カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

岩波ブックセンター信山社跡に「神保町ブックセンター」、4月開店-小田急グループが運営

2016年11月に経営破綻し閉店した神保町の「岩波ブックセンター信山社」の跡に新たな複合書店が誕生する。
小田急グループのUDSは、同店の跡地に、複合書店「神保町ブックセンター with Iwanami Books」を2018年4月に開業させることを発表した。

「神保町ブックセンター」が入居する建物。

神保町のランドマーク的存在だった「岩波ブックセンター」

「神保町ブックセンター with Iwanami Books」は、書店・イベントスペース・コワーキングスペース・喫茶店の機能を持つ複合書店。
出店先の「岩波書店アネックスビル」には信山社が運営する「岩波ブックセンター」があり、岩波書店との資本関係は無いものの岩波書店を中心とした多くの文庫、新書、学術書などを取り揃え、神保町のランドマークとも言われ親しまれてきた。
しかし、2016年10月に会長が逝去、同年11月に経営破綻し、閉店していた。

閉店から約1年半、小田急運営の「新業態」で復活

「神保町ブックセンター with Iwanami Books」を運営するのは、小田急電鉄のグループ会社で街づくりや店舗開発などを手掛ける「UDS」。
書店のコンセプトは「未来の自分の種をまく。」。アドバイザーにはブックコーディネイターの内沼晋太郎氏を迎える。

神保町ブックセンターの1階イメージ(リリースより)。

1階の書店スペースは落ち着いた雰囲気で、信山社が運営していた時代と同様、岩波書店を中心とした書籍を取り揃えるほか、喫茶店(ブックカフェ)を入居させる。2階は会議室、3階はサービスオフィスやパーソナルデスクとなり、著者を招いた各種イベントなども開催される予定となっている。
なお、同ビル内に同居する他の古書店などは現在と変わらず引き続き営業をおこなうと思われる。

神保町ブックセンター with Iwanami Books

住所:東京都千代田区神田神保町2-3-1 
岩波書店アネックス1~3階
営業時間:未定

外部リンク:本と人との交流拠点「神保町ブックセンター with Iwanami Books」 2018 年 4 月神保町に開業(小田急グループ)
関連記事:ドン・キホーテ神保町靖国通り店、10月13日閉店-わずか半年ほどで
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東北大・雨宮キャンパス跡地に「イオンモール」、6月着工-市中心部近く、2019年秋の開業目指す

仙台市青葉区堤通雨宮町の「東北大学雨宮キャンパス」跡地で、大型商業施設「イオンモール」(名称未定)の建設工事が2018年6月に着工される。施設は2019年9月頃の開業を目指す。
建設されるイオンモール。(イメージ)

旧・東北大雨宮キャンパス跡地を開発-市役所も徒歩圏

イオンモールが建設されるのは、仙台市地下鉄南北線・JR仙山線北仙台駅から南に500m離れた「東北大学雨宮キャンパス」跡地の一部(約3.5ha)。仙台市中心部に近く、市役所から徒歩10数分の距離だ。
雨宮キャンパスに入居していた農学部は2016年に青葉山へ移転し、建物は既に解体されている。
旧キャンパス(約9.3ha)の土地は2013年にイオンモールが約220億円で落札し、2018年2月中の引渡しが予定されている。

かつての東北大雨宮キャンパス。

イオンモールは商業棟と駐車場棟で構成。商業棟は地上4階建てで、延床面積は約50,000㎡。敷地内には4ヶ所の広場、旧雨宮キャンパスの樹木を用いた緑化空間も設けられる。
2018年6月に着工し、2019年9月頃の開業を目指す。
旧キャンパスの樹木を使った緑化空間も設けられる。(イメージ)

モール隣には病院、住宅が建設予定

イオンモールが取得した約9.3haのうち、商業施設以外の残りの用地には病院機能と住宅機能がそれぞれ設けられる。
病院用地には「仙台厚生病院」を運営する一般財団法人厚生会(仙台市青葉区)が医療福祉施設を建設予定。住宅用地の計画は2018年2月現在明らかになっていない。いずれも建設時期は未定。

外部リンク:雨宮キャンパス跡地利用計画に係る環境影響評価書を縦覧しています(仙台市公式サイト)
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武蔵小杉東急ストア、2018年2月28日閉店-東急ストア1号店、耐震工事で

東急東横線武蔵小杉駅の高架下にある「東急ストア武蔵小杉店」(武蔵小杉東急ストア)が2月28日で閉店する。同店は東急ストアの1号店であった。

武蔵小杉東急ストア(写真右奥、高架下)。

東急ストア1号店、62年の歴史に幕

東急ストア武蔵小杉店は東急ストアの前身である「東横興業」が運営するスーパーマーケット1号店として1956年11月に武蔵小杉駅北口に開店。
その後、屋号は東興→東光を経て1975年に東急ストアとなり、さらに東横線の高架化に伴って店舗を武蔵小杉駅の高架下へと移転した。
2013年4月には隣接して駅ビル「武蔵小杉東急スクエア」が開業している。

