スポーツ用品国内最大手のアシックスは8月9日、京急品川駅のホーム上に直営店舗「アシックスステーションストア品川」を開店した。

アシックスステーションストア品川。
小さいながらも「イベント重視」「期間限定」で集客
アシックスステーションストア品川は京急品川駅2・3番線ホーム上のスープ専門店「Soup Stock Tokyo」跡地に出店。店舗面積は僅か45㎡。
店舗は、月ごとに変わる「ワンテーマ」を基にした、イベント性重視の売場を特徴とする。

オリンピックグッズを取り揃える。全てが期間限定商品。
店舗正面では「リオデジャネイロ五輪」の日本代表選手団公式スポーツウェアのレプリカ商品や応援グッズを展開。9月には「パラリンピック」、10月には都内で開催されるテニス大会「楽天ジャパンオープン2016」関連のグッズを展開するなど「旬の商品」を取り揃える。
外観もイベント毎に一新、五輪期間中は赤を基調とした外観で営業するが、10月以降は緑を基調とした外観に変更するという。
狭い店舗ながらも、イベントごとに変化する外観と、ほとんどの商品が「期間限定」ということで、客の目を惹く店づくりとなる。
なお、都心店舗ということを反映して、ランニングウェア・シューズなどといった需要の高い一部商品は常時販売される。
リアルとネットを融合した”ショールーム的な店舗”目指す
また、アシックスステーションストア品川では既存の直営店舗とは異なる実験的な施策に取り組んでいる。
品川店ではPanasonicの技術を活用した「光ID」を国内の常設小売店舗で初めて導入。店舗外壁やレジ裏など3ヶ所に設置されたASICSの看板を専用アプリで読み込むことで、即座に同社のECサイトにアクセスできるだけでなく、店内の商品情報やコーディネート提案を受けることもできる。

リアル店舗にネットの気軽さを取り込んだ新しい買物スタイル
さらに、新幹線の乗換駅であり、羽田空港からのアクセスが良好な京急品川駅構内に立地していることもあり、財布の緩みがちな観光客や訪日外国人客の目を惹く店舗となっていることも特徴。
リオデシャネイロオリンピック・パラリンピックの期間中ということもあり、限られた店舗面積ながら、商品を記念に買い求める観光客が日本人外国人問わず多いという。

京急品川駅の構内に設けられたアシックス直営店の開店告知。
アシックスステーションストア品川では、8月31日まで「ASICS STATION STORE SHINAGAWA OPEN!!キャンペーン」と題して、光IDを利用して店舗、もしくはネット経由で購入した買物客を対象に「パナソニックアルカリ乾電池単3形2本パック」をプレゼント、抽選でロボット掃除機やヘアドライヤーをプレゼントするキャンペーンを実施している。
アシックスステーションストア品川
東京都港区高輪3-26-26 京浜急行電鉄品川駅構内
営業時間:11:00~20:00
ダイエー神戸三宮店、食品フロア除き8月31日閉館-2017年春から「イオンモール運営」に
神戸市中央区の都市型総合スーパー「ダイエー神戸三宮店」が、8月31日をもって3階・4階・5階フロアの営業を終了し、地下2階~1階のみでの営業となる。

ダイエー神戸三宮店。
事実上の”ダイエー本店”だった
ダイエー神戸三宮店は1990年4月にダイエーグループ(当時)が手がけていた百貨店「プランタン神戸」の新館「プランタン神戸Part2」として開業した。売場は地下2階~9階、売場面積は18,254㎡。
当時の三宮周辺は、「プランタン神戸」とハーバーランドの「ダイエー 神戸ハーバーランド店」に加えて、三宮センター街周辺にはダイエー系の専門店街、通称「ダイエー村」などがあり、三宮は「ダイエーの城下町」となっていた。
しかし、1995年1月に発生した阪神淡路大震災によりダイエー村が被災し、営業不能になると、ダイエー村が担っていた専門店などを引き継ぐため、プランタン神戸Part2は百貨店から総合スーパーの「ダイエー三宮駅前店」に業態転換。以来、ダイエーの事実上の「本店」として、20年に亘って神戸市民に親しまれてきた。
イオン化後も 食品売場では「神戸のダイエー」アピール
ダイエーがイオンの子会社となったのち、 2015年8月に行われた「第1期活性化計画」と称する大規模改装では、創業の地・神戸をアピールする狙いから店舗名を「ダイエー神戸三宮店」に変更。また、食品売場は京阪神地区初となる「イオンフードスタイルストア」へと改装した。
イオンフードスタイルストアでは、イオンの生活提案型の売場開発ノウハウを生かしつつも、ダイエー自社牧場産「さつま姫牛」を使った惣菜や、ダイエーのインストアベーカリー新業態「Grandeur Nature table」(グランダー ナチュール タブレ)も新規出店するなど、ダイエーの良さを生かした売場となった。
そのほかにも、地元で親しまれているフランスパンの銘店「ビゴの店」、社会福祉法人まほろばの「薄皮クリームパン」、創作パン屋・トミーズの「あん食」、三田屋総本家のハム・ソーセージなど神戸発の商品を豊富に取り揃え、「神戸のダイエー」を全面にアピールしていた。
なお「イオンフードスタイルストア」は、頭に「イオン」の名がつくものの、運営主体はダイエーである。
旗艦店のイオン化続く-「脱・総合スーパー」化、鮮明に
ダイエーはイオンの子会社化にともない、2015年以降は旗艦店級の大型総合スーパーを中心に全国88店舗をイオングループ各社に経営譲渡し、首都圏・京阪神地区で食品スーパーを運営する方針に戦略を転換している。

