カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イズミヤ庄内店、8月31日閉店ー50年の歴史に幕、隣接地に小型店出店へ

大阪府豊中市の阪急庄内駅前にある総合スーパー「イズミヤ庄内店」が8月31日を以て閉店し、50年の歴史に幕を下ろす。

イズミヤ庄内店。

阪急庄内駅前のイズミヤ、50年の歴史に幕

イズミヤ庄内店は1968年6月開店。売場面積は4,204㎡で、建物は自社所有。営業フロアは1~3階で、食料品や衣料品、生活雑貨などを販売する。
店舗周辺の商店街には日本初のショッピングセンターとして開業した「ダイエーグルメシティ庄内店」(2013年建替)や、大型衣料スーパー「キリンド庄内店」、ファッションビル「サンパティオ」、「豊南市場」などの大型店が出店する商業激戦区となっている。

イズミヤ、隣接地に食品スーパー出店へ

イズミヤ庄内店の閉店は建物の老朽化によるもの。築50年が経過しているため建物は解体される。
同社は店舗隣接地に食品スーパー「デイリーカナートイズミヤ庄内店」(敷地面積:約2,540㎡)を11月ごろに開店させる方針を示しており、既に店舗スタッフの採用募集も行われている。
現店舗の跡地利用については未定であるが、自社所有物件であったため、専門店棟の新設や駐輪場の拡大などが想定される。

外部リンク:庄内店 店舗情報|イズミヤ
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イオン諏訪店、2018年8月20日閉店-40年の歴史に幕、跡地へ再出店を検討

長野県諏訪郡下諏訪町の総合スーパー「イオン諏訪店」が、8月20日午後6時をもって閉店し、40年の歴史に幕をおろす。

イオン諏訪店。

イオン諏訪店、40年の歴史に幕

イオン諏訪店は1977年9月に「ジャスコ諏訪店」として開店。昭栄諏訪工場跡地への出店で建物名は「昭栄諏訪ショッピングセンター」だった。2011年に運営会社のブランド再編の一環で、現在の店名「イオン諏訪店」に改称した。
建物は地上3階建で売場面積は8,234㎡。建物の正式名称は「昭栄諏訪ショッピングセンター」で、製糸会社「昭栄」を前身の1社に持つ旧富士銀行系の不動産会社「ヒューリック」が所有する。
下諏訪町唯一の総合スーパーであり、下諏訪駅南側の商業核となっていたが、開店から築40年以上経過することから老朽化が進んでいた。

店頭に設置された閉店のお知らせ。

2018年8月現在、テナントとしてイオングループの靴専門店「グリーンボックス」やゲームコーナー、ベーカリー、クリーニング店、宝くじ売場の5店舗が出店する。
かつては数多くの専門店に加え、フードコートも併設されていたが、イオン閉店に先駆けて撤退している。

跡地にはイオン系再出店の可能性も「詳細未定」

イオンリテールはイオン諏訪店を建て替え、新たな商業施設を出店する方針を示しているが、新店舗の規模や業態、建替期間中の仮設店舗設置などについては未定となっている。
また、イオン諏訪店は下諏訪町との業務委託により、移動販売実験を5月7日から6月29日まで行っており、本格運用が期待されたが、拠点となっていた諏訪店の閉店もあり、今後の移動販売実施も未定となっている。

イオンと下諏訪町の共同移動販売実験。今後の実施は未定だ。
(写真は下諏訪町より)

イオングループは、下諏訪町に隣接する諏訪市で営業中の郊外型型ショッピングセンター「諏訪ステーションパーク」(OPA運営)に食品スーパー「イオン諏訪ステーションパーク店」(ダイエー→ニシザワ→バロー跡)を2018年秋に出店するが、イオン諏訪店とは10km以上離れており、今回の閉店とは直接的に関係ないと見られる。
イオン諏訪店の閉店後、下諏訪町内の大手スーパーは西友下諏訪店(食品スーパー)のみとなる。