武蔵小杉駅と東急スクエア。
東急ストアは高架下左側に出店する。左端はららテラス。

閉店理由は「高架橋の耐震化工事」-再出店するかは未定

東急ストア武蔵小杉店の閉店は店頭の掲示にて発表されたもので、閉店理由は東横線高架橋の耐震補強工事実施によるもの。現在24時間営業の同店であるが、2月24日からは24時間営業も取りやめ、2月28日は19時で閉店する。
東横線高架橋の耐震化工事は以前から行われているもので、同じく高架下に出店しており東急ストアに隣接する「紳士服のコナカ武蔵小杉店」も工事の影響で3月4日に閉店することを発表している。

スーパー激戦区となっている武蔵小杉駅前であるが、東急ストア1号店として、そして東急スクエアの実質的な核店舗として長年に亘って人気を集めて来た同店だけに、早期の再出店が望まれるが、同様の理由で2016年10月に閉店したマクドナルド武蔵小杉駅前店周辺の耐震化工事が2018年2月現在も継続しておこなわれているなど、工事は長期間に亘ることが予想され、2018年2月時点は再出店を行うかどうかについても発表されていない。

外部リンク:武蔵小杉東急ストア
関連記事:西武・そごう武蔵小杉、2017年8月31日閉店-グランツリー武蔵小杉の2階核店舗
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ローラ・アシュレイ、2018年秋までに日本撤退へ-日本法人を運営するイオンの撤退で

イオングループは、イギリスに本社を置く家庭用品・アパレルブランド「ローラ・アシュレイ」(Laura Ashley)を東アジア各地で展開する「ローラ・アシュレイ・ジャパン」事業から撤退し、2018年9月までに全店舗を閉店する方針であることを2月2日に発表した。
ローラ・アシュレイは日本から撤退となる可能性が高い。
追記:8月31日までに全店閉店となる。閉店日は下記参照。

 ローラ・アシュレイの店舗(宇都宮市)。

英国の家庭用品ブランド、ポップな花柄で人気に

ローラ・アシュレイは1968年にイギリス・サウスケンジントンに1号店を出店。1985年に日本初出店を果たした。1986年にはジャスコグループ(現:イオングループ)主導のもと、イギリス「ローラ・アシュレイ」社との共同出資で「ローラ・アシュレイ・ジャパン」を設立。ポップな花柄をモチーフとしたデザインの家庭用品やホームウェアなどのアパレル商品は広く受け入れられ、全国の百貨店や駅ビルを中心に、グループの利を生かしてイオングループの大型店への出店もおこなっていた。
また、近年はサンリオとのコラボレーションも行ったことも話題となった。

サンリオとのコラボ商品。
(サンリオのニュースリリースより、© Laura Ashley 2015、©1976, 2015 SANRIO CO.,LTD.)

2018年1月現在の国内店舗数は110店(1月中に2店閉店)で、店舗が存在しない百貨店などでも直営の家庭用品売場で商品が販売されている事例が多く、イオン傘下でありながら百貨店の「定番商品」となっていた。

日本法人は「イオン」運営-「百貨店不振」も影響か

イオングループは、2018年9月にイギリス「ローラ・アシュレイ」社との契約満了を迎えるのに伴い、契約を更新しないことを発表。日本国内の108店舗は全て閉店させる方針。従業員についてはイオングループが引き継ぐという(一部従業員については入居する百貨店などが引き継ぐと思われる)。
また、同社が運営する台湾や香港の店舗も閉店する可能性が高い。

近年はイオングループ内への出店が多かったローラ・アシュレイであるが、今回の事業撤退は長らく「ローラ・アシュレイ」が主戦場としてきた都心型商業施設や百貨店業界の不振も影響していると思われる。
その一方で、ローラ・アシュレイは現在も人気ブランドであることには変わりなく、将来的には英法人など別会社による店舗の継承や日本再進出も考えられる。

