カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

秋田フォーラス、2017年2月閉店-全面リニューアルで「秋田オーパ」に

JR秋田駅前のイオン系ファッションビル「秋田フォーラス」が2017年2月に閉店し、全面リニューアルを行ったうえで2017年10月下旬にダイエー系のファッションビル「秋田オーパ」(秋田OPA、仮称)として再出発することが分かった。
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秋田フォーラス。

秋田駅前の「若者の聖地」閉店-オーパに転換へ

秋田フォーラスは1974年5月に「ジャスコ秋田店」として開業。1985年に専門店ビル「パレドゥー」に転換したのち、1987年2月に「秋田フォーラス」となった。建物は地下1階、地上8階建てで、売場面積は18,245㎡。不動産会社が建物を保有している。
若者向けファッションテナントのほかに秋田唯一の「タワーレコード」や2スクリーンの映画館「シネマパレ」、大手書店の「ジュンク堂書店」などが出店し、隣接する「おしゃれ館アルス」とともに秋田における若者の聖地となっている。なお、かつて佐々木希が勤務していたことでも有名である。image広小路から望んだフォーラス。

関西では大手のファッションビル「OPA」

「OPA」(オーパ)はダイエー系、現在はイオン傘下のファッションビルで、「オーパ」とは一号店だった「新神戸 Oriental Park Avenue」の略。現在は関西を中心に9店舗が営業しており、京阪神では大手のファッションビルとして親しまれている。
OPAは2016年3月にイオン系ファッションビル「フォーラス」と、旧マイカル系ファッションビル・ファッション専門店「VIVRE」を運営するイオンリテールと経営統合をしており、現在、全国のフォーラスはOPAにより運営されている。
イオン傘下になってからは再び新規出店に積極的になっており、2017年にJR水戸駅前のヤマダ電機LABI水戸店跡に「水戸OPA」を、JR高崎駅前の高崎VIVRE跡に「高崎OPA」を、2019年に大分駅前の大分フォーラス跡に「大分OPA」を出店することが決まっている一方で、大宮駅前の「大宮OPA」は2017年1月29日での閉店を決めている。
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高崎OPAの完成予想図。

秋田フォーラスのOPA転換により、OPAは東北初進出を果たす。
大分フォーラス、秋田フォーラスのOPA転換後に残るフォーラスは「仙台フォーラス」と「金沢フォーラス」のみとなるが、今後これらのフォーラスもリニューアルにより順次「OPA」に転換される可能性もあろう。

仙台フォーラスは東北唯一のフォーラスとなる。

関連記事:JR秋田駅西口に「店舗棟」「駐車場棟」建設-2017年春完成
関連記事:大分フォーラス、2017年2月閉店-建替えで全面リニューアル「大分オーパ」に
関連記事:
大宮オーパ、2017年1月29日閉店
外部リンク:秋田フォーラス

東武ストア北坂戸店、2016年11月30日閉店-ヨーカドーに続き駅前スーパー撤退

埼玉県坂戸市の東武東上線北坂戸駅前にあるスーパーマーケット「東武ストア北坂戸店」が11月30日で閉店する。
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東武ストア北坂戸店。(GoogleMapより)

北坂戸駅前を代表するスーパー

東武ストア北坂戸店は1974年6月開業。建物は地上3階建てで、売場面積は2,806㎡。建物は東武ストアが所有している。
テナントとしては100円ショップ「キャンドゥ」、フィットネス「カーブス」などが入居している。
建物が築42年と老朽化していたことや、2015年9月には近隣に食品スーパー「ベルク北坂戸店」が開業、それに加えて周辺に郊外店の出店も相次ぎ、競争が激化したことが閉店に繋がったものと思われる。

坂戸駅前からはヨーカドー撤退、買い物の選択肢狭まる

東武ストア北坂戸店閉店後の跡地の活用方法は2016年11月1日現在は発表されていない。
坂戸市では、10月16日に坂戸駅前の総合スーパー「イトーヨーカドー坂戸店」が閉店したばかり。2ヶ月連続で坂戸市の駅前スーパーが撤退する事態となった。
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10月16日で閉店したイトーヨーカドー坂戸店。