外部リンク:イオン諏訪店 | お買物情報やお得なチラシなど
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ヨドバシ梅田タワー、2020年春全面開業-高層階に阪急阪神ホテルズ進出

大阪市北区のJR大阪駅前に建設中の複合商業施設「(仮称)ヨドバシ梅田タワー」に、阪急阪神ホテルズが2020年初春を目途に進出、ヨドバシカメラマルチメディア梅田も同時期に増床され「全面開業」を迎える。

ヨドバシ梅田タワーの完成予想図。

日本最大の家電量販店、更なる増床へ

ヨドバシ梅田ビルは、旧・国鉄大阪鉄道管理局跡地に2001年11月開業。地上13階地下2階建、売場面積は50,093㎡。
開業発表当時、同社は西日本に店舗を持っておらず、当初は三越やパルコなどの進出が有力視されていただけに、同地をヨドバシが落札したことは驚きを持って受け止められた。
ヨドバシ梅田ビル(ヨドバシカメラマルチメディア梅田)。

2018年現在は「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」を核に、セレクトショップ「LOVE’S WEGO」、カジュアルファッション専門店「 GLOBAL WORK」、紳士服店「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」、大型靴量販店「ABCマート メガステージ」、総合スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」、レストラン街といった110以上の専門店が入居するなど、家電量販店が核の商業施設としては日本最大の売場面積となっている。

ヨドバシ梅田、悲願の「全面開業」は2020年春

今回ホテルの進出が正式決定した「(仮称)ヨドバシ梅田タワー」は地上35階・地下4階・塔屋2階建、延床面積は約111,527㎡。
同地には当初、地上40階建のオフィスを核としたビルが建設される計画であったが、バブル崩壊後の景気低迷に伴うオフィス需要の減少もあり、長らく平面駐車場として暫定利用されていた。

建設中のヨドバシ梅田タワー。

ホテルは、ヨドバシ梅田タワーの1階の一部、2階の一部、9階以上に進出する予定。
阪急阪神ホテルズは、近隣にフラッグシップホテル「ホテル阪急インターナショナル」、都市型ホテル「大阪新阪急ホテル」など宿泊施設6施設を展開しているが、今回ヨドバシに開業予定のホテルは客室数約1,000室と関西圏でも最大規模の施設となる。
同社は前述したブランドに加え、宿泊客の睡眠を重視した「レム」など複数のブランドを展開しているが、(仮称)ヨドバシ梅田タワーに開業するホテルのブランドは未定となっている。
新阪急ホテルは老朽化しているため、当ホテルの開業により建て替えとなる可能性もある。
なお、同ビルのB1階から8階までは商業施設となり、ヨドバシカメラマルチメディア梅田に直結される。同店は開店から19年を経て「大型増床」を実現することとなりそうだ。
(写真以外の画像はニュースリリースより)

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オヴォール日本橋ビル、2018年9月13日開業-三井のお膝元・日本橋で初の三井ガーデンホテル

東京都中央区日本橋室町の日本橋JPビルディング跡地に、大型複合ビル「OVOL日本橋ビル」(オヴォール日本橋ビル)が9月13日に開業する。

OVOL日本橋ビル。

新日本橋駅直結「JPビルディング」建替え

オヴォール日本橋は「(仮称)JP ビルディング建替計画」として進められてきたもの。
建物は地上15階、地下3階、塔屋2階建で、延床面積は約28,500㎡。有力地権者は、かつて三井越後屋(三越)から独立した大手紙専門商社「日本紙パルプ商事」で、建て替え前は中国銀行、ユニチカなどが入居する「日本橋JPビルディング」が所在していた。
新たなビル名には同社が2017年10月に定めた三井グループブランド「オヴォール」を冠し、ビルの運営管理は三井不動産が行う。

日本橋初となる三井ガーデンホテルや人気飲食店が進出

地下1階~1階には商業施設となり、テナントとして、肉屋の量り売り食堂「听屋」、バルニバービ運営のオープンカフェ、本格イタリアンレストラン、卓球サロンダイニングなど5つの飲食店が出店する。2~7階はオフィスとなる。
また、地階部分は東京メトロ三越前駅、JR総武本線新日本橋駅に直結される。

