流通大手各社は、珪藻土バスマットなど中国製の珪藻土を使った製品に基準値越えの石綿(アスベスト)が含まれていたとして、2020年12月より回収をおこなっている。
なお、それぞれの商品ともに通常使用した場合は石綿が出ることはないとしているが、削った場合は飛散することがあるという。
また、日本で製造された珪藻土商品を周知するために活動している日本珪藻土日用雑貨製造協会は、「当協会の会員企業が製造・販売する珪藻土バスマットは、アスベストを一切使用しておりませんので安心してご利用ください」としている。
回収対象となった商品、回収方法などは以下のとおり。
各社ともに日本製など石綿非検出の製品も販売されているため、珪藻土を使った全商品が回収される訳ではない。
1月16日更新
回収対象商品(各社リリース参照)
ニトリ
回収対象は2016年12月以降に販売された商品。
2020年12月26日時点で25種類・販売数355万点と、多くの商品に亘る。
(なお一部は検査合格回収品となる)
販売店舗はニトリ、ニトリデコホーム各店。
詳しくは下記PDF。
カインズ
回収対象は2018年5月以降に販売された商品。
バスマットのほか、コースターなども含まれる。
詳しくは下記PDF。
サントリースピリッツ
回収対象は2018年4月から販売していたサントリー樽ものがたり「樽オーク鏡板コースター(珪藻土プレート付)」。
販売店はグランフロント大阪、山崎蒸溜所、ネットショップ。
詳しくは下記PDF。
サントリー樽ものがたり「樽オーク 鏡板コースター(珪藻土プレート付)」の回収に関するお詫びとお知らせ(12月16日更新)
堀木工所
回収対象は「CARACOバスマット」「コースター」。
貝塚市のふるさと納税返礼品にもなっていたため、返礼品については貝塚市に問い合わせのこと。
詳しくは下記。
厚生労働省 : 令和2年11月27日発表 「石綿(アスベスト)含有品の流通とメーカー等による回収について」
これ以下は全て「不二貿易」が輸入し、2020年夏から販売されたもの。
(記載外の店舗で販売された同商品もあり、回収対象)
ヤマダデンキ(ヤマダ電機)
回収対象は2020年7月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、ヤマダグループの店舗のほか、オンラインショップでも販売されていた。
詳しくは下記PDF。
イズミ(ゆめタウン)
回収対象は2020年8月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、ゆめタウンの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと同商品)
詳しくは下記PDF。
グッデイ
回収対象は2020年9月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、グッデイの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと同商品、もしくは類似した商品)
詳しくは下記PDF。
ダイレックス
回収対象は2020年9月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、ダイレックスの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと類似した商品、色は青)
詳しくは下記PDF。
しまむらグループ(シャンブル)
回収対象はシャンブルで販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、シャンブルの店頭で販売。
販売数は36個のみ。
(ヤマダデンキのものと同商品、もしくは類似した商品)
詳しくは下記PDF。
ハンズマン
回収対象は2020年11月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、ハンズマンの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと同商品、もしくは類似した商品)
詳しくは下記PDF。
サンキ
回収対象はサンキで販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、サンキの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと同商品、もしくは類似した商品)
詳しくは下記PDF。
ルームプラス
回収対象は2020年9月以降に販売された「バスマット」。
いずれも不二貿易が輸入し、ルームプラスの店頭で販売。
(ヤマダデンキのものと同商品、もしくは類似した商品)
詳しくは下記PDF。
(記事を追記・更新することがあります/1月16日更新)
ユニクロ浅草店、2021年春開業-浅草六区「まるごとにっぽん」跡、ユニクロ旗艦店に
東京都台東区の浅草六区エリアにあった観光商業施設「まるごとにっぽん」(東京楽天地浅草ビル)跡の大部分に、ユニクロの旗艦店「ユニクロ浅草店」が2021年春に開業する。

閉店前のまるごとにっぽん。
まるごとにっぽん跡、大部分がユニクロ旗艦店に
「まるごとにっぽん」は、全国各地の人気店舗、自治体のPR施設が出店する「毎日が物産展」のような観光商業施設で、2015年12月に開業。運営者は阪急阪神東宝グループに所属する「東京楽天地」(墨田区錦糸町)の100パーセント子会社「まるごとにっぽん」。
浅草六区の新たな名物として当初は多くの観光客で賑わっており、数多くのメディアにも取り上げられていたが、2020年11月に閉店。東京楽天地浅草ビルはリッチモンドホテルとパチンコ店、一部飲食店などを除き空き店舗となっていた。