ローラアシュレイの国内営業終了店舗一覧
(6月22日発表時点で約60店舗の閉店が決定済)
(8月1日発表時点で約100店舗の閉店が決定済)
(8月7日発表時点で8月31日全店閉店が決定済)
5月営業終了店舗
  • 5月10日:ローラアシュレイイオンモール福津店
  • 5月13日:ローラアシュレイイオンモール秋田店
  • 5月13日:ローラアシュレイ泉パークタウン タピオ店
  • 5月13日:ローラアシュレイ泉北パンジョ店
  • 5月13日:ローラアシュレイ酒々井プレミアム・アウトレット店
  • 5月13日:ローラアシュレイ土岐プレミアム・アウトレット店
  • 5月13日:ローラアシュレイ神戸三田プレミアム・アウトレット店
  • 5月18日:ローラアシュレイイオンモール幕張新都心店
  • 5月20日:ローラアシュレイイオンモール津田沼店
  • 5月27日:ローラアシュレイさいか屋藤沢店
  • 5月27日:ローラアシュレイ三井アウトレットパーク滋賀竜王店
  • 5月31日:ローラアシュレイイオンモール岡山店
6月営業終了店舗
  • 6月10日:ローラアシュレイ大丸梅田店
  • 6月24日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズキラリナ吉祥寺店
  • 6月24日:ローラアシュレイららぽーと立川立飛店
  • 6月24日:ローラアシュレイホームららぽーと海老名店
  • 6月28日:ローラアシュレイ港北TOKYU S.C店
  • 6月30日:ローラアシュレイ名古屋丸榮店(百貨店店舗営業終了による店舗閉鎖)
7月営業終了店舗
  • 7月1日:ローラアシュレイ京都四条烏丸店
  • 7月3日:ローラアシュレイ天満屋福山店
  • 7月5日:ローラアシュレイ小田急町田店
  • 7月8日:ローラアシュレイ小倉井筒屋店
  • 7月8日:ローラアシュレイ大分トキハ店
  • 7月8日:ローラアシュレイ鹿児島山形屋店
  • 7月15日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ天神地下街店
  • 7月16日:ローラアシュレイイオンモール秋田店
  • 7月16日:ローラアシュレイイオン八事店
  • 7月16日:ローラアシュレイ玉川高島屋S・C店
  • 7月16日:ローラアシュレイイオンモール浜松志都呂店
  • 7月16日:ローラアシュレイココリア多摩センター店
  • 7月16日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズタカシマヤゲートタワーモール店
  • 7月16日:ローラアシュレイイオンモール鈴鹿店
  • 7月16日:ローラアシュレイリブ住吉店
  • 7月16日:ローラアシュレイ西神プレンティ店
  • 7月20日:ローラアシュレイイオンモール与野店
  • 7月20日:ローラアシュレイイオンモールつくば店
  • 7月20日:ローラアシュレイイオンモール羽生店
  • 7月20日:ローラアシュレイイオンモール香椎浜店
  • 7月20日:ローラアシュレイイオンモール宮崎店
  • 7月20日:ローラアシュレイオンラインショップ
  • 7月21日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズアトレ四谷店
  • 7月22日:ローラアシュレイイオンモール下田店
  • 7月22日:ローラアシュレイイオンモール石巻店
  • 7月22日:ローラアシュレイイオンモール太田店
  • 7月22日:ローラアシュレイイオンモール川口前川店
  • 7月22日:ローラアシュレイホームイオンモール各務原店
  • 7月22日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズアトレヴィ大塚店
  • 7月25日:ローラアシュレイ東武船橋店(8月1日追加発表)
  • 7月29日:ローラアシュレイ表参道店
  • 7月29日:ローラアシュレイイグジットメルサ銀座店
  • 7月29日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ町田東急ツインズ店
  • 7月29日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ平塚ラスカ店
  • 7月29日:ローラアシュレイイオン山形北店
  • 7月29日:ローラアシュレイそごう広島店
  • 7月29日:ローラアシュレイ近鉄奈良店(8月1日追加発表)
  • 7月29日:ローラアシュレイイオンモール木曽川店
  • 7月31日:ローラアシュレイ東急本店
  • 7月31日:ローラアシュレイ高島屋大宮店
  • 7月31日:ローラアシュレイ東急百貨店たまプラーザ店
  • 7月31日:ローラアシュレイイオンモール千葉ニュータウン店(8月1日追加発表)
  • 7月31日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズペリエ稲毛店
  • 7月31日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズエキュート赤羽店
  • 7月31日:イオンモールナゴヤドーム前店(8月1日追加発表)
  • 7月31日:ローラアシュレイ松山三越店
  • 7月31日:ローラアシュレイ高松三越店
  • 7月31日:ローラアシュレイ岡島百貨店
  • 7月31日:ローラアシュレイキャナルシティ店
8月営業終了店舗
  • 8月5日:ローラアシュレイ広島三越店
  • ==以上、ここまでが6月22日発表分==
  • 8月5日:ローラアシュレイさっぽろ東急店
  • 8月5日:ローラアシュレイ札幌大通店
  • 8月5日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ札幌アピア店
  • 8月5日:ローラアシュレイ京急上大岡店
  • 8月5日:ローラアシュレイ青葉台東急スクエア店
  • 8月5日:ローラアシュレイ横浜ランドマークプラザ店
  • 8月5日:ローラアシュレイイオンモール高岡店
  • 8月7日:ローラアシュレイ東武池袋店
  • 8月7日:ローラアシュレイホームイオンスタイル大津京店
  • 8月12日:ローラアシュレイイオン仙台中山店
  • 8月12日:ローラアシュレイイオンモール岡崎店
  • 8月12日:ローラアシュレイ横浜元町店
  • 8月15日:ローラアシュレイ新潟三越店
  • 8月16日:ローラアシュレイイオンモール盛岡南店
  • 8月16日:ローラアシュレイ博多阪急店
  • 8月19日:ローラアシュレイイオンレイクタウン店
  • 8月19日:ローラアシュレイホームイオンレイクタウン店
  • 8月19日:ローラアシュレイボンベルタ成田店
  • 8月19日:ローラアシュレイ大泉学園店
  • 8月19日:ローラアシュレイセレオ八王子店
  • 8月19日:ローラアシュレイ静岡伊勢丹店
  • 8月19日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ東急プラザ蒲田店
  • 8月20日:ローラアシュレイ京王新宿店
  • 8月20日:ローラアシュレイさいか屋横須賀店
  • 8月20日:ローラアシュレイ金沢めいてつエムザ店
  • 8月22日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズエキア川越店
  • 8月24日:ローラアシュレイモザイクモール港北店
  • 8月26日:ローラアシュレイホーム自由が丘店
  • 8月26日:ローラアシュレイララスクエア宇都宮店
  • 8月26日:ローラアシュレイ市川ニッケコルトンプラザ店
  • 8月26日:ローラアシュレイ三井アウトレットパーク木更津店
  • 8月28日:ローラアシュレイ西宮阪急店(8月7日追加発表)
  • 8月31日:ローラアシュレイ渋谷マークシティ店
  • 8月31日:ローラアシュレイホームアーバンドッグららぽーと豊洲店
  • 8月31日:ローラアシュレイギフト&アクセサリーズ横浜ジョイナス店
  • 8月31日:ローラアシュレイ軽井沢プリンスショッピングプラザニューウエスト店
  • 8月31日:ローラアシュレイ吉祥寺店(8月7日追加発表)
  • 8月31日:ローラアシュレイ川西阪急店(8月7日追加発表)
9月
  • 8月4日時点での残存店舗は39店舗
  • 8月21日時点での残存店舗は13店舗
  • ローラアシュレイは閉店時期未定の4店舗を含め、
    2018年秋を目処に全店舗閉店する予定。
  • ローラアシュレイは8月31日をもって日本から全面撤退する。