新日本橋駅に直結される。

高層階の9~15階には三井不動産グループの高級シティホテル「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」(264室)が進出する。
江戸時代から三井のお膝元であった日本橋エリアでは初となる三井ガーデンホテルズで、ロビーに宿泊者専用の「Japanese Bath(大浴場)」が設けられるほか、加賀料理の料亭「浅田」と浅田初となるバー業態「松(MATSU)」も併設される。

レストランイメージ(公式サイトより)。

日本橋エリアでは、三井不動産主導の官民地域一体プロジェクト「日本橋再生計画」の一環として、9月25日に「日本橋高島屋S.C.新館」(日本橋高島屋三井ビルディング)の開業も予定されている。

間も無く開業する髙島屋S.C.(日本橋高島屋三井ビルディング)。

オヴォール日本橋ビルの正面でも、2019年3月の開業に向けて日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業による地上26建の複合施設の建設が進められており、再開発事業の完成が期待される。

外部リンク:三井ガーデンホテル日本橋プレミア – 三井ガーデンホテルズ
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セガ・岡山ジョイポリス、2018年9月2日閉館-「杜の街づくりプロジェクト」本格始動

岡山県岡山市北区にある大型複合アミューズメント施設「岡山ジョイポリス」が再開発のため9月2日に閉館する。

岡山ジョイポリスが出店するジョイフルタウン岡山。

西日本最後のジョイポリス、20年の歴史に幕

岡山ジョイポリスは、日本たばこ産業岡山工場跡地再開発プロジェクト「ジョイフルタウン岡山」(核:イトーヨーカドー岡山店)の準核店舗として1998年7月に開業した。

岡山ジョイポリスとイトーヨーカドー岡山店。

セガ直営の大型屋内型アミューズメント施設「ジョイポリス」6号店で、当初はジョイポリス他施設と同様に、最先端の演出システムや自社コンテンツを売りにした体感型アトラクションを導入していた。
しかし、セガの経営不振が深刻化した2000年代初頭から直営アミューズメント施設の店舗整理、事業縮小が打ち出されるようになると、ジョイポリス事業の大部分は中国を拠点とする企業「華夏動漫形象有限公司」(チャイナ・テーマパーク社、本社は香港)へと売却された。
その後も、岡山ジョイポリスはセガホールディングスの100%子会社「セガエンタテイメント」により運営されていた。
併設するボウリング場「両備ボウル」も10月に閉館する予定で、建物は解体されることになる。

「杜の街づくり」に向けて始動する再開発

ジョイフルタウン岡山のうち「イトーヨーカドー岡山店」の跡地では、2021年の開業を目指して両備グループ主導の「杜の街づくりプロジェクト」が進められている。
同プロジェクトでは両備グループ傘下の「岡山電気軌道」「和歌山電鐵」や「JR九州」の車両・駅舎デザインを手掛けた実績を持つ「水戸岡鋭治氏」や、地方都市再開発の実績を持つ「森ビル都市企画」を起用した施設づくりが行われる予定で、新施設は地上37階地下1階建、高さ134m、延床面積は約105,000㎡。
両備グループが100%出資する特別目的会社「杜の街づくりPJ1合同会社」により、フジテレビ系列の放送局「OHK岡山放送」の本社移転やタワーマンション、商業施設が整備される予定となっている。

両備ホールディングス公式サイトより。

岡山ジョイポリスは、当初計画時点では「杜の街づくりプロジェクト」予定地に組み込まれていないものの、今後一体的な再開発が期待される。

外部リンク:岡山ジョイポリス
外部リンク:岡山駅近く 家族で1日楽しめるボウリング場|両備ボウル 公式ページ
関連記事:旧・イトーヨーカドー岡山店、「杜の街づくりプロジェクト」として両備グループが再開発へ-タワーマンションを核に
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鶴屋ラン・マルシェ、9月2日閉店-下通の高級食品館、近隣のZARAも閉店に