殆どのフロアがすでに閉鎖中。
今後、イオンモールが実施する第2期活性化計画では、2017年春を目処にダイエー神戸三宮店の2~9階を「食や雑貨、美と健康に関する”こだわりのライフスタイル”を提案する専門店フロア」としてリニューアルする予定で、ダイエーは低層階の「イオンフードスタイルストア」のみとなる。
ダイエー神戸三宮店では、改装にさきがけて既に2階直営フロア(化粧品・雑貨売場)を閉鎖しており、今回の3階・4階・5階直営フロア営業終了に伴い(高層階の一部テナントは営業を継続)、総合スーパーから都市型食品スーパーへの転換が完了する。
イオンはダイエーの屋号を2018年までに廃止する計画であり、リニューアル後も「ダイエー神戸三宮店」として営業再開するか、もしくはイオンモールとなるのかは決まっていない。
また、かつて神戸三宮店と同様に「プランタン百貨店」であったダイエー運営の百貨店「カテプリ新さっぽろ」も、2016年4月の閉館後はイオンモールによる新たな商業施設として再開する計画があるなど、これからもダイエー大型旗艦店の「イオン化」は続きそうだ。

同じくイオンモールが運営する予定の「カテプリ新さっぽろ」。
関連記事:イオンモール神戸南、7月15日着工-中央市場駅前、2017年9月開業目指す
関連記事:イズミヤ ハーバーランド店、7月15日閉店-核店舗失うハーバーランド
外部リンク:ダイエー神戸三宮店|兵庫県|ダイエー店舗情報
外部リンク:「ダイエー神戸三宮店」2期活性化計画について
JR両国駅ビルリニューアル-「-両国- 江戸NOREN」、2016年11月25日開業
JR東日本は、両国駅ビル(墨田区)を全面リニューアルし、「-両国- 江戸NOREN」として2016年11月下旬にグランドオープンさせることを発表した。
追記:11月25日のグランドオープンが発表された。

JR両国駅。
築87年の駅舎、観光拠点としてリニューアルへ
両国駅ビル・旧両国駅舎は関東大震災の被災を受けて1929年に建築されたもの。
当時の両国駅は総武線の起終点であったために大型の駅舎となったが、1932年に秋葉原方面の延伸工事が完成して中間駅となったあとは拠点性が徐々に失われていった。
駅舎内の大部分は2006年より居酒屋「はなの舞」(チムニー)の本店格の店舗となっていたものの、「はなの舞」は2015年に両国駅高架下に移転。駅ビルは一旦空き店舗となり、耐震補強・リニューアル工事が行われていた。

リニューアル後の両国駅(JR東日本ウェブサイトより)。
シンボルは「土俵」
「-両国- 江戸NOREN」の全館の開発面積は2,900㎡で、改装コンセプトは「粋な江戸の食文化を楽しむ」。
館内には和食系の飲食店を中心に新たに12店舗が出店。イベントスペース、江戸の町屋を意識した吹抜け空間が設けられ、中央には両国のシンボルとして日本相撲協会監修の土俵が設置される。
また、墨田区が運営される観光案内所も設けられる。

