大阪府大阪市中央区の心斎橋筋商店街に大手ドラッグストア「ココカラファイン」(横浜市港北区)の旗艦店となる「ココカラファイン心斎橋長堀通店」が2月24日に開店した。

ココカラファイン心斎橋長堀通店。
ココカラファインの旗艦店、4フロアで展開
ココカラファインは2008年4月にセガミメディクス(大阪市)とセイジョー(横浜市)の経営統合により誕生。2018年現在は約1,300店舗を展開する。大阪市はセガミの本社が置かれていたことから、同社の重要な地盤の1つである。
今回、旗艦店を出店したのは、心斎橋筋商店街と長堀通りの交差点にある東急系の商業ビル「キュープラザ心斎橋」。ココカラファインは地階から3階の4フロアに亘って出店する。この場所には長らくZARAの旗艦店が出店していたが、2017年に閉店していた。売場面積は609.45 ㎡。
同店の周辺は外国人観光客が多いことから、免税対応や手荷物預かりサービスを実施。中国発のモバイル端末決済サービス「WeChat Payment」も導入されている。
ドラッグストアだらけの「超」激戦地帯、どう戦う?
「ココカラファイン心斎橋長堀通店」の並びには、ダイコクドラッグ、ツルハドラッグ、OSドラッグ、サンドラッグ、マツキヨなど多くの同業他社がひしめくドラッグストア激戦地帯。その殆どの店舗が免税対応やWeChatの導入をおこない、外国人観光客の獲得に注力している。

ドラッグストアの看板が並ぶ状況はまさに「オーバーストア」状態。
ココカラファインは大型旗艦店といえども、あまりの競合店の多さに厳しい戦いとなることは避けらないうえ、商店街という立地ゆえにパっと入って買い物することが難しい多層店舗は不利とも取れ、どのように他店と差別化し、どういった顧客獲得策を採っていくのか注目される。
リリース:大阪市・心斎橋筋に売場面積600 ㎡超!ミナミで最大級のドラッグストア「ココカラファイン心斎橋長堀通店」2 月24 日グランドオープン!
関連記事:心斎橋パルコ、2021年再出店へ-旧そごう本店(大丸北館)に
関連記事:南海難波駅、高島屋・マルイ間に”駅前広場”、2019年開設
関連記事:ツルハホールディングス、ドラッグストア業界第1位に-静岡の「杏林堂」買収で
会津若松・神明通り商店街、アーケード再設置-2018年3月中の完成めざす
会津若松市の中心部にある「神明通り商店街」のアーケードが再設置されることとなり、工事がほぼ完成を迎えた。

神明通り商店街(アーケード撤去時)。
会津の中心商店街、アーケード老朽化で撤去されていた
神明(しんめい)通りは会津地区の新たなメインストリートとして1940年代に整備されたもの。1950年代には東北初の交通信号機が設置され、アーケードも設置されるなど、会津の中心商店街として隆盛を極めた。
2018年現在は「リオンドール神明通り店」(本店、旧「長崎屋」跡に別館あり)が核店舗となっているほか、長年に亘って核店舗であった中合百貨店も、小型店となり近隣に出店する。

リオンドール附近のようす。
約60年間「アーケードのある商店街」として親しまれた神明通りであったが、アーケードは老朽化や震災による痛みが激しく、2014年に撤去されていた。しかし、会津若松は豪雪地帯であることから、買い物客や歩行者の安全通行の面からも再設置の要望が強かったという。
地元紙・福島民報によると、アーケードの再整備費約5億1000万円のうち、県と市が約3分の1ずつ補助し、残りを組合が負担することで再設置が決定した。
工事中の神明通り商店街(商店街FBより)。
工事はほぼ完成しており、2018年春中には新しいアーケードが全面完成する予定となっている。
完成予想図(商店街公式サイトより)。
福島県内では2017年に福島駅前の片屋根式アーケードが撤去されたばかり。2つの類似形態の商店街で「片屋根式アーケード」の明暗が分かれることとなった。
外部リンク:会津若松 神明通り商店街
関連記事:福島駅前通り商店街、全面リニューアルへ-アーケード撤去、2018年春完成予定
関連記事:JR只見線、”上下分離”で復旧へ-豪雨被害で長期不通、JRと福島県が合意
延岡駅前複合商業施設「エンクロス」開業延期-開業直前、新市長の方針で
JR延岡駅前に建設中の複合商業施設「エンクロス」の開業が、新市長の方針で延期されることになった。