 

ローラアシュレイの海外営業終了店舗一覧(台湾・香港)
6月・7月営業終了店舗
  • 6月30日:台湾・ローラアシュレイオンラインショップ(網路商店)
  • 7月23日:香港・ローラアシュレイCityplaza店(太古城店)
  • 7月30日:香港・ローラアシュレイE-Max店
  • 香港エリアは7月30日までに全面撤退する。
8月・9月営業終了店舗
  • 8月30日:台湾・ローラアシュレイ高雄太平洋そごう店(高雄太平洋SOGO百貨)
  • 8月31日:台湾・ローラアシュレイ台中新光三越店(台中新光三越百貨 家用專門店)
  • 8月31日:台湾・ローラアシュレイ高雄漢神アリーナ百貨店(高雄漢神巨蛋百貨)
  • 9月2日:台湾・ローラアシュレイ三井アウトレットパーク台湾林口店(林口 Mitsui Outlet Park)
  • 9月10日:台湾・ローラアシュレイ台北太平洋そごう敦化新館店(台北太平洋SOGO百貨敦化新館)
  • 台湾エリアは9月10日までに全面撤退する。

外部リンク:ローラ アシュレイ事業の終了について(イオン)
関連記事:オールドネイビー、1月22日に日本撤退-GAP姉妹ブランド、全店閉鎖に
関連記事:FOREVER21原宿店、10月15日閉店-日本1号店の旗艦店、僅か8年の歴史に幕

西友リヴィン・ザ・モール姫路、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン姫路」秋ごろ開店

姫路市の大規模ショッピングセンター「ザ・モール姫路」が5月~7月ごろに閉館し、閉館後の建物にイズミ(広島市)が「ゆめタウン姫路」として出店する。
追記:西友は5月15日に閉館、専門店街は7月末ごろ閉館予定とのこと(店内掲示より)。

ザ・モール姫路。

旧「姫路西武」、西日本唯一の「LIVIN」だった

ザ・モール姫路は1994年4月に開業。建物は地下1階、地上7階建てで、売場面積は18,488㎡。隣接する面白山と橋で接続されるというユニークな構造が特徴であった。