館内イメージ(JR東日本ウェブサイトより)。
JR東日本では、今回の開発に際し「両国ならではの歴史や文化、観光資源を活かすため、観光案内所を設置する等、街の回遊性を高める拠点を目指し、地域活性化に貢献する」としている。
外部リンク:JR 両国駅旧駅舎をリニューアルし粋な江戸の食が堪能できる商業施設「-両国- 江戸NOREN」が2016 年11 月下旬に誕生します!(JR東日本)
関連記事:両国公会堂、区が解体計画発表-跡地に刀剣博物館
アウガ・ショッピングフロア、2017年2月28日閉館へ-経営問題で市長辞任、混迷深まる活用方法
青森駅前の複合商業施設「フェスティバルシティ・アウガ」1~4階のショッピングフロアが、2017年3月末をめどに閉鎖されることがほぼ確定的となった。
追記:閉館日は2月28日に決まった。
フェスティバルシティ・アウガ。
コンパクトシティ青森のシンボルだった「アウガ」
アウガの商業床閉鎖は、鹿内博青森市長が8月18日に発表したもの。
アウガは第三セクター「青森駅前再開発ビル」が運営する官民一体型の大型複合施設で、2001年の開業後は開業当初は「商店街+ファッションビル+公共施設+大型駐車場」という独自の業態が注目を集め、「コンパクトシティ化」の象徴として全国から視察が相次ぐなど注目を集めたものの、近年は主要テナントが相次いで撤退するなど経営不振が叫ばれていた。
アウガのフロア構成など概略図(青森市ウェブサイトより)。
経営方針めぐり混迷、事実上の経営破綻状態に
アウガの経営悪化が末期的な状況となったことを受けて、青森市長は2016年2月にショッピングフロアを閉鎖し、全フロアを公共化する方針を示したものの、翌3月には突然公共化方針を白紙撤回。そして5月には再び完全公共化へと舵を切るなど、二転三転する市長の態度に多くの批判の声が挙がっていた。
そういった中、6月に明らかとなった三セクの2015年度決算で約24億円の債務超過が発覚し、事実上の経営破綻に陥っていることがわかった。これを受け、鹿内市長は辞意を表明。アウガ公共化への道筋を立てた上で、正式に辞職するとした。
また、8月22日には「青森駅前再開発ビル」の社長でもある佐々木淳一副市長も引責辞任するに至った。
青森市の発表によると、アウガの2016年度第1四半期(4~6月)の純損益は、約1590万円の赤字となっており、光熱水費も滞納しているという。
青森市では貴重な若者ファッション&カルチャーの中心だった
現在、アウガは4つのゾーンに分かれており、地階はアウガ建設前にあった商店街の店舗が主に出店する食品ゾーン「新鮮市場」、1階から4階は「ショッピングフロア」(主にファッション)、5階から6階は「青森市男女共同参画プラザ・カダール」と催事ホールなど、6階から9階は「青森市民図書館」となっているほか、立体駐車場も設けられている。地階~4階の商業床の売場面積は14,301㎡。
そのうち、2016年度中を目途に閉鎖・公共施設化されるのは、1~4階のファッションを中心とした「ショッピングフロア」の部分、約10,000㎡強である。
改装後のアウガのフロア構成案(青森市ウェブサイトより引用)。
現在、青森駅周辺の大型商業施設はアウガに加え、青森駅ビル「ラビナ」、百貨店の「中三 青森本店」「さくら野百貨店 青森本店」のみ。

中三百貨店。
アウガには「index」、「PAGE BOY」、「ESPERANZA」、「ヴィレッジヴァンガード」、「ジ・エンポリアム」(2月閉店)など、青森市周辺では当ビルが唯一の出店となっている店舗やブランドが数多くあり、アウガは若者を中心市街地に呼び込むことの出来る貴重な店舗だった。
また、館内には青森市中心部で”唯一”となるゲームセンターが出店しているほか、7月14日から8月7日までは1階の特設会場で人気アニメ「おそ松さん」のショップが期間限定で展開されるなど、青森におけるサブカルチャーの中心地としても存在感を示していた。

8月7日までは「おそ松さんショップ」を設置。
郊外店は出店規制、駅前のアウガも閉鎖-「街中でプリも撮れない女子高生」「郊外に移転するモールがないテナント」
コンパクトシティを標榜する青森市では、2006年より郊外地域には厳格な出店規制が敷かれているため、いわゆる近代的な「郊外型ショッピングモール」は存在せず、市内で最も大きな郊外型商業施設である「イオン・サンロード青森」(21,733㎡)も1977年開店と、イオンとしては非常に古い”前近代的”な店舗となっている。

サンロード青森。築40年を迎える市内唯一のイオン。
政策によって郊外の商業施設が規制された上に、政策によって造られた中心部の商業施設も、また政策によって消えてしまおうとしている青森市。ただでさえ少子高齢化が深刻な同市だけに、アウガの商業床が閉館すれば、中心市街地から若者の姿が大きく減ることは避けられないばかりか、アウガ閉館後の移転先が見つかっていないテナントも多く、郊外への新たな大型店出店を求める声も大きくなることは間違いないであろう。

地階の商店街「新鮮市場」。
「アウガ」争点に注目集まる鹿内市長の後任問題-
出馬表明者の中には「ショッピングフロア維持派」も
今回、市長がショッピングフロアの全面閉店を掲げたことにより、「アウガ公共施設化」への動きは加速することとなった。
鹿内市長は公共化への道筋が付き次第、正式に青森市長を辞職するとしているため、後任を決める市長選が今秋にも行われると見られている。
青森市長選には既に3人が出馬を表明しており、アウガ問題が大きな争点となると見られている。
出馬表明者3名のうち、元総務官僚の小野寺晃彦氏(自民党などの超党派が支持)は「アウガへの市役所機能一部移転」を掲げているほか、元学習塾経営の高木順氏は「アウガと隣接ビルへの市役所機能全面移転」を訴えており、両氏はアウガの完全公共化を目指すとしている。
その一方で、青森県選出の元国会議員・横山北斗氏は「(5~9階の)公共エリアへの青森公立大学のキャンパス新設」と「(1階~4階の)ショッピングフロアの維持」を訴えており、中心市街地における「商業施設」としてのアウガの重要性を主張する。
市民の憩いの場となっているアウガ前の広場。
果たして「市役所機能移転」か「ショッピングフロア維持」か。
次の青森市長選は、アウガに対する市民の声が問われるものとなりそうだ。
関連記事:アウガ、ショッピングフロア閉店へ-ほぼ全館が公共施設に
関連記事:JRおおいたシティ、年間入館者2500万人-予想の倍
外部リンク:Festival City AUGA | フェスティバル シティ アウガ
外部リンク:新生アウガを目指して(案)(青森市、PDF、概要版)
外部リンク:新生アウガを目指して(案)(青森市、PDF、詳細版)
エブリワン・ココストア九州、2016年末までに「RICストア」に改称-人気のベーカリーも存続
「ファミリーマート」(東京都豊島区)の傘下となっている九州大手のコンビニンスストア「エブリワン」と「RICマート」、九州内の「ココストア」(旧・ココストアウエスト運営)が、2016年10月1日にエネルギー事業大手の「ミツウロコグループホールディングス」(東京都中央区)に経営譲渡され、2016年末までに店名を「RICストア」(リックストア)、「RICマート」(リックマート)に改称することが都商研の取材で分かった。