建設中のエンクロス。
市が設置、蔦屋書店など出店予定-市長「費用対効果検証」
「エンクロス」はJR延岡駅に隣接して建設されるビルに出店する複合商業施設で、延岡市が設置、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者となっている。
CCCは、核店舗として地域最大級の大型書店「蔦屋書店」を出店させるほか、カフェ「スターバックスコーヒー」、図書閲覧室(蔵書2万冊と小規模のもの)を開設。さらに、「NOBEOKA100マイルプロジェクト」と題した特産品販売施設、市民の活動スペースなども設けるとしており、2階建ての建物は4月1日の開業に向けてほぼ完成状態となっていた。
また、JR九州もこれに合わせて延岡駅舎の全面改装をおこない、駅舎内に新たにコンビニエンスストア「ファミリーマート」を開業させていた。

エンクロスのエントランス。
1月28日におこなわれた延岡市長選で初当選した読谷山洋司市長は、2月20日の記者会見で「エンクロス」の企画・運営に当たるCCCへの年間委託料が1億3500万円(光熱費除くと約1億円)であることを明らかにしたうえで、2月27日に開会する定例会に開館を延期する条例改正案を提案すると発表。費用対効果を検証して今後の方針を決めるとしている。
施設の開業時期については完全に未定だという。

東西連絡通路。こちらは予定通り供用開始される。
地域おこし、子育て拠点施設、博物館再整備も見直し
延岡市長はこのほかに、前市長時代からおこなわれてきた大分県佐伯市と共同でおこなう食をテーマとした観光振興策「東九州バスク化構想」、養護学校跡に子育て支援の拠点「子どもの城(仮称)」を作る計画、建て替えのため休館中の市立博物館「内藤記念館」を再整備する事業も見直しを含め検討するとしており、延岡市政は「事業見直し」「緊縮」へと大きく舵を切るかたちとなりそうだ。

佐伯市と延岡市は海産物が有名で、共同で観光振興策を行っていた。
待望の新ビル、当面は「ほとんど閉鎖」か
延岡駅前にはかつて「アヅマヤ百貨店」と「延岡寿屋百貨店」という2つの大型店があったものの、両店ともに経営破綻により閉店、民間再開発ビルの「ココレッタ」も空き店舗が目立つ状態で、さらに改装前のJR延岡駅は駅舎も古く、「駅を降りても休息する場所がない」と言われてきた。
それだけに、久々の新施設となる「エンクロス」に期待する市民は多かったものの、新駅は待合室など一部施設以外は閉鎖された状態での開業となる見込みだ。
(伊勢海老以外の写真は2017年12月に撮影したものです)
追記:4月13日に開業することが発表された。
外部リンク:エンクロス(延岡市)
関連記事:MEGAドン・キホーテ延岡店、11月28日開店-ドンキ、宮崎県北初出店
関連記事:新・徳山駅ビル「蔦屋図書館」、2月3日開業-「駐車場1時間無料」で活性化に期待
JA松本ハイランド、イオンモール松本から2018年7月撤退-別館「空庭」核店舗の1つ、わずか10ヶ月で
松本ハイランド農協(松本市)は、2017年9月に開業した「イオンモール松本」にある農産物直売所「ファーマーズテラス松本」を2018年7月に閉店させる。

ファーマーズテラス松本。
わずか10ヶ月で撤退-売り上げ不振で
イオンモール松本は2017年9月に開業。
「ファーマーズテラス松本」は同モールの別館である「空庭」1階のなかで最も広い面積(約350㎡)を占める核店舗となっていた。

イオンモール松本の別館「空庭」。
コンセプトは「ふだんづかいの、食のプレミアム」で、地元の農畜産品、農産加工品を多く取り揃えていたほか、店内中央にはオープンキッチンを備え、出来立ての惣菜や弁当の販売もおこなっていた。
苦戦の「空庭」、回遊性を生み出せるか課題
空庭の1階にはレストラン街があるほか2階には映画館「イオンシネマ」があるほか、あるが、他館からは一旦外に出ないとアクセスすることができないため、比較的閑散としていることが多かった。

