イズミヤ津高店、2016年8月21日閉店-イズミヤ、中国地方から撤退

岡山県岡山市北区の大型ショッピングセンター「イズミヤ津高店」が8月21日に閉店した。
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イズミヤ津高店。

中国地方で初のイズミヤ直営店だった

イズミヤ津高店は中国地方初となるイズミヤ直営店として1985年6月開業。
開業時は地上2階建、店舗面積約6,300㎡だったが、1993年には開店時の2倍となる地上4階建、店舗面積13,110㎡に増床した。建物はイズミヤが所有している。
izumiya_tsudaka_information_close津高店の店頭に掲げられた閉店告知。

テナントとしては、大型書店「アミーゴ書店」、手芸専門店「手芸の丸十」、玩具・雑貨店「ペリカン・遊迷舎」、文具・雑貨店「コンパス」、100円ショップ「キャンドゥ」、インストアベーカリー「リトルマーメイド」など30近い専門店が出店しており、地域で最大の商業施設となっていた。
2005年には岡山市内初となるシネマコンプレックスを併設する増床計画も発表されていたが、競合店の相次ぐ開店などにより、白紙化されていた。

イズミヤ、今後は関西と中国蘇州に経営資源集中

イズミヤはかつて関東、東海、近畿、中国、宮崎県と幅広いエリアで店舗網を展開していたが、近年は不採算店舗と(本拠地である関西から見て)遠方店舗の整理を進めており、H2Oリテイリング(阪急阪神百貨店グループ)の傘下に入って以降、関東からの全面撤退を目指すなど大規模なリストラが加速していた。
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関東一号店のエスカード牛久店も閉店に。

中国地方でも、最盛期にはイズミヤ直営店舗以外に山口県内の山口中央生協(現・コープやまぐち)の小売部門を傘下に収めていたほか、島根県木次町(現・雲南市)で第3セクター企業と共同運営となるショッピングセンター「サンチェリヴァ」(現:マルシェリーズ)を開設するなど大きな影響力を持っていたが、現在は島根県江津市、島根県隠岐の島町の地場スーパー2社と商品供給契約を締結しているのみに留まっている。
なお、イズミヤでは日本国内でリストラを進める一方、好調な中国蘇州の百貨店事業については新規出店を含めた更なる投資を行うとしている。

イズミヤ津高店跡、エブリイ核の商業施設に

イズミヤは撤退後も津高店の施設の所有継続を表明しており、2017年3月ごろを目処に広島県福山市に本社を置く地場有力スーパー「エブリイホーミイHD」が新たな商業施設を開設する。
新施設にはイズミヤ津高店の一部テナントが継続して入居するほか、阪急ベーカリー香房のノウハウを活かした100円均一ベーカリー「ホーミイベーカリー」も導入される見込みとなっており、再び地域に親しまれる商業施設としての復活が期待される。

外部リンク:イズミヤ

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