エブリワンの店舗。
エブリワン・ココ九州、譲渡で改称-人気のベーカリーも存続
「エブリワン」は1994年に九州最大手スーパーであった「寿屋(ラララグループ)」(熊本市)のコンビニ事業部として創業した。
エブリワンの最大の特徴は店内に本格的なベーカリーと厨房を備えていることで、「出来立て弁当」や「手作りパン」が24時間いつでも買えることにより絶大な支持を集め、1999年にはリョーユーパングループ(大野城市)の「RICマート」(「RICストア」屋号の起源)などと経営統合して規模を拡大するも(RICの屋号は存続)、 寿屋の経営悪化に伴い、2001年にはココストアグループと経営統合していた。

RICマートの店舗。「RICストア」屋号の起源となった。
現存するRICマートは屋号を変えずに営業継続すると考えられる。
ココストアグループとの経営統合後は、ココストアの一部店舗でもインストアベーカリーを導入するなどして、一時期はグループ全体で九州一の店舗数となっていたが、近年は大手コンビニエンスストアの出店攻勢により劣勢となっていた。
2015年12月には、ココストアグループがファミリーマートに買収されたことに伴いファミリーマートの傘下となり、ファミリーマートへの業態転換が進んでいた一方で、一部の店舗はエネルギー事業大手の「ミツウロコグループホールディングス」へと経営譲渡されることが発表されていた。

ココストア九州の店舗。
エブリワンの商品を導入している店舗も多い。
ミツウロコは、これまでエブリワンが特徴としていた「出来立て弁当」や「手作りパン」をブランドの中核の1つに定め、新規加盟店の募集や新業態の開発を進めていく方針で、エブリワンファンにも安堵が広がりそうだ。
「エブリワン」年内に屋号変更-改称のみ、業態など変わらず
都商研の取材によれば、8月26日現在「エブリワン」の屋号で営業する26店舗のうち、熊本県の殆ど・鹿児島県の一部を除いた店舗が2016年10月1日よりミツウロコの運営による新体制に移行、順次「RICストア」に屋号が変更される予定。佐賀県、大分県の一部店舗では、8月末より新屋号の「RICストア」の看板を掲げている。
これらの店舗では、これまでの「エブリワン」とほぼ同様の品揃え・サービスが提供される。
なお、大手新聞社により「エブリワンが8月中に全店閉店する」との報道がなされたが、これは完全な誤報である。
屋号を「RICストア」に改称したエブリワン店舗(大分市)。
(画像提供:つなしまあすかさん)
追記:ポプラと提携へ
追記:10月よりポプラグループの「生活彩家」との提携により、ポプラ・ローソンなどのPB商品導入が開始されている。
ミツウロコに経営譲渡されるエブリワン店舗
(当面「エブリワン」として営業→「RIC」に改称:約20店)
福岡県(3店舗)
- エブリワン高良内(久留米市):当面転換せず、店内製造弁当・パンは継続→11月閉店
- エブリワン吉井(うきは市):RICに転換予定、店内製造弁当・パンは継続(年内閉店予定なし)
- ココストア唐原(福岡市/店内厨房あり):RICに転換予定、店内製造弁当は継続→11月閉店
佐賀県(3店舗)
- エブリワン宿町(鳥栖市):8月27日RICに転換済、店内製造弁当・パンは継続→11月閉店
- エブリワン小城高校(小城市):RICに転換、店内製造弁当・パンは継続(年内閉店予定なし)
- エブリワン白石(白石町):10月目処にRIC転換、店内製造弁当・パンは継続→11月閉店
長崎県(1店舗)
- エブリワン諫早福田町(諫早市):RICに転換、店内製造弁当・パンは継続(年内閉店予定なし)
熊本県(1店舗)
- エブリワン多良木(球磨郡多良木町):RICに転換、店内製造弁当・パンは継続→11月閉店
大分県(6店舗)
- エブリワン大空団地(大分市):RICに転換、店内厨房存続(年内閉店予定なし)
- エブリワン高城(大分市):RICに転換予定、店内厨房存続→11月閉店
- エブリワン下徳丸(大分市):RICに転換済、店内厨房存続(年内閉店予定なし)
- エブリワン荘園(別府市):RICに転換、店内厨房存続、ATM撤去(年内閉店予定なし)
- エブリワン南立石(別府市):RICに転換、店内厨房存続→11月閉店
- エブリワン日出(日出町):9月1日RICに転換、店内厨房存続→11月閉店
宮崎県(1店舗)
- エブリワン富高(日向市):RICに転換、店内厨房存続→11月閉店
鹿児島県(5店舗)
- エブリワン上伊集院駅前(鹿児島市):RICに転換、店内厨房存続→11月閉店
- エブリワン坂ノ上(鹿児島市):RICに転換→11月閉店
- エブリワン垂水(垂水市):RICに転換、店内厨房存続→11月閉店
- エブリワン指宿西方(指宿市):RIC転換、店内厨房存続→11月閉店
- エブリワン西伊敷(鹿児島市):RIC転換、店内厨房存続→11月閉店
8月中に閉店、ファミリーマートに転換するエブリワン店舗
熊本県(7店舗)
- ハローエブリワン浜線バイパス店(熊本市):26日閉店、店内厨房は不明
- エブリワン二本木(熊本市):26日閉店、店内厨房廃止
- エブリワン銭塘(熊本市):28日閉店、店内厨房廃止
- エブリワン松橋久具(宇城市):29日閉店、店内厨房不明
- エブリワン美里(美里町):29日閉店、店内厨房不明
- エブリワン野原(荒尾市):28日閉店、店内厨房廃止
- エブリワン三角(宇城市):26日閉店
鹿児島県(1店舗)
- エブリワン阿久根港町(阿久根市):店内厨房廃止
各店舗への聞き取り調査などによる。 一覧以外に、現在営業中の九州内のココストアの多くがミツウロコに譲渡され、改称される見込み。
関連記事:サークルK・サンクス、約1000店を閉店へ-残る店舗はファミマに転換
関連記事:ココストア、2016年末までに「タックメイト」「RICストア」に改称-業態は変わらず
外部リンク:株式会社ミツウロコプロビジョンズ
外部リンク:ココストアリテールについて|株式会社ミツウロコプロビジョンズ
外部リンク:株式会社ココストアリテールと株式会社ファミリーマートの吸収分割契約締結に関するお知らせ
スーパー銀南、丸和徳山店跡に8月25日開店-徳山駅前唯一の食品スーパー復活
周南市のJR徳山駅前にある丸和徳山店跡に「スーパー銀南」が8月25日に開店した。

