した設備の更新の必要となったことに加えて、消費者のライフスタイルの多様化などを挙げており、改装後は客層を広げて「気軽で入りやすい身近な生活提案型ビル(Third Place)」を目指すという。
109の店舗の東急スクエアへの転換するのは石川県金沢市の「香林坊109」が2016年4月に「香林坊東急スクエア」となって以来2例目となる。

香林坊109は2016年4月に東急スクエアに転換した。

ニュースリリース:静岡・伝馬町エリアにおいて「人」と「街」をつなぐ施設を目指して 2017年秋「静岡東急スクエア」オープンへ ~SHIZUOKA109の全面改装を実施~(東急モールズデベロップメント公式サイト)
外部リンク:SHIZUOKA 109
関連記事:「静岡マルイ」「静岡モディ」11月19日開業-丸井静岡店を全面リニューアル
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関連記事:香林坊東急スクエア、4月28日開業-グランドオープンは2016年秋

丸井川崎店、2018年1月14日閉店-ルフロンの核店舗、売上8割減で

川崎駅前のショッピングセンター「川崎ルフロン」に出店する「丸井川崎店」が2018年1月に閉店する。
追記:閉店日は1月14日となった。閉店セールは12月15日から実施される。

丸井川崎店。

川崎駅東口、ルフロンの核店舗

丸井川崎店は旧三菱電線工業川崎工場跡地のショッピングセンター「川崎ルフロン」(売場面積42,500㎡)の核店舗の一つとして「西武百貨店川崎店(川崎西武)」とともに1988年3月開業。建物は三菱UFJ信託銀行が所有している。
丸井はルフロンの1階〜7階に出店しており、売場面積は12,000㎡。
2003年に西武百貨店が閉店したため、2004年からは「ヨドバシカメラ マルチメディア川崎ルフロン」とともに施設の中核を担ってきた。

さいか屋も閉店の東口、ラゾーナ開業の影響大きく

丸井の閉店を報じたファッション誌「WWD」によると、ピーク時となる1991年度には169億円の年商があったが、バブル崩壊後の消費低迷や競争激化を受けて面積を3割縮小。2016年度の売上高は36億円で、ピーク時の2割程にまで減少しており、家賃負担も大きいことから閉店するに至ったと考えられる。

また、2006年には川崎駅西口に大型ショッピングセンター「ラゾーナ川崎」が開業して人の流れが東口から西口に移った影響も大きく、2015年5月には同じく東口にあった百貨店「さいか屋川崎店」が閉店している。

さいか屋川崎店。

外部リンク:丸井川崎店
関連記事:さいか屋川崎店跡、当面は低層の商業施設に
関連記事:「静岡マルイ」「静岡モディ」11月19日開業-丸井静岡店を全面リニューアル
関連記事:丸井・柏モディ、10月27日開業-丸井柏店マルイ館を全面リニューアル

石巻エスタ、2017年5月31日閉店-旧さくら野百貨店、石巻市役所1階の商業施設

JR石巻駅前の石巻市役所1階に出店する商業施設「エスタ」のスーパーマーケット部分が2017年5月31日に閉店する。石巻市役所1階に出店するエスタ。

旧さくら野、石巻市役所1階に出店する食品スーパー

エスタは百貨店「さくら野百貨店石巻店」跡の1階部分に2008年6月開店。
建物はもともと旧「ダックシティ丸光石巻店」を移転したマイカル系百貨店「石巻ビブレ」として1996年に開店したもので、マイカルからの独立後の2002年に「さくら野百貨店石巻店」となっていたが、2008年4月に閉店。同年6月のエスタ開店から2年後の2010年3月からは建物全体が石巻市役所の新庁舎として本格利用開始され、役所内にスーパーが出店する全国的にも珍しい施設として一躍有名になった。

旧・さくら野百貨店の建物を利用した石巻市役所

震災で売上減、契約切れ待たずに撤退へ-テナントは継続

エスタの延床面積は4,679㎡、売場面積は2,648㎡で、運営は地元企業の株式会社ステップ。
エスタの閉店を報じた地元紙・石巻日日(ひび)新聞によると、当初は売上好調であったものの、2011年3月の東日本大震災以降は売上が伸びず赤字状態が続いていたことが閉店の要因だといい、2018年5月まで結ばれていた10年間の賃貸借契約を1年残しての閉店となる。
なお、ステップが運営していたスーパーマーケット部分は閉店するものの、エスタと契約し市役所1階の商業スペースで営業している13のテナントについては市との契約に切り替えることで2018年5月まで営業を継続させるとともに、市がエスタとの契約切れを見込み2017度末に予定していた核店舗の公募も早めるという。

エスタで営業するテナントは市との契約に切り替える。

スーパー無くなる石巻駅前、再開発にかかる期待

エスタは石巻市中心部唯一の食品スーパーであったため、エスタ撤退後の中心部における食料品取扱店はコンビニや個人商店などが中心となる。
宮城県第2位の人口を持つ石巻市の中心部ではかつて駅近くの「穀町大通り商店街」や「立町大通り商店街」などの商店街が活況を呈していたが、次第に「イオンモール石巻」や「イトーヨーカドー石巻あけぼの店」など大型店が集積する郊外に客足を奪われ、中心商店街が東日本大震災で被災したことや人口減少も中心部の衰退に拍車をかけることとなった。