「まるごとにっぽん」館内のようす。
ユニクロ浅草店は東京楽天地浅草ビルの1階・2階の大部分に出店。店舗面積は約1,983㎡。
観光客にも楽しんでもらえる新たな立ち寄りスポットとして、ユニクロの最新のLifeWearを提供するとしている。
なお、ユニクロは徒歩圏のエキミセ(浅草松屋)、浅草ROX(核店舗は西友)にも出店している。これらの店舗がどうなるかについては12月時点は未発表となっている。
ユニクロ 浅草店
住所:東京都台東区浅草2-6-7 東京楽天地浅草ビル 1階・2階
営業時間:未定
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伊予鉄高島屋、中小支店の多くを2021年1月までに閉店-大洲店は縮小・郊外移転
愛媛県松山市に本店を置く百貨店「伊予鉄高島屋」が、2020年12月から2021年1月にかけて複数の中小支店を閉店・縮小させる。

伊予鉄高島屋。
いよてつ高島屋、新型コロナで八幡浜店など閉店
伊予鉄高島屋は1971年7月にいよてつそごうとして開店。
2000年のそごう破綻に伴いローズナード伊予鉄百貨店を経て2002年3月に高島屋との資本提携(高島屋33%出資)により「伊予鉄高島屋(いよてつ高島屋)」となった。中小支店の多くはそごう時代から営業しているものである。
今回の閉店は新型コロナウイルスの感染拡大によるものとしている。
閉店するのはいよてつ高島屋南宇和店(愛南町、2020年12月31日閉店)、いよてつ高島屋西条店(西条市、2021年1月25日閉店)といよてつ高島屋八幡浜店(八幡浜市、2021年1月25日閉店)の3店舗。南宇和店、八幡浜店はそごう時代からの店舗(八幡浜は減床・リニューアル)、西条店は2014年に再開発ビルに新規出店した新しい店舗であった(西条市にはそごう時代にも出店していたが閉店済だった)。

伊予鉄高島屋八幡浜店。
また、アクトピア大洲の核店舗であり、多層型の中型店であったいよてつ高島屋大洲店は2021年1月25日に一旦閉店し、郊外のオープンモール型商業施設「オズメッセ」に移転、規模を縮小させたうえで2021年1月31日に再開業する。

多層型だった伊予鉄高島屋大洲店。
2月以降も営業する伊予鉄高島屋の小型店舗は、新居浜店・今治店(今治国際ホテル)・大洲店(縮小・オズメッセ)・宇和島店、四国中央店(マンション下層、2019年に一旦閉店→移転済み)の5店のみとなる。

伊予鉄高島屋新居浜店。
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三田阪急、2021年秋までに閉店-三田駅前キッピーモールの小型百貨店、16年の歴史に幕
兵庫県三田市の三田駅前にあるキッピーモール内の小型百貨店「三田阪急」が2021年秋までに閉店する。

キッピーモール(三田市ウェブサイトより)。
2005年に開業した三田駅前「キッピーモール」
三田阪急は三田駅前の再開発ビル「三田駅前一番館キッピーモール」の核テナントとして2005年9月に開業。
当初は核店舗として大丸が出店する計画であったが出店を撤回したため、1階と2階に阪急グループが出店することとなった。
2020年現在、キッピーモールの1階は食品スーパー「阪急オアシス」などが、2階は阪急百貨店の小型店「三田阪急」が、3階はファッションセンターしまむらなどが、4階は100円ショップ「セリア」、書店「アバンティ」などが、5階は主にサービス店舗が、
6階には公共施設がそれぞれ出店・入居する。
三田阪急、約2000㎡の小型店だった
閉店することとなった三田阪急は2階のみに出店する小型店。店舗面積は約2,100㎡。小型店ながらロクシタン、ハウスオブローゼ、モロゾフ、ユーハイム、ゴンチャロフなどが出店、もしくは販売されていた。
コロナ禍での阪急百貨店の閉店は初のこと。阪急はテナントであり、今後は新たなテナントを誘致することになろう。
また、1階の阪急オアシスは閉店しないとみられ、一部ギフト商品の販売はそちらが引き継ぐことになると思われる。
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東京會舘銀座スカイラウンジ、2020年12月30日閉館-交通会館の回転レストラン、55年の歴史に幕
東京都千代田区の有楽町駅近くにある東京交通会館の回転展望レストラン「東京會舘銀座スカイラウンジ」が、2020年12月30日に閉館する。レストラン自体はリニューアルして2021年中の営業再開をめざすとしているが、回転展望レストランとしての歴史には幕を下ろすことになるという。

