カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ダイエー碑文谷店、2016年5月5日閉店-41年の歴史に幕、「イオンスタイル碑文谷」に

東京都目黒区の大型総合スーパー「ダイエー碑文谷店」が5月5日21時を以て閉店、41年間の歴史に幕を下ろした。
 P1000436s
ダイエー碑文谷店。

時代を映した「日本を代表するスーパー」ついに閉幕

ダイエー碑文谷店は1975年4月に開店。
当初は全館があの横井英樹氏(のちにオーナーである「ホテルニュージャパン」火災により逮捕)経営の「トーヨーボウル」となる予定だったが、ボウリングブームの終焉とスーパーマーケットブームにより、ダイエーが賃借することとなった。建物には今も「横井産業」のロゴが残る。ダイエーは1972年に三越を抜き国内流通業界トップとなっており、碑文谷店は全盛期のダイエーの発展を支える一端を担った。
長年に亘ってダイエーの東京旗艦店として親しまれ、目黒という立地もあり「日本で一番芸能人に会えるスーパーマーケット」とも噂された。1980年代には単独店舗での年商が200億円を超え、自国産品の販売状況を視察する各国要人や中国残留孤児来日団が訪問するなど、まさに時代を映す鏡となり、日本を代表する大型スーパーとしてたびたびマスコミに登場した。1998年には隣接して別館も開店している。P1000432s
別館にはABCマートなどが入居。

2015年の時点で、館内にはスターバックスコーヒー、ヤマダ電機(旧サトームセン)、ABCマート、サーティーワンアイスクリーム、不二家、ケンタッキーフライドチキン系列の唐揚店など数多くのテナントが入居しており、近年はテナントの顔ぶれも「時代を映したもの」となっていた。
閉店時の本館は8階建、別館は3階建で、売場面積は約15,000㎡、延床面積は約27,000㎡だった。

最終日、閉店を惜しむ客で賑わう-閉店セレモニーも

閉店となった5月5日は朝9時の開店とともに先着500人に粗品が配られた。
店舗のショーウィンドウには「永年のご愛顧 ありがとうございました」の文字。店内は殆どの商品が割引価格となり、閉店を惜しんだ多くの買い物客で賑わった。
IMG_20160505_43211-
商品が少なくなった店内。

21時過ぎからは閉店セレモニーが実施され、最後の店長となった福西店長が、昨年の開店40周年記念祭や地元の学校などのイベントに参加したことなど碑文谷での思い出を語り、「この冬にまたお目にかかれることをお待ち申し上げます」と締めくくった。
20160505210853_IMG_7246-1024x773-
店内で閉店の挨拶が行われた。

店舗跡に「イオンスタイル碑文谷」出店

ダイエー碑文谷店の建物を保有する「ユナイテッド・アーバン投資法人」によると、ダイエー閉店後の建物は耐震補強など大規模な改修工事に入る。工事は約半年間と長期に亘り、ビルの内外装なども現在とは大きく変わる可能性がある。
P1000458s
特徴的な外装。

ダイエー碑文谷店跡の建物は11月よりイオンが賃借することが決まっており、冬ごろにイオンの新業態ショッピングセンター「イオンスタイル碑文谷店」となるとみられる。なお、ダイエー閉店後も別館(ABC-MARTなど出店)は、営業を続けながら改装を行なう。
改修後のイオンリテールの賃貸契約期間は2036年までとなっている。

外部リンク:テナントの異動(予定)に関するお知らせ(ダイエー碑文谷) (ユナイテッド・アーバン投資法人)
関連記事:2016年度に閉店予定の主な商業施設
関連記事:ダイエー「旗艦店級」28店舗、3月1日からイオンに転換

南海なんばCITY南館、4月27日全面リニューアル

南海電鉄難波駅のショッピングセンター「なんばCITY」が4月27日にリニューアルオープンした。

1日約25万人の利用者がある南海難波駅に立地。

南海難波駅の商業核、全面リニューアル

なんばCITYは1978年に南海難波駅ビル内に開業。
高島屋大阪店やなんばパークスとも直結しており、南海電鉄の難波事業の核を担う施設として位置付けられている。
南海電鉄は現在、難波駅周辺のグループ管理・運営施設の再整備を推し進めており、本社の入居する南海会館ビルの建替や、商業施設の新設・統廃合を行っている。今回のなんばCITY全面改装もその一環。

