京都府京都市上京区の今出川通り近くに、イオンリテールの食品スーパーマーケット「イオンスタイル西陣小町」が2021年3月10日午前10時に開店する。
久々の復活「西陣のイオン」、外観にも「京都らしさ」
イオンスタイル西陣小町は今出川通りの一本北、五辻通沿いに位置し、地上2階建て、売場面積は約906㎡。
もともとこの場所にはラーメン店や小規模なオフィスビル等があった。
「西陣織」で知られる西陣地区に位置しており、付近には同志社大学のキャンパスが複数立地するなど学生も多いため、幅広い層の来店を想定するとしている。
建物は織物工房や町屋が立ち並ぶ西陣ならではの景観に合わせて「町屋風」の外観をしており、犬矢来風の装飾も施された。

イオンスタイル西陣小町。
なお、イオンは2000年まで西陣小町店から歩いてすぐの場所にある「メガロプラザ西陣(現在の核店舗は業務スーパー)」に「ジャスコ西陣店」として出店しており、実質「21年ぶりの再出店」となる。
京都ならではの伝統野菜、西利の漬物、小川珈琲など販売
イオンスタイル西陣小町のコンセプトは「食と健康のコンビネーションストア」。
食料品を中心に日用品も扱う。なお、面積が狭いため衣料品は扱われない。
生鮮食品は京都中央卸売市場から直送の野菜に加え、近隣の生産者が育てた「九条ねぎ」「京みずな」といった伝統野菜や「京の雫いちご」、舞鶴漁港から仕入れた鮮魚を品揃えする。

野菜コーナー。
また地元の漬物店「西利の漬物」や銘菓店「バイカル」のイオン限定スイーツ、京風だし巻きを使ったサンドイッチやホットドッグを取りそろえるという。
さらに、京都珈琲商工組合と連携し「小川珈琲」「三喜屋珈琲」「ワールドコーヒー」など12社のコーヒーも販売する。
さらに、インストアベーカリーも設置、約40種類のパンを提供するとしている。

インストアベーカリー。
付近にイオン系食品スーパー、差別化図れるか
イオンスタイル西陣小町の約700m西には、イオングループの光洋が運営する食品スーパー「光洋(KOHYO)上七軒店」が2020年7月に開店したばかり。
KOHYO上七軒店が今出川通に面し駐車場を備えているのに対し、イオンスタイル西陣小町は今出川通りから奥まった場所にあり、また併設駐車場はなく、売場面積もわずかながら小さい。
開店後、KOHYOとどのように差別化を図っていくかも注目される。

徒歩圏にあるKOHYO上七軒店。
(写真はニュースリリースと公式サイトより)
イオンスタイル西陣小町
住所:京都府京都市上京区五辻町54番外
営業時間:8時30分~22時

店舗周辺図。
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ドン・キホーテ日吉店、2021年3月28日閉店-アピタテラス横浜綱島との2店舗体制に幕
神奈川県横浜市港北区の神奈川県道2号線(綱島街道)沿いにあるパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)系ディスカウントストア「ドン・キホーテ日吉店」が、2021年3月28日をもって閉店する。

ドン・キホーテ日吉店。(ドンキより)
コジマ跡に2013年オープンしたドンキ
ドン・キホーテ日吉店は2013年10月に開店。建物は地上4階建、営業フロアは2~3階、売場面積は2,850㎡。
2002年2月に開店した家電量販店「コジマNEW横浜日吉店」(2013年6月閉店)跡への出店であり、開店当初はドンキ初となるプロテインバーカウンターを導入するなど意欲的な試みを行っていた。
アピタテラス横浜綱島と共存図るも7年で撤退
ドンキの至近距離では、2018年3月にPanasonicと野村不動産が主導する次世代都市型スマートシティ「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」が誕生。SSTの商業核として、ドンキと資本業務提携関係にあったユニーのショッピングセンター新業態「アピタテラス横浜綱島」(核店舗:アピタ横浜綱島店/旧・アピタ日吉店からの事実上移転扱い)が開業していた。
ドンキは2019年1月にユニーを完全子会社化したため、アピタテラスのフードマーケットが食品を、ドンキ日吉店が衣料品や日用消耗品・バラエティ雑貨など非食品を中心に取扱うかたちで棲み分けを図っていた。しかし、ドンキ日吉店はわずか7年で撤退することとなった。
2021年3月現時点は、後継店舗や店舗跡の活用方法、「アピタのドンキ化」などについて未定となっている。
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スーパーセンタートライアル千葉ニュータウン店、2021年3月28日閉店-千葉NT中央駅前から「24時間スーパー」消滅
千葉県印西市の北総鉄道北総線(成田スカイアクセス線)千葉ニュータウン中央駅近くにある「スーパーセンタートライアル千葉ニュータウン店」が2020年3月28日午後8時をもって閉店する。
千葉NT中央駅前で唯一の24時間スーパー
トライアル千葉ニュータウン店は2007年12月に開店。建物は地上2階建、1階は駐車場、売場は1階の一部と2階で、店舗面積は3,165㎡。

