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マルショク流川通り店、9月7日開店-マルショク”本店”3年ぶり復活

マルショク(大分市)は、別府市の旧・流川店跡地(本店)に「マルショク流川通り店」を9月7日に開店させた。
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マルショク流川通り店(旧・流川店)。

マルショク”本店”、開店60年を前に「3年ぶりの復活」

マルショクは1947年に別府市で創業。海門寺温泉前の丸食行合店がスーパーマーケット1号店であった。その後、地域子会社による経営規模の拡大により、出店地域を九州全域から広島県にまで拡大、1960年代には九州を代表するスーパーとなった。
マルショク流川店は創業10年目となった1957年の開店で、当初は木造の建物だった。その後増築を繰り返し、1960年代には事実上のマルショク本店化、1966年末の増築で総合スーパー化した。1981年の増築時には温泉噴出事故も起きている。
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総合スーパー化直後のチラシ。

流川店は最終的に6階建(売場は4階まで、7,500㎡)となり、多くのテナントも出店していたが、近年は建物の老朽化が著しく、2013年2月を以て閉店していた。
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マルショク流川店。老朽化により2013年に一旦閉店した。

キャッチフレーズは「新しい夢を この街に」

マルショク流川通り店のキャッチフレーズは「新しい夢を この街に」。
店舗は平屋で、テナントは「お弁当のヒライ」(旧流川店から再出店)、銀行ATM(同じく再出店)のみとなっている。 
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新店舗の位置図。

流川通り店の再出店により、別府市内のマルショクは全11店舗となった。
店内は、マルショクでは初となるLED照明を主体とした内装を採用。
狭いながらもコンパクトにまとめられ、個食対応を強化しており、冷凍食品の品揃えは市内のマルショクでも有数の規模となっている。
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初日は多くの市民が詰めかけた。

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レジ前には「カボス」製品のコーナーも。

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大分県らしく新鮮な鮮魚が並ぶ。

新時代の旗艦店は小型店舗
-競合店多い別府駅前、59年目の「新しい夢」を築けるか

マルショクサンリブグループのうち、大分県・熊本県・宮崎県と福岡県京築地区・豊前・朝倉市を管轄する「株式会社マルショク」(本社:大分市、2016年6月現在の店舗数80店)は、かつて100店以上の店舗を抱えていたが、競争の激化による急速な業績悪化に伴い2009年以降新規出店を凍結。長年に亘って不採算店舗と老朽店舗の閉鎖などの合理化を行ってきた。
合理化の過程で、近年は複数の店舗の雨漏りや灯火の球切れなど、故障部分が修復されていない事例が目立つようになってきており、厳しい経営状況が伺えるようになっていた。
その矢先、今年4月に起きた熊本地震により、熊本市内の大型店4店舗が大きな被害を受け、本年度は大きく売上を落とすことが必至である。
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グループ最大の店舗「くまなん店」は8月末に再開したばかり。

旧流川店は、建替えを前提として閉店したものの、店舗のすぐそばには「トキハ別府店」、「ゆめタウン別府」、「えきマチ一丁目別府」(別府ステーションセンター、核:マルミヤストア別府駅店)、「ドラッグストアモリ流川店」など競合大型店が数多くあるため、再出店するかすら危ぶまれていた。
再出店が決まったことを喜ぶ一方で、新店舗は小型店舗であり、また中心市街地への平屋出店ということもあって、残念がる声も多く聞かれる。また、飲食街が近いにも関わらず21時での閉店は少し早いようにも感じられる。
追記:2017年に入り22時閉店に延長された。
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店舗近くの中心商店街。

開店当日は早朝から多くの市民が詰めかけ、開店59年目のスタートダッシュを切ったマルショク流川通り店。
競争が激化するなか、かつての本店跡の店舗が再び創業の地・別府市の中心部を代表するスーパーの1つとなり、「新しい夢」を築くことができるのか、注目が集まる。
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開店59年目の再出発となったマルショク。
これからも地元で親しまれる店舗を目指す。