市内最大の大型店「イオンモール石巻」。

その一方で、震災後は「まちなか居住」をテーマに「きょう街」(立町二丁目5番地区)や「石巻テラス」(中央三丁目1番地区)など住居と店舗を複合した再開発ビルが相次いで完成。今後も中心部数ヶ所において再開発ビルの建設が予定されており、中心市街地の賑わい復活へ期待がかかっている。

1階に商業施設「石巻アサッテ」が出店する「きょう街」。

エスタには、震災後は津波で被災しエスタ内に移転出店した店舗も複数あり、新たな核テナントの出店が急がれる。

外部リンク:石巻市役所
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イトーヨーカドー、看板を「鳩」に戻す工事はじまる-12年ぶり再登板

大手スーパー「イトーヨーカドー」で、広告塔屋の看板を長年親しまれた「」のマークに戻す作業が開始された。

 イトーヨーカドー大森店(5月7日)。

広告塔屋に鳩、12年ぶりに復活

イトーヨーカドーの看板が現在のセブン&アイマークになったのは
2005年のこと。セブン&アイホールディングスの発足によるものであった。
当初はグループのレストラン「デニーズ」なども同じマークに変更していたが、このマークはコンビニエンスストア「セブンイレブン」のものと見分けが付きづらく、デニーズでは再度看板を変更。こうした出来事は、「セブンイレブン主導」というセブンアイの現状を象徴するものにもなっていた。

一方で、近年イトーヨーカドーの業績は振るわず、2016年4月にはセブンアンドアイホールディングスの鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)が退任。鈴木氏の次男も2016年12月の人事で取締役を退任し、その後は創業家の伊藤順朗氏が常務に昇格するなど、創業家への回帰が進んでいた。

ハトマークの復活もこうした流れに沿ったものとされており、長年親しまれたマークを掲げることで、かつてのイトーヨーカドーのイメージを取り戻したいという思いの表れでもあろう。
なお、いち早くマークが「鳩」に戻された大森店では、5月7日現在「2面がハト、2面がセブンアイ」という状況になっており、今後は他店でもこうした対応になるのかが注目される。

大森店ではハトマークが復活したのは2面のみ(5月7日)。
他店の対応が注目される。
(大森店の撮影:しゅうさん

関連記事:セブンアイの鈴木敏文CEO、突然の辞任
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MEGAドン・キホーテ渋谷本店、2017年5月12日開店-現・渋谷店は5月7日閉店

東京都渋谷区道玄坂にドンキホーテの旗艦店「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」が、2017年5月12日に開業する。

MEGAドンキホーテ渋谷本店。

渋谷に新旗艦店-生鮮食品を扱い「総合スーパー」機能も

MEGAドン・キホーテ渋谷本店が出店するのは、渋谷区道玄坂2丁目交差点前にある「三善ビルディング1・0・9」。
2016年はじめまでパチンコマルハンタワー渋谷、クラブセガ渋谷などが出店していた建物だ。
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出店するビル(GoogleMapより)。

ドンキでは、開業に先駆けてこのビルにおいて2016年10月21日から10月31日までハロウィン限定店舗「DONKI HALLOWEEN Fes.2016」を出店していた。
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DONKI HALLOWEEN Fes.2016イメージ(リリースより)。

MEGAドンキホーテ渋谷本店の売場面積は5,522㎡で、売場は地階~6階。
営業時間は24時間で、取り扱い商品は生鮮食品、酒、日用消耗品、家庭雑貨品、衣料品、化粧品、玩具、カー用品、ブランド品、家電製品、ペット用品など多岐にわたり、渋谷区では数少ない「総合スーパー」としての役割も担う。
また、観光客も多い土地であることから、渋谷の名所や名物をモチーフとしたクッキーやケーキなど渋谷区観光協会推奨のお土産を先行発売、地域の活性化に貢献するとしており、さらに7月からは渋谷にちなんだ“モバイルフード”の販売もおこなう予定という。

1階には土産・銘菓売場が。地階はスーパーマーケットとなる。

さらに、ダイバーシティ型のまちづくりをめざし、館内にはバリアフリートイレ、オールジェンダートイレも設置される。

なお、新店舗の開業により、現在のドン・キホーテ渋谷店(東急百貨店前)は5月7日を以て閉店している。
※開店後に画像追加

MEGAドン・キホーテ渋谷本店

住所:東京都渋谷区宇田川町28-6
(三善ビルディング1・0・9)
営業時間:24時間営業
駐車場:提携74台

外部リンク:2017年5月12日(金) 『MEGAドン・キホーテ渋谷本店』オープン! ~オールターゲットのニーズに24時間お応えする「進化型旗艦店舗」誕生~
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西友本八幡店、2017年8月31日閉店-建て替えで再出店へ