トライアル千葉ニュータウン店。
2002年2月に開店した家電量販店「ケーズデンキ千葉ニュータウン店」跡への出店であり、2007年の開店当初は同社としては異色の“生鮮食品売場を備えない店舗”であった。
その後、2009年のリニューアルを機に生鮮を導入するなどの改装により標準的なスーパーセンター業態の店舗に刷新。千葉ニュータウン中央駅前では唯一となる24時間営業の大型ディスカウント総合スーパーとなった。
至近距離に大型店が相次ぎ進出していた
千葉ニュータウン中央駅周辺では、2000年9月に開業した現在のイオンモール千葉ニュータウンが数度にわたる増床リニューアルを実施。2007年11月にはイオンモールエンジョイライフ棟の核としてドン・キホーテが出店したが、生鮮食品を取扱う大型スーパーは2002年5月のダイエー撤退からトライアルの生鮮扱いまでイオン1店舗のみとなっていた。
しかし、2013年には駅2km圏内にカインズモール千葉ニュータウン(ベイシア)とコストコが、2016年4月にはヤオコー千葉ニュータウン店、2021年1月にはフォルテ千葉ニュータウンといった食品スーパーが出店するショッピングセンターが相次ぎ開業しており、競争が激化していた。
2021年3月現時点では、トライアル千葉ニュータウン店跡の活用方法について未定となっている。店舗は老朽化しており、解体してマンションなどが建設される可能性もあろう。
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紀伊國屋書店西武渋谷店、2021年3月16日リニューアル開店-”アート強化”掲げパーキング館からA館に移転
東京都渋谷区の渋谷駅近くにある「紀伊國屋書店西武渋谷店」が2021年3月3日をもって一時閉店し、3月16日に移転リニューアル開店する。

紀伊国屋書店西武渋谷店。(2021年3月3日閉店)
カフェコムサとの“BOOK&CAFE”として開店
紀伊國屋書店西武渋谷店は、2014年12月に西武渋谷店の立体駐車場棟「西武パーキング館」1階に開店。再開発のため2015年3月に閉店となる東急プラザ渋谷5階「紀伊國屋書店渋谷店」の後継店舗としての出店だった。

閉館直後の東急プラザ渋谷。(現・渋谷フクラス)
紀伊國屋屋書店店西武渋谷店の店舗面積は170坪(約561㎡)。同年11月に閉店したファイブフォックスの旗艦業態「COMME CA STYLE(コムサスタイル)」跡への出店だった。コンセプトに“日本の食をアートする”を掲げるフルーツカフェ「Café comme ca(カフェコムサ)」とのブック&カフェ業態として、従来の同社店舗とは一線を画するモノトーンな内外装を採用。
渋谷という立地特性を活かした雑誌・ファッション・アート関連書籍中心の品揃えを展開していた。
移転を機に「ファッション」「アート」さらに強化
紀伊國屋書店西武渋谷店(新店舗)の営業フロアは百貨店A館7階、店舗面積は153.45坪(約507㎡)。
新店舗への移転を機に、西武渋谷店がコンセプトとして掲げる「Art meets Life」を反映させた売場づくりを推進。多様な感性を持つ若年層を意識したファッション・アート関連書・趣味実用書や隣接する学生服売場の顧客を意識した児童書・学習参考書を強化する。

西武渋谷店。
なお、2021年3月現在、西武パーキング館1階の跡地活用については未定となっている。
紀伊國屋書店西武渋谷店(新店舗)
住所:東京都渋谷区宇田川町21番1号 西武渋谷店A館7F
営業時間:午前10時~午後8時
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イトーヨーカドー旭川店、2021年5月9日閉店-市支援で再生めざす
北海道旭川市のセブン&アイHD系総合スーパー「イトーヨーカドー旭川店」が2021年5月9日をもって閉店する。