「空庭」のシンボルであるだるま。
とくにファーマーズテラス松本はイオンの食品売場からかなり距離があり、食品を求める客の回遊性が期待できる場所ではなかったことが苦戦の原因であると考えられる。

イオンモール松本の本館「晴庭」。
跡地の活用方法などは発表されていないが、本館の客が回遊するような抜本的な改革や、ホビー店など回遊性がなくとも遠くからでも目的買いの客が集まるような店舗の導入が求められるであろう(なお、空庭にはそうした店舗として模型店「ポポンデッタ」やヨガスタジオ「LAVA」も出店している)。
関連記事:イオンモール松本、9月21日開業-カタクラモール跡地に3館170店が集結
関連記事:アリオ松本、2017年9月10日閉店-アルピコ松本バスターミナルの核店舗
関連記事:アルピコプラザ、2月15日開業-旧・アリオ松本、松電バスターミナルビルに
テラスモール湘南、2018年4月26日リニューアル開業-「辻堂」人気の火付け役、「湘南」アピールで集客めざす
神奈川県藤沢市にあるJR辻堂駅北口直結のショッピングモール「テラスモール湘南」が、4月26日にリニューアルオープンする。

テラスモール湘南。
辻堂人気の火付け役、開業以来初の大規模改装
テラスモール湘南は、JR辻堂駅北口周辺地区都市再生事業「湘南C-X」の複合都市機能ゾーン「A-1街区」に2011年3月開業。店舗面積は63,000㎡。
住友商事グループの住商アーバン開発が運営を手がけており、住商系の大型食品スーパー「サミット」、ファストファッション「H&M」、「ZARA」「ユニクロ」、雑貨店「ロフト」、「無印良品」、大型書店「有隣堂」、家電量販店「ノジマ」、「山野楽器」、「アカチャンホンポ」、「109シネマズ」など、約280店舗が出店する。
湘南初セレクトショップから地元の人気店まで新規出店
今回のリニューアルでは、湘南エリア初のセレクトショップ「BEAMS」「SHIPS」「nano・universe」「FREAK’S STORE」、三越伊勢丹のコスメ専門店「イセタン ミラー メイク&コスメティクス」、「POLO RALPH LAUREN」、カフェ併設の大型インテリア店「ACTUS」(増床移転)、「Francfranc」など都市型志向のファッション・雑貨店が数多く導入される。

ACTUSやFrancfrancが出店するコンセプトゾーン「くらしテラス」。
その一方で、1階「湘南マルシェ」には、湘南エリアのスイーツ店4ブランドを取扱う「湘南スイーツセレクション」が新設され、3階フードコート「潮風キッチン」には、ローストビーフの名店「ローストビーフの店鎌倉山」、藤沢名物うどん・バラ丼専門店「里のうどん」、茅ヶ崎発のカレー専門店「GARA中海岸」といった地域に根付いた人気飲食店も導入されるなど、開業時からのコンセプト「湘南ライフコア」を意識した「湘南ならではのモールづくり」が行われたという。

今回のリニューアルで飲食店街も強化、内装も一新。
「辻堂」人気の火付け役となったテラスモール湘南。今回の「都市型志向」を目指したリニューアルにより、辻堂エリアのさらなるブランド力向上が期待される。