マルショク流川通り店

住所:別府市楠町4番10号
営業時間:9:00~21:00

外部リンク:マルショク流川通り店
関連記事:サンリブシティくまなん、8月27日に営業再開-子飼、健軍は建替えへ 

イオン銅座店、2017年2月28日閉店-旧ユニード・ダイエー銅座店

長崎市の総合スーパー「イオン銅座店」(旧・ダイエー銅座店)が2017年2月末で閉店する。
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イオン銅座店(旧ダイエー銅座店)。

旧・ユニードダイエー銅座店、48年の歴史に幕

イオン銅座店は、1969年11月に「渕上丸栄長崎店」として開業。長崎新地中華街そばへの出店だった。1970年には商号変更に伴い「ユニード長崎ショッピングバザール」に改称している。
その後、ユニードは1981年にダイエーグループ入り、1994年にはダイエーと経営統合し、屋号を1991年に「ユニードダイエー」に、1994年に「ダイエー銅座店」に改称。そして、2015年9月には、九州のダイエー店舗がイオン九州に経営譲渡されるのに伴って「イオン銅座店」に改称されたばかりだった。
売場面積は4,501㎡、売場は地階から4階まで。建物はダイエーが所有している。テナントとして100円ショップミーツなどが出店していたが、近年は売場の縮小が行われていた。

後継店舗は未定-閉店つづく旧ダイエー

イオン銅座店は築47年が経過しており、閉店に老朽化によるものが大きいと考えられる。なお、イオン銅座店から徒歩3分ほどの場所には、「イオン長崎店」(旧・ダイエー長崎店、7,080㎡、長崎バス所有でバスターミナル併設)が立地している。
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イオン長崎店(旧ダイエー長崎店)。

店舗跡の活用方法などは決まっていないが、イオン九州では建替えなども検討しているという。しかし、近隣にイオン長崎店がある以上、総合スーパー業態での再出店は行われないと考えられる。
イオン九州が、昨年のダイエー移管後に閉店を発表した店舗はこれで4店目(イオン九州が継承をせずに閉店したJR久留米店を含めると5店目)となる。

外部リンク:イオン銅座閉店のお知らせ
外部リンク:イオン銅座店

ゆめタウン南行橋、2016年12月開店-旧丸和・サンパル跡

イズミは、JR南行橋駅近くの国道10号線沿いに「ゆめタウン南行橋」を出店する。
追記:12月15日にグランドオープンすることが発表された。
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「ゆめタウン南行橋」となる旧・サンパル行橋。

旧・丸和サンパル行橋、イズミグループが再生へ

ゆめタウン南行橋が出店するのは、2015年11月に閉店した「丸和サンパル行橋ショッピングセンター」跡。
丸和サンパル行橋ショッピングセンターは1995年11月に開店。売場面積は12,434㎡で、建物は丸和が所有していた。
核店舗の丸和は、2006年に行橋市初の高級スーパー「ラ・パレット」業態に転換。また、館内には数多くの専門店も入居していた。
しかし、近年はドラッグストアなどとの競争激化に加えて、2011年には店舗のすぐそばにトライアルが開店。丸和の業績悪化・経営再建、イズミグループ入りなどを経て、不採算店舗として2015年11月で閉店していた。
サンパルにはメガネの正視堂、ステップワン、ドラッグコーエイ、ナフコなどのテナントが出店していたが、2016年9月現在はナフコ(家具売場)のみが営業を行っている。

自社内競合抱えるイズミ、サンパルのイメージ一新できるか

行橋市内には1997年に開店した京築地区最大の大型店「ゆめタウン行橋」(売場面積29,500㎡)があるほか、近隣には旧・スーパー大栄の店舗を継承したゆめマートが複数営業している。
ゆめタウン南行橋は開店早々自社内競合を多く抱えることになるが、その一方で、ゆめタウン南行橋は国道10号線に面しており交通の便が非常にいいうえ、これ以南には大分県中津市まで大型ショッピングセンターが存在していないため、グループ企業となった丸和の大型物件処理には、自社の力で再生・ゆめタウン化し、以前よりも広域集客を目指すことが最適であるという判断に至ったと考えられる。
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ゆめタウン行橋。