面白山に掛けられた陸橋。

核店舗は「西友リヴィン」(LIVIN、12,206㎡)で、開店当時は百貨店業態の「西友姫路西武店」(姫路西武)だったが、その後、西友が西武セゾングループから離脱したことに伴い「リヴィン」に改称していた。2006年のリヴィン宝塚店閉店以降は西日本で唯一のリヴィン業態となっていた。
テナントとしては無印良品、スポーツクラブNAS、JTBなどに加え、兵庫県発祥の喜久屋書店、西松屋、「姫路のえきそば」で知られるまねき食品など約55店舗が出店する。

フロア案内。

姫路はイオングループの基となった企業の1つである「フタギ」発祥の地であり、もともとイオングループの力が強い地域であった。
それだけにザ・モール姫路は激しい競争に晒されており、2017年には姫路市唯一のイトーヨーカドーであった「イトーヨーカドー広畑店」も撤退している。

2017年に閉店したイトーヨーカドー広畑店。

また、2015年の西友高砂店閉店以降は姫路市周辺に西友系列の店舗が無く(最寄は神戸市の新長田店)、物流面などからも非効率であったと思われる。

イズミに売却-「ゆめタウン姫路」に

「ザ・モール姫路」は経営権をイズミ(広島市)に売却。イズミは同店を改装し、2018年秋ごろより大型ショッピングセンター「ゆめタウン姫路」(仮称)として営業を開始する方針だ。改装期間が短いため、開店後も改装を進めていくという。
イズミは西日本最大の流通グループで、九州・中国・四国地方を中心にショッピングセンター「ゆめタウン」、スーパーマーケット「ゆめマート」、インポートショップ「エクセル」などを展開。兵庫県では2店目のゆめタウンで、姫路エリアは初出店となる。また、6階まである売場は、現在の同社の店舗において最高層となる。
イズミはあわせて「西友・ザ・モール周南」(山口県下松市)を購入し、「ゆめタウン下松」とすることも発表しており、大型店2店の開業は同社が目指す「1兆円企業」への大きな足掛かりとなるであろう。

ヤマトヤシキ閉店、メガドンキ出店-変わる姫路の商業地図

姫路市では、2016年1月にイオン系ファッションビル「姫路フォーラス」が老朽化のため閉店・解体、2017年3月に「イトーヨーカドー広畑店」が閉店、そして2018年2月には老舗百貨店「ヤマトヤシキ姫路本店」が閉店することが決まっている。

2年前に閉店した姫路フォーラス(解体済み)。
老朽化に加え駅ビル「ピオレ」開業の影響を受けたものだった。


ヤマトヤシキ本店は2月28日に閉館する。

また、2018年2月16日にはイトーヨーカドー跡にディスカウントストアの「メガ・ドン・キホーテ姫路広畑店」が開業することも決まっており、僅か数年間で市内の商業地図が一変することになる。

外部リンク:ザ・モール姫路(西友)
外部リンク:「ゆめタウン下松(仮称)」「ゆめタウン姫路(仮称)」新規出店に関するお知らせ(イズミ)
関連記事:ヤマトヤシキ姫路本店、2018年2月末閉店-ラオックス傘下入りに向けた店舗整理か
関連記事:MEGAドン・キホーテ姫路広畑店、2018年2月16日開店-イトーヨーカドー跡に
関連記事:姫路モノレールのレール、8月7日より販売開始-大将軍駅から切り出し
関連記事:西友・ザ・モール周南、2018年春~夏ごろ閉店-イズミが購入、「ゆめタウン下松」秋ごろ開店 
関連記事:西友・ザ・モール小倉、2015年8月31日閉店-小倉唯一の西友、20年の歴史に幕

西友・ザ・モール周南、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン下松」秋ごろ開店

下松市の大規模ショッピングセンター「ザ・モール周南」が5月~7月ごろに閉館し、閉館後の建物にイズミ(広島市)が「ゆめタウン下松」として出店する。
追記:西友は5月15日に閉館、専門店街は7月末ごろ閉館予定とのこと(店内掲示より)。

ザ・モール周南。

中国地方唯一の西友、同社のなかでも大型店だった

ザ・モール周南は1993年11月に日本石油の製油所跡に開業。建物は5階建てで、売場面積は30,516㎡。
核店舗は「西友」(15,223㎡)で、そのほかに「西友専門店街」、地元出資の「下松商業開発」が運営する「星プラザ専門店街」、そして公共施設の「スターピアくだまつ」、「下松市保健センター」で構成されており、全体を合わせて「下松タウンセンター」と称する。
 テナントとして無印良品、23区、ハニーズ、スズタン、明林堂、キャンドゥ、JTBなど数多くの店舗が出店するほか、日石の所有地だったことから敷地内にエネオスのガソリンスタンドも設置されている。