東京交通会館。
首都圏最後の回転展望レストラン、55年の歴史に幕
東京交通会館は東京都交通局跡地に1965年6月開業。オフィスと商業施設の複合ビルで、15階には回転展望レストラン「東京會舘銀座スカイラウンジ」が設けられた。
回転展望レストランはホテルニューオータニ(2018年停止)、蒲田プリンス会館など都内各地にあったがいずれも稼働を停止しており、2020年現在、首都圏で唯一の回転展望レストランとなっていた。しかし、老朽化等のため閉店することになったという。
東京交通会館と東京會舘は、展望レストランは2021年夏にリニューアルして営業再開する予定だが、リニューアル後は回転しないことになる計画としている。
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さいか屋横須賀店、2021年春リニューアル開業-閉店から一転、5フロアで営業
閉店予定だった神奈川県横須賀市の百貨店「さいか屋横須賀店」が、2021年春よりリニューアルし、現在の7フロアから5フロアに縮小して営業することを発表した。

さいか屋横須賀店。
2021年2月での閉店を発表、閉店セールを開催していた
さいか屋横須賀店は1867年に呉服店として浦賀で創業。
1872年に横須賀に移転し「雜賀屋呉服店(さいか屋)」となり、1928年に百貨店化した。創業者は雑賀衆の末裔であった。
創業店である横須賀店は1974年に建て替えられ(大通り館)、さらに1990年に新館・南館を増築したが、2009年に経営再建のため事業再生ADRを申請。2010年に本館である「大通り館」を老朽化により閉鎖。新館(百貨店)・南館(飲食街・カラオケ)のみで営業をおこなっていた。一方で、南館は核店舗であったシダックスが2018年に閉店以降大部分が空き店舗となっていた。このほか文化教室がある北別館、立体駐車場を備える。2019年1月には、新館地階のデイリーユースを強化する改装をおこなっていた。

手前が大通り館跡、右が南館。
しかし、競争の激化などから2021年2月21日での閉店を発表、閉店発表後はサテライト店の開設を検討するとしており、閉店セールも開催されていた。
さいか屋横須賀店、閉店から一転「営業継続」へ
さいか屋横須賀店は、閉店発表後に営業継続を望む声が多くあったため、自社ビルである現店舗の地階から4階までのフロアで営業することになったとしている。
店舗は2月21日で一旦閉店して改装に入るとみられ、2021年春のリニューアル後は、食品の強化などが図られる予定となっている。
なお、閉鎖を予定している5階、6階は2020年時点でも半分以上がテナントゾーンであるため、営業を継続する可能性もあると思われる。高層階のテナントの継続や移転などについては、12月現在は発表されていない。
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イオンものもの香港仔店、2020年12月19日開店-イオンの「生活提案型」新業態、イオン+ダイソー商品展開
香港・香港島南区香港仔の大規模複合施設「香港仔中心(Aberdeen Centre/アバディーンセンター)」に、イオンのライフスタイル専門店新業態「イオンものもの香港仔店(AEON Mono Mono Aberdeen Store/アバディーン店)」が2020年12月19日に開店した。

AEON Mono Mono Aberdeen Store.
2017年に誕生したイオンの生活提案型新業態
ものものは、2017年12月にイオンストアーズ香港の新業態として誕生。ものもの1号店「ものもの銅鑼湾店」の建物は地上2階建、店舗面積は約1,393㎡(15,000ft² )。
コンセプトに「優閒」「品味」「潮流」を掲げた「全新品味生活専門店」として、1階では日本ブランドの食料品・酒・コスメ・インテリア雑貨・小型家電を中心としたライフスタイル提案型売場、2階ではダイソー商品を中心とした12香港ドル均一ショップ「LIVING PLAZA(イオンリビングプラザ)」を展開。日本ブランドのセレクトショップ的立ち位置の業態であった。
2号店は「イオン+ダイソー商品」中心の店舗に
イオンものもの香港仔店は、和記黃埔(Hutchison Whampoa/ハチソンワンポア)が開発を手掛けた香港仔中心(Aberdeen Centre/アバディーンセンター)に出店。銅鑼湾店と同様に、12香港ドル均一ショップのリビングプラザを併設。

