2016年1月24日は強い寒波の影響で記録的な大雪となり、西日本各地の交通機関や商業施設にも大きな影響が出た。
雪景色となった福岡市中心部。
交通機関が寸断
西日本各地の交通機関のうち、特に影響が大きかったのが、九州内外の各都市を結ぶ高速バスで、高速道路の通行止めに伴い、殆ど全ての路線が運転を中止。中国・四国地方各地を発着する高速バスも、多くが運休した。
JR九州では多くの路線で運休や間引き運転が行われたほか、JR西日本、JR四国、JR九州、西鉄などでは、除雪や雪による倒木、車両・踏切故障による遅れや運休が相次いだ。
間引き運転を行った日豊本線も各地で倒木や故障が相次いだ。
多くの商業施設が臨時休業
大雪は都市部の商業施設にも大きな影響をもたらした。
特に大雪に慣れていない鹿児島市では、24日朝から市電、市バスともに多くの便が運休、山形屋、アミュプラザ、イオンモールなど市内の商業施設も昼過ぎで閉店するなど、市民生活にも大きな影響が出た。鹿児島市街地の交通機関の運休は25日昼ごろまで続いた。
この他にも、特に坂が多い長崎市、佐世保市、別府市などを中心に、24日朝から殆どの市内バスが運休した都市が多くあった。
また、北九州市や久留米市など、西鉄バスの営業エリアでも、午後からの運休を決めた路線が多くあった。
路線バスのほぼ全便が運休した佐世保市。
多くのスーパーで営業時間を短縮(田川市)。
多くの店舗が休業した中津市の商店街。
※ヘッダー写真も中津市の商店街。
夕方まで持ち応えた九州一の繁華街
一方で、九州一の繁華街である福岡市中央区天神では、大雪の中、日中は通常通りの営業を実施、西鉄線や市内線の路線バス、市営地下鉄も平常通りの営業を行っていた。
渡辺通りや国体道路では、殆ど一般車両が走らない中、チェーンを履いた西鉄バスとタクシーばかりが走るという光景が見られた。
一般車の姿が殆どない福岡市中心部(西鉄天神コア前)。
福岡市街地の西鉄バスは運行を続けた(天神交差点)。
しかし、夕方になり雪が強まると、殆どの商業施設が閉店を早め、19時には西鉄ソラリアビルも大部分が閉館、20時すぎには西鉄バスの運転も中止となった。
夕方から福岡市街地も吹雪となった(ベスト電器本店前)。
多くの商業施設が19時ごろに閉館した(西鉄天神コア)。
バスの運休後、タクシー乗り場は長蛇の列に(JR博多駅)。
25日以降も影響は続く
大雪の影響は25日も続き、福岡県、大分県、鹿児島県を中心に、運休した鉄道・バス路線が多くあった。特に、一部の高速道路の通行止めは終日続き、高速バスの運休は26日も続く見込み。
25日も始発から全線が運休していた路線のうち、島原鉄道、鹿児島市電などは25日午後から運行を再開したが、JR九州の一部路線や一部私鉄・バス路線は26日朝からも運休を決めている。
また、福岡市立の全ての学校をはじめとして、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県などでは多くの小中学校が臨時休校となった。
また、水道管の凍結・破裂による断水で営業できない大型店も多くあり、影響は当面続くと思われる。
初めての雪となった博多マルイ。
営業時間を短縮した主な商業施設(1月24日)
福岡県
ソラリア各館 19時まで
福岡パルコ 19時半まで
イムズ 19時まで
天神コア 19時まで
天神ビブレ 19時まで
MMT(ジュンク堂) 19時まで
福岡ビル(TSUTAYA) 22時まで
ベスト電器福岡本店 19時まで
天神ベストホール 18時半まで
天神ロフト 19時まで
博多大丸福岡天神店 19時まで
アミュプラザ博多 20時まで
博多阪急 19時半まで
井筒屋(小倉・黒崎・コレット) 15時まで
アミュプラザ小倉 17時まで
※岩田屋など通常営業を行った店舗も。
山口県
下関大丸 16時半まで
シーモール下関 18時まで
宇部井筒屋 15時まで
山口井筒屋 17時まで
鹿児島県
山形屋 12時半まで
ドルフィンポート 12時半まで
マルヤガーデンズ 14時まで
アミュプラザ鹿児島 14時半まで
きりしま国分山形屋 12時半まで
川内山形屋 12時半まで
九州・中国地方全域
一部のイオン 18時~20時ごろまで
一部のゆめタウン 18時~21時ごろまで
一部のサンリブ 17~19時ごろまで
臨時休業した主な観光施設
・福岡市動物園(福岡市)
・福岡市植物園(福岡市)
・西鉄かしいかえん(福岡市)
・西鉄だざいふえん(太宰府市)
・スペースワールド(北九州市)
・城島高原パーク(別府市)
・ハーモニーランド(日出町)
・嬉野メルヘン村(武雄市)