イトーヨーカドー旭川店。
旭川のヨーカドー、40年の歴史に幕
イトーヨーカドー旭川店(大成ファミリープラザ)は1980年7月に開店。建物は地上4階地下1階建、営業フロアは地上2階~地下1階、店舗面積は15,335㎡、所有者は交洋不動産。
ヨーカドー旭川店は、直営フロアを核にオーダーメイド紳士服店「銀座山形屋」や旭川市内に本店を置く眼鏡店「中里メガネ」、東京ブックセンター開発運営の「くまざわ書店」、100円ショップ「ダイソー」、セブンアイグループのファストフード「ポッポ」などが出店。さらに、旭川市が管理運営する体育館・会議室「大成市民センター」を併設するなど、複合商業施設としての側面を持っている。
また、セブン&アイHDの旭川における旗艦店として、同社が30.04%を出資する食品スーパー「ダイイチ」旭川市内7店舗とともに、チラシ配布やセールなど共同販促を行っていた。

館内の吹き抜け。
旭川市は、2017年11月にはヨーカドーと「地域活性化包括連携協定」を締結、2018年6月には情報発信スペース「旭川市情報コーナー」を設けるなど連携を強めていたが、同じくヨーカドーと連携協定を締結していた釧路店と同様に撤退を引き止めることはできなかった。
建物は耐震改修へー市支援のもと再生めざす
イトーヨーカドー旭川店の建物は、2002年3月に札幌市に本社を置く北洋銀行グループの交洋不動産が取得している。

イトーヨーカドー旭川店の閉店告知。
交洋不動産は2021年3月に旭川市と「大成ファミリープラザに関する連携協定」を締結。2021年度中の耐震改修を経て、市による支援のもと後継店舗を誘致、新たな商業施設として再生する方針を示している。
(撮影:アイビスさん)
ナイスフォンテAKITA店、2021年4月下旬開店-ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店跡に
秋田県秋田市のJR秋田駅前にある商業施設「フォンテAKITA」地下1階の高級食品スーパー「ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店(ザ・ガーデン自由が丘・西武)」跡に、秋田市に本社を置く地場食品スーパー「ナイスフォンテAKITA店」が2021年4月下旬に開店する。
ヨーカドーから複合施設に転身した「フォンテ」
フォンテAKITAは、1980年11月に「秋田ショッピングセンター」として開業。建物は地上7階地下1階建、売場面積は15,117㎡。
開業以来長らく、総合スーパー「イトーヨーカドー秋田店」を核とするショッピングセンターであったが、2010年10月にヨーカドーが閉店したため全館一時休業。同年12月の第1期リニューアル(一部フロアの営業再開)にあわせて現在の施設名に改称した。
フォンテAKITA。
リニューアル後は、地場化粧品店「マインなかよし」やセブン&アイHD系の飲食店「ファミール」「芝のらーめん屋さん」(現在は閉店)といったヨーカドー時代からのテナントに加え、セブン&アイHD系の総合雑貨店「秋田ロフト」や地場衣料生活雑貨スーパー「ニューライフカネタ」、靴量販店「東京靴流通センター」、100円ショップ「Seria」、クラフトハートトーカイの手芸用品店「クラフトパーク」、「宮脇書店」、アニメショップ「アニメイト」といった新規テナント、公共施設などが入居する。
「西武百貨店が運営」するザ・ガーデンだった
ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店は2010年12月に開店。
開店当初は、そごう・西武傘下(当時)の高級食品スーパー「シェルガーデン(店名:ザ・ガーデン自由が丘)」運営であったが、同社としては異色の“ヨーカドー食品売場の居抜き店舗”かつ“遠隔店舗”であったため、2013年8月に一時休業。同年9月にはそごう・西武運営のFC店舗に転換、2014年には減床リニューアルを実施した。
ザ・ガーデン自由が丘SEIBU秋田。
ザ・ガーデン店舗としては唯一、屋号に「ザ・ガーデン自由が丘・西武」を採用するなど、隣接する百貨店「西武秋田店(旧・本金西武)」の別館であることを前面に打ち出していた。ヨーカドー跡への出店だったため、デイリーユースに対応した価格設定やセブンプレミアム(シェルガーデン直営は一部店舗のみ)の導入も特徴であったが、そごう・西武の百貨店事業整理にあわせて2021年2月28日をもって閉店していた。
西武秋田店。
地場スーパー「ナイス」フォンテの新たな核に
ナイスは1963年6月に現在の秋田県大仙市(大曲)で創業。1992年2月に現在の社名に変更した。2020年2月期の売上高は175億円、店舗数は秋田市内を中心に10店舗。ロードサイド立地の総合スーパーや大型食品スーパーを主力業態としており、秋田駅前への出店は初となる。
同社は従来からの県内スポーツ大会協賛に加え、2014年4月からプロセスセンターを順次稼働開始、2016年8月からは地元民放で料理番組を開始、2018年4月に由利本荘アリーナ(同年10月開館)のネーミングライツ取得、2019年5月には由利本荘市に初出店するなど、店舗拡大にあわせて物流拠点の整備や知名度向上のための投資を続けていた。
秋田駅周辺では、駅ビル(トピコ・アルス)やエリアなかいち、秋田市民市場(グロサリー専門の業務スーパーが2017年11月開店)といった施設に食関連店舗が出店しているが、ザ・ガーデンの閉店により、生鮮品からグロサリーまでワンストップで購入可能な食品スーパーが消滅していた。
ナイスの出店により、秋田駅前から食品スーパーが消滅する事態が回避されることとなった。
ナイスフォンテAKITA店
住所:秋田県秋田市中通2丁目8-1
営業時間:午前9時30分~午後8時(予定)
(ザ・ガーデン自由が丘と同等)
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ミカヅキモモコ、2021年3月1日から新会社の運営に-Shoichiが一部店舗を引き継ぐ
大手300円ショップの「ミカヅキモモコ」は、新会社のもとで首都圏3店舗・関西1店舗・九州2店舗の営業を2021年3月1日に再開した。
2月に一時全店閉店したミカヅキモモコ
ミカヅキモモコは1999年に大阪で創業。「月曜日から日曜日まで毎日三百円で女の子が楽しめるお店」を掲げ、京都駅前地下街ポルタの1号店を皮切りに全国各地で300円ショップを70店舗超展開していた。
同じ大阪の3COINS、サンキューマート(390円均一)などと並び、業界を牽引する存在だったが、競合店増加で店舗網の拡大が停滞。2020年にはコロナ禍もあり全店舗の3割にあたる約20店舗を閉店するなど、厳しい経営状況となった。