LIVING PLAZA by AEON Aberdeen Store.
一方で、イオン自体の売場はイオングループの自社開発商品「TOPVALU(トップバリュ)」「HÓME CÓORDY(ホームコーディ)」に特化した店舗となった。

HÓME CÓORDY Aberdeen Store.
イオンものものアバディーン店
住所:香港仔中心1期地下入口及1樓1A號舖
営業時間:午前10時~午後10時
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イオンモール則武新町(仮称)、2021年秋開業-名駅近くのノリタケ本社跡、オフィス複合の都市型モールに
愛知県名古屋市西区のノリタケカンパニーリミテド本社工場跡地に、イオンモールによるオフィス複合型商業施設「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」が2021年秋に開業する。
2019年8月には三菱地所レジデンス、三菱商事都市開発、野村不動産の3社によりレジデンス部分が、2020年1月にはイオンモールなどにより「イオンモール則武新町(仮称)」として商業施設部分が着工された。

イオンモールノリタケの森(仮称)。
ノリタケの森となりに「都市型イオンモール」
ノリタケカンパニーリミテドは1904年に日本陶器として名古屋市西区で創業。1981年に現在の社名となった。
同社は衛生陶器最大手「TOTO」やセラミック大手「日本ガイシ」の源流企業、日本を代表する洋食器ブランド「ノリタケ」の製造元として知られているが、2014年に三好事業所への移転のため創業地である当地の工場を閉鎖。また、隣接地は複合施設「ノリタケの森」となっている。
「ノリタケの森地区計画」はノリタケカンパニーリミテド、イオンモール、三菱商事、三菱地所レジデンスらにより2013年5月から進められている工場跡の再開発プロジェクト。
再開発地区の西側は住宅地区(462戸のマンション)、中央が商業地区(イオンモール+オフィス)、南東部が産業観光・業務地区(ノリタケの森)となる。

開発地(三菱地所より)。
開発地は名古屋駅北東約1km、地下鉄亀島駅の東側に位置しており、徒歩圏には隣接する「ノリタケの森」や「トヨタ産業技術記念館」なども立地する。
名古屋駅徒歩圏ながら、駐車場台数は2,100台を確保する。
商業地区はイオンモールが開発-オフィス併設型
(仮称)ノリタケの森プロジェクトの商業棟「イオンモール則武新町(仮称)」の敷地面積は約57,000㎡で、開発コンセプトは「コモンベース」。

商業フロアは1階から3階で、総賃貸面積は3万7000㎡。
スーパーマーケット、飲食街などが出店。各フロアにはテラスも設けられる。

フロア計画。
オフィスフロアは4階から6階で、総賃貸面積は約2万2000㎡。ワンフロアが約7,000㎡と広いことが特徴となる。
コンセプトは「ワークライフブレンドオフィス」で、館内にはワーカー向けの「森の見えるラウンジ」を併設する。

一人ひとりの働き方や寛ぎに適した環境デザインとサービスを提案するほか、アプリを使ったランチ予約やロッカーサービス機能も計画予定という。

オフィスラウンジ。
イオンモールは近年、岡山駅前や旭川駅前に都市型モールを出店させているが、当館はイオンモール初の大型オフィス併設型の都市型モールとなる。

イオンモール岡山駅前。一部にオフィス機能を持つ。
イオンモールは、都市型モールとしての文化性・利便性に加え、ビジネス拠点集約も取り込み、新たなランドマークとして名古屋の魅力度向上に寄与できる複合型施設づくりを目指していくとしている。
イオンモール則武新町(仮称)
住所:愛知県名古屋市西区則武新町三丁目
営業時間:未定

