(2016年8月10日追記更新)
関東・中部地方を中心にアピタ、ピアゴ、サークルKサンクスなどを展開する流通大手の「ユニー」は、ファミリーマートとの経営統合に当たって主に東海地方以外で総合スーパー「アピタ」「ピアゴ」など約50店舗を閉店する方針であることが分かった(2016年5月現在)。
(追記:8月時点の発表ではユニー全体での閉店数は「ユーホーム」含め約40店ほどになる見込み。詳細は記事後半へ)
閉店を発表しているアピタ藤枝店。
約50店を閉店へー東海地方以外は8割か
今回閉店予定なのは主に東海地方以外の店舗。ユニーは5月23日現在「アピタ」「ピアゴ」「ユーホーム」などを近畿、東海、北陸甲信越、関東、福島県の20府県と香港、上海に合わせて205店舗を展開 (ミニスーパーの「ミニピアゴ」を除く)。
国内201店舗のうち、本拠地である東海地方にあるのは愛知県84店、岐阜県20店、三重県16店、静岡県23店の143店舗。
(ユニーでは東海地方をこの4県としている)
それ以外の地域において展開しているのは57店舗であることから、東海地方以外の店舗では8割が閉店する可能性もあると考えられる。
一方で、アピタ藤枝店(静岡県藤枝市)のように東海地方においても閉店を発表している店舗もあるため、東海地方以外での最終的な閉店数は50店舗を下回る可能性も高い。なお、勘違いしている人も見受けられるが、これまでの報道によれば東海地方以外のユニーグループ全店舗が撤退することになった訳ではない。
閉店を発表しているピアゴ七尾店(パトリア七尾、七尾市)。
東海地方以外の店舗のうち、本拠地である東海地方に近く、開店して間もないレイクウォーク岡谷店(長野県岡谷市、2016年夏開業予定)、ラザウォーク甲斐双葉(山梨県甲斐市、2009年開業)などは営業継続する可能性が高いと考えられるが、現在ドミナント体制で大量出店している北陸地方では一気に多くの大型空き店舗が出ることも予想され、地域経済に大きな影響が出ることは避けられないであろう。
今夏オープン予定のレイクウォーク岡谷。
大部分が撤退する可能性のあるエリアだが存続が予想される。
総合スーパーの優良店舗、改装進める
一方で、ユニーは総合スーパー業態の立て直しにも力を入れており、5月20日には新業態の雑貨店「soomin」1号店をアピタ四日市店(三重県四日市市)に出店している。
このほかにも、今後150億円かけて優良店舗約60店舗の改装を進めるという。
2016年8月追記:ユニー、総合スーパー約25店舗・コンビニ約1000店舗の閉鎖・移転を正式発表-ユーホームは全閉鎖
ユニーグループホールディングスは、8月9日に、ファミリーマートとの経営統合にともない総合スーパ「アピタ」「ピアゴ」などの約25店舗を閉店、コンビニエンスストア「サークルK」「サンクス」などの約1000店舗を閉店、もしくは店舗移転・統合させることを正式に発表した。閉鎖店舗は未定。
2014年に経営譲渡された系列スーパー「ナガイ」(川崎市、店名はベンガベンガ)の不動産等も含め、2017年2月期第2四半期にユニーで約460億円、サークルKサンクスで約80億円、ナガイで約30億円の減損損失を計上する見込み。
このほか、ユニーではホームセンター「ユーホーム」の全店を閉店させることを発表している。
そのため、結果的にアピタ・ピアゴ・ユーホームの店舗を合わせたユニー全体での閉店数は、約40店舗ほどになると考えられる。
サークルKサンクス閉店についての記事はこちら。
(8月10日更新。続報があり次第、更新・新記事追加いたします)
外部リンク:「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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以下、閉店予定(もしくは閉店済み)店舗の記事
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