「下松タウンセンター」の名前も。

このほか、シネマコンプレックスの「MOVIX周南」が1999年に、別館の「ヤマダ電機」(3,293㎡)が2000年に開店。西友のなかでもかなりの規模を誇る店舗であった。
2018年現在、本館は西友が、別館はヤマダ電機が所有する。

ザ・モール周南は周南地域で最大の商業施設であり、出店後はダイエートポス徳山店、徳山サティなどが閉店するに至った。
しかしザ・モールの周辺では、近年「ゆめタウン徳山」をはじめ、トライアルやイオンタウンなどの出店が相次ぎ、競争が激化。
何より周辺に西友の店舗が全くなく(同店は中国地方で唯一の西友)、物流面の非効率さもあったと考えられる。

2016年に開店したゆめタウン徳山。

イズミに売却-「ゆめタウン下松」に

地元紙・新周南新聞によると、「ザ・モール周南」は閉館後に建物と経営権をイズミに売却する。
イズミは同店を改装し、2018年秋ごろより「ゆめタウン下松」(仮称)として営業を開始する方針。改装期間が短いため、開店後も改装を進めていくとみられる。

この改装に先駆け「スターピアくだまつ」も春から夏まで一時休館する。
また、MOVIX周南については2月13日から2月23日まで改装のため休館することを発表しており、ゆめタウン化後も現在と変わらない態勢で営業を続けるとみられる。また、ザ・モール専門店街は店舗の入替を伴う全面改装を行うが、星プラザ部分の多くの店舗はそのまま営業を継続するとみられる。

MOVIXは一足先に改装される。

(撮影:淀津昇さん)
外部リンク:ザ・モール周南(西友)
外部リンク:ザ・モール周南専門店街
外部リンク:星プラザ
関連記事:新・徳山駅ビル「蔦屋図書館」、2月3日開業-「駐車場1時間無料」で活性化に期待 
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関連記事:ゆめタウン徳山、9月8日開店
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関連記事:西友・ザ・モール小倉、2015年8月31日閉店-小倉唯一の西友、20年の歴史に幕

JR油津駅、2018年2月4日から愛称「カープ油津駅」に-日南市・広島東洋カープのキャンプ地

宮崎県日南市にあるJR日南線の油津駅が、2月4日から外装に「カープレッド」をあしらえた「カープ油津駅」(愛称)に生まれ変わる。

カープ油津駅。(イメージ、日南市公式サイトより/※画質補正を実施

広島キャンプ地・日南の熱い「カープ愛」

油津駅は宮崎県日南市の中心駅。付近には同市の中心商店街「油津・岩崎商店街」、百貨店「日南山形屋」、再開発ビル「ITTENほりかわ」、ショッピングセンター「サピア日南」(旧・寿屋)、そして日南市天福球場も立地する。

カープ旗がはためくサンプラージュ岩崎商店街。

天福球場はプロ野球・広島東洋カープのキャンプ地として知られる。1963年より55年間に亘ってキャンプを見守ってきた日南市民の「カープ愛」は広島人にも引けを取らず、2017年の春季キャンプでは前年25年ぶりのセ・リーグ制覇を果たしたカープの優勝パレードが商店街で開かれ、日南山形屋でも優勝セールが開催された。

岩崎商店街から天福球場へと向かうカープVロード。

真っ白だった油津駅舎、カープレッドに染まる

油津駅の「カープ化」は、日南市の有志で結成した「日本一のカープ駅をつくる会」が中心となって実行したもの。JR九州の協力のもとクラウドファンディングで塗装の資金などを募り、1月13日と14日には地元市民やファンの手によって白色だった駅舎の一部が真っ赤に塗り替えられた。
塗り納めとなる2月4日にはカープの緒方孝市監督や崎田恭平日南市長が出席する駅のお披露目セレモニーが行われる。
日南の熱すぎる「カープ愛」は、ついにキャンプ地最寄りの駅舎までも「カープレッド」に染め上げてしまった。

外部リンク:カープ油津駅お披露目セレモニー(除幕式)ご案内(日南市公式サイト)
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十字屋山形店が閉店-2018年1月31日に、「十字屋」創業から95年で歴史に幕

全国最後の十字屋デパートとなる「十字屋山形店」(山形県山形市)が2018年1月31日の何時に閉店し、十字屋山形店としては47年、十字屋創業からは95年の歴史に幕を下ろした。

