JR仙台駅西口の大型雑貨専門店「仙台ロフト」が2016年9月2日に全面リニューアルオープンする。
仙台ロフトビル。
開業以来最大のリニューアル-「ライフスタイル提案型」に
仙台ロフトビルは、西武百貨店が手がけていたファッションビル「ams西武」(1982年4月開店)の後継テナントとして2003年12月に開店。
店舗面積は9,972㎡で、ビルの2~5階に核店舗である「仙台ロフト」が出店。そのほか、6階に「無印良品」、「HMV」、7階に「文教堂JOY・アニメガ」や英会話専門学校「イーオン」、8階に飲食店などが入居している。
また、かつては仙台駅側のビルの壁面に街頭ビジョン「仙台アオバビジョン」が設置されて駅前の賑いに一役買っていたが、2016年2月末で放映を終了。その後ビジョンは撤去されていた。
かつて設置されていた仙台アオバビジョン。
今回のリニューアルは開業以来最大の規模。エントランスフロアである2階を中心に、5階までのフロアでゾーニングの改編を実施し、新たな売場を導入した。
2階には、東北初となるニューヨーク近代美術館のミュージアムショップ「MoMAデザインストア」が出店。各種雑貨や文具、アートの再生品、MoMAの限定商品など、ニューヨーク近代美術館デザインストアが厳選した約350アイテムを取扱う。2階には東北初となるMoMAデザインストアが出店。(公式サイトより)
また、3階・4階の生活雑貨売場では、渋谷ロフトのライフスタイルショップゾーン「&home」のコンセプトを活かし、従来型の家庭用品とインテリアの枠を超えて売場を再編。
「カフェスタイル」、「バルスタイル」などの暮らしのテーマに雑貨と食材を編集した売場や、「かざる、しまう、くつろぐ」といった生活のキーワードで商品をラインナップした売場など、ライフスタイル提案型の売場に転換した。
ライフスタイル提案型の売場に再編された3・4階。
3月にライバル「ハンズ」開業、変革を迫られていた仙台ロフト
これまで、仙台駅西口には仙台ロフトビルに加え、エスパル仙台(駅ビル)、さくら野百貨店、仙台パルコ、アエル、エンドーチェーンE-Beansなどといった大型店が集積していた。
3月に開業したエスパル仙台東館。
しかし、2016年に入ると、仙台駅東口に「エスパル仙台・東館」が、仙台駅西口のE-Beans隣接地に「仙台パルコ2」が開業し、一気に仙台駅前の商戦が激化。客足が勢いのある新店に流れがちな中、既存大型店は存在感のアピールに躍起になっている。
なかでも、仙台ロフトは、街区上ほかの大型店との結びつきが弱く、新館と接続されたエスパル仙台や、仙台パルコ2の開業で駅方面からパルコへと向かう動線に組み込まれたE-Beansなどと比較しても、影が薄くなっていた。
仙台パルコ2。左に見えるのはE-Beans。
さらに、2016年3月には業界最大のライバルである「東急ハンズ仙台店」がエスパル東館に開業。仙台ロフトは大きな変革を迫られていた。
3月に開業した東急ハンズ仙台店。
無印もリニューアル、三つ巴となった仙台駅前”雑貨店戦争”
東急ハンズの開業を受け、ロフトビルでは2016年5月に6階「無印良品」が大規模リニューアル。面積を約2倍に拡大し、東北初となる「MUJI BOOKS」を導入するなど、東北最大級の店舗として生まれ変わった。そして、今回の、核店舗である「ロフト」の過去最大規模のリニューアルにより、ロフトビルは東急ハンズ・エスパル仙台との決戦に満を持して臨むことになったのであった。
ロフト×無印、そして東急ハンズ。3つ巴となった仙台駅前の”雑貨店戦争”は、今後も続きそうだ。
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