スーパー銀南。
銀南街唯一の食品スーパー復活
スーパー銀南の前身となる「丸和徳山店」は丸和の山口県内1号店として1966年6月開店。銀南街商店街の共同ビル「銀南街防火建築街区ビル」(銀南街ビル)地階への出店であった。売場面積は1,646㎡。

スーパー銀南が出店する銀南街ビル。
JR徳山駅前では「サティ」、「ダイエー」(トポス)、「トークス」(駅ビル)、「近鉄松下百貨店」の相次ぐ撤退により、2013年以降は丸和がJR徳山駅前で唯一のスーパーマーケットとなっていた。
開店以来、50年に亘って「地・下・で・す MARUWAです」の看板とともに親しまれたものの、運営会社であったユアーズ・丸和がイズミの傘下となったことに伴い不採算店となっていた丸和徳山店の閉店が決定。2016年5月を以て閉店していた。
関連記事:ユアーズ・丸和、不採算店8店を5月中に閉店-向東、丸和徳山など

丸和徳山店。
地元が主体となり共同運営、100円ショップも
「スーパー銀南」の運営主体は、周南市の食品卸「新光」。
新光はスーパーマーケットの運営は初となるが、銀南街附近での買い物難民の発生と商店街の衰退を危惧して出店を決めたという。出店に際しては、周南市から中心市街地活性化協議会のテナントミックス推進事業に基づく1000万円の補助金が支出されている。
スーパー銀南の館内には、青果の「さかぐち」(周南市)、鮮魚の「未鮮」(周南市)、惣菜部門の九州惣菜(北九州市)「彩花」が新た出店したほか、丸和時代から出店していた精肉の安堂畜産(岩国市)「肉のこーべや」、100円ショップ「WATTS with(旧・meets.)」が、改装を行なったのち継続して営業を行っている。
館内の売場構成や木目調の内装などは丸和時代から引き継いだものの、店内照明などを一新。LED化したことで明るい雰囲気となった。なお、現在、クレジットカードは使えないが、出来るだけ早期に利用可能にするとのこと。
ゆめタウン開業まぢか、井筒屋小型店も増床
スーパー銀南の開業を前に、隣接する井筒屋百貨店の小型店「山口井筒屋 周南ショップ」も増床・拡大を実施。銀南街はにわかに活気を取り戻しつつある。
井筒屋 周南ショップ前。
一方で、商店街から東側1km強ほどの距離には9月8日に「ゆめタウン徳山」が開業したばかり。今後は徳山駅ビルの再開発も予定されており、それぞれの店舗が新時代の徳山の中心市街地を支える店舗として、共存共栄できるか注目される。