なんばCITYは2015年から施設の改装に取り組んでおり、2015年10月30日に第1期、2016年3月18日に本館部分の改装を終えていた。
P1080776--1-のコピー
高島屋とも連絡する。

なんばシティ南館、58店舗が新規出店

P1020451-
なんばCITY南館エントランス。

なんばCITY南館のリニューアルコンセプトは「-REBORN-新たに生まれ変わる南館。オフタイムを充実させるリラックス・ライフスタイルをプロデュース。」。
20~30代の若年層をターゲットに定め、従来よりも食品や生活雑貨、カジュアルファッション、アウトドア系店舗を充実させた。

日本初上陸のカフェ、大阪初の「ハンズ・ビー」も

新規出店店舗のうち、ハワイ・アラモアナセンターに本店を構えるアサイーボウル専門店「BLUE HAWAII LIFESTYLE(ブルーハワイライフスタイル)」は国内初出店。日本独自のメニューとしてパンケーキ、マサラダなども取り扱う。
その他、大阪府初となる東急ハンズの都市型小型雑貨店「hands be(ハンズ・ビー)」、200坪を超える大型アウトドア専門店「モンベル」、輸入食品店「ジュピター」、大阪の肉卸会社直営ステーキ専門店「ステーキハウス ロマン亭 ヴィラ」などが新規出店する。

連休中はイベントを開催

なんばCITYではグランドオープンを記念して、大型連休の期間中、FM802とのコラボ企画や人気ファッションモデルのトークショー、お笑い芸人のライブイベントを開催する予定。記念撮影スポットや限定ノベルティグッズ「ミナミ缶」の配布も行われる。
5月16日にはなんばCITY東ビル跡地に232台の駐輪スペースを設けた「なんばCITY駐輪場棟」が新たに開業するなど、なんばCITYの動きに目が離せない。

外部リンク:なんばCITY

町田モディ、2016年4月29日全館リニューアルー目玉は「ロフト」

東京都町田市の町田駅前にある丸井系ショッピングセンター「町田モディ」が4月29日に全館リニューアルし、新たに「町田ロフト」がオープンした。
IMG_8470-
町田モディ・丸井町田店。

町田初出店のロフト、2フロアに亘る規模

ロフトは町田市初出店。5階~6階の2フロアに亘って出店する。
売場面積は2,112㎡で、約4万アイテムを取り揃える。周辺都市のロフトよりも規模が大きく、地域最大の店舗となる。
店内にはイベント・催事スペース「ロフトラボ」も設置。また、三戸なつめさんプロデュースの「なつめ文具店」も展開される。
original_machida_banner__1
町田ロフト(公式サイトより)。

なお、町田モディと近接する「東急百貨店 町田東急ツインズ」には2フロアに亘って「東急ハンズ町田店」が出店しているが、こちらの売場面積は約3,600㎡、約10万アイテムを取り揃えており、規模としては東急ハンズのほうがかなり大きい。規模の小さな町田ロフトは、今後もイベントなどで個性を出していくと思われる。

町田モディ全館でリニューアル-記念イベントも

そのほか、町田モディは3階に「ナノユニバース」が新規出店。「フランフラン」、「パーツクラブ」、「タワーレコード」など多くの人気ショップが改装・リニューアルオープンしている。

町田モディでは、リニューアルを記念して地階「LUSH」では5月6日まで「泡づくり体験ワークショップ」が、2階「パーツクラブ」では5月3日・4日にアクセサリー作りのワークショップが開催されるなどなど、数多くのイベントを実施予定。
また、全館で5月8日まで「プレミアム抽選会」が、5月9日から22日まで「ショップスタンプラリー」が開催される予定となっている。

外部リンク:町田モディ

久留米シティプラザ、2016年4月27日開業-井筒屋跡、複合施設に

福岡県久留米市にあった百貨店「久留米井筒屋」跡地に建設が進められていた複合文化施設「久留米シティプラザ」が4月27日にグランドオープンを迎えた。
P1050586-1
久留米シティプラザ。

久留米市中心部の新たなランドマークに

「久留米シティプラザ」は、老朽化した久留米市民会館を移転させる形で建設が進められてきた複合文化施設で、久留米市中心部の井筒屋百貨店跡に建設された。
久留米井筒屋
かつて当地にあった久留米井筒屋。2009年に閉店した。

