カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

大洗リゾートアウトレット、2017年7月にまいわい市場・ガルパンギャラリー運営企業が買収

経営不振の「大洗リゾートアウトレット」(茨城県大洗町)を取得した「不動研」(千代田区)が、大洗まいわい市場などを運営する「Oaraiクリエイティブマネジメント」に同アウトレットを売却したことが分かった。

大洗リゾートアウトレット。
(GoogleMapより)

「まいわい市場」運営に-「ガルパン裁判」も取り下げ

「Oaraiクリエイティブマネジメント」は、産直・土産品、水戸ホーリーホックグッズなどを販売する「大洗まいわい市場」(2009年開店)を運営するほか、当地が舞台の1つとなった人気アニメ「ガールズアンドパンツァー」(ガルパン)のグッズを販売する「ガルパンギャラリー」も運営している。
かつては同アウトレットに出店していたものの、前の運営企業である「八ヶ岳モールマネージメント」とのトラブルにより係争中であった。
なお、東京新聞によると、Oaraiクリエイティブマネジメントがアウトレットを買収したことにより、まいわい市場は訴訟を取り下げる方針だという。

「ガルパン裁判」などの経緯、アウトレットの概要はこちら:「大洗リゾートアウトレット、リニューアル目指し売却へ-まいわい市場との「ガルパン裁判」も発覚」

「シーサイドステーション」-市場、ガルパンギャラリー再移転

Oaraiクリエイティブマネジメントの買収にともない、施設は「大洗シーサイドステーション」に改名され、今後は「不動研」、「Oaraiクリエイティブマネジメント」とクラウドファンディング会社「Cash Flow Finance」の3社の共同運営となる。現在出店しているテナント(約20店)の営業を継続させつつ、新たなテナントを誘致し、2018年春ごろの全面リニューアルオープンを目指すという。
まいわい市場、ガルパンギャラリーは7月30日を以て仮店舗での営業を休止し、休業を経て8月5日にアウトレット内に再移転する予定となっている。

かつての大洗まいわい市場。8月5日より当地に戻ってくる。
(GoogleMapより)

外部リンク:大洗リゾートアウトレット
外部リンク:大洗まいわい市場
関連記事:大洗リゾートアウトレット、リニューアル目指し売却へ-まいわい市場との「ガルパン裁判」も発覚
関連記事:水戸オーパ、3月18日開業-JR水戸駅前、ガルパンショップも出店

「SWIMMER」「chocoholic」、2018年1月までに全店閉店・ブランド終了-30年の歴史に幕

株式会社白鳳(渋谷区)が展開する人気雑貨ブランド「SWIMMERスイマー)」 「chocoholicチョコホリック)」が2018年1月末までに終了し、全店舗閉店することが分かった。

SWIMMERの店舗。

「青文字系」「ゆめかわいい」雑貨の代表格、歴史に幕

「SWIMMER」は1987年に目黒区代官山で誕生。シンボルは「りんご王子」で、コンセプトは「ノスタルジックキューティ」。企画・デザイン・生産のすべてを自社で行っていたという。 きゃりーぱみゅぱみゅさんなども愛用していたことで知られ、手頃な価格帯ということもあり「ゆめかわいい」系雑貨店の代表格として人気を集めていた。2014年には代官山の本店を閉店させた一方、近年は各地のファッションビルに加えてショッピングセンターなどにも出店範囲を広げていた。
また、「chocoholic」は、SWIMMERの「お姉さんブランド」として1999年に誕生。SWIMMERと同じく、レトロな「アメリカノスタルジック」をテーマにした生活雑貨を販売していた。

公式ブログによると、ブランド終了の一番の原因は「仕入れ単価の高騰により、思うようなモノづくりや価格帯の維持が難しくなったこと」。
今後、各店舗は8月より順次閉店していく予定で、オンラインショップは2017年12月に終了する予定だという。

公式ブログより。

SWIMMERでは、ブランド誕生30周年を記念して特製ポシェットが付録となった「SWIMMER 30TH ANNIVERSARY BOOK」(宝島社)が発売されたばかり。今回のブランドの終了を受け、雑誌「spoon.2017年8月号」(プレビジョン)でもSWIMMER特集が組まれるなど、各方面から30年に亘って親しまれたブランドを惜しむ声があがっている。

外部リンク:SWIMMER、chocoholic 終了のお知らせ
外部リンク:SWIMMER ONLINE SHOP
外部リンク:SWIMMER、chocoholic 終了のお知らせ
外部リンク:閉店予定の店舗と最終営業日に関するお知らせ
関連記事:ファッション誌「KERA!」紙媒体、6月号で休刊-原宿系ファッション誌の代表格、デジタル版に移行