ゆめタウン徳山。
スーパー銀南
山口県周南市銀南街30
営業時間:9:00~19:00
関連記事:ゆめタウン徳山、9月8日開店
関連記事:ユアーズ・丸和、不採算店8店を5月中に閉店-向東、丸和徳山など
関連記事:旧近鉄松下百貨店、周南市役所仮庁舎に
ホーチミン高島屋、2016年7月30日開業-サイゴンセンターに「ベトナム初」日系百貨店
ベトナム・ホーチミン市の複合商業施設「Saigon Centre」(サイゴンセンター)に、ベトナム初の日系百貨店「ホーチミン高島屋」が7月30日に開業した。

オープニングイベント。
ベトナム初の日系百貨店、ホーチミンに開業
ホーチミン高島屋が進出したサイゴンセンターは1996年12月に開業。
シンガポールの不動産ディベロッパー「ケッペルランド」が開発・運営を手掛ける複合商業施設で、ブランドブティック、オフィス、ホテル「セドナスイーツ ホーチミンシティ」などが入居する。
高島屋グループの東神開発は2012年、ケッペルランドのグループ会社に出資しており、ベトナム地場企業2社(Sowatco、Resco)とともにサイゴンセンター増床部(第2期プロジェクト)の開発に参画していた。

サイゴンセンターの核として入居するホーチミン高島屋
ベトナム初となる人気ブランドが勢揃い
サイゴンセンターの商業床にはシンガポール高島屋が運営する百貨店「ホーチミン高島屋(地下2階~地上3階、延床面積:15,000㎡、210ブランド)」、東神開発も運営を手掛ける専門店街(地下2階~地上5階、延床面積:40,500㎡、145テナント)が入居する。

開放感のある化粧品売場
ホーチミン高島屋には210ブランドが出店。(うち、ベトナム初は58ブランド、ホーチミン市初は61ブランド、日系ブランドは31ブランド。)
SHISEIDO(資生堂)やshu uemura(シュウ・ウエムラ)、Wacoal(ワコール)、Triumph(トリンプ)など日本発の化粧品、下着ブランドが並ぶほか、「TOMMY HILFIGER」、「POLO RALPH LAUREN」、GAPグループのファストファッション「Banana Republic」、韓国で根強い支持を集めるドイツ発祥のハイブランド「MCM」などが出店。
地下2階「フードメゾン」には、「神戸風月堂」「ユーホーム」「ROYCE’」「源吉兆庵」などの和・洋菓子ショップや、日本茶「福寿園」、インストアベーカリー「ヤマザキパン」などが入居。
甘味処「麻布茶房」や、名古屋サガミチェーンの手延べうどん専門店「水山」・生パスタ専門店「Jin Jin」がベトナム初出店する。

イートインコーナー
その他、ヘンリーブロス(江嶋屋)が運営するシンガポールで人気の回転寿司店「漁師寿司 活けいけ丸」や、シンガポールジャーキー「美珍香」などシンガポールで人気のシンガポールブランドも出店する。
サイゴンセンター専門店街には145テナントが出店。(うち、ベトナム初は29店舗、ホーチミン市初は37店舗、日系ブランドは12店舗。)
ホーチミン市内最大規模となる「Adidas」の旗艦店、アルマーニのカジュアルブランド「A|X Armani Exchange」、英国発のハイストリートブランド「Topshop/Topman」、ファストファッション「GAP」など、地場資本の大型屋内遊園地「tiNiWorld」、複合書店「Phuong Nam Bookstore」、インテリア専門店などが入居する。
5階には、日本ならではの食が楽しめるフードコート「大江戸横丁」、アジアの食をテーマにした「アジアンコーナー」が設置。
昭和21年(1946年)創業のお好み焼き専門店「ぼてぢゅう」、日本各地のご当地B級グルメが楽しめる「全国ご当地グルメ屋台」、スンドゥブ、サラダなど健康志向の韓国料理を提供する「東京純豆腐」、焼肉チェーン「牛繁」などがベトナム初出店。久原本家・茅乃舎は新業態の和食専門店「久原」を展開する。
北海道出身の職人を起用したベトナム地場企業TAKAHIRO FOOD運営の寿司チェーン「Sushi HOKKAIDO SACHI」、世界50ヶ国に出店するタイ料理レストラン「Thai Express」も出店する。