サンパル行橋は、丸和の「ラ・パレット」化後は丸和の経営悪化もあり店内改装も十分に行われておらず、近年は陳腐化・老朽化が否めなかった。
「ゆめタウン南行橋」化後は、以前のイメージを一新し、新しいショッピングセンターとして生まれ変わることができるかどうかで、成否が分かれるであろう。

追記:ゆめタウン南行橋・テナント一覧
  • イズミ・ゆめタウン(総合スーパー)
  • マツモトキヨシ(ドラッグストア)
  • 明林堂書店(書店)
  • ナフコ(ホームファニシング・家具、雑貨)
  • キャンドゥ(100円ショップ)
  • ステップワン(婦人服)
  • ロハス(靴)
  • ハルヤ(クリーニング)
  • プリュ(美容室)
  • さかい(花店)
  • 茶の喜(銘茶)
  • とっぽ家(串焼き)
  • たこ一番(たこ焼き)
  • からあげ番長(唐揚げ)
  • ATM(福銀・西銀)
  • 宝くじコーナー

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外部リンク:ゆめタウン南行橋  会社説明会・面談会ご予約ページ
関連記事:行橋駅前通り商店街、歩道拡幅へ
関連記事:サニーサイドモール小倉、9月15日開業

広島東洋カープ、25年ぶり優勝で記念セール-広島県内各地で実施【2016年】

広島東洋カープが9月10日に25年ぶりとなるリーグ優勝を決め、広島県内の大型店では優勝セールが始まっている。
「広島カープ優勝セール」の実施が発表されている主な大型店・チェーン店は以下の通り。
広島市中区本通り
本通アンデルセン前ではくす玉割が行われる。

※追加情報があり次第、追記いたします。
※予定は変更されることがありますので、詳細は各店舗にお問い合わせください。

百貨店・ファッションビルなど
  • 福屋百貨店
    :優勝翌日から7日間優勝セール。
    :尾道店、五日市店など支店でも実施。
    :本店、駅前店では優勝翌日11日9時50分からくす玉割り。
    :カープふりかけプレゼント、お買上げでカープお買物袋配布など。
    :福屋全店3000個限定で神戸風月堂「V7記念ミニゴーフル」販売。
  • 広島そごう
    :優勝翌日から7日間優勝セール。
    :レストラン街ではランチタイムに抽選会を実施。
    :1階のからくり時計前(紙屋町交差点)で9時半からくす玉割りなど。
    :ミレニアムカード保有者先着200人に記念品プレゼント
    :記念品を受け取り、3,000円以上購入した買物客に「カープ坊や」作者・ガリバー岡崎による似顔絵プレゼント。
    :記念品を受け取り、LINE登録と応援メッセージを書き込んだ買物客にカープ優勝記念nanacoプレゼント。
  • アクア広島センター街
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
  • パセーラ広島(基町クレド)
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
    :ポイント7倍など。
  • 広島三越
    :優勝翌日から7日間優勝セール。
    :正面玄関のライオンをカープ仕様に。
    :黄金ボール、黄金バッドなど優勝記念グッズを販売。
  • 天満屋広島アルパーク店・緑井店
    :優勝翌日から7日間優勝セール。
    :アルパーク店は天満屋商品券が当たる優勝記念大抽選会実施。
  • アルパーク専門店街
    :優勝翌日から5日間優勝セール。
  • 広島パルコ
    :優勝翌日から10日間優勝セール。
    (16日からは広島パルコ改装記念セールも並行実施)
  • ASSE(広島駅ビル)
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
    :3階で先着客に特製カープもみじまんじゅうプレゼントなど。
  • 紙屋町地下街シャレオ
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
    :ポイント2倍など。
  • 本通商店街
    :優勝翌日の13時からくす玉割り。
    :広島アンデルセン(建替え中)前でパネル展など。
  • マリーナホップ
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
  • お好み焼きテーマパーク駅前ひろば(旧ダイエー広島駅前店)
    :優勝当日から優勝セール。
  • お好み村
    :優勝翌日はビール半額など。

