赤坂サカス隣接地、TBSが2019年1月に再開発を発表-赤坂BLITZは閉館・スタジオ転換

東京放送ホールディングス(TBS HD)は、本社が所在する東京都港区の「赤坂サカス」改装とその周辺を再開発する「赤坂エンタテインメント・シティ構想」を2019年1月30日に発表した。
再開発に伴い新たなエンタテイメント拠点などが建設されるとともに、サカスも改装をおこない既存の人気ライブハウス「マイナビBLITZ赤坂」は一旦閉館し、ライブハウスからTBSテレビの観覧機能付きスタジオに転換される。
追記:マイナビBLITZ赤坂」の閉館日は2020年9月22日となった。

サカス隣接地再開発-エンタテイメント拠点など建設

赤坂サカスは1994年に開業したTBSの新社屋・放送センター(ビッグハット)の隣接地にあった旧社屋を再開発し、2008年3月に開業した。開発業者はTBS HDと三井不動産。
TBS放送センターと各種イベントなどが開催される「サカス広場」、ライブハウス「マイナビBLITTZ赤坂」、劇場「赤坂ACTシアター」、オフィスビル「赤坂Bizタワー」などで構成される。

TBSテレビ本社屋。

今回の再開発はTBS HDの「グループ中期経営計画 2020」において発表されたもの。
再開発のメインとなるのは赤坂サカスの隣接地にある「国際新赤坂ビル」の敷地。

新国際赤坂ビル。

国際新赤坂ビルは東館地上24階・地下3階、西館地上18階・地下3階。もともとタクシー大手の国際自動車が1980年に建設したものであったが現在は三菱地所が所有する。
2019年現在、同ビルには安藤ハザマ本社(西館)などのほか、東館の商業床にはマルエツ、文教堂書店などが入居している。

赤坂サカスと再開発エリア(TBSニュースリリースより)。

開発業者はTBS HDと三菱地所で、「リアルな場としてのメディア機能を拡充し、次世代ライブエンタテインメントの発信拠点を創設していく」としており、新たなエンタテイメント拠点(劇場ライブハウスなど)の開設を検討しているとみられる。今後、約10年後の完成を目指して工事が進められる。
このほか、TBS HDは赤坂サカスに隣接するビル「ザ・ヘクサゴン」も取得している。

サカスも改装-赤坂BLITZは閉館・TBSのスタジオに

TBSは「国際新赤坂ビル」の再開発に伴い、赤坂サカスの既存エリアでも改装を進める。
改装は既に取り掛かられており、2019年3月までにサカス広場の改装などが完成。
また、人気の大型ライブハウス「マイナビBLITTZ赤坂」(赤坂ブリッツ)は一旦閉館し、今後ライブハウスからTBSテレビの観覧機能付きスタジオへと転換する。

マイナビブリッツ赤坂(ニュースリリースより)。

赤坂ブリッツは赤坂サカス誕生前の1996年に誕生。赤坂サカスの新規開発に伴い2003年に一旦閉館したあと、2008年に赤坂サカスに再開業した。現在の収容人数は1,298人(オールスタンディング時)。2017年より、TBSグループと同じく毎日新聞を発祥とするマイナビがネーミングライツを取得している。

現在のロゴタイプ(ニュースリリースより)。

2019年2月時点では具体的な閉館・業態転換日は未発表。当面は予定が入っているうえ2020年に予定される東京五輪に向けてのライブ会場不足が叫ばれる昨今であるため、少なくとも五輪終了まではライブハウスとして営業する可能性が高い。
TBSは赤坂ブリッツを「TBS テレビに親しんでいただくリアルな場としていく」としているが、都心を代表するライブハウスとして親しまれていただけに「スタジオ転換」を惜しむ声は大きいであろう。
一方で、隣接地にはエンタテイメント拠点が開設されるため、何らかの「代替機能」が設けられる可能性が高く、新たなライブハウスの誕生にも期待したい。
なお、新施設に類似規模のライブハウスが設けられるか、また再び「ブリッツ」の名称が使われるかどうかも含めて2019年2月時点では未定だ。
追記:赤坂BLITZは2020年9月22日で一旦閉館、改装される。

外部リンク:「赤坂エンタテインメント・シティ構想」の実現に向けて – TBSホールディングス
関連記事:赤坂ブリッツ、2017年11月1日から「マイナビブリッツ赤坂」に-ネーミングライツ取得で
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