イートインコーナー
フェイシャルサロンや車椅子の貸し出し、佐川急便による購入商品配送サービスと言った日本ならではのサービスや館内無料Wi-Fiなどを展開する。
VietcomBank(ベトナム外商銀行)と共同で、クレジットカード(VISA/JCB)を発行、高島屋直営フロアだけでなく、サイゴンセンター専門店街でもポイントの付与や特典を得られるなど、施設全体で共通の会員向けサービスを受けられるようにする。(一般カードの年会費は約500円、ゴールドカードの年会費は約1,000円)
高島屋は海外出店を加速しており、2012年には中国・上海に上海高島屋を出店している。東南アジアでは、ベトナム・ホーチミンに次いで、2017年にはタイ・バンコクで建設予定の複合商業施設「ICONSIAM」にサイアム高島屋を出店する。
主な出店テナント一覧
「太字」は高島屋直営フロア
「細字」はサイゴンセンター専門店街
5階: レストラン・カジュアルレストラン・フードコート
- ぼてぢゅう(お好み焼き)
- 全国ご当地グルメ屋台(B級グルメ)
- 東京豚骨拉麺ばんから(豚骨ラーメン)
- 久原(茅乃舎)(和食・鍋)
- 銀座黒尊(海鮮料理)
- 東京純豆腐(ヘルシー韓国料理)
- 焼肉・牛繁(焼肉)(海外1号店)
- 大阪王将(餃子)
- ペッパーランチ(ペッパーステーキ)
- Sushi HOKKAIDO SACHI(日本寿司)(現地資本)
- Crystal Jade Kitchen(中華料理)
- Thai Express(タイ料理)
- PIZZA LOGIC(イタリアン)
4階:キッズプレイグラウンド・生活雑貨・書籍・美容サービス施設
- CDC HOME Design Center(インテリア専門店)
- Q-Home(雑貨)
- Phuong Nam Bookstore(複合書店)
- tiNiWorld(大型屋内遊園地)
3階:紳士服・雑貨・子供・ベビー・玩具・トラベル用品・メガネ・イベントスペース・カスタマーサービスカウンター

メンズファッションコーナー
- TOMMY HILFIGER(紳士服)
- Calvin Klein Jeans(カジュアルウェア)
- New Balance(カジュアルウェア・靴)
- 東京メガネ(眼鏡)
- Disney Princess(玩具)
- LEGO(玩具・ブロック)
- GAP(ファストファッション)
- Adidas(スポーツウェア)
- Nike(スポーツウェア)
- Converse(スポーツウェア)
- BASTA HiRo(イタリア料理)
- Cafe Miyama
2階:婦人服・婦人肌着

インターナショナルブティックのコーナー
レディスファッションのフロア
- Wacoal(ワコール)(婦人肌着)
- Triumph(トリンプ)(婦人肌着)
- Topshop/Topman(ハイストリートブランド)
- A|X Armani Exchange(カジュアルファッション)
- Ted Baker
1階:化粧品・婦人アクセサリー

1階ホール
- POLO RALPH LAUREN(ポロ・ラルフローレン)(フレグランス)
- L’OCCITANE(ロクシタン)(フレグランス)
- Christian Dior(クリスチャン・ディオール)(化粧品)
- SHISEIDO(資生堂)(化粧品)
- shu uemura(シュウ・ウエムラ)(化粧品)
- LANCOME(化粧品)
- MCM
- OMEGA
地下1階:婦人靴・ハンドバッグ・婦人服(ヤングファッション)

ハンドバッグコーナー
- COLE HAAN(婦人靴)
- ECCO(婦人靴)
- Clarks(婦人靴)
- アメリカ屋靴店(婦人靴)
- ALDO(婦人靴)
- GEOX(婦人靴)
- FURLA(ハンドバッグ)
- BONIA(ハンドバッグ)
- BRAUN BUFFEL(ハンドバッグ)
- CARLO RINO(ハンドバッグ)
- Banana Republic
- UNITED COLORS OF BENETTON
- BEBE
- Mango(ファストファッション)
- Owndays(眼鏡)
地下2階:食料品(フードメゾン)

フードメゾン
- 日本橋屋(和菓子・大判焼)
- 築地中島水産(海産物)
- 福寿園(日本茶)
- 神戸風月堂(洋菓子)
- 和楽屋
- 源吉兆庵(和菓子)
- ヤマザキパン(ベーカリー)
- 麻布茶房(甘味処)
- MeetFresh(精肉)
- ユーハイム(洋菓子・バームクーヘン)
- ROYCE’(チョコレート)
- あとりえ市(鳴門金時・スイートポテト)
- 美珍香(Bee Cheng Hiang)(シンガポールジャーキー)
- 活けいけ丸(回転寿司)
- 梅光軒(ラーメン)
- 水山(手延べうどん)
- Jin Jin(生パスタ)
- Annam Gourmet Market(高級スーパー)
- Annam Cafe(カフェ)
- 漁師寿司 活けいけ丸(回転寿司)
- Baskin-Robbins(サーティワン・アイスクリーム)
- Bread Talk
- McDonald’s(マクドナルド)
- Highlands Coffee(コーヒー)
(写真は公式サイトより)
外部リンク:ホーチミン高島屋 | HO CHI MINH TAKASHIMAYA | タカシマヤ
外部リンク:Takashimaya Vietnam
外部リンク:Saigon Centre – Trung tâm thương mại
外部リンク:Ho Chi Minh City Suites | Sedona apartments at Saigon
ダイエー相模原店、2016年11月30日閉店
JR相模原駅前の総合スーパー「ダイエー相模原店」が2016年11月30日を以て閉店する。