熊本市中央区・下通商店街の百貨店系高級食品店「鶴屋ラン・マルシェ」が、9月2日に閉店する。
鶴屋ラン・マルシェ

鶴屋百貨店の高級食品専門館、7年で閉店

鶴屋ラン・マルシェの前身となる「鶴屋百貨店ネクステージ館」は1999年開店。地上4階地下1階建て。ワールドの「INDIVI」「OZOC」、スポーツシューズブランド「オニツカタイガー」などが6店舗が出店していた。
鶴屋ラン・マルシェはネクステージ館を改装するかたちで2011年3月開店。売場は地階から2階までで売場面積は780㎡。鶴屋百貨店の子会社で、食品スーパー「鶴屋フーディワン」を手掛ける鶴屋商事が運営。鶴屋百貨店本店のデパ地下には見られない、熊本随一ともいえる豊富な輸入食品コーナーに加えて「普段使いできる商品価格設定」もあり、高級食品スーパーとして親しまれていた。テナントとして横浜元町発祥のベーカリー「ポンパドウル」も出店している。地元メディアによると、閉館後に建物は売却されるという。
鶴屋ラン・マルシェの閉店後、下通エリアの食品スーパーはイオン系の高級食品スーパー「COCOSA B1」、ディスカウントスーパー「みやはら下通店」の2店舗のみとなる。

近隣の「ZARA熊本店」も8月15日に閉店

下通では、このほか2010年11月に開店した「ZARA熊本店」が8月15日での閉店を決めており、一気に大型空き店舗が2店生まれることとなる。
なお、ZARAはイオンモール熊本に8月18日に出店することを決めており、事実上の郊外移転となる。

ZARA熊本店。

外部リンク:鶴屋百貨店
外部リンク:熊本のスーパーマーケット 鶴屋フーディワン
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新潟アルタ、2019年3月閉店-旧・新潟三越エレガンス

新潟市中心部の「万代シテイ」にある三越伊勢丹グループの専門店街(ファッションビル)「新潟アルタ」が2019年3月に閉店する。

新潟アルタ。

旧三越エレガンス、アルタ転換は2002年

新潟アルタは三越の小型店「新潟三越エレガンス」として1975年11月に開業。古町の「小林百貨店」が三越グループ入り後、現在の「新潟三越」に転換したのが1980年であるため、三越にとってはエレガンスが「新潟初進出」の店舗だった。
その後、古町の新潟三越との区別化で「新潟三越万代店」に改称、さらに新潟駅前の「三越ブラザービル」にも小型店を出店し3館体制となったが、自社競合や同じ万代地区の「新潟伊勢丹」(1984年開業)との競合もあり、2002年に若者向け専門店街「新潟アルタ」に業態転換した。

古町の新潟三越。

アルタは新潟交通系の宿泊施設「万代シルバーホテルビル」(地下1階、地上10階建て)の地下1階〜地上2階に展開。売場面積は1,871㎡で、運営は三越伊勢丹プロマティ・デザイン。
アルタ転換当初は紀伊國屋書店を核に、高校生から大学生をターゲットとしたファッションテナントがメインであったが、現在は「マウジー」、「スーツセレクト」、「ダイソー」など20店が出店。また、路面店形式の別館「新潟アルタⅡ」には全床アパレルの「ウィゴー」が出店している。店舗入口の連絡橋前はNGT48「青春時計」のMVロケ地としても知られる。

築43年で老朽化、ビルの今後に向けた動きはあるか?

