カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオンスタイル八戸沼館、2025年4月25日開業-ピアドゥの核店舗、イトーヨーカドーからイオンに

青森県八戸市にあるショッピングセンター「ピア・ドゥ」の核店舗だった総合スーパー「イトーヨーカドー八戸沼館店」跡に、総合スーパー「イオンスタイル八戸沼館」が2025年4月25日に開業する。

イオンスタイル八戸沼館・ピアドゥ。(ニュースリリースより)

ピアドゥの核店舗、27年でバトンタッチ

イトーヨーカドー八戸沼館店は1998年3月に開店。建物は地上2階建で営業フロアは1~2フロア、店舗面積は10,540㎡。
ヨーカドー八戸沼館店は、KOBELCOグループ遊休地再開発の一環として八戸臨海開発(神戸製鋼所子会社)が整備した複合商業施設「ピア・ドゥ」(店舗面積25,140㎡)の核店舗だった。しかし、イトーヨーカドーの東北地方全店撤退にともない、2024年8月31日付で閉店していた。

イトーヨーカドー八戸沼館店・ピアドゥ。

ピア・ドゥにはピア・ドゥの専門店街に「マクドナルド」「ドトールコーヒー」などが出店しているほか、別棟としてホームセンター「サンデー」、スポーツ用品「スーパースポーツゼビオ」、家電「ヤマダデンキ」などが出店しているが、これらは営業を継続している。また、イオン開店に合わせてゴーゴーカレーなどが新規出店する。

全売場イオングループ、地元の名産品も

イオンスタイル八戸沼館の売場面積は約14,000㎡。全フロアがイオンの直営売場、もしくはグループの店舗となる。
キーワードに「つどい、つながり、笑顔あふれる」を掲げ、イオン東北最新の売場とサービスを通じて「ワンストップで買物できる便利さと楽しさ」を提供する。
1階の食品売場「リワードキッチン」や鮮魚コーナーでは対面販売を実施。八戸港直送の商品や、県内の名産である石倉牛、美保野ポーク、青森の地酒なども取り扱う。コーヒー豆・輸入食品コーナー「カフェランテ」も展開。また、イートインコーナーも設置する。
2階では「グラムビューティーク」「ホームコーディー」「キッズリパブリック」「スポージアム」といった直営の衣・住売場を展開。このほかに専門店として、イオングループの靴店「アスビー」、100円ショップ「キャンドゥ」が出店する。

イオンスタイル八戸沼館

住所: 青森県八戸市沼館四丁目7番111号 
営業時間:9時~22時(2階は21時まで)

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ドン・キホーテ北上店、2025年4月22日開店-北上市初出店、スーパー跡に「鬼剣舞ドンペン」登場

岩手県北上市の国道4号線沿い・JR北上線柳原駅近くにある商業施設(近隣型ショッピングセンター)「北上Jプラザ」の新たな核店舗として、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ北上店」が2025年4月22日に開店する。

ドン・キホーテ北上店。

幹線道路と駅が近いNSC商業施設「Jプラザ」

北上Jプラザは近隣型ショッピングセンター(NSC)としって2000年6月に開業。建物は平屋建で店舗面積は3,367㎡。
ジョイス北上中央店」を核にファストファッション「ユニクロ」や紳士服店「洋服の青山」、飲食店複数店が立ち並ぶなど、国道4号線・国道107号線が交わるロードサイドを代表する大型店のひとつだったが、ジョイス北上中央店は2024年4月14日に閉店していた。ユニクロなどは営業を続けている。

ドンキ、アークス跡に北上初出店

ドン・キホーテ北上店は平屋建て、店舗面積は約2,278㎡。ドン・キホーテは岩手県3店舗目となる。
北上は工業都市であることから、若年層や Y 世代、ニューファミリーを意識した趣味嗜好性の高い商品の取扱いも強化。珍しいキャラクター商品も取り揃える。また、若者に人気のファッションや雑貨・ホビーグッズを扱う商業施設が多いエリアでもあるため、若年層に人気の商品を多く取扱うドン・キホーテの強みを活かし韓国コスメ・輸入食品といった流行やトレンドを意識した商品も豊富に展開する。