リニューアルを記念して「#湘南ハッピー×風景」キャンペーンを実施。ハッシュタグで応募された風景をポスターとして掲示した。
(一部のイメージ画像は公式サイトより)
外部リンク:テラスモール湘南
外部リンク:テラスモール湘南 開業後、初の大規模リニューアルを実施 4月下旬グランドリニューアルオープン | 住友商事
関連記事:イオンモール座間、3月16日開業-日産座間工場跡地に
関連記事:イオンつきみ野店、2月28日閉店-旧サティ、建替えめざすも映画館は閉館に
関連記事:ららぽーと湘南平塚、10月6日開業
エブリボウル広尾店、2月21日開店-リンガーハット新業態の1号店
リンガーハット(品川区/長崎市)は、渋谷区広尾駅前に新業態店舗「エブリボウル(EVERY BOWL)」の1号店を2月21日に出店した。
エブリボウル広尾店。
「ワンボウルで野菜たっぷり」の新業態
エブリボウルは女性を主なターゲットとし、コンセプトは「one-bowl meals, for every day, for every one.」で、特徴は麺、ソース、デリや季節の野菜などを自分で選んでワンボウルに盛り付けるというセルフスタイル。
麺は「五穀」・「国産小麦」、「グルテンフリー」から、ソースは6種類から選択可能。メインの具材は日替わりで、デリメニューにはグラタンやマリネなども取りそろえる。
また、メニューはテイクアウト可能で、動物性食材を使用していないヴィーガン対応のメニューも用意している。
盛り付け例。
価格は税別980円からでリンガーハットよりも客単価は高めとなっている。
リンガーハットは「エブリボウル」を2020年までに主要都市に20店舗を展開する考えだという。
EVERY BOWL 広尾店
住所:東京都渋谷区広尾 5-5-1
時間:11:00〜22:00
(画像は公式サイトより)
外部リンク:EVERY BOWL(エブリボウル)
関連記事:幸楽苑HD、「いきなりステーキ」をFC展開へ-2017年12月から、ラーメン店転換も
関連記事:山田うどん、居酒屋新業態「県民酒場ダウドン」展開-1号店、清瀬駅前に12月4日開店
関連記事:ジョイフル、台湾初出店-5年間で100店舗目指す
ライザップ、ワンダーコーポレーションを子会社化-「ワンダーグー」「新星堂」を展開
フィットネスクラブ「ライザップ」(RIZAP)を運営するライザップグループ(新宿区、旧・健康コーポレーション)は2月19日に、CDやゲームなどを販売する「新星堂」、「ワンダーグー」(WonderGOO)を展開する「ワンダーコーポレーション」を買収し、連結子会社化することを発表した。
ワンダーグーの店舗。
カスミ傘下のCD店、「新星堂」を傘下におさめていた
ワンダーコーポレーションは1988年にスーパーマーケット「カスミ」(つくば市)が運営する「カスミ家電」として設立。2000年に現社名となった。
現在はCDやゲームなどを販売する「ワンダーグー」の展開を主力事業とするほか、2013年には大手CD店「新星堂」を連結子会社化、2016年に吸収合併している。
新星堂の店舗。ワンダーグーと異なり都市型・ビルインが多い。
ライザップグループは2月より株式公開買い付け(TOB)を開始、ワンダーの筆頭株主であるカスミが保有する株式の43.1%を取得する。
CD店×フィットネスで相乗効果、結果にコミットできるのか?
ライザップは来期にワンダーコーポレーション店舗内にライザップ関連事業20店舗を出店、ライザップグループの商品の取り扱いを開始するなどし、ライザップ関連事業来期計画「売上高前期比150%以上」の確実な達成に繋げたい考えだという。
ニュースリリースより。
ライザップは2016年に雑貨店「パスポート」を、2017年にアパレル店「ジーンズメイト」を買収するなど、M&Aによる企業規模の拡大を図っている。
ニュースリリースより。
外部リンク: 株式会社ワンダーコーポレーションとの資本業務提携契約の締結並びに公開買付けの開始及び第三者割当増資の引受けに関するお知らせ
外部リンク: (訂正) 株式会社ワンダーコーポレーションとの資本業務提携契約の締結並びに同社株式に対する公開買付けの開始及び第三者割当増資の引受けに関するお知らせ
外部リンク: 株式会社ワンダーコーポレーションとの戦略的提携方針のお知らせ
関連記事:ライザップ、ジーンズメイトを子会社化
関連記事:タワーレコード錦糸町店、2月12日閉店-「イベントの聖地」もついに陥落
イオンモール、スペースワールド跡地の開発を発表-2021年開業、イオン最大級に
イオンモールは、テーマパーク「スペースワールド」(北九州市八幡東区)の跡地を再開発するための仮契約を土地所有者の新日鐵住金(一部は新日鉄興和不動産が所有)と結んだことを2月18日に発表した。

