セブンイレブンジャパンと、都市再生機構(UR、旧・都市基盤整備公団)の子会社で集合住宅の管理を行う日本総合住生活(JS)との提携1号店「セブンイレブンJS美住一番街店」が、4月21日に東京都東村山市の公団団地「グリーンタウン美住一番街」内に開業した。
「セブンイレブンJS美住一番街店」のイメージパース。
(セブンイレブンジャパン公式サイトより)
「団地向け」サービス充実-住民サービスも実施
「セブンイレブンJS美住一番街店」は、店舗面積は約132㎡と一般的な「コンビニサイズ」の店舗。
従来も団地商店街への一般型セブンイレブンの出店はあったが、JS美住一番街店はそうした店舗よりも野菜やトイレットペーパーなど日用品の品揃えを重視した品揃えで、商品の無料宅配の実施(500円以上の購入が必要)をおこなうなど、高齢化する団地住民のニーズを的確に捉えたサービス展開が大きな特徴だ。
また、団地管理を行っている日本総合住生活がフランチャイズで運営しているため、粗大ゴミ搬出に掛かる手続きや鍵の引き渡し、さらには電球交換に至るまであらゆる住民サービスの窓口となることで、団地住民の「生活拠点」としての役割も果たす。
さらに、従業員の一部は団地内の住民で、新たな雇用創出の役割も担うことになる。
グリーンタウン美住一番街。
敷地内には西武鉄道の旧車両を利用した児童向け図書館「くめがわでんしゃ図書館」があることでも知られる。
「団地商店街活性化」「住民サービス強化」の双方に貢献
かつての公団団地には、下層階に商店街を併設したものが数多くあった。しかし、近年は団地内の商店の撤退と住民の高齢単身化が団地の買い物弱者問題を深刻化させる大きな要因となっていた。今回生まれた「団地型」新業態は、多くの問題を解決する救世主的存在として期待される。
グリーンタウン美住一番街の団地内商店街。
空き店舗も目立っていた。
URはこれとは別に2016年にコンビニ他社との提携も発表しており、今後はセブンイレブン以外との新たな施策がおこなわれることも考えられる。
日本総合住生活は今後こうした団地特化型コンビニエンスストアを全国のURの団地などで100店舗程度展開することを目指すという。
外部リンク:セブン‐イレブン・ジャパンと日本総合住生活が団地内のコンビニ展開で業務提携
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