流通科学大学、ダイエー創業者・中内功氏の「手型」を福岡ドームから移設-同氏の意思引き継ぐ「ネアカ塾」で公開

ダイエー創業者・中内功氏が設立した「流通科学大学」(神戸市西区)が公開イベント「中内記念 ネアカ塾」を9月17日に開催し、今年新設された「ダイエー資料館」や、新たに福岡ドームから移設された「中内功氏の手型」が披露された。

流通科学大学(神戸市西区)。

ダイエー創業者・中内功氏が創設した「流通を科学する大学」

流通科学大学は国内初となる「流通を科学的に研究・教育する大学」として、ダイエーの創業者の故・中内功氏により1988年設立された。
当初から学内にダイエーグループ(当時)のコンビニ「ローソン」の実習店舗が設置されるなど、実践的な教育で注目を集め、中内功氏の没後も、イオン名誉会長相談役・岡田卓也氏やセブン&アイHD名誉会長・伊藤雅俊氏など流通業界を牽引する「リーダー」が理事に就任するなど、現在も流通業界に強い影響力を持っている。
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ローソン流科大実習店、一部の講義は店内で行われる。

中内氏の意思引継ぐ「ネアカ塾」、60を超える講座が開講

「ネアカ塾」は2011年から創設者・中内功氏の命日に合わせて開催されている大学開放イベント。9月17日開催された「第5回 中内記念 ネアカ塾」では、流通科学大学関係者、地元銀行・信用金庫、不動産業者、広告代理店、飲食店経営者による様々なジャンルの60講座が開講された。
今年は流科大准教授による「西神ニュータウンの将来」、神戸市による「都心・三宮の再整備について」といった地域が抱える問題を解決に導くものから、三井住友銀行による「賢い遺言の残し方と相続税」、シニア野菜ソムリエによる「知って得する野菜・果物講座」と言った生活に直結するもの、京都名物「おたべ」で知られる美十による「おたべ体験道場」、学生による「ダンス講座」「レジンクラフト教室」と言った体験重視の講座も開かれた。

ネアカ塾公式サイト。

福岡ドームから「中内功氏の手型」を移設

また、今回のネアカ塾開催に合わせて、流通科学大学内の中内功記念館に「中内功氏の手型」が新たに設置された。流科大職員の話によると、今回設置された「手型」は元々福岡ドーム(現・福岡ヤフオクドーム)に設置されており、撤去後に福岡ドームの関係者から寄贈を受けたとのこと。
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流通科学大学では中内功記念館の他にも、ダイエー元関係者からの寄贈品が中心の「ダイエー資料館」(従来あった流通資料館を改装し2016年1月に開館)」や生家を移設保存した「サカエ藥局」などがあり、日本のスーパー・流通史を学ぶのに最適な場所となっている。
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ダイエー1号店を再現。

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保存された看板類。

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外部リンク:学校法人 中内学園 第5回 中内記念 ネアカ塾 | ネアカな気分で楽しく学べば、アカるい未来が待っている!

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