総工費は約165億円で、中心商店街「サンロード六ツ門商店街」のアーケードに面している。西鉄久留米駅から徒歩約10分、JR久留米駅からは徒歩約15分。両駅からは西鉄バスも頻発運行されている。P1050563-1
六ツ門商店街側から見た同施設。くるめりあより撮影。

館内には大劇場・音楽ホール「ザ・グランドホール」(最大1514席)、中劇場「久留米座」(最大399席)、マルチスペース「Cボックス」(最大144席)、スタジオ、会議室などに加えて、かつてこの地にあったイベント広場「六角堂広場」も全天候型に生まれ変わって復活している。
the_grandhall
グランドホール(1,514席)

main_kurume_za
久留米座(399席)

main_c_box
Cボックス(144席)

P1050629-1
六角堂広場。

そのほか、館内にはアートユニットtupera tuperaが内装をプロデュースした交流ゾーン「カタチの森」が開設されたほか、六ツ門交差点側にはミニ庭園「六ツ門テラス」を設置。
六ツ門バス停前のエントランスには、九州朝日放送の創業の地であることを記念したラジオマイクが展示されている。
P1050659-
交流ゾーン「カタチの森」。

P1050690-1
六ツ門テラス。

テナントゾーンには10店舗が出店

久留米シティプラザの六ツ門バス停前や商店街に面した部分には商業スペースも設置されており、ローソンと溝上薬局の複合店舗「ローソンMIZ」、地元企業であるムーンスター(月星靴)のギャラリー型店舗「MOONSTAR Concept Gallery」、梅の花系列の和牛鉄板焼き店「六角庵」など地元店舗を中心とした飲食店6店舗、生花店、保険店など、合わせて10店舗が出店する。六ツ門~一番街商店街ではコンビニが全て撤退しており、当施設内の「ローソンMIZ」が唯一のコンビニエンスストアとなる。
なお、地階には駐車場が設置されているが、駐車可能台数は114台と小規模であるため、イベント時の車での来館の際には隣接するショッピングセンター「くるめりあ六ツ門」(旧ダイエー六ツ門店)など、他施設の駐車場を利用すると良いであろう。
P1050679-1
六ツ門商店街側より。テナントゾーンとなっている。

なお、当シティプラザのオープンにより、名建築として親しまれてきた「久留米市民会館」は2016年度中に解体される予定となっている。

「久留米シティプラザ」テナント一覧
  • ローソンMIZ(コンビニ+薬局、溝上薬局)
  • ANNE(レディスファッション)
  • MOONSTAR Concept Gallery(シューズ)
  • 銀のスプーン(洋菓子・カフェ)
  • 六角庵(和牛鉄板焼、梅の花が運営)閉店
  • アメニータ(ハンバーガー)
  • 満天(和食)
  • ア・デイ・ルナ・キアラ(バー)
  • GARAJU(生花店+カフェ)
  • かふぇ(日替わりカフェ)
  • ほけんの窓口(保険)
  • Dreams FM(ラジオ局サテライトスタジオ)
目指す広域集客、遠い道のり

これまで長年「大きなイベントなら福岡市に行く」という習慣だった久留米市。
久留米シティプラザは「ないものがあるところ」をキャッチフレーズに、「久留米市外、福岡市などからも広域集客できるような施設」を目指していたはずである。
しかし、現在発表されている公演で、福岡都市圏から客を呼べそうなものは今のところ10月の「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団公演」、12月の「ミス・サイゴン」など数えるほどしかなく、しかもグランドオープンからかなり先に開催されるものばかりだ。
テープカットこそ地元出身の田中麗奈さん、藤井フミヤさん、中野浩一さんらを招いて華々しく挙行されたものの、その後のオープニングイベントは市民参加型のものが多く、それだけでは広域集客は期待できないばかりか、市外の人に対してシティプラザを認知してもらうことができないのではないだろうか。せっかくいいホールが出来たにも関わらず、オープニング直後の4~5月中は「グランドホール」「久留米座」ともに殆どの日で「利用予定なし」となっているのも気になるところだ。
また、広域集客を目指したにもかかわらず、久留米の土産品、特産品などをPR・販売する店舗が入居しなかったことも残念である。
(商店街内では近隣に饅頭店があるものの、土産品店などはない。)
P1050626-1
久留米シティプラザ開館告知ポスター。