千葉県市川市のJR本八幡駅前にある総合スーパー「西友本八幡店」が、建て替えのため2017年8月31日をもって閉店する。

西友本八幡店。

築47年で老朽化・耐震不足、2020年再出店へ

西友本八幡店は1970年5月開業。建物は地上4階建てで、店舗面積は3,918㎡。地元企業が所有しており、屋上にはフットサル場もある。
本八幡駅周辺では長崎屋の本社が併設されていた「サンバード長崎屋本八幡店」(1970年開業、現:MEGAドン・キホーテ本八幡店)や地域最大級のショッピングセンター「ニッケコルトンプラザ」(1988年開業、核店舗:ダイエー) などの大型店がひしめき合っているが、西友はその先駆けで、本八幡地区で初の大型総合スーパーとして47年に亘って親しまれてきた。


同じく本八幡地区にあるニッケコルトンプラザ。

閉店は老朽化と耐震性不足によるもので、西友では店舗を建て替えて2020年に再出店する方針を示している。

勢力図変わる本八幡、ABSも建替えへ

本八幡駅近くでは、「ターミナルシティ本八幡」(2015年開業、核店舗:カスミ)、「イオンタウン市川大和田」(2016年開業、核店舗:ダイエー)などの開業やニッケコルトンプラザの改装で競争が激化しており、店舗の抜本的改革が求められていたことも建て替えの一因であろう。

2016年11月に開業したイオンタウン市川大和田。

また、本八幡駅西側で営業していた食品スーパー「ABS卸売センター本八幡店」も、ビルの老朽化に伴う建て替えにより2017年3月末をもって休業しており、今後の再出店が期待される。

3月末から休業中のABS卸売センター本八幡店。

老朽店舗多い西友、建替え相次ぐ

首都圏の西友店舗では老朽店の建て替えを目的とした閉店が相次いでおり、3月にはさいたま市見沼区の西友東大宮店(1976年開業)、東京都豊島区の西友東長崎店(1964年開業)がそれぞれ閉店。
東大宮店では建て替え後の2018年秋に3階建ての新店舗の出店を予定しており、東長崎店は西武鉄道の再開発「(仮称)東長崎駅南口計画」で2019年完成予定の地上11階建ての複合マンション内に再出店を予定している。
このほか、熊本地震で被災した西友サニー水前寺店(1963年開業)も同じく建て替えが行われており、4月に営業再開を果たしている。

建て替えが相継ぐ西友(水前寺店)。

外部リンク:西友本八幡店
関連記事:イオンタウン市川大和田、11月26日開業-イオンタウン初となる”ダイエー”出店
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Ittenほりかわ、2017年4月8日開業-日南中心部の再開発複合ビル

宮崎県日南市中心部の再開発複合ビル「ふれあいタウンイッテンほりかわ」が4月8日にグランドオープンした。

イッテンほりかわ。

油津中心部の再開発ビル

「イッテンほりかわ」はまちづくり会社「日南まちづくり株式会社」が日南アミューズメントセンターと宮崎銀行油津支店を解体した跡に開業させた8階建ての複合ビル。
運河通り商店街の入口にあり、百貨店の日南山形屋に隣接、複合商業ビルのサピア日南ショッピングセンター(旧・寿屋)、日南ボーリングセンター(旧・旧・寿屋)からも歩いてすぐの場所で、商店街を挟んで立体駐車場「いってんパーク」も備える。なお、宮崎銀行は敷地内に移転している。
総事業費は20億7000万円。

運河通り商店街を挟んだ景観。


隣接する日南山形屋。地域唯一の百貨店。

「百貨店、スーパー、商店街、医療機関が近い」ことをウリに活性化目指す

イッテンほりかわのコンセプトは「「子育て支援施設」「市民活動支援施設」「商業施設」「介護医療住居」「医療施設」「メディアセンター」「居住施設」「市民憩いの場」が一体となった、まちなか快適便利生活拠点の提供」。

イッテンほりかわ・商店街側より。

1階は日南市の子育て支援施設、ケーブルテレビ局、IT関連企業のオフィス、カフェなどの個人商店、2階が日南市民活動支援センター「日南市創客創人センター」、屋上庭園、3階がクリニック(内科、歯科)、4~5階が高齢者住宅(25室)、6~8階が分譲マンション(17戸)となる。
屋上庭園には木が植えられるほか、ボルダリングウォール(壁登り)を設置する。
また、立体駐車場「いってんパーク」の下層階には薬局、飲食店などと1坪店舗(家賃7000円/月)が設けられている。いってんパークの駐車料金は1時間100円だが、商店街の提携店舗利用で2時間無料となる。

立体駐車場棟。1階には1坪店舗も。

開業日となった8日には記念式典が挙行され、地元アイドルグループ「MKM-ZERO」などによるライブも行われるなど賑わった。
日南市油津の中心部では、活性化事業により新たな店舗も少しずつ増えてきている。日南市とまちづくり会社は、この再開発ビルの完成により更なる活性化にはずみをつけたい考えだ。

サンプラージュ岩崎商店街。

外部リンク:日南まちづくり株式会社
関連記事:スーパー江南小林店跡地に再開発ビル、1月22日着工-松栄ストアー出店へ