スペースワールド。
イオン最大級、2021年開業めざす
スペースワールドは1990年4月に新日鐵八幡製鉄所の一部敷地を利用して開園。開業当初は新日鐵、地元財界、自治体などが共同出資していた。
2005年からは北海道を中心にリゾート開発・再生を手掛ける「加森観光」(札幌市)傘下での運営となっていたが、2017年12月31日に閉店。
2月現在、遊具の解体がおこなわれている。
なお、同園の大店法上の売場面積は3,403㎡だった。

スペースワールドのエントランス。
イオンモールはスペースワールドの跡地を「(仮称)八幡東田プロジェクト」として開発する。総敷地面積は約27万㎡で、開業予定は2021年。
すでに隣接地には「イオンモール八幡東」が出店しており、スペースワールド跡地を合わせた敷地面積は約33万7000㎡。
これはイオンのなかで最大の敷地面積である「イオンレイクタウン」(越谷市、総面積:337,357㎡)とほぼ同規模で、イオン最大級の店舗となる。
(参考:イオンモール幕張新都心の敷地面積は約192,000 m²)

開発地の概要(ニュースリリースより)。
イオンモールは同地の開発に当たって「ショッピング」機能のみならず、「エンターテインメント」、「カルチャー」、「食」を融合した施設を計画するとしているが、開発の具体的な内容は発表されていない。
(仮称)八幡東田プロジェクト
住所:福岡県北九州市八幡東区東田4-1-101外
外部リンク: 「(仮称)八幡東田プロジェクト」の出店について (イオンモール)
関連記事:スペースワールド、2017年12月末閉園へ
関連記事:ラオックス、リバーウォーク北九州に旗艦店-約1万㎡「購入」、2月開業めざす
関連記事:JR九州、「821系」「YC1系」の概要発表-省エネ・ハイブリッドの「次世代型鉄道車両」
神田明神ホール、2018年12月開館-創建1300年記念で「文化交流館」建設、大型イベント・ライブホールも
神田明神の境内に建設中の「神田明神文化交流館」内に、大型のイベント・ライブホール「神田明神ホール」が2018年12月に完成する。
追記:開業日は12月15日となった。神田明神文化交流館の愛称は「EDOCCO」。初穂料などの電子マネー決済も導入される。

建設中の神田明神ホール。
創建1300周年に向けた記念事業
神田明神は平安時代の730年に創建。
主祭神として大己貴命(大黒さま)、少彦名命(恵比寿さま)、平将門命を祀っている。
1616年に現在地に移転し、江戸総鎮守となった。
神田明神文化交流館と神田明神ホールの建設は、2030年の創建1300年を前にした記念事業の一環となる。総工費は約45億円。
神田明神の拝殿。
境内西側に建設される「神田明神文化交流館」内
神田明神ホールが入居する「神田明神文化交流館」は、境内西側の立体駐車場(屋上は屋上庭園として緑化していた)の跡地に設けられる。
1階にはカフェ、土産品店、授与所などを開設。地階は茶道などの日本文化が体験できる施設となる。
2階、3階は「神田明神ホール」となる。ホール部分の運営は都内でイベントホールや貸会議室を運営する「マグネットスタジオ」(中央区)が行う。4階は貴賓室。
ホール部分の面積は316.6㎡で、最大700人収容という、秋葉原のなかでも比較的規模の大きなホールになる。

神田明神ホールのイメージ。(以下、イメージは公式サイトより)
ホール内には300インチワイド大型スクリーン、レーザー方式10,000lmプロジェクターなどを備え、アイドルなどのライブコンサートのほか、企業の新商品発表会・プレゼンテーションの場としての活用も想定しているという。

館内図面。

館内イメージ。ホールとホワイエは画像のように一体化できる。
神社は古来から芸能の場となっており、現在も境内や神楽殿でアイドルライブなどを開催する神社も少なくないが、こうした本格的な大型イベント・ライブホールを備えるものは珍しい。
都心、そして神田・秋葉原という立地ならではともいえる「神田明神ホール」。どのように活用されていくのか楽しみである。