閉店したミカヅキモモコの店舗。
2021年2月7日には当時の運営会社「三日月百子」(本社:大阪市西区)が破産申請準備のため残る全47店舗を閉店。
2月9日には在庫買取販売サービス「Shoichi」(本社:東京都千代田区)に商標と一部店舗を譲渡した。
類似のビジネスモデルを特徴としていたShoichi傘下に
Shoichiは2000年にブランドユーズドアパレルを取扱うECショップとして創業。2005年に現法人を設立。
2021年現在は法人在庫処分サービスを主力事業として展開、あわせて国内外の百貨店(伊勢丹・そごう・近鉄・天満屋など)やショッピングモール(イオン・イズミなど)にオフプライスストア「Colors(カラーズ)」「Colorsu(カラス)」を30店舗ほど展開している。
ミカヅキモモコは創業以来、Shoichiと同様に“メーカー在庫処分品のアウトレット販売”という類似のビジネスモデルを特徴としていたため、Shoichiはミカヅキモモコ事業の譲受により、低価格雑貨のアウトレット販売という新たな強みが加わることとなった。
最盛期「1/10」から再生めざす
なお、Shoichiによる2021年3月1日時点におけるミカヅキモモコの営業再開店舗は、最盛期の“1/10”ほどとなる「荻窪タウンセブン」「ミエルかわぐち」「アクロスモール新鎌ヶ谷」「イオン長吉」「チャチャタウン小倉」「マリノアシティ福岡」の6店舗に留まるが、今後も順次営業再開店舗を拡大していく方針を示している。
2021年3月1日に営業再開したミカヅキモモコの店舗
- ミカヅキモモコ荻窪タウンセブン店(東京都杉並区)
- ミカヅキモモコミエルかわぐち店(埼玉県川口市)
- ミカヅキモモコアクロスモール新鎌ヶ谷店(千葉県鎌ヶ谷市)
- ミカヅキモモコイオン長吉店(大阪市平野区)
- ミカヅキモモコチャチャタウン小倉店(北九州市小倉北区)
- ミカヅキモモコマリノアシティ福岡店(福岡市西区)
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そごう川口店、2021年2月28日閉店-「最終日にエスカレータ故障」のハプニングも、跡地は未定
埼玉県川口市のJR川口駅前にある百貨店「そごう川口店(川口そごう)」が、2021年2月28日午後7時30分すぎに閉店した。