未完成のウェブサイト

さらに、久留米シティプラザの決定的な欠点は「ウェブサイト」である。2016年5月現在、「久留米シティプラザ」のウェブサイトは開館前の「開館準備サイト」のまま。例えば「駐車場はどこだろう?」と思って「アクセス」をクリックすると、市外からの公共交通アクセスのみが書かれており、駐車場の情報は全く掲載されていない。
そして「館内のフロアガイドを見たい」「イベント予定が見たい」と思っても、ウェブサイトの何処にあるのかすらよく分からない。
(5月現在、イベントスケジュールはPDFで5月のイベント一覧表が掲載されているのみである。フロアガイドや館内案内の類は掲載されていない。)

このように、久留米シティプラザのウェブサイトは来館したい人が見たいであろう情報が全く掲載されていなかったり、そこまでたどり着くのが困難なページが非常に多いのだ。
また当施設は「中心商店街の活性化」を謳っているにも関わらず、ウェブサイトには商店街の情報が全く掲載されておらず、商店街や周辺観光施設へのリンクが貼られていないことも残念なことである。
広域のお客さまを気持ちよく招き入れるためには、ウェブサイトの充実は最低限の必須条件だ。早急に分かりやすいウェブサイトを作り、積極的に情報発信を行い、市民が気軽に来館したくなるようなコンテンツを提供していくことができれば、それが市民がシティプラザに対して親しみを持つための、そして市外に対する施設の認知度向上の第一歩にもなるであろう。
※一部の画像は久留米市ウェブサイトより。

追記:5月末に公式ウェブサイトが開設された(下記外部リンク)

外部リンク:久留米シティプラザ
外部リンク:久留米シティプラザ(久留米市)
関連記事:課題を抱えながらも建設進む久留米シティプラザ

香林坊東急スクエア、2016年4月28日開業-グランドオープンは2016年秋

金沢市中心部の香林坊に新たな商業施設「香林坊東急スクエア」が2016年4月28日に開業した。
eye_catching02
香林坊東急スクエア。

幅広い世代をターゲットとした商業施設に

「香林坊東急スクエア」は東急グループのファッションビル「香林坊109」を改装・業態転換したもの。
従来の109は10代~20代の女性を主なターゲットとしていたが、今回の業態転換ではメインターゲットを40代の男女に広げた。
 4月28日に開業したのは、地階~2階まで。
目玉は北陸初出店となる「ユナイテッドアローズ」で、そのほかに
セレクトショップ「BEAMS LIGHTS」、パンケーキカフェ「グラム」など13店舗が新たに出店した。
また、3階には期間限定ストアとして丸井のシューズ店が出店している。
ファッションテナント以外では、地階はほぼ全床が老舗書店「うつのみや」の本店となったほか、グランドフロアには109末期より出店していたスーパーマーケット「マルエー」、100円ショップ「ダイソー」なども継続して出店している。
0211
館内イメージ。

グランドオープンは2015年秋に-東急ハンズも出店

香林坊東急スクエアのうち、3~4階については今年10月ごろに開業する予定。
改装の目玉である「東急ハンズ金沢店」(約1,800㎡)もグランドオープン時に開業する。
グランドオープン時の全館での売場面積は12,457m²、テナント数は34店舗となる見込み。
42556c6100ea980f2918153d4c0398f871304230-thumb-600xauto-158634-thumb-600x338-158635-thumb-600x338-158636
「東急ハンズ金沢店」完成予想図。

東急スクエアを運営する「東急モールズデベロップメント」(渋谷区)は、幅広い世代を対象とした商業施設に業態転換したことで「香林坊109」時代よりも1割ほど売り上げを増やしたいとしている。
追記:グランドオープンは10月28日となる。

香林坊東急スクエア
石川県金沢市香林坊2-1-1
営業時間:10時~20時(レストランは22;30まで)
※イラストは公式サイトより。

外部リンク:香林坊東急スクエア
関連記事:東急ハンズ金沢店、2016年秋開店-東急スクエアに
関連記事:「香林坊109」閉店へ-東急スクエアに業態転換

サンリブ折尾、2016年4月27日開店-旧店建替え、全面リニューアル

福岡県北九州市八幡西区の折尾駅近くにショッピングセンター「サンリブ折尾」が4月27日にグランドオープンした。
sunliveorio01
新しく生まれ変わったサンリブ折尾。