オリジナルキャラ「鬼剣舞ドンペン・ドンコ」。

店内装飾として北上市を代表する伝統芸能「鬼剣舞」をイメージした同店オリジナルデザイン「鬼剣舞ドンペン・ドンコ」を店内装飾に活用。
方言グッズなどを販売するほか、県内の日本酒酒蔵メーカーや人気ラーメン店といった岩手県を代表する企業各 6 社とドンキが初コラボした企業コラボ T シャツを同店限定で販売するとしている。

ドン・キホーテ北上店

岩手県北上市有田町 7-10
営業時間:9時~24時

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ヴィータモールせいせき、2025年10月開業-8月31日閉店の聖蹟桜ヶ丘オーパ跡、ヤマダデンキ核の施設に

東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘駅近くにある「ヴィータ聖蹟桜ヶ丘」の核店舗であるイオン系(旧ダイエー系)ショッピングセンター「聖跡桜ヶ丘オーパ」が2025年8月31日に閉店し、店舗跡にヤマダデンキを核とする「ヴィータモールせいせき」が2025年10月に開業する。

聖跡桜ヶ丘オーパ、26年の歴史に幕

聖跡桜ヶ丘オーパが入居する「ヴィータ聖蹟桜ヶ丘」は西友聖蹟桜ヶ丘店跡地の再開発によって1999年9月に開業。
2025年時点で「しまむら」「アニメイト」「ブックオフ」「ニトリデコホーム」「コモディイイダ」などが出店するほか、7階・8階は多摩市の公共施設「ヴィータ・コミューネ」となっている。

聖跡桜ヶ丘オーパ。

イオングループは、閉店は契約満了によるものだとしている。

ザイマックスが「ヤマダデンキ」核に刷新

今後、聖跡桜ヶ丘オーパはイオングループからザイマックス(本社:東京都港区)に管理・運営が引き継がれ、「ヴィータモールせいせき」として2025年10月にリニューアルオープンする。なお、一部店舗については9月中も営業をおこなう予定。また「ヴィータ・コミューネ」は入居を続ける。
「ヴィータモールせいせき」の核店舗は2階から4階に出店する「ヤマダデンキ」。また、一部テナントはオーパから引き継ぐとしているが、地階のコモディイイダは撤退し、他社の店舗に変わる予定となっている。

ヴィータモールせいせきフロアプラン。(ニュースリリースより)

再出店(継続出店)するテナントや新規出店テナントの詳細は今後発表されるとみられる。
追記:アニメイトは撤退。聖蹟エリアの別の場所に移転再出店するとしている。

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柏マルイ、2025年7月27日閉店-柏駅前・丸井柏店の旧VAT館、半世紀以上の歴史に幕

千葉県柏市のJR柏駅前ダブルデッキに直結するショッピングセンター「柏マルイ(丸井柏店)」が2025年7月27日に閉店する。
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柏マルイ(旧・丸井柏店VAT館)。
「DSのカセットっぽい窓」でも知られた。

1964年開店の歴史ある店舗だった丸井柏店

丸井柏店は1964年5月に開店。柏駅前再開発のため、1973年9月に現在の「柏駅前第一ビルファミリかしわビル)」の核店舗として移転出店した。専門店街「ファミリかしわ」と同居する。
その後、2館体制となったことにより丸井柏店VAT館を経て柏マルイとなった。近年は2016年に「柏モディ」開店(業態転換)に合わせて全面改装をおこなっている。
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柏モディ。営業を続けるとみられる。

柏駅前第一ビルの店舗面積は10,729㎡(ファミリかしわ含む)。そのうち丸井が8,215㎡を占める。

2025年4月25日より大感謝祭を開催

閉店はウェブサイトなどで発表されたもの。建物は築52年を経ているが、専門店街「ファミリかしわ」を含めて今後どのようになるかは4月時点で発表されていない。

写真の正面手前がマルイ、左後ろがモディ。
(柏そごう回転レストラン桃源から撮影)

また、隣接しており、丸井グループが運営する「柏モディ」(旧丸井柏店マルイ館)については営業を続けるものとみられる。
丸井は4月25日より閉店大感謝祭を開催するとしている。

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サンエーマチナトシティ、2025年10月31日閉店-かつてサンエー最大だった浦添市城間の旗艦店、40年の歴史に幕