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フレンドリー、2020年秋以降「うどん店のみ」展開に-新型コロナで「ファミレスなど全閉店」
大手ファミリーレストランだった「フレンドリー」(大阪府大東市)は、コロナ禍により同社の主力業態であったファミリーレストラン・居酒屋の運営から撤退し、うどん店「釜揚げ讃岐うどん香の川製麺」以外の全てを2020年秋までに閉店させた。

同社の主力業態だった「フレンドリー守口大日店」。
(大阪府守口市・現在は香の川製麺に転換)
「ファミレス」と「居酒屋」で成長した関西大手飲食店
フレンドリーは1954年8月に寿司店「すし半」として大阪・新世界で創業。1971年10月には同社の主力業態となるファミリーレストラン「フレンドリー」の前身となる店舗を大阪府大東市に開店させた。当時はまだファミレスは珍しく、業界における「老舗」であった。
1980年代後半からは、大手ファミレスの関西進出本格化を受けて、米国大手ハンバーガーチェーン「カールスジュニア」とFC契約を締結。イタリアンや海鮮レストラン業態にも参入するなど多角化経営を推し進め、店舗網を拡大した。
2000年代中盤からは居酒屋業態を強化。競合との差別化を図った新業態居酒屋「源べい」「土筆んぼう」等の展開をすすめたほか、2009年9月にセルフ式讃岐うどん専門店「香の川製麺」、2010年には駅前居酒屋「新・酒場 なじみ野」とハンバーグレストラン「ハッピーコング」、2013年9月には新鮮なハワイ料理で勝負を挑んだ「フレッシュフレンドリー」など様々な新業態を開発した。
しかし、2006年3月期以降9期連続の純損失を計上するなど経営不振から脱却できず、2014年8月には政府系ファンド「地域経済活性化支援機構(REVIC)」傘下から約10億円の出資を受けた。
さらに、既存店を「低価格業態」に転換すべく、2016年4月に低価格海鮮居酒屋「マルヤス水軍」を、2017年10月に低価格カフェレストラン「ゴッツ」を立ち上げた。

カフェレストランを意識した「ゴッツあびこ店」。
(大阪市住吉区・今回のファミレス廃業に伴い閉店)
さらに、2018年5月には、同社が創業期に支援をおこなった縁がある大手ファミレス「ジョイフル」(本社:大分市)の傘下となっていた。
経営再建中のコロナ禍-「うどん集中」で生き残り図る
ジョイフル傘下の総合外食チェーンとして経営再建過程にあった同社であるが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により大きな打撃を受けることとなった。
フレンドリーは2020年4月にジョイフルから5億円の資金借入を実施。5月中旬には一部居酒屋の営業を再開したものの客足が戻らなかったといい、6月4日には残る70店舗のうち半数超となる41店舗の閉店を決定。
これにより、ファミレス・居酒屋など「うどん店以外」を全て閉店。2020年9月末(第二四半期末)には、展開する全店舗がうどん店「香の川製麺」(27店舗)となってしまった。
これにより約21億円の特別損失を計上、6月中旬以降従業員約130名のうち8割に及ぶ110名程度の希望退職者を募集している。

