周南市のJR徳山駅前にある丸和徳山店跡に「スーパー銀南」が8月25日に開店した。
スーパー銀南。
銀南街唯一の食品スーパー復活
スーパー銀南の前身となる「丸和徳山店」は丸和の山口県内1号店として1966年6月開店。銀南街商店街の共同ビル「銀南街防火建築街区ビル」(銀南街ビル)地階への出店であった。売場面積は1,646㎡。
スーパー銀南が出店する銀南街ビル。
JR徳山駅前では「サティ」、「ダイエー」(トポス)、「トークス」(駅ビル)、「近鉄松下百貨店」の相次ぐ撤退により、2013年以降は丸和がJR徳山駅前で唯一のスーパーマーケットとなっていた。
開店以来、50年に亘って「地・下・で・す MARUWAです」の看板とともに親しまれたものの、運営会社であったユアーズ・丸和がイズミの傘下となったことに伴い不採算店となっていた丸和徳山店の閉店が決定。2016年5月を以て閉店していた。
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丸和徳山店。
地元が主体となり共同運営、100円ショップも
「スーパー銀南」の運営主体は、周南市の食品卸「新光」。
新光はスーパーマーケットの運営は初となるが、銀南街附近での買い物難民の発生と商店街の衰退を危惧して出店を決めたという。出店に際しては、周南市から中心市街地活性化協議会のテナントミックス推進事業に基づく1000万円の補助金が支出されている。
スーパー銀南の館内には、青果の「さかぐち」(周南市)、鮮魚の「未鮮」(周南市)、惣菜部門の九州惣菜(北九州市)「彩花」が新た出店したほか、丸和時代から出店していた精肉の安堂畜産(岩国市)「肉のこーべや」、100円ショップ「WATTS with(旧・meets.)」が、改装を行なったのち継続して営業を行っている。
館内の売場構成や木目調の内装などは丸和時代から引き継いだものの、店内照明などを一新。LED化したことで明るい雰囲気となった。なお、現在、クレジットカードは使えないが、出来るだけ早期に利用可能にするとのこと。
ゆめタウン開業まぢか、井筒屋小型店も増床
スーパー銀南の開業を前に、隣接する井筒屋百貨店の小型店「山口井筒屋 周南ショップ」も増床・拡大を実施。銀南街はにわかに活気を取り戻しつつある。
井筒屋 周南ショップ前。
一方で、商店街から東側1km強ほどの距離には9月8日に「ゆめタウン徳山」が開業したばかり。今後は徳山駅ビルの再開発も予定されており、それぞれの店舗が新時代の徳山の中心市街地を支える店舗として、共存共栄できるか注目される。
ゆめタウン徳山。
スーパー銀南
山口県周南市銀南街30
営業時間:9:00~19:00
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