ダイエー相模原店(Googleストリートビューより)。
昔ながらの”ダイエーらしい店舗”だった
ダイエー相模原店は1977年11月に開店。
地上5階、地下1階建てで、売場面積は12,176㎡、うちダイエーの売場面積が10,741㎡。ほぼ全館がダイエーの売場で、店内も昔ながらの総合スーパーのままであった。
テナントとしてはダイソー、マクドナルドなどが出店している。
大型スーパーながら駐車場が狭く、また駅に近いため、1,000円以上買い物をしないと駐車料金が無料にならなかったことも時代に合わなくなって来ていたと考えられる。
8月18日から閉店セール-跡地は未定
ダイエー相模原店の建物はダイエーが所有。後継店舗については発表されていないが、老朽化しているために解体される可能性が高いと考えられる。
ダイエー相模原店では、8月18日より全館において「ご愛顧感謝セール」が開始されている。
外部リンク:ダイエー相模原店
ユニー・ピアゴ豊郷店、2016年8月21日閉店-ユーホームも閉店、跡地未定
滋賀県豊郷町の総合スーパー「ユニー・ピアゴ豊郷店」が8月21日に閉店した。

ピアゴ豊郷店
ユーストアとして開店、ユーホーム併設型一号店だった
ピアゴ豊郷店は「ユーストア豊郷店」として2003年11月に開店。運営会社の経営統合により、2009年に屋号を「ピアゴ」に変更していた。平屋で、店舗面積は5,899㎡。
主な専門店としては100円ショップ「ミーツ」、イオンファンタジー(旧ダイエー系)のゲームセンター「らんらんらんど」などが入居していた。
2012年には不採算店舗改革の一環として、直営衣料品部門や専門店の大幅縮小、フードコート廃止とともにユニーグループのホームセンター「ユーホーム」を導入する大規模改装を実施し、ユーホーム併設ピアゴの1号店となったが、ユニーのホームセンター事業整理の過程で今夏にユーホーム豊郷店も閉店。施設の東半分が空きテナントとなっていた。
関連記事:ユニー、ユーホームを全店閉鎖-2016年8月中に
跡地は未定
営業最終日となった8月21日は店長による「買物客へのメッセージ」が数分おきにアナウンスされ、閉店カウントダウンを告知する看板を抱えた店員が売場を駆け巡るなど賑わいを見せた。

中国語が併記された閉店案内。
ピアゴの閉店後は、豊郷町内で営業する食品スーパーは平和堂グループの「丸善」のみとなる。
ピアゴ豊郷店は賃借物件となっており、跡地の利用については現時点未定となっている。商品のアフターサービスはピアゴ今崎店(東近江市)などの近隣店舗で実施する。
外部リンク:「イイこと、プラス。」アピタ・ピアゴ
関連記事:ユニー、スーパー約50店舗閉店-東海以外は8割閉店も
イズミヤ津高店、2016年8月21日閉店-イズミヤ、中国地方から撤退
岡山県岡山市北区の大型ショッピングセンター「イズミヤ津高店」が8月21日に閉店した。

イズミヤ津高店。
中国地方で初のイズミヤ直営店だった
イズミヤ津高店は中国地方初となるイズミヤ直営店として1985年6月開業。
開業時は地上2階建、店舗面積約6,300㎡だったが、1993年には開店時の2倍となる地上4階建、店舗面積13,110㎡に増床した。建物はイズミヤが所有している。
津高店の店頭に掲げられた閉店告知。
テナントとしては、大型書店「アミーゴ書店」、手芸専門店「手芸の丸十」、玩具・雑貨店「ペリカン・遊迷舎」、文具・雑貨店「コンパス」、100円ショップ「キャンドゥ」、インストアベーカリー「リトルマーメイド」など30近い専門店が出店しており、地域で最大の商業施設となっていた。
2005年には岡山市内初となるシネマコンプレックスを併設する増床計画も発表されていたが、競合店の相次ぐ開店などにより、白紙化されていた。
イズミヤ、今後は関西と中国蘇州に経営資源集中
イズミヤはかつて関東、東海、近畿、中国、宮崎県と幅広いエリアで店舗網を展開していたが、近年は不採算店舗と(本拠地である関西から見て)遠方店舗の整理を進めており、H2Oリテイリング(阪急阪神百貨店グループ)の傘下に入って以降、関東からの全面撤退を目指すなど大規模なリストラが加速していた。

関東一号店のエスカード牛久店も閉店に。
中国地方でも、最盛期にはイズミヤ直営店舗以外に山口県内の山口中央生協(現・コープやまぐち)の小売部門を傘下に収めていたほか、島根県木次町(現・雲南市)で第3セクター企業と共同運営となるショッピングセンター「サンチェリヴァ」(現:マルシェリーズ)を開設するなど大きな影響力を持っていたが、現在は島根県江津市、島根県隠岐の島町の地場スーパー2社と商品供給契約を締結しているのみに留まっている。
なお、イズミヤでは日本国内でリストラを進める一方、好調な中国蘇州の百貨店事業については新規出店を含めた更なる投資を行うとしている。
イズミヤ津高店跡、エブリイ核の商業施設に
イズミヤは撤退後も津高店の施設の所有継続を表明しており、2017年3月ごろを目処に広島県福山市に本社を置く地場有力スーパー「エブリイホーミイHD」が新たな商業施設を開設する。
新施設にはイズミヤ津高店の一部テナントが継続して入居するほか、阪急ベーカリー香房のノウハウを活かした100円均一ベーカリー「ホーミイベーカリー」も導入される見込みとなっており、再び地域に親しまれる商業施設としての復活が期待される。
外部リンク:イズミヤ