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スーパーマーケット
  • イズミ・ゆめタウン
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
    :ゆめタウン専門店街もポイント優待(5倍・7倍など)
    (広島県・山口県の店舗を中心に実施。)
    (山口県内はゆめタウン徳山オープニング協賛セールも並行実施)
    :翌日のみ中国・四国地方の全店舗でゆめか5倍。
    :ゆめタウン広島(本店)など広島県・山口県の主要店舗で紅白餅の配布、カープ優勝記念ゆめかの販売など。
  • フジ・フジグラン
    :優勝翌日から3日間優勝セール。
    :広島県・山口県の店舗で実施。衣料品25%引きなど。
  • マルショク・サンリブグループ
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
    :ポイント5倍、衣料品1~2割引など。
    :広島県、山口県の一部店舗(サンリブ下松など)で実施。
  • イオン(総合スーパー)
    :優勝翌日から4日間優勝セール。店内のほぼ全商品5%オフ。
    :中国・四国地方の全店舗で実施。
    :イオンモール広島府中専門店街なども実施。
  • イオン・マックスバリュ西日本(食品スーパー、ビッグ)
    :優勝翌日に店内のほぼ全商品5%オフ。
    :広島県内(マックスバリュ21店、ザ・ビッグ9店)全店、山口県内(マックスバリュ:南岩国・玖珂・通津、ザ・ビッグ:周東・周南・岩国)各店で実施。
  • ユアーズ(イズミグループ)
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
    :広島県内のみ実施。
  • スパーク
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
  • フレスタ
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
  • ハローズ
    :優勝翌日から2週間優勝セール。
  • デイリンク
    :優勝翌日から2日間優勝セール。
  • 生協ひろしま
    :優勝翌日はポイント7倍。

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コンビニエンスストア
  • ポプラ
    優勝翌日(もしくは翌々日)から10月10日まで優勝セール。
    ポプラの全国全店舗で実施。
    お弁当5~10%割引、楽天ポイント2倍など。
  • セブンイレブン
    優勝翌々日から3日間優勝セール。
    広島県、山口県、島根県、鳥取県、愛媛県で実施。
  • ローソン
    スタジアム近くの2店で優勝セール。

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家電量販店
  • エディオン
    優勝翌日から7日間優勝セール。
    中国・四国地方のみ。
  • ビックカメラ広島駅前店
    9月14日にグランドオープン。
    オープンからセール開始。
  • ビックカメラ×コジマ
    優勝翌日から3日間優勝セール。
  • ヤマダ電機
    優勝翌日から3日間優勝セール。

 

そのほかのチェーン店
  • フタバ図書
    優勝翌日から3日間優勝セール。
    その後もブックカバープレゼント、レンタル25円セールなど。
    広島県内全店と岩国市の店舗で実施。
  • 古書アカデミイ書店
    優勝翌日から数日間優勝セール。多くの本が25パーセント引き。
    金座街本店、紙屋町店で樽酒ふるまい、くじ引など。
  • 紀伊國屋書店(広島県内店舗)
    優勝翌日から3日間優勝セール。
    ポイント5倍など。
  • アニメイト・らしんばん広島店
    優勝翌日から5日間優勝セール。
  • HMV広島本通店
    優勝翌日から3日間優勝セール。
    カープ関連商品、ヘッドホン割引など。
  • ポケモンセンター広島(そごう内)
    図鑑番号25の「ピカチュウ」関連グッズ半額など。
    コイキングシャツは11日のみ予約限定発売。
  • メガネのタナカ
    本店で優勝翌日から3日間優勝セール。
  • 小田億ファインズ
    10月3日までセール。
    横川店、廿日市店で実施。
  • ソフトバンク
    「ソフトバンク」にも関わらずカープ優勝セールを実施。
    広島市周辺の店舗のみ。