十字屋山形店。

かつて全国展開した「十字屋」最後の店舗だった

十字屋は1923年に平塚市で「十字屋呉服店」として設立。のちに百貨店に進出し、1982年にダイエーと業務提携した。一時は全国展開したものの、2005年までに山形店以外の全ての店舗を閉店し、同年に同じダイエー傘下の百貨店「中合」(福島市)と経営統合された。
十字屋山形店は1971年7月に開店(それ以前は「大沼」などがある山形市七日町に小型店を出店していた)。売場面積は10,362㎡。建物は地上8階、地下1階建で、白蝶ビル株式会社が所有している。また、別棟として立体駐車場を備える。2015年の年商は約34億円。
2005年のダイエー山形店(山交ビル、現:ヤマザワなどが出店)の閉店後は山形市におけるダイエーグループの拠点的存在でもあり、2007年に全面改装された食品売場では「木曜の市」なども開催されていた。

山形駅前に立地する。左奥は山交ビル。

十字屋山形店の建物は新築から47年が経過。山形市がおこなった改正耐震改修促進法による耐震判断の公表で「震度6強以上で倒壊する危険性が高い建物」とされており、耐震補強問題から閉店を決めたものと思われる。なお、十字屋立体駐車場についても耐震性が不足しているという。

最終営業日、雪のなか多くの人が集まる

十字屋山形店では1月25日から最終セール「ご愛顧感謝ファイナルセール」を開催。最終営業日となった1月31日には朝から多くの人が来店し、レストランは15時過ぎまでの営業で完売となった。
朝は晴れていた山形市であったが、昼過ぎには雪となった。

店内では写真展も開催されていた。

閉店時刻(19時30分)を過ぎた19時40分に山川武店長の挨拶があったのち、19時42分にシャッターが下ろされた。

閉店式典。

そして20時10分には広告塔屋などが消灯され、十字屋山形店は47年の、そして十字屋は95年の歴史に幕を下ろした。

ショーウィンドウ。

先述のとおり、建物は老朽化のため耐震性が低いとされており、今後の活用方法などについては発表されていない。

閉店の影響、じわじわと

十字屋のすぐ近くにあるJR山形駅では2019年度の完成をめざして西口前の再整備事業が進んでいるが、その一方で中心部である七日町で300年以上に亘って営業している百貨店「大沼」が企業再生ファンドに譲渡されるなど、商環境は厳しさを増している。
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大沼百貨店は企業再生ファンドに譲渡される。

十字屋の閉店を受け、近隣にある山交ビル(旧ダイエー山形店)でも一部テナントが撤退を決めており(「あいのて」、「やしち屋」、「ドンドンダウン」が閉店、2階には新規テナント出店予定あり)、十字屋の跡地問題についても長期化しそうだ。

なお、学生服販売についてはイオン山形北店・山形南店の学生服コーナーが引継ぐほか、十字屋商品券はこれまで通りイオン、ダイエーの各店で利用することができる。

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高島屋東別館・ホテルシタディーン、2019年冬開業-3年間の改装を経てリニューアル

大阪市浪速区日本橋のでんでんタウン(堺筋)にある「高島屋東別館」の改装が2019年冬に完了し、核テナントとしてホテル「シタディーン」が開業する。

高島屋東別館。

旧・松坂屋大阪店、リニューアルオープンへ

高島屋東別館は松坂屋大阪店として1928年に開業。建物は地上7階地下2階建、設計は鈴木禎次。
松坂屋大阪店は開業以来、松坂屋の関西における旗艦店として40年近く営業を続けていたが、競争環境の変化に伴い、京阪天満橋駅ビルに1966年移転していた。
(松坂屋は2004年に大阪市内から完全撤退、天満橋駅ビルは現在京阪シティモールとして営業中)
高島屋は「株式会社設立50周年事業」の一環として、旧松坂屋大阪店を取得し、高島屋東別館として1970年リニューアルした。
高島屋東別館には、同社の歴史資料・美術品を展示する「高島屋史料館」や友の会サロン、事務所のほか、テナントとして結婚式場「チャペルグリーンベルなんば」カフェ「三番館」が入居していたが、2016年10月以降改装のため施設を段階的に閉鎖していた。

ホテルにリニューアル-飲食店なども出店

高島屋東別館で滞在型ホテルを運営するアスコットジャパンは、シンガポールの不動産大手「キャピタランド」の完全子会社として2002年設立。ホテル「シタディーン」は、フランス語で「都市生活者」という意味を持ち、ヨーロッパを中心として展開されている。シタディーンの出店は東京新宿(2館)、京都に続いて日本4館目となる。このほか、アスコットジャパンは長期滞在に対応した宿泊施設「サービスレジデンス」を、東京都などに展開している。
アスコットジャパンは300室以上の大型宿泊施設開設を検討しているが、改装後も松坂屋時代から残る内外装は保存される計画。ホテル館内にはジム、会議室、共同キッチン、キッズルーム、飲食店などが設けられる予定となっている。