新潟アルタ閉店の理由について、施設を運営する三越伊勢丹HDや土地・建物を所有する新潟交通グループから公式なアナウンスはない。(8月6日現在)
しかし、アルタが出店する万代シルバーホテルビルは築年数約43年で、自治体のよる耐震診断が義務付けられる「要緊急安全確認大規模建築物」に指定されていた。(診断結果は「震度6強以上の地震に対し倒壊する危険性が低い」)
また、万代シテイ一帯の土地を所有する新潟交通グループは、隣接する「万代シテイバスセンタービル」(1973年開業)の大規模改修工事と「レインボータワー」の撤去を予定しており、同じく築年数の長いシルバーホテルビルでも、ビルの今後を左右する大きな動きがあるかもしれない。
万代バスセンターと
解体予定のレインボータワー。

新潟アルタの閉館後、アルタは東京都内の店舗のみとなる。

外部リンク:新潟アルタ 営業終了のお知らせ(アルタ公式サイト)
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イオンモール川口、2018年8月31日閉店-「新しいイオンモール」に建て替えへ

埼玉県川口市のショッピングセンター「イオンモール川口」が8月31日をもって閉店する。
施設は閉店後に「新しいイオンモール」に建て替えられる見通しだ。

イオンモール川口。

かつての「グリジャ」、34年の歴史に“一旦”幕降ろす

イオンモール川口はジャスコと三菱商事の合弁会社「ダイヤモンドシティ」が手がけたショッピングセンター「川口グリーンシティ」(イオンモール川口グリーンシティ、通称グリジャ→2011年に現名称に変更)として1984年に開業。1990年には3階建ての既存棟南側に6階建て(売場は3階まで)の新棟を増床した。
売場面積は34,000㎡で、施設所有者はサイボー(旧 埼玉紡績)株式会社。
総合スーパー「イオン川口店」を核に「ユニクロ」、鉄道模型店「ポポンデッタ」など約70の専門店が営業している。
イオンモール川口の館内。

3階では「メモリアル展」を実施中

イオンモール川口では8月31日の閉店を前に売り尽くしセールを実施中で、3階特設コーナーでは「イオンモール川口メモリアル展」が開かれている。
メモリアル展ではイオンモール川口の歴史を振り返るパネルや昔の商品広告・グッズなどが展示され、利用客の寄せ書きや新施設に関するアンケートボックス(後述)も設けられている。
3階ではメモリアル展を実施。

閉店後は「新しいイオンモール」に建て替えへ

施設を所有するサイボーは、イオンモールとの共同で「周辺まちなみ景観に配慮した新たなコミュニティ空間の創出」を掲げた土地利用を検討していくと発表していた。
館内特設コーナーには『新しいイオンモール川口に「あったらいいね!」大募集』と題したアンケートボックスが設けられており、施設は「新しいイオンモール」に建て替えられるものとみられる。
館内特設コーナーでは新施設に対するアンケートを実施。

至近では、同じくサイボー所有の「イオンモール川口前川」(旧ダイヤモンドシティ・キャラ」が立地している。
そのため、イオンモール川口跡に誕生する「新しいイオンモール」は、既存店(川口前川)と「被らない」施設像が求められそうだ。

外部リンク:イオンモール川口
関連記事(古い記事):イオンモール川口、2018年9月までに閉館へ-旧グリーンシティ、建替えも視野か
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西友リヴィン・ザ・モール春日井、2019年3月までに閉店-大和ハウスが新施設を建設

米ウォルマート傘下の「西友」(東京都北区)は、愛知県春日井市のショッピングセンター「西友リヴィン・ザ・モール春日井」(THE MALL春日井)の本館「Part1」を大和ハウス工業(大阪市北区)に7月27日付で売却したことを8月2日に発表した。
大和ハウス工業は新たな商業施設を建設する意向を示しており、西友は2019年3月末までに閉店、ザ・モール本館「Part1」の建物は解体される。

