イオンタウンユーカリが丘、6月10日開業-イオンタウン最大規模

千葉県佐倉市に「イオンタウンユーカリが丘」が6月10日にグランドオープンした。
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イオンタウンユーカリが丘。

イオンタウン最大の店舗、ユーカリが丘に誕生

イオンタウンユーカリが丘は、千葉県佐倉市のニュータウン・ユーカリが丘の「ミライア街区」に出店。
延床面積は約127,280㎡でイオンタウン史上最大規模、駐車可能台数は約2,260台で、イオンタウンの中では大垣(岐阜県)、古川(宮城県)に次ぐ3番目となる。
コンセプトは「~集う!味わう!育てる!~わたしの夢がかなう街」で、発展著しいユーカリが丘の新たな「心臓」として、更なるまちの進化を担う店舗として期待される。

148店舗が出店-各フロアの注目テナントは

イオンタウンユーカリが丘は道路を挟んで西街区と東街区に分かれており、西街区・東街区共に店舗棟は地上3階建てで、2階と3階部分がデッキにより繋がっている。
ここでは、西街区・東街区の各フロアごとの注目テナントをレポートする。

西街区

1F 圧倒的な食の提案フロア
西街区1階の核店舗は、総合スーパー「イオンスタイル」の食品売場。
鮮魚コーナーでは、マグロの販売に特化した「まぐろショップ」が展開し、普通のスーパーでは滅多に手に入らないマグロの希少部位を販売する。
また、惣菜コーナーでは、千葉県産の食材を積極的に使用し、「じもの」にこだわった惣菜を数多く販売する。
購入した惣菜は、売場に隣接するグルメコートに持ち込み、手軽に食べるといったことも可能。
P1040325核店舗のイオンスタイル。

2F 毎日カジュアルスタイルのフロア
西街区2階は、「イオンスタイル」のファッション・住まい・暮らしのコーナーを中心に、化粧品の「イオンボディ」、靴の「ASBEE」などが主なテナントとなっているほか、「ユーカリが丘ヒルズ歯科」も入居。

3F ハッピーファミリーライフのフロア
西街区3階の核店舗となる子供用品店の「キッズリパプリック」は、同店で関東最大級の広さと品揃えを誇る。
遊戯施設やベビールームを設けるなど、子育て世代の多いユーカリが丘のニーズを最大限キャッチした店づくりがされている。
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キッズリパブリック。同店では関東最大。

吹き抜けの近くには、ナムコが手がける子供向けアミューズメント施設「あそびパーク」が展開する。
自由に走り回れる砂場「屋内砂場 海の子」や無人島をイメージしたフワフワ遊具「海の無人島」など、子ども達が気軽に南国気分を味わえる「あそび場」となっている。
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あそびパーク。

東街区

1F 最新ファッションとBOOKとグルメのフロア
東街区1階の注目店舗は、書店の「未来屋書店」とカフェの「カフェ・ド・クリエ」のコラボ店舗。
両店の間には敷居が存在せず、カフェ・ド・クリエの座席でコーヒーを飲みながら、未来屋書店の書籍を読むことが可能。
未来屋書店とカフェ・ド・クリエのコラボ店舗はモンテメール芦屋に次ぐ全国2店舗目で、イオングループの大型店では初出店となった。
P1040331未来屋書店とカフェ・ド・クリエのコラボ店舗。

また、今秋には、「クリスピー・クリーム・ドーナツ」が久々の新規出店となる店舗を開業させる予定。
閉店が続く同店であるが、イオンタウンユーカリが丘への新規出店が日本における戦略の一つのターニングポイントとなるのか、注目が集まる。P1040332クリスピークリームドーナツ予定地は現在休憩所に。

また、ファストファッションの「H&M」も秋にオープン予定。
最近は新規・新装開業するイオンモールへの出店が相次いでいたが、イオンタウンへの出店は初となる。

2F 3世代のアクティブライフ応援のフロア

千葉初出店となる「VIVRE GENE」はイオンリテールが運営するファッションビル「ビブレ」の小型店舗。
これまで全国のイオンモールに出店してきたが、イオンタウンへの出店は初となる。P1040329ビブレジーン。