イオンスタイル新浦安MONA、7月28日開業-「イートイン重視」の新業態

JR新浦安駅前のショッピングセンター「MONA新浦安」1階に、イオンリテールの食品スーパー「イオンスタイル新浦安MONA」が7月28日に開業した。イオンスタイル新浦安MONA。

ピーコック跡、新浦安の「イオンスタイル」2店体制に

イオンスタイル新浦安MONA(以下、MONA店)は2017年2月までMONA1階で営業していた「ピーコックストア新浦安店」跡地に出店。MONA店の売場面積は約845㎡。
イオンリテールはMONAに隣接する大型商業施設「イオン新浦安店」(旧ダイエーショッパーズプラザ新浦安)1階に食品スーパー「イオンスタイル新浦安」(以下、新浦安店)を構えており、新浦安地区のイオンスタイルは2店体制となった。
なお、5月に改装開店した新浦安店では、惣菜売場面積の拡大や酒類専門店「イオンリカー」の設置などが行われた。
隣接するイオン新浦安店に出店しているイオンスタイル新浦安。

直営惣菜3店出店の「イートイン重視型」スーパーに

MONA店は「イートインとマルシェが融合する『食』がテーマのマルシェダイニング」をコンセプトに、直営の食品売場と惣菜専門店3店、84席のイートインスペースを設けた新業態店。
隣接する新浦安店でも惣菜売場に近接して150席のイートインスペースが設けられているが、MONA店は売場面積に対するイートインスペースの占める割合から「イートイン重視型」の店舗と位置付けられる。84席のイートインスペースが設けられた店内。

イートインでの食事を彩るのは、イオン直営の惣菜専門店3店。
生パスタの店 ペルグラーノ」は、こだわりの生パスタを注文を受けてから調理するパスタ専門店で、合計10種類のパスタを提供。
手づくりサンドイッチの店」はイオン初のサンドイッチ専門店で、野菜を豊富に使ったおかず系サンドイッチから、いちごやバナナなどを用いたスイーツ系サンドイッチまで30種類のサンドイッチを取り揃える。生パスタの店 ペルグラーノ(左)と手づくりサンドイッチの店(右)。

リワードキッチンプラス」はこれまでイオン店内で展開してきた惣菜専門店「リワードキッチン」の新業態店で、“美と健康”を意識した野菜中心のデリをラインナップ。
トッピングとドレッシングを選んだ「カスタムサラダ」に2〜3品のデリをトッピングすることで、オリジナルの一皿を作れる。
また、カレーライスコーナーでは「ビーフカレー」など4種類のカレーを、指定容器の蓋がしまるまで自分の手でよそうことができる。
(イートイン内での食事なら蓋がしまらなくてもOK)リワードキッチンプラスでは野菜中心のデリとカレーを提供。

旧ダイエー、旧大丸ピーコックとイオン同士が近接する新浦安。差別化のために生まれたイートインを軸とした「新業態」は、都市部を中心に他の駅ビルなどにも出店する可能性があり、注目される。

イオンスタイル新浦安MONA

住所:千葉県浦安市入船1-5-1
営業時間:9:00-22:00

外部リンク:イオンスタイル新浦安MONA
関連記事:ピーコックストア新浦安店、2月19日閉店ーモナ新浦安の核店舗、「グループ内競合」に敗北
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セイコーマート、電子マネー「WAON」に加盟-7月25日から取扱開始

北海道最大手のコンビニエンスストア「セイコーマート」を運営する「セコマ」(札幌市中央区)は、イオングループの電子マネー「WAON」の取り扱いを7月25日から開始した。secoma01
セイコーマートの店舗(札幌市北区)。(撮影:せぶん)

7月25日より全店で利用開始、キャンペーンも実施

7月25日より開始したWAONの店頭決済と現金チャージサービスは、セイコーマート全1,182店舗(2017年6月現在、北海道1,082店舗、茨城県86店舗、埼玉県13店舗)で実施。セイコーマートで使用できる電子マネーは交通系電子マネー、クイックペイ、iD、Edy、WAON、SAPICA(サピカは札幌市のみ)となる。
セイコーマートでは今回のWAON導入を記念し、7月25日から8月20日まで「電子マネーWAONを使って当てようキャンペーン」を開催している。セイコマートでWAONを使って支払いしたレシートを集めて応募すると、抽選でSecoma北海道産牛乳使用アイス詰め合わせ、フランス産シャンパン、炊飯器などの景品が当たる。
(詳しくは下記の外部リンクを参照)