沖縄県浦添市城間の国道58号線沿い・キャンプキンザー横にある大型ショッピングセンター「サンエーマチナトシティ」が、2025年10月31日に閉店する。

源為朝伝説に由来する「マチナト」、40年の歴史に幕

サンエーマチナトシティは1985年11月に「マチナトショッピングセンター」として開業。マチナトとは源為朝の琉球渡来伝説にある「待ち港」に由来する。当時、サンエー最大の大型ショッピングセンターで、同社初の本格的郊外型ショッピングセンターでもあった。
1997年には建物を増築・増床、2013年に全面リニューアルして現在の店舗名となった。隣接地には地場大手ホームセンター「メイクマン浦添本店」が出店、それに隣接して米軍基地「キャンプキンザー」が立地している。
サンエーマチナトシティ。

現在の店舗面積は8,247㎡で、テナントとしてオンデーズトーカイキャンドゥタリーズコーヒーなどが出店する。なお、GUは2025年3月に閉店。4月25日に浦添パルコシティへと移転する予定となっている。

閉店は築40年を経て老朽化していることに加えて、近隣に新たにサンエー浦添パルコシティ、宜野湾コンベンションシティなど、サンエーの広域集客型店舗が増えたことも大きいとみられる。
跡地の活用方法については、2025年春時点では発表されていない。
通行量が非常に多い道路に面しており、知名度も高い店舗であるため、今後の活用方法が注目される。

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AEM(アエマ)、2025年4月15日一部開業-八戸の三春屋百貨店跡、フードコートなど出店

2022年4月に閉店した青森県八戸市の百貨店「三春屋(やまき三春屋)」跡に、インドアテーマパーク(フードコート)「AEM(あえま)」が2025年4月15日11時30分に一部開店した。

改装中だった頃の三春屋(アエマ)。

室町時代に起源を持つ三春屋、2022年に閉店していた

三春屋は、室町時代に創業した福島発祥の呉服店「三春屋呉服店」を前身にもつ衣料品店として1953年3月に法人化。1970年の八戸地場百貨店「丸美屋」買収を機に百貨店となった。同社は百貨店化を機に八戸本店の建替えや系列会社(ヤマニ三春屋)を通した岩手県内への出店など多角化に舵を切ったが、1985年には系列会社の再建支援により親密な関係となった大手スーパー「ダイエー」傘下となった。その後、三春屋は1995年にダイエーの完全子会社に、2005年にはダイエーグループ(のちイオングループ)の小売り企業による運営になった。
2019年11月には不動産・商業コンサルタント「やまき」がイオングループから買収するかたちで、完全子会社「やまき三春屋」による運営に移行した。

やまきが再生に携わったアクア木更津。
(旧木更津そごう・現スパークルシティ木更津)

三春屋の現店舗はダイエー傘下となった1985年11月に開業したもので、建物は地上5階・地下1階建、売場面積は約15,574㎡、延床面積は約25,140㎡。八戸市中心部最大の商業施設(さくら野百貨店八戸店は15,227㎡)で、同時期に開業したファッションビル「ヴィアノヴァ」(1985年9月開業)と1階部分で直結、一体的な商空間を形成していた。

「脱百貨店」めざしたが…新会社、突然閉店・改装に

三春屋は、やまきグループとなった直後の2020年2月から改装開始、同年5月21日にはやまきグループのLSSPによる会員制ラグジュアリーサロン・バーチャルショップ「三春屋Myサロン」を5階に開設する予定であった。
しかし、新型コロナ感染拡大を理由にサロン開設を含むリニューアルを一時凍結。2021年2月には中合出身の山川武氏が社長を退任し、やまき出身の土谷与志晴氏が社長に就任した。

「改装前の売りつくし」を掲げていた三春屋。

これにあわせ、三春屋は新たなコンセプトとして「デジタルハイブリッド百貨店」を掲げ、2021年3月に「近未来の百貨店に生まれ変わるための三春屋全館閉店セール」を開始。同年8月には百貨店フロアの低層集約と専門店の誘致に加えて直営食品売場の廃止と従業員の解雇を打ち出したが、同年9月にはリニューアル再延期(同年秋→2022年3月30日)と直営食品売場の一転存続、解雇の一部撤回(再雇用)を改めて打ち出すなど、朝令暮改といえる営業状況となった。
2022年に入ると、三春屋の縮小に先駆けさくら野百貨店八戸店に移転したテナントもあったため、1階2階4階5階フロアの約半分、3階フロアの全域が閉鎖状態にあるなど、営業フロア・取扱商品数ともに減少傾向にあった。