3F 大人世代のゆとり生活支援のフロア
西街区3階には、イオングループのショッピングセンターではお馴染みのテナントである、家電量販店の「ノジマ」や、100円ショップ「ダイソー」などが出店している。

イオンタウン開業の裏で旧サティは閉店-2017年春を目処に山万直営のSCへ

山万ユーカリが丘線地区センター駅前にあるSC「スカイプラザ」の核店舗として入居していた「イオンユーカリが丘店」は、イオンタウングランドオープンの5日前となる6月5日に閉店した。
同店舗は旧マイカルの「ユーカリが丘サティ」として1992年にオープン(のちのサティ2番街オープンにより「サティ1番街」に)。ユーカリが丘最大のスーパーとして、イオンにリブランドされた後も大きな存在感を示していたが、今回のイオンタウンの開業によりお役御免となった。_MG_35756月5日をもって閉店した旧イオンユーカリが丘店。
2017年春を目処に山万直営のSCがオープン予定。

しかし、ユーカリが丘の開発主体である山万は、旧イオン含むスカイプラザ全体をリニューアルし、2017年春までに新たなショッピングセンターを開業させる方針を示している。
山万直営となるSCには、スーパーのみならず、ホームセンターや医療、教育系のテナントなど50-60店舗が入る予定で、テナント面でイオンタウンとの差別化が図られる見通しだ。

イオンシネマが入居するユープラ、旧サティ閉店で正念場

また、ユーカリが丘駅前には三越の小型店「エムアイプラザ」を核店舗とする商業施設「ユーカリプラザ」(通称:ユープラ)がある。
旧マイカルが1999年に「ユーカリが丘サティ2番街」としてオープンさせたユープラは、印旛地域南部では貴重な映画館であるイオンシネマ(旧ワーナーマイカルシネマズ)を抱えている。_MG_3567イオンシネマを抱えるユープラ。
イオンタウンとは約600m離れている。

しかし、本来であればイオンシネマがテナントとして入居するケースも多いイオンタウンとは約600m離れていることや、隣接するスカイプラザの一時的な空洞化など、取り巻く状況は必ずしも良好とは言えない。

このように、ユーカリが丘にはイオンタウンやユープラと言った動員力の大きな施設が点在しているだけに、スカイプラザのリニューアルをはじめとした施設間での回遊性の向上が、さらなるまちの賑わい創出に繋がるであろう。

高齢化・人口減少しないニュータウン「ユーカリが丘」
-山万の「成長管理型」まちづくりは次なる領域へ

千葉県佐倉市ユーカリが丘は、不動産会社「山万」の手によって、高度経済成長期の1971年から開発され78年に分譲を開始したいわば「ニュータウン」である。
しかし、ユーカリが丘の「成長管理型」と言われる中長期的な視点に立った開発は、高齢化や人口減少が問題となっている他地域のニュータウンとは一線を画しており、「持続可能なまち」を実現している。
その要因となっている主な例が以下に挙げるものである。

  • 毎年一定の戸数以上は分譲せず、将来的な高齢化リスクを防ぐ
  • 高層マンションを作ることで、主にユーカリが丘の戸建て住宅に住む子育てが終了した親世代の「住み替え」ニーズに応える
  • ユーカリが丘で育った住民が子育て世代となったときに、親の住む高層マンションの近くの戸建てに再び住むといった「近居」を実現出来る

山万はその他にも、保育施設の充実による子育て世代への支援や、老人施設の充実による高齢者へのサポートなど、まちに住む誰もが「住みやすい」と感じるまちづくりを行っている。

今回開業したイオンタウンにおいても、関東最大級のキッズリパブリックやあそびパークなど、子育て世代とその子供に寄り添った売場構成がなされており、ここでも“ユーカリが丘というまちに適したニーズ”が反映されている。_MG_3573 (1)ユーカリが丘の高層マンション群とイオンタウン。

ミライア街区にオープンしたイオンタウンは、新時代のまちづくりとして注目を集める「ユーカリが丘・モデル」をさらに高いステップへと押し上げていくことにも繋がりそうだ。

外部リンク:イオンタウンユーカリが丘

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