讃岐うどん専門店「香の川製麺」は今後も営業を続ける。
(瓢箪山店、大阪府東大阪市)
香の川製麺は2018年のジョイフル傘下入り以降、2019年3月から大分式の「3玉まで増量無料サービス」、同年7月にはうどん1品につきサイドメニューが無料になる「学割定期券」(500円)を導入するなど料金体系を刷新、わずか2年で店舗数を5倍に伸ばしており、同社の「新業態」のなかで唯一大きな成長を遂げていた。
かつての関西大手ファミレスは、コロナ禍のなか業態の選択と集中により生き残りをめざすこととなった。
2020年6月に閉店を発表したフレンドリーの店舗
(2020年秋までに閉店、もしくはうどん店に転換)
フレンドリー(ファミレス・全1店舗)
- フレンドリー緑橋店
カフェレストランゴッツ(ファミレス・全1店舗)
- ゴッツあびこ店
源ぺい(居酒屋・全18店舗)
- 源ぺい美原店
- 源ぺい深井店
- 源ぺい香芝五位堂店
- 源ぺい神戸有野店
- 源ぺいJR尼崎駅前店
- 源ぺい橿原店
- 源ぺい神戸鈴蘭台店
- 源ぺい我孫子店
- 源ぺい和歌山宮街道店
- 源ぺい和歌山岩出店
- 源ぺい高槻緑ヶ丘店
- 源ぺい巣本店
- 源ぺい泉北豊田店
- 源ぺい新大阪店
- 源ぺい神戸元町店
- 源ぺい川西加茂店
- 源ぺい伏見竹田店
- 源ぺい山科東野店
マルヤス水軍(居酒屋・全9店舗)
- マルヤス水軍東大阪中野店
- マルヤス水軍門真月出店
- マルヤス水軍住之江店
- マルヤス水軍高槻松川店
- マルヤス水軍阿倍野区役所前店
- マルヤス水軍河内長野店
- マルヤス水軍岸和田小松里店
- マルヤス水軍堺東店
- マルヤス水軍豊中春日店
- マルヤス水軍泉佐野上瓦屋店
- マルヤス水軍吹田店
地鶏と旬魚・旬菜 つくしんぼう(居酒屋・全7店舗)
- 土筆んぼう堺東駅前店
- 土筆んぼう江坂店
- 土筆んぼう香里園駅前店
- 土筆んぼう布施南口駅前店
- 土筆んぼうJR尼崎駅前店
- 土筆んぼう神戸国際会館前店
- 土筆んぼう伏見桃山駅前店
新・酒場なじみ野(居酒屋・全6店舗)
- なじみ野阪急高槻市駅前店
- なじみ野大阪駅前第2ビル店
- なじみ野大阪駅前第3ビルB2店
- なじみ野大阪駅前第3ビルB1店
- なじみ野天神橋5丁目店
- なじみ野天神橋4丁目店
フレンドリーのジョイフルグループ受託運営店舗
- キッチンジロー中之島フェスティバルプラザ店
- キッチンジローOBP21店
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イオンモール利府、2021年1月31日から休業-2021年3月から夏にかけて「イオンモール新利府」として増床リニューアル
宮城県宮城郡の利府駅・新利府駅近くにあるショッピングセンター「イオンモール利府」が2021年1月31日で一時休業し、2021年春から夏にかけて「イオンモール新利府」として増床リニューアルオープンする。

イオンモール新利府(イメージ・以下の画像はリリースより)。
イオンモール利府、2021年3月の南館新設で「新利府」に
イオンモール利府は2000年4月に「ジャスコ利府店」を核とする「イオン利府ショッピングセンター」として開業。2011年にイオングループの再編に伴い「イオン利府店」「イオンモール利府」となった。店舗面積は43,231㎡、総賃貸面積は約33,000㎡。
今回の休業は「イオンモール新利府南館」の増床と、現店舗の全館リニューアル・売場移設に伴うもの。
イオンモール新利府南館は現店舗の新利府駅側、新幹線総合車両センターの隣接地に2021年3月に開業する。総賃貸面積は69,000㎡。
総合スーパー「イオン利府店」は「イオンスタイル新利府」としてこの南館に移設される。
このほか、南館にはテナントとしてシネコン「イオンシネマ」や「GU」「カルディコーヒーファーム」「未来屋書店」などが出店。飲食街も設けられる。
追記:南館は3月15日となる。
現店舗は北館に-東北最大の「イオンモール」
イオンモール利府の現店舗は「イオンモール新利府北館」となり、2021年夏に再開業する。両館は連絡通路で結ばれることとなる。
北館のリニューアルコンセプトは「毎日の生活をもっと楽しく、もっと素敵に」。
日々の暮らしに彩りを加える大型専門店のほか、ホームファッションやデイリーニーズに特化したライフスタイル型の専門店を導入。ワンストップでショッピングが楽しめる空間を創出するとしている。

イオンモール新利府北館(イメージ)。
話題の食料品や加工食品を取り扱う大型専門店をはじめ、地元の食材が揃うレストラン、ご家族で気軽にお食事が楽しめるフードコートなどを展開する。
北館2階のコンセプトは「午後のヒトトキ」。
ホームファッションやライフスタイル雑貨、ペットショップや書店など、毎日の生活に寄り添う専門店を配置するとしている。

イオンモール新利府北館館内(イメージ)。
今回の増床により、全館を合わせた総賃貸面積は10万2000㎡、総テナント数は約270店舗となり、東北最大級のイオンモールとなる。
イオンモール新利府
住所:宮城県宮城郡利府町新中道土地区画整理事業地内
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