外部リンク:セイコーマートで電子マネー「WAON」決済サービス開始 7月25日(火)より全国のセイコーマート1,181店舗にて
外部リンク:電子マネーWAONを使って当てようキャンペーン実施中!
関連記事:SAPPORO雪ミクWAON、2月13日発売-WAON×初音ミク、初コラボ
関連記事:セイコーマート、社名を「セコマ」に改称

JR九州トランドール、商業施設シフト進む-2017年夏にも戸畑、赤間などから撤退

JR九州グループのベーカリーチェーン「トランドール」は、7月から8月にかけて赤間駅、海老津駅、戸畑駅から相次ぎ撤退することを決めた。

閉店するトランドール赤間駅店。

「駅構内」半減-今後は商業施設内店舗へシフトか

トランドールはJR九州とタカキベーカリーの合弁企業として1992年4月に創業。7月25日現在、駅構内向け業態「トランドール」、商業施設向け業態「グレンドール」、「ランジュドール」、デニッシュ専門店「デニッシュバー」などを九州・山口に37店舗展開(8月末には36店舗予定)している。
近年は鹿児島本線の黒崎駅、福工大前(筑前新宮)駅、二日市駅、久留米駅、大牟田駅などから相次ぎ撤退するとともに、イオン、イズミ(ゆめタウン)などに「グレンドール」業態の新規出店を進めていた。

ランジュドール。

トランドールは赤間駅からは7月12日に、海老津駅からは8月7日に、戸畑駅からは8月9日に撤退。福岡県内の鹿児島本線において営業を継続するのは、西小倉、八幡、千早、吉塚、博多、南福岡の各駅のみとなる。
トランドールでは7月27日にはイオン乙金ショッピングセンター(福岡県大野城市)にグレンドールを出店しており、今後もショッピングセンターへのシフトが進むであろう。

表:トランドール店舗数の推移(2007年、2017年8月末)
   2007年(最盛期)  2017年8月末
 駅構内・駅ビル店舗  33店舗  18店舗
 駅以外の店舗  18店舗  18店舗

外部リンク:トランドール|トップページ
外部リンク:閉店のお知らせ | トランドール公式ブログ
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ダイエー塚口店3番館、2017年秋閉店-塚口さんさんタウンの核店舗、ダイエーは1番館に集約

尼崎市の阪急塚口駅前の再開発ビル「塚口さんさんタウン3番館」と、さんさんタウンに出店する総合スーパー「ダイエー塚口店3番館」が2017年秋に閉店する。

塚口さんさんタウン3番館(ダイエー塚口店3番館)。

塚口さんさんタウンの核店舗として出店したダイエー

ダイエー塚口店は尼崎都市開発により管理・運営される3館体制の再開発ビル「塚口さんさんタウン」の核店舗として1978年7月に開業。塚口さんさんタウン全体の売場面積は32,514㎡。
1番館にはダイエーの衣料品売場、家電量販店「マツヤデンキ」、「未来屋書店」、行政窓口「尼崎市阪急塚口サービスセンター」、映画館「塚口サンサン劇場」などが出店。2番館にはCD・DVDレンタル専門店「TSUTAYA」や飲食店が出店、公共施設やオフィス、住宅も整備されている。3番館にはダイエーの暮らしと食料品売場(地下1階~5階)、リサイクル店「ブックオフ」、100円ショップ「キャンドゥ」、「Honeys」、「ドムドム」、公共施設などが出店している。

3番館は建て替えのため閉館-跡地は複合マンションに

塚口さんさんタウン3番館は老朽化のため2017年度中にも解体予定で、それに伴い同館のダイエー直営売場も2017年秋を目処に閉店することとなった。

入居テナントの多くが再開発に伴い撤退を進めている。

解体後、跡地には野村不動産が手がける地上16階建ての複合マンション「プラウドシティ阪急塚口(仮称)」が建設予定となっており、地下1階〜地上2階は商業施設になる予定だ。
マンションはさんさんタウン3番街解体後の2019年に着工し、2022年の完成を目指す。

売場は1番館に集約-「フードスタイル」で再出発へ

3番館の閉店後、ダイエーは現在衣料品売場となっている1番館の2階と3階を食料品と日用消耗品を取扱う「イオンフードスタイルストアby daiei」に改装する。

ダイエー塚口店売場集約リニューアルの告知。

これにより、1番館と3番館で最盛期には合計10フロアほどあったダイエー直営売場はフードスタイル(2~3階)の2フロアに集約される形となる。また、5階・6階は工事が行われており、フードスタイル改装時に新たな専門店の導入が予想される。
なお、ダイエー塚口店では1番館衣料品売場の営業終了セール(8月31日まで)、3番館3〜5階の生活用品売場の売りつくしセール(追記:10月30日まで)を開催している。
 1番館の映画館「塚口サンサン劇場」は営業継続する。