サンリブの1号店、開業35年を機に全面建替え

サンリブ折尾」は北九州丸食(現・サンリブ)の旗艦店として1981年に開店。
マルショクグループが初めて「サンリブ」の屋号を冠した店舗で、直営の「折尾ホームセンター」や、西日本新聞系列の「サンリブ西日本文化サークル」が導入されるなど、特色ある店舗づくりが行われていたが、建物の老朽化にくわえて競合他社の相次ぐ出店もあり、2015年1月末から建替工事のため閉店休業していた。

今回のリニューアルでは、九州再進出3店舗目となる人気ハンバーガー&パスタチェーン「ファーストキッチン」や、サンリブが手掛ける雑貨専門店「Happy Glad(ハッピーグラッド)」、100円ショップ「ダイソー」、「マツモトキヨシ」などの15のテナントが出店。近隣商圏の家族連れをターゲットに、気軽に訪れてくつろぐことができる店舗へと生まれ変わった。

折尾地区で初となるファーストキッチン。

食品売場は高品質路線へ転換、成城石井コーナーを導入

直営食品売場も、従来のサンリブ店舗から大きく変化。高品質路線へと舵を切った。
産直コーナー「地元いちば・折尾の里」では、地元農家による生鮮野菜や地元醸造メーカーの酒、醤油をラインナップ。岡垣町に本部を置き、小倉駅前I’mや若松学研都市にもレストランを営業する「Slow Resort ぶどうの樹」の葡萄サンドやジャム、クッキーなども取り揃える。
また、北九州発のご当地スイーツコーナーでは、企救丘の人気チーズケーキ専門店「Un Petit Star(アンプティスター)」の「ざるチーズ」、「Sei Toi (セイ・トオイ)」の「アーモンドスティック」を販売するなど、地元に根差した売場を展開する。

成城石井を再現したともいえる売場。

また、サンリブ西小倉に次いで、高品質食品スーパー「成城石井」の商品を導入。コーナー型売場としては珍しく、成城石井による輸入菓子だけでなく、「グリーンカレー」や「ホットケーキミックス」といった成城石井のPB商品を充実させるなど、直営店に近い品揃えを実現している。
さらに、美容や健康に効果がある「スーパーフード」など、話題性のある商品を新たに展開するなど、こだわりの商品を多く取り揃えるフロアに生まれ変わった。

ディスカウント業界台頭のなか路線転換したサンリブ

近年、九州地場スーパー各社の売場は県外資本との競争激化やディスカウント業態の台頭で疲弊、高級路線からディスカウント路線への転換を行う企業や、競争の激化で経営破綻・廃業する企業も相次いでいた。
同じく北九州市を拠点とする「ハローデイ」に加えて、地場最大手であるサンリブも「地域密着」「高品質」へと大きく舵を切ったことは、ディスカウント競争に明け暮れる地元の小売業界に一石を投じる結果になるのか、大きく注目される。

外部リンク:サンリブ折尾オープン | サンリブ・マルショク グループ
関連記事:サンリブきふね、4月21日開業-旧・小倉記念病院跡

イオンモール今治新都市、2016年4月23日グランドオープン

愛媛県今治市の今治新都市地区にショッピングセンター「イオンモール今治新都市」が4月23日グランドオープンした。新都市②カラフルな店舗外観。

テーマは「〜しまなみ 7つ目の島〜」

イオンモール今治新都市」は、今治市郊外の再開発地区「今治新都市」に立地し、駐車場台数は約2,900台、敷地面積は約122,000㎡。
愛媛県では2001年に開業したイオンモール新居浜に次いで2店舗目のイオンモール出店となった。
なお、しまなみ海道今治IC付近には当モールとは別に「イオン今治店」(旧「今治サティ」新店舗(なお今治サティの旧店舗は現マルナカ))があるため、アクセスの際は注意が必要である。

コンセプトの「〜しまなみ 7つ目の島〜」は、当モールを瀬戸内海に浮かぶ6つの島(本州・四国除く)を繋ぐしまなみ海道の’’7つ目の島’’として位置づけたものであり、店舗の外観もしまなみ海道の景色を表現したデザインとなっている。

中庭に「フードパーク」

しまなみオープンパーク」と称したモール中庭エリアには、イベント広場や「食」に関する施設が集まる。
その中の「しまなみダイニング」と「FOOD FOREST」では、四国最大級のフードテーマパークとして伊予の海鮮料理や今治鉄板やきとりなど、地元の名物・名産を使った飲食店が軒を連ねる。
新都市③
しまなみダイニング。