ラブライブ!とのコラボでも有名だ。
外部リンク:神田明神ホール
外部リンク:江戸総鎮守 神田明神
関連記事:ゲオGAMESアキバ店、2月10日開店-ゲオ、秋葉原に「ゲーム販売旗艦店」
関連記事:秋葉原・外神田一丁目に超高層ビル着工-旧ヤマギワ・石丸跡、2019年夏完成めざす
関連記事:秋葉原パーツ街に「アパホテル」8月28日開店-ヲタ系ショップ閉店相次ぐ「ジャンク通り」
マルエツ立川駅北口店、2018年2月25日閉店-撤退相次ぐ「フロム中武」、ニトリも閉店
かつて“サブカルの聖地”として親しまれた JR立川駅前の商業施設「フロム中武」(ふろむちゅうぶ)からテナントの流出が相次いでいる。
フロム中武の新たな核店舗であった地下1階の食品スーパー「マルエツ立川駅北口店」が2018年2月25日に閉店。3階の「ニトリデコホームフロム中武店」も2月12日に閉店している。

フロム中武・マルエツ立川駅北口店。
かつての「サブカルの聖地」、2015年に一旦幕
フロム中武は中武ビルディングが運営する専門店ビルで、店舗面積は12,552㎡。 1962年に「中武デパート」として開業し、1984年の全面リニューアルを機に現在の施設名となった。
フロム中武には2002年11月にアニメショップ最大手「アニメイト」が進出して以降、フィギュア専門店や中古同人ショップ、アイドルカフェなどサブカル系のテナントが相次ぎ出店。一時は「ももいろクローバーZ」がライブ拠点の1つとしていたほか、正面看板などに掲げられた立川に関するユニークなキャッチコピー(現在も不定期で実施)が一躍注目を浴びたこともあり、立川を代表する「サブカルの聖地」として一時代を築いていた。
しかし、施設の老朽化に伴う耐震工事のため2015年4月から約1年間一時閉店し「サブカルの聖地」としての歴史に幕を下ろした。
リニューアルから僅か2年…撤退相次ぎ岐路に立たされる
2016年5月に全館リニューアルを迎えたフロム中武であったが、改装休業中にアイドルカフェ「ハーツ劇場」や「アニメイト」などが周辺ビルに完全移転していたこともあり、サブカル系テナントを呼び戻すことはできずに大幅な路線転換を実施。
改装後は食品スーパー「マルエツ」(売場面積:895㎡)、紳士服「サカゼン」、100円ショップ「ダイソー」、生活雑貨「ニトリデコホーム」など、大型専門店を中心とした商業施設となった。

リニューアルオープンしたころのフロム中武。
しかし、好調な立川エリアの近隣商業施設とは裏腹に、リニューアルの目玉であった大型スポーツショップ「ギャラリー2」(7階)が2017年7月に、「ニトリデコホーム」(3階)が2018年2月に相次ぎ撤退するなど苦境に立たされており、新店舗の誘致もままならない状況が続いている。

僅か1年半で撤退したニトリデコホーム。
高島屋立川店へのニトリ大型店進出が閉店の原因とみられる。
今回フロム中武から撤退する「マルエツ立川駅北口店」は、開店前は立川駅北口では数少ない食品スーパーになるとして期待を集めていたが、生鮮食品や惣菜部門の強化を打ち出した「MEGAドン・キホーテ立川店」(2016年1月開店、旧ダイエー跡地)や業務用食品スーパー「肉のハナマサ立川店」(2016年10月開店)が同時期に開店したこともあり、競争力が低下していた。
マルエツの閉店により、フロム中武は地階の全体、3階の殆ど、6階の半分が空き店舗となる(7階は大部分が改装中)。
7階は「医療モール」に-新たな核店舗はどうなる
フロム中武は打開策として2018年2月1日以降に7階全区画を医療モール「立川北口メディカルモール」に転換する大幅リニューアルを進めており一部区画には医療機関が開業している。
しかし、依然として多くのフロアで空き区画が目立っているうえに集客の要であった食品スーパーも失うことから、近隣の大型商業施設と差別化可能な有力テナントの早期誘致が期待される。
外部リンク:フロム中武
関連記事:立川高島屋に都市型最大「ニトリ」、11月15日開店-高島屋直営売場は実質4フロアに
関連記事:立飛、立川にアリーナ建設へー立川最大級、2017年秋完成予定
関連記事:立川タクロスにヤマダ電機新業態「LABI LIFE SELECT」11月18日開業-旧第一デパート跡地
関連記事:フロム中武、2016年5月26日全面改装-消えたサブカルの聖地