651系、常磐線に”普通列車”で復帰-旧スーパーひたち、7月から

JR常磐線でかつて特急「スーパーひたち」の専用車両として親しまれた「651系交直流電車」が、7月22日より常磐線いわき〜竜田間の普通列車として運用に就くことがわかった。

かつて「スーパーひたち」運用に就いていた651系11連。
(仙台市内で2010年撮影)

かつての「常磐線の顔」、近年は常磐線以外で活躍

651系は常磐線特急「スーパーひたち」(上野〜いわき〜仙台間)の専用車両として1989年より営業運転を開始。のちに登場するE653系の「フレッシュひたち」(上野〜土浦間など)とともに常磐線の中・長距離旅客輸送を支えた。
2013年3月のダイヤ改正により常磐線特急列車の運用がE657系に置き換えられると、スーパーひたち運用から退いた651系車両の一部は直流区間特化型の「651系1000番代」に改造。改造された車両は2014年3月から「スワローあかぎ」などの高崎線特急列車、2016年7月から小田原〜伊豆急下田間の観光列車「伊豆クレイル」として運行を開始するなど、活躍の場を広げていた。

スワローあかぎ。


現在常磐線特急として運用されるE657系。

いわき〜竜田間の「普通列車」として復活-7月に

今回、651系が運用に就くのは常磐線いわき〜竜田駅間の一部普通列車(各駅停車)で、これまではE531系での運用が主となっていた区間。車両は4両で、特急料金は不要。運行開始は7月22日。

いわき〜竜田間のE531系の一部運用を代替する。

651系がいわき駅以北で定期運用に就くのは、スーパーひたちとして仙台駅まで乗り入れていた2011年3月11日(東日本大震災発生日)以来、実に約7年半ぶりとなる。
なお、常磐線竜田〜浪江間は東日本大震災による被害の影響で運転を見合わせており、竜田〜富岡間は2017年10月頃、富岡〜浪江間は2019年度末にそれぞれ運転再開予定となっている。

竜田駅以北は2017年10月以降に復旧予定。

651系普通列車の運行ダイヤ(7月22日より)
下り

いわき発9:22→竜田着9:57
いわき発14:42→竜田着15:16

上り

竜田発10:03→いわき着10:37
竜田発15:24→いわき着15:58
※10月の常磐線の運行再開区間延長後は変更されると考えられる。

ニュースリリース:常磐線(いわき駅〜竜田駅間)一部列車の車両を変更します(JR東日本水戸支社公式サイト)
関連記事:JR常磐線・相馬―浜吉田間、2016年12月10日運行再開-5年9ヶ月ぶり、東日本大震災で不通
関連記事:JR只見線、”上下分離”で復旧へ-豪雨被害で長期不通、JRと福島県が合意

このエントリーをはてなブックマークに追加