同じくオープンパーク内にある施設「SAI&Co.(サイアンドコー、通称サイコー)」では、地元今治の人気農産物直売所「さいさいきて屋」の新業態として、農産物販売を中心にベーカリー、レストランなどが展開される。
新都市④
SAI&Co.(サイアンドコー)。

「H&M」など20店舗が四国初出店

今治新都市に入居する専門店は120店舗で、うち四国初出店となる店舗はファストファッションブランド「H&M」や、ドーナツ専門店「ジャックインザドーナツ」、自転車販売買取の「HUNT」など20店舗に上る。また、6月25日オープン予定のシネコン「イオンシネマ」など、愛媛初出店は17店舗。

主要テナント一覧

1F 
  • イオンスタイル今治新都市店(総合スーパー)
  • SAI&Co.(ローカル・フード・デパートメント)
  • スポーツオーソリティー(総合スポーツ用品)
  • HUNT(自転車販売買取)
  • H&M(ファッション) 
  • モンベル(アウトドア)
  • しまなみオープンパーク

2F

  • イオンスタイル今治新都市店(総合スーパー)
  •  イオンシネマ(シネマコンプレックス,6月下旬オープン)
  • 宮脇書店(書店)             
  • KIDS REPUBLIC(ベビー・キッズ)            
  •  GU(ファッション)            
  •  R.O.U(化粧品・文具・バラエティ雑貨)            
  • 楽市楽座(アミューズメント) 

※写真は公式サイトより

外部リンク:イオンモール今治新都市(公式HP)
ニュースリリース:「イオンモール今治新都市」4月23日(イオン株式会社)

サンリブきふね、2016年4月21日開業-旧・小倉記念病院跡

福岡県北九州市小倉北区貴船の旧・小倉記念病院跡地に、ショッピングセンター「サンリブきふね」が4月21日に開業した。
P1020386-
サンリブきふね。

旧・小倉記念病院跡地にサンリブ出店、専門店も多数

「サンリブきふね」の売場面積は3,634㎡。
スーパーマーケットの「サンリブ」を核に、100円ショップ「ダイソー」、「マツモトキヨシ」などが出店。また、別館の専門店街には、複合書店「TSUTAYA」、カフェ「タリーズコーヒー」、「docomoショップ」などのテナントが出店。さらに別棟として「ガスト」、北九州で人気のうどん店「資さんうどん」も出店する。
P1020382-
サンリブきふね専門店棟、別館の飲食店。

スーパー激戦区、サンリブは「高級路線」で差別化

サンリブきふねの半径1km圏内には西鉄グループの「スピナガーデン大手町」、イオングループの「マックスバリュ小倉原町店」、「マックスバリュ三萩野店」など競合スーパーが多数出店しており、さらに5月下旬にはハローデイが新たに開発を進めている商業施設「ハローパーク大手町」の開業も控えている。
そのため、サンリブでは競合店と差別化を図るべく、取扱い品目を食料品と日用品に特化。首都圏を中心に高品質スーパーを展開する「成城石井」ブランドのPB商品や輸入菓子をラインナップするほか、地元銘菓を取り扱うなど、高級路線の売場を目指した。
img_20160823_172750
高級感ある館内。

また、別館のTSUTAYAでは、同社において小倉唯一の店舗形態となる「BOOK & CAFEスタイル」を採用。カフェエリアには、市内では小倉井筒屋、コムシティ黒崎、産業医科大学に次いで4店舗目となるスペシャリティコーヒーストア「タリーズコーヒー」が出店する。

開店セールを実施中

サンリブでは、開店を記念して「博多和牛日替わりセール」や「オープン記念弁当」、「北九州スイーツ」の販売を実施。福岡民放各局では開店を告知する特別CMも放映されている。

(全体画像はサンリブ公式より)
外部リンク:サンリブきふねオープン | サンリブ・マルショク グループ
関連記事:サンリブ折尾、4月27日グランドオープン

ニトリモール枚方、2016年4月20日開業-ニトリ全国最大の店舗、平和堂など出店

大阪府枚方市北山に、インテリア・家具大手のニトリが手がけるショッピングモール「ニトリモール枚方」が4月20日にグランドオープンした。
nitorimall
ニトリモールのメインエントランス。