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その他・各種飲食店
  • 東洋観光グループ(ひろしま国際ホテル、徳川など)
    優勝翌日から3日間優勝セール。
    飲食代の半分を商品券で還元など。県外店も実施。
  • むすび むさし
    優勝翌日から2日間優勝セール。
  • 我馬・麺屋台我馬・ラーメンスタンドGABA
    優勝翌日は赤うまラーメン半額。
  • 一風堂
    広島県の店舗で替え玉無料。
  • カープ鳥
    優勝翌日は飲み物、焼鳥全品無料。(制限時間40分)
その他・公共交通機関など
  • JR西日本
    227系電車(レッドウィング)行先表示機にカープ坊やを特別表示。
    9月22日にカープ優勝記念ICOCAを販売。
  • 広島電鉄
    路面電車の一部に優勝系統板などを設置
  • 広島市内のバス各社
    優勝記念幕を掲出
  • 広島弁護士会・紙屋町法律相談センター
    9月末まで法律相談無料
  • オリジナルカープ坊や制作サイト「MY坊や」
    9月12日から10月31日まで10,000円以上(税抜)注文した買物客にカープ坊や作者・ガリバー岡崎による直筆サイン付水彩画色紙・待受画像をプレゼント。

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※追加情報があり次第、追記いたします。
※予定は変更されることがありますので、詳細は各店舗にお問い合わせください。

広島カープ、優勝おめでとうございます!!

「ローソン・スリーエフ」1号店、9月9日開店-約90店舗を転換

首都圏を地盤とする中堅コンビニ「スリーエフ」(横浜市中区)は、コンビニ業界2位の「ローソン」とのダブルブランド店舗「ローソン・スリーエフ」の1号店を9月9日に開店させる。
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スリーエフの店舗。

首都圏地盤の「スリーエフ」、ホットスナックやスイーツに定評

「スリーエフ」は1979年、横浜市に本社を置くスーパー「富士シティオ」(当時は富士スーパー)のコンビニ事業部として創業。 2016年8月末現在、首都圏の1都3県に約540店舗を展開している。
なお、2015年までは高知県の地場スーパー「サニーマート」と提携し、四国3県にも店舗展開していたが、サニーマートのフランチャイズ離脱に伴い四国から撤退、四国の店舗は殆どがローソンに転換した。
スリーエフは、自社開発商品「F-STYLE」に定評があり、よこすか海軍カレーを再現したチルド弁当など地域色の濃い商品や、もちもち食感が特徴のスイーツ「もちぽにょ」などといった個性的な商品を展開し、根強い支持があった。

両社の強みを活かした「ダブルブランド店舗」

スリーエフとローソンは、2016年4月に資本・業務提携を締結しており、一部店舗がスリーエフからローソンへと転換されていた。
今回開店する「ローソン・スリーエフ」は、ローソンが30%、スリーエフが70%を出資して設立した合弁会社「ローソン・スリーエフ」の運営となる。
ローソン・スリーエフは、通常のローソン店舗の機能に加えて、スリーエフの独自商品(焼鳥、チルド弁当、スイーツなど)の販売も行う新業態。
2016年11月までにスリーエフ全約540店舗のうち、千葉県・埼玉県を中心とした約90店舗がローソン・スリーエフに転換する予定となっている。
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ローソン・スリーエフ(スリーエフ公式サイトより)。

ローソンは2015年秋にも、広島に本社を置く「ポプラ」と共同でダブルブランド店舗「ローソン・ポプラ」を出店しており、ポプラの特徴とも言える人気商品「ポプ弁」を導入するなど、両社の強みを活かした店舗開発を行っている。
こうしたダブルブランド店舗は、営業基盤・店舗網の拡大を目的とした経営統合を繰り返す従来のコンビニの手法とは一線を画しており、2つの店舗ブランドの良さを生かすことができる新戦略となるであろう。

9月9日付でローソン・スリーエフに転換される店舗(1号店)
  • ローソン・スリーエフ白井冨士店(千葉県白井市)
  • ローソン・スリーエフ川口北原台店 (埼玉県川口市)
  • ローソン・スリーエフ和光市駅前店(埼玉県和光市)
  • ローソン・スリーエフ船橋二和西店(千葉県船橋市)
  • ローソン・スリーエフ船橋咲が丘店(千葉県船橋市)