最終営業日の三春屋。(2022年撮影)

その後も工事に進展はなく、2022年3月4日には突然の完全閉店方針を発表、同年4月10日をもって歴史に幕を下ろした。
その後、やまきなどはインドアテーマパーク「AEM(あえま)」構想を打ち出したものの、テナントが集まらないなどとして開業は複数回に亘って延期されていた。

アエマ、三春屋の1階にフードコートを展開

AEM(あえま)は三春屋の1階を再活用。
ケバブ店、ドッグカフェ、たこ焼き(準備中含む)などといった飲食店が中心で、やまきグループによると11店舗が出店するとしている。また、不定期でステージイベントも実施され、観光客の来店も見込んでいるという。
4月15日現在はフードコート一部店舗のみしか営業しておらず、ウェブサイトでも店舗の内容などは発表されていない。
今後、営業店舗を増やしていきたい考えだとみられる。

AEM

青森県八戸市十三日町13番地
営業時間:店舗による

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三次フードセンター、2025年3月27日までに全店閉店・廃業-一部店舗はフレスタに

広島県三次市に本社を置く地場スーパー「三次フードセンター」が、2025年3月27日までに全店閉店した。
同社は廃業・事業を清算。2店舗を地場スーパー「フレスタ」が引き継ぎ、フレスタの店舗として営業を継続する。

三次フードセンター・産直スーパーyotte-ne。(旧・本店)
同店はフレスタに承継されずに閉店している。

三次フードセンター、70年近い歴史に幕

三次フードセンターは1958年8月に創業。2025年時点で広島県三次市に4店舗を展開していた。
今後、三次フードセンターは廃業・事業を清算。広島県広島市に本社を置く地場大手スーパー「フレスタHD」が4月1日付で三次フードセンターの2店舗・外販部と承継、多くの従業員も再雇用するとしている。

フレスタが引き継ぐ三次フードセンターの店舗
  • 生鮮市場ベジタ店(広島県三次市南畑敷町484)
  • フードオアシスみよし店(広島県三次市江田川之内町503-2)

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井上百貨店松本サテライトプラス、2025年4月12日開店-井上百貨店本店、隣接地に縮小移転

長野県松本市のJR松本駅近くにあった百貨店「井上百貨店本店」が、2025年4月12日に旧店舗に隣接する「ノーサンパーキング」1階に「井上百貨店 松本サテライトプラス」(以下、井上サテライトプラス)として縮小移転する。

旧井上百貨店本店(右)と井上サテライトワン(左)。

創業約150年、かつては2館体制だった

井上は1885年に呉服店として創業、1979年に現在の店舗へ移転した。かつては本館と新館の2館体制であったが、2010年に新館(現在「コングロM」として丸善など出店)を閉鎖した後は本館に売場を集約し営業していた。
本館の売場は地階から7階、店舗面積は8,000㎡となっていたが、建物の老朽化のため2025年3月31日に一旦閉店していた。(ここまでの詳しい経緯はリンク先参照)

井上百貨店本店。

井上百貨店本店、ワンフロアに集約

井上サテライトプラスが出店するのは、井上百貨店松本本店の契約駐車場だった「松本ノーサンパーキング」の1階。ここはかつて井上百貨店の別館「イノウエ アネックスホームズ」などとして使われたのち、近年は長らく長野銀行が入居していたが2019年から空き店舗となっていた。
井上サテライトプラスの店舗面積は約900㎡で、旧店の1割強。
店舗面積は縮小するものの、他の井上百貨店のサテライト店よりははるかに規模が大きく、婦人服や紳士服、ギフト、学生服などの百貨店商材を取り扱うという。

井上百貨店 松本サテライトプラスの取り扱い品
  • 婦人服(セソンユニコ・レリアン・ピノーレ)
  • インナー(ワコール)
  • 婦人バッグ・財布・小物(マンハッタナーズなど)
  • 紳士服オーダー
  • ハンカチ
  • エコバッグ
  • 学生服
  • ギフト など
井上百貨店 松本サテライトプラス