ヨーカドーも東武ストアも築40年超の老朽店であったという事情はあるものの、相次ぐ駅前スーパーの閉店により駅前住民の生活が一気に不便なものとなることは間違いない。

関連記事:イトーヨーカドー坂戸店、10月16日閉店-坂戸市と共に歩んだ市最大の商業施設
外部リンク:東武ストア北坂戸店

大宮オーパ、2017年1月29日閉店

JR大宮駅前のショッピングセンター「DOM」(大宮西口共同ビル)にあるイオン系(旧ダイエー系)のファッション専門店「大宮オーパ」(大宮OPA)が2017年1月29日で閉店することが、都商研の店舗への取材で分かった。
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大宮西口共同ビル「DOM」。

開業から10年目で撤退に

「DOM」は1982年9月開業、7階建て。売場面積は35,826㎡。
DOMの由来は「ドムドムハンバーガー」と同じで、当時のダイエーのキャッチフレーズ「良い品をどんどん安く」にちなむ。
当初はダイエーと丸井を核としていたが、ダイエーの営業縮小に伴い、2007年にオーパと東急ハンズが出店していた。
大宮オーパはDOMビルの2~3階に出店しており、現在は「チュチュアンナ」、「ABC-MART」、「ハニーズ」、「レトロガール」、「ムラサキスポーツ」などが出店している。同じ館内に出店する丸井や、隣接するファッションビル「アルシェ」との競合も閉店の一因であると考えられる。

大宮OPAでは、12月から閉店セールを開催するという。店舗跡の活用方法については11月1日現在発表されていない。
なお、大宮OPAはダイエー大宮店のテナントであるが、現時点ではダイエー大宮店全体の閉店などは検討されていないという。

外部リンク:大宮OPA
外部リンク:DOMショッピングセンター
関連記事:イトーヨーカドー・ザ・プライス蕨店、10月2日閉店
関連記事:匠大塚、西武春日部店跡に旗艦店

三菱地所、ホークスタウン跡に「MARK IS」出店へ-Zepp福岡も復活

三菱地所は、2016年3月31日を以て閉館した「ホークスタウンモール」(福岡市中央区地行浜)跡地にショッピングセンター「マークイズ」を出店させるとともに、核施設としてライブハウズ「Zepp福岡」、映画館「ユナイテッドシネマ福岡」を再出店させることを発表した。
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ホークスタウンモール。

「マークイズ」ブランドで再開、旧ホークスタウンの1.5倍に

「マークイズ」は三菱地所が運営するショッピングセンターで、2013年に開業した「マークイズ静岡」「マークイズみなとみらい」に続く3店舗目。
新たな商業施設の延床面積は約125,000㎡(旧ホークスタウンは約81,000㎡)、賃貸面積(売場面積)は約48,000㎡、テナント数は150~200店舗、駐車場台数は約1,300台の規模となる。
また、隣接して28階建てのタワーマンション(分譲マンション)が2棟建設される。
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完成予想図(プレスリリースより)。

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タワーマンションも建設される(プレスリリースより)。

2018年度中の開業を目指す

2016年10月現在、ホークスタウン跡では敷地を更地化する工事を実施中。新施設は2017年着工、2018年後半の開業を目指す。
また、タワーマンションについては2020年までの完成を目指して工事が進められるという。
なお、今回発表されたテナントはライブハウズ「Zepp福岡」、映画館「ユナイテッドシネマ福岡」のみで、そのほかのテナントについては今後発表するとしている。かつて入居していたHKT48劇場は西鉄ホールへの「間借り」状態であるが、今回HKT48劇場の再入居などに関しては発表されていない。
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HKT48劇場の再出店については未定。