外部リンク:スリーエフとローソンによる新型店舗「ローソン・スリーエフ」 9月9日(金)から順次オープン
関連記事:ココストア、2016年末までに「タックメイト」「RICストア」に改称-業態は変わらず 
関連記事:エブリワン・ココストア九州、2016年末までに「RICストア」に改称-人気のベーカリーも存続
関連記事:サークルK・サンクス、約1000店を閉店へ-残る店舗はファミマに転換

阪神百貨店梅田本店「スナックパーク」期間限定復活-阪神バル祭りで、9月12日まで

阪神百貨店梅田本店8階催場で9月7日から9月12日まで「阪神バル祭り」が開催されている。

立食研究所・所長のユーモラスな顔が出迎える。

デパ地下テイストの「立ち食いバル」でスナパー復活

バル(Bar)はスペイン語で居酒屋のことで、「阪神バル祭り」では、関西の人気飲食店や阪神百貨店のデパ地下テナントが特別メニューを提供し、催場内で「立ち食い」「立ち呑み」が楽しめる。
今回の阪神バル祭りでは、目玉企画として期間限定で「I Love“スナックパーク”」と題して約1年半ぶりに「スナックパーク」が復活を遂げた。
スナックパーク(通称:スナパー)は阪神百貨店梅田本店地下1階に1978年誕生したフードコートで、 百貨店ながらワンコインで食事が楽しめたことから「庶民派の阪神百貨店」のイメージを形作る看板コーナーであったが、阪神百貨店の建替え工事に伴い2015年2月17日で営業終了していた。

解体前の阪神百貨店梅田本店

スナパーには阪神名物「いか焼き」、道頓堀くくるの「たこ焼き」、「ちょぼ焼」と言った大阪らしい粉もんメニューから、300円程度で食べられる玉子丸の「オムライス」、姫路駅名物「まねきのえきそば」「ミックスジュース」と言ったご当地グルメ、「デニッシュバー」「御座候」など20近い飲食店が営業していたほか、「マクドナルド」もスナックパークの前身「おやつセンター」時代から「欧米食文化の発信拠点」として約43年間営業を続けていた。

地階営業時代のスナックパーク。(写真:デパート通信)

約1年半ぶりに待望の復活を遂げたスナックパークでは「阪神名物いか焼き」、「道頓堀くくるのたこ焼き」、「うまかラーメン」、「玉子丸の名物オムライス」が再び1ヶ所に集結。今回は、かつての定番メニュー以外に、阪神バル祭りに合わせたピザ風いか焼き「イカヤキーノ」、うまかラーメン「うまかパスタ」、道頓堀くくる「トマトバジルソースたこ焼き」など、バル風メニューも特別発売する。

阪神名物・いか焼きもバル風メニュー「イカヤキーノ」に進化した。

阪神バル祭り、デパ地下グルメや各国料理なども出店

阪神バル祭りでは、そのほかにも阪神百貨店地下食品売場から大阪北新地ひとくち餃子「点天」、名古屋発の惣菜専門店「まつおか」、松阪牛「柿安」などのテナントが出店。また、タイ料理専門店「チャンロイ」やJR西宮駅前のスペイン食堂「MAR Y TIERRA(マル イ ティエラ)」など、各国料理も数多く取り揃える。
各地のバルイベントでは定番となっている「バルチケット」も各日100枚限定、800円で販売中。バル祭出展14店舗の人気メニューとアルコールが「チョイ飲み価格」で楽しめる企画となっている。

外部リンク:阪神バルまつり
外部リンク:地下1階:スナックパーク | 阪神梅田本店の軌跡

多摩センター三越、2017年3月閉店-旧そごう、ココリア多摩センターの核店舗

多摩市の百貨店「多摩センター三越」(三越多摩センター店)が、2017年3月に閉店する方針であることがわかった。
追記:三越伊勢丹HDは2017年3月20日を目途に閉店すると正式に発表、現店舗周辺に小型サロンの開設も検討している。