追記:3番街ダイエーは10月30日、テナントは11月15日閉店

追記:3番街のダイエー直営売場は10月30日に、テナントは9月から11月15日にかけて順次閉店する。
1番街のダイエーは11月3日にリニューアルオープンとなる。

外部リンク:ダイエー塚口店
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イオン乙金ショッピングセンター、7月29日開店

福岡県大野城市に「イオン乙金(おとがな)ショッピングセンター」が7月29日にグランドオープンする。

イオン乙金ショッピングセンター。

鉄骨平屋+公園+コンテナモール併設の新業態

イオン乙金ショッピングセンターは、福岡県大野城市が進める福岡都市計画事業乙金第二土地区画整理事業内に出店。コンセプトは「地域の皆さまがまるで『我が家』に集い楽しむ空間」。
クルマ10分圏を商圏とし、食や公園など「暮らしを楽しむ」ことをテーマにした「南街区」、ホットヨガ教室やペットショップなど「時間を楽しむ」ことをテーマにした「北街区」の2街区で構成される。
鉄骨平屋建てで、イオン九州の直営面積は2,590㎡、専門店の面積は南街区2,445㎡ 、北街区5,093㎡。
南街区にはイオン九州のほか、「グリーンパークストピック」、「グレンドール」、「未来屋書店」とフードコートなどが出店。イオン九州の売場は殆どが食品売場となる。
北街区には「スポーツオーソリティ」、「ダイソー」、「メガネのヨネザワ」「ABC-MART」などが出店する。

フードコート。

また、南街区には公園を、北街区には小規模店が出店する「コンテナモール」を設けるなど、新たな試みも実施される。

イオン乙金ショッピングセンター

住所:福岡県大野城市乙金三丁目
営業時間:10:00~21:00、イオン九州は9:00~22:00

(画像はプレスリリースより)
外部リンク:イオン乙金ショッピングセンター
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大塚ビル、解体はじまる-旧・白木屋百貨店の近代建築

JR大塚駅前にある歴史的建造物「大塚ビル」が解体されることになり、7月より工事が開始されている。

元・白木屋の近代建築-築80年で歴史に幕

大塚ビルは1937年5月に百貨店「白木屋大塚分店」として竣工(旧店を建て替え)したもの。
建物は地下1階、地上6階建てで、設計は石本喜久治、施工は清水建設(清水組)。石本氏は白木屋本店、白木屋大森分店、東京朝日新聞社ビル、広島市民球場などを設計したことで知られる。
白木屋大塚分店は1948年に閉店(その後、白木屋は東急百貨店が買収)、1956年に浜松市の百貨店「松菱」(2000年倒産)の系列店となったのち、1959年からは雑居ビルとして使われている。1960年代には劣化したタイルの剥落を防止するため外壁にアルミ板が貼られた。

現在のすがた。JR大塚駅より。

大塚ビルには最近までマクドナルド、くすりの福太郎に加えて複数のオフィス・事務所などが入居しており、建物も綺麗に維持されていたが、2017年3月に建物を三井不動産レジデンシャルが買収。7月より解体が行われることとなった。解体工期は2018年6月までとなっている。
跡地に建設される建物の概要は決まっていないが、商業施設を併設したマンションなどになることが予想される。

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かみしんプラザ、全面改装へ-2017年7月に大型テナント相次ぎ撤退

大阪府大阪市東淀川区にあるショッピングセンター「かみしんプラザ」が改装されることになり、1・2階で営業するテナントの大半が2017年7月23日から30日にかけて閉店した。

かみしんプラザ(旧・レインボープラザ上新庄)。

1階、2階で営業する大半のテナントが撤退

かみしんプラザはダイエー上新庄店を核とする「レインボープラザ上新庄」として1980年5月に開業。売場面積は9,519㎡。
2005年にダイエーが撤退した際、施設を保有する青果専門商社「シーオン」が改装を実施したが、同社の経営破綻により、現在は三菱商事系の日本リテールファンドが運営を行っている。
2016年6月には施設の外装を一新、地階に新たな食品核「平和堂フレンドマート」が導入されるなど大規模な改装が実施されたが、1階・2階は2005年のダイエー撤退後の改装以来、目立ったテナントの入替が行われていなかった。