高島屋史料館も2019年中に再開へ

高島屋は、東別館内において2016年まで営業してきた「高島屋史料館」についても2019年中に再開させる方針を示しており、シタディーンと同じく2019年冬ごろの再開が見込まれる。

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新・徳山駅ビル「蔦屋図書館」、2018年2月3日開業-「駐車場1時間無料」で活性化に期待

山口県周南市の玄関である「JR徳山駅」の新たなビルが2018年2月3日にグランドオープンする。

新たな徳山駅ビル(完成予想図、周南市HPより)。

かつての駅ビル「トークス」を建て替え

旧・徳山駅ビル(徳山民衆駅)は1969年に開業。第三セクターの商業ビル「トークス」となっており、多くの店舗が入居していたが周辺商店街の衰退などに伴い2000年に閉店。その後は一部が公共施設として使われたのち、2015年3月に全館閉館、解体されていた。
解体に先立ち、JR徳山駅の駅舎は2014年9月より橋上化されている。

旧・JR徳山駅ビル(トークス)。

中核施設「蔦屋図書館」-既存の市立図書館も存続・差別化

新たな駅ビルの延床面積は5,256㎡。
徳山駅前賑わい交流施設」と称し、核店舗として、1階から3階まで「周南市立徳山駅前図書館」が入居。運営者はTSUTAYAを運営するCCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)で、いわゆる「蔦屋図書館」となる。図書館エリアの面積は2,374㎡で蔵書数は約6万冊。
なお、既存の周南市立図書館各館は営業を継続するため、蔦屋図書館はそれらとは差別化を図った内容となっており、従来の市立図書館貸し出しカードなども継続して使用することができる(新たにTカードの機能を付けることも可能)。
そのため、同じ「蔦屋図書館」であっても市立図書館の本館を蔦屋図書館化した武雄市などと比較すると図書館としての「位置づけ」は大きく異なるものとなっている。

「スタバ」も徳山初出店-駐車場は1時間無料!

駅ビルには蔦屋図書館以外にもテナントとして「蔦屋書店」(1階~2階)、「スターバックスコーヒー」(1階)が出店するほか、2階にはインフォメーションカウンター、展望デッキ、自由通路(一部は供用済み)が設置される。
スタバは周南市初出店となる。

2階イメージ、展望デッキが設置される(完成予想図、周南市HPより)。

また、大型の立体駐車場(125台・24時間営業)も併設される。駐車料金は最初の1時間無料、次の1時間200円、以降30分毎に100円と、これまでの商店街駐車場と比較して格安だ。
駐輪場(みなみ銀座入口)は無料となる。

フロア構成(周南市HPより)。

開館を記念し、2月3日には開館記念式典が開かれるほか、2月18日には防府市育ちのシンガーソングライター・山崎まさよしさんのミニライブ・トークショーが開催される。

印象づけられる駅前の「主役交代」-無料駐車場にも期待

JR徳山駅前は周辺に多くの大型店が立地し、山陽新幹線開通後は山口県内で最も賑わう商店街の1つとなっていたが、ダイエートポス、サティ、近鉄松下百貨店など周辺の大型店は郊外店との競争に加えて高額な駐車料金が倦厭され(割引サービスは最低3000円購入から)、2013年までに全て姿を消していた。
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近鉄松下百貨店跡地。
1月現在は周南市役所(建替中)の仮庁舎となっている。

蔦屋書店の開店を前に、1月31日を以て徳山駅前に本店がある地場大手書店「鳳鳴館」が100年以上の歴史に幕を下ろし一般書店としては廃業(教科書販売などのみ継続)することを決めており、駅ビルの開業は駅前の「主役交代」を印象付けるものとなった。
その一方で、空きビルのリノベーションなど活性化事業の進展、近鉄松下百貨店などに入居していたテナントの出店などにより、中心商店街のうち食品スーパーや100円ショップのある「銀南街」では近年空き店舗が減少傾向にあるという。

銀南街。

新・駅ビルの誕生は新たな集客施設となるのみならず、これまでの商店街衰退の大きな要因の1つであった「駐車料金の高さ」を払拭することになるため、地元商店街は活性化への期待を寄せる。
駅ビルの開業に合わせて、街づくり会社「まちあい徳山」は情報サイト「トクヤマップ」での情報発信をおこなうとともに、イベントの拡充、商店街駐車場サービスの充実などをおこなっていく予定だ。

徳山駅ビル

住所:〒745 -0034 周南市御幸通2丁目28番2
営業時間:
市立駅前図書館(蔦屋図書館) 9:30~22:00
蔦屋書店 9:30~22:00
スターバックスコーヒー 9:30~22:00

外部リンク:徳山駅前賑わい交流施設(周南市)
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