 三越が出店するココリア多摩センター。

多摩センター唯一の百貨店、コンパクトながら苦戦か

多摩センター三越(三越多摩センター店)は1989年10月開店の「多摩そごう」(2000年9月閉店)跡の下層階に2000年11月出店。そごう破綻後初の本格的な店舗再活用とあって話題を呼んだ。
多摩そごうの建物はバブル期のそごう建築らしい非常に贅沢な造りで、ダブルクロスエスカレータや人工川などがあり、ランニングコストも大きくかかったと考えられ、のちに一部の吹き抜けを埋めるなど大規模な改装工事を行っている。
2010年には3~5階に出店していた「IDC大塚家具」が立川市に移転することに伴い、2011年4月にはビル全体を「ココリア多摩センター」とし、全面改装を行なっている。全体の売場面積は32,031㎡で、建物は「新都市センター開発」が所有している。
現在、三越は地階~2階に出店(売場面積14,324㎡)。3階~6階にはユニクロ、ニトリ、丸善書店、ダイソーなどが出店している。
近年は、三越部分も直営の売場面積を減らしており、三越内に「無印良品」「ライトオン」「眼鏡市場」などが出店していた。
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1階エントランス。

後継店舗などは発表されていないが、新たな核店舗誘致か、もしくは全館を「ココリア多摩センター」として再生させることが予想される。
一方で、多摩センター地域には他に百貨店が立地しておらず、「贈答品は三越」という層も少なくない。そのため、今後は三越伊勢丹の自主編集小型店「エムアイプラザ」として再出店することや、好調な食品売場のみ残すことも考えられるであろう。
多摩センター三越の閉店により、多摩市内の百貨店は京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店(せいせき京王)のみとなる。

新しい記事・営業継続するテナント一覧はこちら

 外部リンク:三越多摩センター店
関連記事:千葉三越、2017年春閉店

千葉三越、2017年3月閉店

千葉市中央区の百貨店「千葉三越」(三越千葉店)が、2017年春に閉店する方針であることがわかった。
追記:三越伊勢丹HDは千葉三越を2017年3月20日を目途に閉店すると正式に発表、現店舗周辺に小型サロンの開設も検討している。
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千葉三越。

そごうに大きく水開けられ苦戦、老朽化も進んでいた

千葉三越(三越千葉店)は1743年創業の呉服系百貨店「奈良屋」が三越と合弁で運営する百貨店「ニューナラヤ」として1972年10月に開店。1984年10月に「千葉三越」に改称した。
なお、奈良屋はファッションビル「セントラルプラザ」も運営していたが、2001年に閉店、廃業している。
千葉三越の建物は地上8階、地下2階。売場面積は21,402㎡で、建物は塚本總業が所有する。なお、塚本總業は隣接する「大千葉ビル」(ヨドバシカメラ千葉店、千葉そごう旧店舗)も所有している。
千葉三越のビルは、ライバル店舗である「千葉そごう」(そごう千葉店、売場面積70,050㎡)と比較するとかなり規模が小さく、有力ブランドや若者向けアパレルなどは殆どがそごうに出店しているうえ、千葉三越ビルは築44年が経過し老朽化が進んでいた。
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千葉そごう。

後継店舗などは発表されていないが、隣接する大千葉ビルも開店から49年が経過しており、跡地は将来的に大規模な再開発が行われることも予想される。
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千葉三越。近年は老朽化が否めなかった。

千葉三越の閉店により、千葉市内の百貨店は千葉そごう(そごう千葉店)のみとなる。

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外部リンク:三越千葉店
外部リンク:当社子会社の店舗営業終了と小型サロン開設のお知らせ
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バスタ新宿、売店出店者を再公募へ-ポプラ出店辞退で

新宿駅南口バスターミナル「バスタ新宿」(渋谷区)に、売店として出店予定だったコンビニエンスストアの「ポプラ」(広島市)が出店を辞退したことが分かった。
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バスタ新宿。