最終日を迎えた川口そごう。
そごう30号店、30年弱の歴史に幕
川口そごうは1991年10月に再開発ビル「川口駅東口第3工区再開発ビル」の核テナントとして開店。1978年に出店表明してから開店まで13年もかかっており、また「そごうグループ30号店」の記念すべき店舗でもあった。
キャッチフレーズは「世界へ。そごう新世紀、始まる」。店舗面積は37,635㎡で、建物はそごう・西武が所有する(そのほか地権者の持ち分あり)。2020年2月期の年商は約153億円であった。

エントランスドアの金色の取っ手やエレベーターのドアには川口市花「テッポウユリ」がデザインされていた。
そごう出店と前後して川口駅周辺は再開発が進み、鋳物の街の駅前は首都圏有数の都市に相応しい姿となった。
出店から約29年が経過したそごうの建物は駅前のシンボルとなっており、まだそれほど古さを感じさせないものの、バブル期に建設された建物であり、豪華な造りも経営の重荷になったと考えられる。

最後の輝きを見せた川口そごう。
晴天に恵まれた最終営業日-「挨拶なし」静かな終幕
最終営業日となった2月28日は、晴天に恵まれ朝から多くの客が詰めかけた。

JR川口駅に掲げられた感謝の看板。
3階にはそごう開業当時からのポスターや写真が数多く飾られたほか、10階の「川の流れる名店食堂街」には寄せ書きコーナーも設けられた。

3階には開店当時の写真が。

10階には寄せ書きコーナーが。
寄せ書きには多くの「まるちきり」と「ぴえん」の姿があった。
午後になり閉店が近づくと、店内はさらに混みあった。
あまりに多くの客が訪れたためか、エスカレータが故障するハプニングもあった。

エスタレータが故障するハプニングも。
閉店時間を迎えた19時半が近づくと、3階の出口は多くの人で混み合い、また川口駅前に続くペデストリアンデッキも多くの人で埋め尽くされた。

閉店間際、多くの人が出口へと向かう。
19時30分過ぎに3階の店内入り口のシャッターが閉まり、19時40分頃には3階デッキ入口に緞帳が張られるとともに照明が消え、川口そごうは29年半の歴史に幕を下ろした。

閉店を見守る人々。
店舗前には大勢の人が集まっていたものの、閉店時の挨拶などは無く、静かな幕切れとなった。

川口そごうは29年半の歴史に幕を下ろした。
跡地の活用問題、長期化か-ロフトはアリオに移転
川口そごうの閉店により、川口市からは百貨店が消滅する。
跡地の活用方法などについては、2021年2月時点で何も発表されていない。館内の一部を建設予定の市立美術館として使う案も出ているとされるが、具体化するのはメインテナントの入居等が決まってからのことになろう。
テナントのうち、そごう・西武傘下の雑貨店「川口ロフト」は徒歩圏の「アリオ川口」に移転し、2021年4月23日にグランドオープンするほか、ネイルサロン「Gフィンガー」、レストラン「エスタリア」などの一部テナントも近隣への移転を発表している。一方で、新型コロナの影響が続いていることもあってか、殆どの店舗は川口市から撤退することとなった。
川口そごうの売上は最盛期の半分程度だったといえども、2019年時点で150億円以上もあり、首都圏郊外の百貨店のなかでは比較的好調なほうであった。首都圏有数の大都市の駅前が空き店舗となり、さらにこの規模の売り上げがほぼ消失・市外に流出するとなれば、市にとっても大きな痛手となろう。

川口駅前には大きな空き店舗が聳え立つことに。
「本当に住みやすい街」(アルヒ調べ)2年連続首位に輝いた同市であり、そごう裏の商店街では大型再開発事業も行われているものの、駅前の大型空き店舗問題は長期化しそうだ。
(写真撮影:文鉄・お札とコインの資料館)
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ガイナックスシアター、2021年2月28日閉館-旧・サティ東宝、イオン米子駅前店のサブカルイベント施設
鳥取県米子市の大型総合スーパー「イオン米子駅前店」3階にあるミニシアター・多目的イベントスペース「ガイナックスシアター(GAINAX SIATER)」が、2021年2月28日をもって閉館する。