ニトリ・ヤマダ・コーナン・ゼビオが核

ニトリモール枚方はニトリが手がけるショッピングモールとしては全国4店舗目、関西では東大阪店に次ぐ2店舗目となる。駐車場台数は約1,800台、敷地面積は約58,558㎡で、4店舗あるニトリモールの中では最大規模となる。

館内は「ノースコート」、「センターコート」、「サウスコート」の3つに分かれている。
オープンモール(屋外型モール)となるノースコートには、家具・インテリアのニトリ、総合家電のヤマダ電機、ホームセンターのコーナン、総合スポーツ用品のスーパースポーツゼビオの大型専門店4店舗が核として入居する。
ニトリモール枚方③
ノースコート2階。

メインエントランスであるセンターコートは、南北のコートをつなぐ「憩いと集い」のエリアとしてGUやAOKIといったファッション店や雑貨専門店が入居する。
また、2階には11店舗のレストラン・カフェが集まるフードコートがあり、客席総数は約1,000席となっている。
サウスコートはエンクローズド型(屋内型)モールとして、1階には株式会社平和堂の食品スーパー、フレンドマートがニトリモール初出店。2階にはアカチャンホンポ、ダイソーなどが入居する。

ニトリモール枚方⑤
ニトリモール枚方の概略図。

主なテナント

ノースコート
1階:ヤマダ電機(総合家電)、コーナン(ホームセンター)
2階:ニトリ(家具・インテリア)、スーパースポーツゼビオ(総合スポーツ用品)

センターコート
1階:GU(ファッション)、ABCマート(靴)
2階:AOKI(ファッション)、バースデイ(ファッション)、SEGA(キッズパーク&アミューズメント)

サウスコート
1階:平和堂フレンドマート(食品スーパー)
2階:アカチャンホンポ(マタニティ、ベビー用品) ダイソー(バラエティ雑貨)

外部リンク:ニトリモール枚方(公式HP)
外部リンク:ニトリモール枚方4月20日(株式会社ニトリホールディングス)

ペアシティ三原、2016年秋から歴史資料館に-三原城築城450年記念で

広島県三原市は、空き店舗状態が続いている「ペアシティ三原西館」の1階を歴史資料館として活用する方針を発表した。
ペアシティ三原
ペアシティ三原西館。

三原駅前の顔、経営不振の陰には「しまなみ海道」延伸も

「ペアシティ三原」は三原駅前に立地する1981年開店の再開発ビル。
当初は東館に百貨店「天満屋三原店」、西館に総合スーパー「ニチイ三原店」と「三原国際ホテル」が出店していた。
三原駅から船に乗り換える交通結節点に立地しているために当初は多くの客を集めたものの、ペアシティ開業前から大規模駐車場を備えたジャスコ(現:イオン三原店)が徒歩圏に出店しており、更にしまなみ海道の延伸により店舗そばにある三原港の利用客が激減した影響もあり、長年に亘って経営不振が続いていた。
西館のニチイは早くも1996年に撤退、東館の天満屋も2006年に撤退し、東館跡は解体・更地化(市有地)、西館は1階がパルディ(ミハラスーパー)と専門店、中層階が主に公共施設、高層階が三原国際ホテルとなっていたが、2015年9月には1階のパルディも撤退。商業施設としての役割はほぼ終えていた。
なお、三原国際ホテルや他フロアの公共施設は営業を継続する。
RIMG3278
ペアシティ三原東館。現在は更地となっている。

三原城築城450年の目玉に

歴史資料館は2016年11月の「三原浮城まつり」までに開館する予定。
2016年は三原城の築城450年に当たり、450年記念の拠点施設になるという。
館内は三原城を築城した小早川隆景をメインに「城下町」、「隆景公歴史体験」、「文化・伝統」の3ゾーンになり、活用面積は約700㎡を予定する。
歴史資料館としての活用は次のテナントが見つかるまでの暫定的な措置とされているが、出店希望者は見つかっていないという。
ペアシティ三原はJR三原駅を挟んで三原城址にも近く、観光客がアクセスしやすいこともあり、また、徒歩圏にはイオンが立地していることから、スーパーとしての再活用を目指すよりも資料館として再活用されることは最適と言えるかも知れない。
今後は、知名度の向上に加え、既設の三原市歴史民俗資料館とどのように連携を取っていくことができるかなどが課題となろう。

外部リンク:三原市