長野県松本市深志2丁目1−10
営業時間:10時~18時半

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フォルテつくば、2025年4月9日開業-LALAガーデンつくば跡地「ベルク」系モール、カインズやパシオスも

茨城県つくば市のTXつくばエクスプレスつくば駅近くにある三井不動産系近隣商圏型商業施設「LALAガーデンつくば」跡地に、ベルク系商業施設「フォルテつくば」が2025年4月9日より順次開業する。。

ベルクフォルテつくば店(同社公式より)。

つくばの老舗モール「LALAガーデン」跡地に

LALAガーデンつくばは2004年3月に第1期開業、2005年10月に第2期開業。建物は地上2階建で店舗面積は21,504㎡。
LALAガーデンつくばは三井不動産系近隣商圏型商業施設「ライフスタイルパーク」2号店として、カスミ系高級食品スーパー「グラン・プルシェ」を核に専門店70店舗超を展開したが、2022年10月に定期借地権満了のため閉館していた。

ベルク主導のオープンモールに

フォルテつくばの建物は平屋建5棟で店舗面積は14,999㎡。
ベルクフォルテつくば店を核に、ベイシアグループのホームセンター「カインズ」やファッションストア「パシオス」、ドラッグストア「クリエイトSD」、100円ショップ「Seria」、フジパン系ベーカリー「ベーカーシェフ」など8店舗を展開。オープンモールとして全面刷新することとなった。

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佐世保玉屋、2025年6月30日閉店-現店舗105年の歴史に幕、解体・再開発始動か?

長崎県佐世保市にある小型百貨店「佐世保玉屋」が、2025年6月30日に閉店する。

佐世保玉屋。(2024年7月)

131年の歴史がある百貨店

佐世保玉屋は1894年に佐賀県小城市牛津町を発祥とする卸問屋「⽥中丸善蔵商店佐世保出張所」として開業。1905年に「田中丸呉服店佐世保支店」に改称、1920年に現在地に建物を新築してグループ初となる百貨店「玉屋」に業態転換、1941年の分社化を機に現在の「佐世保玉屋」となった。
佐世保玉屋・ここまでの経緯はこちら。

佐世保玉屋、最近は1階の一部のみ営業だった

佐世保玉屋は建物が老朽化しており耐震性が不足しているため、将来の建て替えを目標としつつ売場を縮小、2023年12月より1階食品館の大部分を穴吹系の地場スーパー「ジョイフルサン」の運営へと転換し、改装リニューアルをおこなっていた。
その後、2024年7月末を以て殆どのテナントに閉店を通知したため、多くのメディアで「建て替えのため2024年7月末で閉店」と報じられたものの、玉屋側はそれを否定していた

佐世保玉屋は閉店せず営業を続ける。

2024年9月からは売場を「1階のみ」に集約、これに伴い、殆どのアパレル・ホームファニシングなどのテナントは撤退した。
都商研が関係者に取材したところ、佐世保玉屋は営業規模の縮小にともない、縮小前に在籍していた正社員の殆どが退職・もしくは退職予定になっており、来たる再開発に向けて人員整理を推し進めているということだった。
さらに2024年9月には食品売場のジョイフルサンを閉店、1階の一部でラヴィアンローズのサンドイッチ(1000円)などを売るのみとなっていた。

具体的な再開発は不明-近年建替えの2支店はスーパーに

佐世保玉屋は閉店後、建て替え・再開発のため解体されるものとみられる。
一方で、具体的な再開発の内容や、新店舗の概要などは発表されていない。再開発組合もまだ設立されておらず、2021年に設立された「栄・湊地区市街地再開発準備組合」の段階だ。
近年、佐世保玉屋グループで建て替え・再開発した百貨店「長崎玉屋」、スーパー「マルタマ住吉店」はいずれもディスカウントスーパー「ダイレックス」になっており、今後の動きが注目される。
なお、地元メディアによると佐世保玉屋は周辺に仮店舗を設けるとしており、今後も近隣でラヴィアンローズのサンドイッチの販売などを行うと思われる。

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