今回、改装・契約満了により撤退するのは、ダイエー時代から営業を続けていた「メガネの愛眼」や、東京靴流通センターの地域密着型靴専門店「チヨダ」、ジーンズ専門店「JACK」、上新庄唯一の大型ゲームセンター「スペースプラネット」、ベーカリーカフェ「ル・クロワッサン」など1階、2階の9店舗。

営業終了の告知が掲げられたル・クロワッサン。

各店舗では完全閉店セールが開催されており、AFRICA TAROのレディス専門店「明日もラッキーガール」では店内商品最大80%OFF、千林への移転を決定したリサイクル子供服専門店「ECO&KIDS AKIRA」では最大70%OFFの売りつくしが行われている。
大型テナントの相次ぐ撤退により1階、2階ともにフロアの半分ほどが事実上の閉鎖状態となる。なお、地階の平和堂などは営業を継続する。

最大70%OFFで商品の売りつくしを行っているAKIRA。

人気テナント導入で2017年秋以降に全面リニューアル

かみしんプラザでは、テナントの閉店と平行して7月初旬より施設の改修工事が進められている。
既にレディスファッション専門店「Green Parks topic(グリーンパークストピック)」やイオングループの靴専門店「ASBEE fam.」、低価格眼鏡ショップ「JINS」など、一部の新テナントが開店日告知や求人募集を開始している。

かみしんプラザ1階フロアマップ(公式サイトより)。
灰色部分は改装のため閉鎖されている。

営業を継続するテナント一覧(1・2階)
  • ハニーズ(レディス)
  • GU(ファミリーカジュアル)
  • モバイラーズステーション上新庄(携帯ショップ)
  • ミカヅキモモコ(バラエティ雑貨)
  • 手芸の丸十(手芸用品)
  • Alioli(レディス)
  • マルミヤ(カジュアルバッグ・財布)
  • IROHA(ヘアカラーショップ)
  • サンキューカット(カットサロン)
閉店したテナント一覧(1・2階)
7月23日
  • メガネの愛眼
  • AFRICA TARO 明日もラッキーガール(レディス)
  • チヨダ(靴)
  • ガリバー(バラエティ雑貨)
  • ECO&KIDS AKIRA(リサイクル子供服専門店)(買取のみ)
  • JACK(カジュアルファッション)
  • スペースプラネット(ゲームセンター)
7月27日閉店
  •  ル・クロワッサンショップ(ベーカリーカフェ)
7月30日閉店
  • ECO&KIDS AKIRA(リサイクル子供服専門店)

外部リンク:かみしんプラザ
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ユニー・アピタ岩槻店、8月20日閉店-建物をスーパーバリューが取得へ

さいたま市岩槻区の大型総合スーパー「ユニー・アピタ岩槻店」が8月中旬をもって閉店する。
※閉店日が分かり次第更新します。
追記:8月20日での閉店が発表された。
追記:10月19日に「スーパーバリュー 卸売パワーセンター岩槻店」となった。 アピタ岩槻店。(画像はGoogleストリートビューより)

 

イオンとの競争激化が顕著だった

アピタ岩槻店は2000年9月開業。建物は地上3階建てで、売場面積は13,955㎡。建物はユニーが所有する。
東武伊勢崎線武里駅から西に2kmほど離れた郊外型の店舗であったが、隣接するさいたま市緑区の「イオンモール浦和美園」(2006年開業)や越谷市の「イオンレイクタウン」(2008年開業)、春日部市の「イオンモール春日部」といったイオンの大型ショッピングセンターとの競争や、かつて「東洋一のマンモス団地」と呼ばれた武里団地の人口減少による店舗利用者の減少も、閉店を招いた要因の1つと考えられる。
2006年緑区に開業したイオンモール浦和美園。

なお、岩槻店では閉店セールを8月中旬の閉店日まで行う。

建物はスーパーバリューに「贈与」

アピタ岩槻店の建物は、閉店後の10月1日にユニーから「スーパーバリュー」(埼玉県上尾市)に贈与される。
上尾市のスーパーバリューは埼玉、東京、千葉の3都県でスーパーマーケットとホームセンターを運営しており、アピタ岩槻店から東に600mの場所にも食品スーパー「スーパーバリュー春日部大場店」を出店している。
スーパーバリューはかねてより新業態開発の拠点となる物件を計画しており、立地条件が適していることなどからアピタ岩槻店の取得に至ったという。
追記:10月19日に「スーパーバリュー 卸売パワーセンター岩槻店」となった。

ニュースリリース:固定資産(建物等)の贈与による取得(受贈)に関するお知らせ(スーパーバリュー公式サイト)
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