ガイナックスシアター。
米子市内唯一の映画館「SATY東宝」が前身だった
ガイナックスシアターの前身となる映画館「米子SATY東宝」は、1990年6月に開館。スクリーン数は3スクリーン。
米子駅前SATY東宝が出店していたマイカル米子駅前サティ。
1996年3月には核店舗の業態転換にあわせて「米子VIVRE東宝」に、2001年3月には「米子駅前SATY東宝」に施設名を変更した。
2004年3月には運営会社がマイカルと東宝の合弁会社「サティ東宝」から東宝完全子会社の「関西共栄興行」に移行したが、競合関係にある松竹系のシネマコンプレックス(MOVIX日吉津/6スクリーン)と比べ規模が小さく、2012年8月31日をもって閉館することとなった。
米子駅前SATY東宝。
米子ガイナの映画館再生プロジェクト、7年の歴史に幕
ガイナックスシアターは2014年2月に開館。
開館当初は、ガイナックスの商店街活性化プロジェクトとして発足した「ヨナゴフィルム」(2011年2月設立)による運営であったが、後にガイナックス創業メンバーで米子市出身の赤井孝美氏が代表取締役を務める「米子ガイナックス」(2014年5月設立)に運営を移行、米子ガイナックス社の本社事務所も置かれた。

ガイナックスシアターが出店するイオン米子駅前店。
ガイナックスシアターは、開館以来「山陰のポップカルチャー発信基地」を称し、ガイナックスが設立に携わったポップカルチャーイベント「米子映画事変」や鳥取県が主導する「まんが王国とっとり」の国際声優コンテスト、米子駅前SATY東宝時代の防音設備を活かしたライブ・トークショー、文化教室の会場として活用されていた。
しかし、2020年5月1日から新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から一時休館。緊急事態宣言解除後は段階的に文化教室や映画の上映を再開したものの、同年12月には「米子映画事変継続支援プロジェクト」と題してポップカルチャーイベントのクラウドファウンディングを開始するなど、厳しい運営状況となっていたとみられる。
米子ガイナックスの本社事務所は存続
ガイナックスシアター閉館後の跡地活用については、2021年2月の現時点では未定となっているが、米子ガイナックスの本社事務所機能は残る予定となっている。
最終日となる2月28日午後1時からは、「さよならガイナックスシアター上映会・トークショー」と題して、 映画の一挙上映や地方都市でのミニシアターの可能性について語るトークイベントが行われる。
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ベスピア堺インター、2021年2月28日全面リニューアル開業-「ライフ」核に「コーナンPRO」「ニトリ」出店
大阪府堺市西区の阪和自動車道堺IC・ 堺泉北道路平井ICそばにあるショッピングセンター「ベスピア堺インター」1階に、ライフコーポレーションの食品スーパー「ライフ堺インター店」が2021年2月28日に開店する。
ベスピア堺インターでは、2021年2月10日にホームセンター「コーナンPRO堺インター店」、2月19日に家具・インテリア店「ニトリ堺インター店」、2月20日に関西地盤のヘアサロン「若松 理容サービス堺インター店」が先行開店しており、ライフの開店によりベスピアは全面リニューアル開業することとなった。

ライフ堺インター店。
テナントの撤退相次いでいたベスピア
ベスピア堺インターは2000年11月に開業。建物は地上2階建、店舗面積は17,441㎡。
開業以来長らく、大阪府岸和田市に本社を置く地場中堅スーパー「スーパーサンエー堺インター店」を核に、DCMグループのホームセンター「ダイキ」やスポーツ用品店「ヒマラヤ」、家電量販店「エディオン(旧・ミドリ電化)」、100円ショップ「ダイソー」など10を超える大型専門店が出店。堺市西区内ではイトーヨーカドー津久野店やおおとりウイングスに匹敵する施設規模、高速道路ICそばの幹線道路沿いという立地特性もあり、高い集客力を維持していた。
しかし、2018年11月に食品核であったスーパーサンエーが撤退、2020年9月にダイキとイトウゴフクが相次ぎ撤退したため、1階フロアはマクドナルド1店舗が営業を続ける状態となった。
ベスピアに約2年ぶりの食品スーパー復活
ライフ堺インター店の営業フロアは1階、売場面積は1,412㎡。
青果売場には地元大阪産の農産物を取り入れた「直売広場」、水産売場や惣菜売場にはライブ感のある「対面調理場」、パン売場には直営インストアベーカリー「小麦の郷」を導入。
ニューファミリー層向けの時短・簡便商品や大量目商品・ケース販売商品を拡充するほか、長崎和牛や鳥取・大山ハム、全国銘産菓子コーナーなどプチ贅沢需要にも対応する。
ライフ堺インター店フロアのご案内(フロアマップ)。
ベスピア堺インター(ライフ堺インター店)
住所:大阪府堺市西区太平寺711-1
営業時間:午前9時~午後9時

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