ポプラ出店辞退、出店者の再公募へ

バスタ新宿は4月4日に開業した国内最大級の高速バスターミナル。
バスタ新宿はルミネによる新商業施設「ニュウマン」と直結しているものの、バスタ内にはコンビニエンスストアや売店が設けられておらず、また「ニュウマン」にはハイブランドが中心となっているため、気軽に買い物できる店が限られており不便だという声が多くあがっていた。
そこで、バスタを管理する国土交通省関東地方整備局東京国道事務所は、4階に売店(123㎡)を開設することを決め、売店出店者の公募を実施。8月に出店者としてコンビニエンスストアのポプラが選定(年間家賃約450万円)されたばかりだった。
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売店が出店するバスタ4階。

ポプラの出店辞退により、国土交通省関東地方整備局東京国道事務所は売店出店者の再公募を実施する。
応募期間は9月16日までで、9月末~10月中には新しい出店者予定が発表されることになる。

外部リンク:購買施設を設置するための手続き(再公募)を開始しました(国土交通省関東地方整備局東京国道事務所)
外部リンク:入札占有計画の認定について(国土交通省関東地方整備局東京国道事務所)
外部リンク:バスタ新宿
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西武多摩湖線、9月6日全線運転再開へ-台風被害で8月22日に土砂災害

台風9号の被害により8月22日から運転を見合わせていた「西武多摩湖線・萩山~西武遊園地間」が9月6日に運転が再開される見込みとなった。
これにより、西武多摩湖線は国分寺~西武遊園地間の全区間で運転を再開することになる。
白い多摩湖線西武多摩湖線。

台風9号で土砂崩れ発生、車両が脱線

西武多摩湖線は、国分寺市の国分寺駅と東村山市の西武遊園地駅を結ぶ全長9.2kmの路線。
2016年8月22日に上陸した台風9号により、22日午前11時すぎに武蔵大和~西武遊園地間で土砂崩れが発生し、国分寺行き4両編成の列車が脱線した。261F脱線した新101系261F(写真は旧塗装時代のもの)。

線路への土砂流出と車両の脱線に伴い、萩山~西武遊園地間では1ヶ月程度の運転見合わせが見込まれていた。
しかし、復旧作業が順調に進んだため、被災後約2週間となる9月6日での復旧が見込まれることとなった。
また、脱線した当該車両である新101系261F4両編成は、その後モーター車に牽引され、玉川上水車両基地へと移動された。

西武鉄道は代行バスや終電延長、振替輸送などで対応

西武鉄道は、萩山~西武遊園地間の運休に伴う沿線利用者への応急措置として、代行バスの運行や初電・終電時間の拡大を行った。
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東村山駅西口に停車する代行バス。

武蔵大和駅利用者に対しては、東村山駅西口~武蔵大和駅前の区間で西武バスの車両による代行運転を行った。
また、自社線での振り替え輸送も行われており、西武遊園地駅利用者に対しては、徒歩数分の距離にある西武園駅への利用を呼びかけるため、西武園線の始発電車・最終電車の繰上げ・繰り下げを行ったほか、八坂駅利用者に対しては、同じく徒歩圏にある西武新宿線久米川駅への利用を呼びかけた。

一方で、東村山市は臨時駐輪場を東村山駅・萩山駅に設置するなど、官民一体となって沿線利用者へのバックアップにあたった。スクリーンショット 2016-09-01 17.38.16西武の路線網が張り巡らされた東村山市内。
土砂災害は大和~西武遊園地間で発生した。
(google mapより作成)

東村山市には西武鉄道の7路線8駅が存在するため、市内に張り巡らされた西武の路線網がこれらの柔軟な対応を可能にした。今回のように萩山~西武遊園地間で不通となっても、利用者は市内の他の路線・駅を利用すればよく、その駅が臨時の輸送拠点となることで、スムーズな輸送体系を築くことができた。

外部リンク:多摩湖線運転再開について(西武鉄道ホームページ)