ザ・モール春日井(春日井市ウェブサイトより)。

THE MALL1号店、歴史に幕-ステンドグラスも見納め

ザ・モール春日井は、西友の百貨店業態「春日井西武」を核とする「西武春日井ショッピングセンター」として1977年6月開業。売場面積は24,321㎡。建物は西友が所有する。
西武春日井SCは1992年の増床を機に、同社初となる新たな商業施設ブランド「ザ・モール」に改称。さらに、2000年12月には、核テナントの春日井西武の屋号が「LIVIN春日井店」に改称されたほか、隣接地に大型専門店が中心の新館「ザ・モール春日井Part2」(売場面積13,147㎡)を新設した。
本館「Part1」のテナントとしては、旧西武セゾングループだったアミューズメント施設「アミュージアム」、雑貨店「無印良品」が出店。かつては書店「リブロ」も出店していた。そのほか、「ABC-MART」、「Right-on」、「スターバックスコーヒー」など約80店舗が出店する。
本館「Part1」の建物には巨大なステンドグラスが設置(増床部分)されているほか、敷地内に噴水が設置されるなど、セゾングループらしい非常に豪華で華やかな施設となっていることが特徴であった。また、かつてはパーキングシアターも設置されていた。
なお、新館「Part2」のテナントとしては、ファストファッション「GU」、家電量販店「エディオン」、子供・ベビー用品店「アカチャンホンポ」、家具雑貨店「ニトリ」、100円ショップ「セリア」といった大型専門店が出店するが、こちらは売却されず、今後も営業を継続する。

本館は大和ハウスに売却、解体-西友は小型店出店検討

大和ハウスは本館「ザ・モール春日井Part1」を解体。跡地に新たな商業施設を建設する方針だという。
西友は「将来にわたり、ベストなサービスをお客様に提供するためには、より新しく近代的なショッピングモールが必要である」としており、大和ハウス工業が建設する新たな商業施設に食品スーパー「西友」として再出店することを検討しているという。
先述の通り、ザ・モール春日井の閉店・解体後も新館「ザ・モール春日井Part2」は西友所有のまま営業を継続する。
今後、Part1は大和ハウス社の系列ショッピングセンターで良くみられるようなオープンモール型・専門店中心の施設に生まれ変わることが予想されるが、永年地域のシンボルとして親しまれた華やかなステンドグラスが消えることを惜しむ声も少なくないであろう。

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セーブオン、2018年8月31日で「完全消滅」-ローソンに転換で

ベイシアグループの中堅コンビニエンスストア「セーブオン」(SAVE ON、本社:前橋市)は、同社がメガフランチャイズ契約を結ぶ「ローソン」へ転換するため、群馬県内で最後まで残る店舗が8月31日朝に一斉閉店する。
これにより、セーブオンの店舗名は完全消滅する。

群馬県内の全店舗、ローソン転換で「完全消滅」

セーブオンは伊勢崎市に本社を置く大手スーパー「いせや」(現:ベイシア)のコンビニエンスストア部門として1983年に誕生。かつての展開エリアは群馬県を中心とする関東、東北、北陸で、全盛期には約600店舗を展開していた。
2012年からは富山、長野といった遠隔地の一部店舗をローソンに譲渡。2016年以降は、既存のセーブオン店舗を「ローソン」へと転換後、株式会社セーブオンがその店舗をFC展開する「メガフランチャイズ契約」の締結によって、群馬県を除く各地の店舗がセーブオン運営のローソンへと生まれ変わっていった。

セーブオンの店舗(新潟市)。

2018年7月までに群馬県を除くセーブオン店舗の「ローソン」への転換が完了したが、残っていた群馬県内の159店舗もローソンへの転換のため8月31日朝までの全店閉店が決定。
これにより、35年続いた「セーブオン」のブランドは完全消滅する。
なお、近隣にローソンがあるなどの理由でローソン化されない店舗は残存せずにそのまま8月中に完全閉店となる可能性もある。
群馬県外の店舗は既にローソンへ転換していた。(熊谷市)

今年の夏休みは最後の「セーブオン」に会うために、群馬へと出かけてみてはいかがだろうか。

ニュースリリース:群馬県内セーブオン店舗 閉店のお知らせ (セーブオン公式サイト)
関連記事:セーブオン、2018年中に全店舗をローソンに転換-屋号消滅へ
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