旧「ホークスタウン」についてはこちらを参照:三菱地所、ホークスタウンモール再開発の概要発表

外部リンク:ホークスタウンモール跡地複合再開発計画について(三菱地所)
関連記事:HKT48劇場、天神「西鉄ホール」に移転へ-西鉄福岡駅直結

SEGAジョイポリス、2017年より「チャイナ・テーマパーク」傘下の運営に

セガサミーは、アミューズメントパーク「ジョイポリス」を運営する「セガ・ライブクリエイション」の株式の85.1%を、中国を拠点とする香港企業「華夏動漫形象有限公司」(China Theme Parkチャイナ・テーマパーク社)に売却することを発表した。
今後、国内のジョイポリスは華夏動漫形象有限公司(チャイナ・テーマパーク社)傘下での運営となる。
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東京ジョイポリスが入居する「デックス東京ビーチ」。

かつては全国展開していたジョイポリス

ジョイポリスは1994年の「横浜ジョイポリス」を1号店とし、その後は新潟万代シテイ、キャナルシティ博多など全国に展開。一時は国内に7店舗あったが、国内店舗は徐々に規模を縮小し、2016年現在は東京お台場、大阪梅田、岡山、中国上海、中国青島の5店舗を展開、そのうち中国国内の上海、青島ジョイポリスは現地企業との提携により運営されている。華夏動漫形象有限公司(チャイナ・テーマパーク社)は、以前より上海ジョイポリスの運営で提携していたという縁がある。
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かつては全国展開していた。

ジョイポリス事業は近年不採算状態が続いていたという。売却によりセガサミーは、2017年3月期連結決算で約14億円の株式売却損を特別損失として計上する見通し。
なお、株式の14.9%は今後もセガサミーグループが保有するため、連結対象から外れるものの、完全にセガとの縁が切れるという訳ではない。

国内のジョイポリス、チャイナ・テーマパーク社の傘下に

国内3店舗のうち、東京お台場、大阪梅田の2店舗は今後「華夏動漫形象有限公司」(チャイナ・テーマパーク社)の運営となる。
岡山ジョイポリスについては、規模縮小の際にセガエンタテイメントに運営が移管されているため当面そのまま営業を継続するとみられるが、岡山ジョイポリスが出店しているイトーヨーカドー岡山店の営業自体が2017年2月までとなっているため、今後に関しては未定となっている。
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岡山ジョイポリスが入居するイトーヨーカドー岡山店。

外部リンク:東京ジョイポリス
外部リンク:子会社の異動(株式譲渡)および特別損失の計上に関するお知らせ(セガサミーHD)
関連記事:イトーヨーカドー岡山店、2017年2月閉店

ドンキホーテ、道玄坂に2017年春新店舗-開店に先駆け「ドンキハロウィンフェス」開催

ドンキホーテは、渋谷区道玄坂に2017年春ごろ新店舗を出店させるとともに、それに先駆けて「DONKI HALLOWEEN Fes.2016」を開催すると発表した。
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DONKI HALLOWEEN Fes.2016イメージ(公式サイトより)。

ドンキ渋谷新店の概要記事はこちら

ドンキ、出店に先駆けハロウィン限定店-更衣室も設置

ドンキホーテの新店舗が出店するのは、渋谷区道玄坂2丁目交差点前にある「三善ビルディング1・0・9」。2016年はじめまでパチンコマルハンタワー渋谷、クラブセガ渋谷などが出店していた場所だ。
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出店するビル(GoogleMapより)。

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DONKI HALLOWEEN Fes.2016出店場所(公式サイトより)。

「DONKI HALLOWEEN Fes.2016」は、店舗の開店に先駆けて店舗予定地に開設される期間限定店舗で、営業期間は10月21日から10月31日まで。会場面積は1,402㎡。
1階には、ドンキグループの電子マネー「マジカ」会員が無料で楽しめるアトラクション「ドキドキハウス~Trick or Treat~」や、仮装した写真が撮影できるフォトスペースを設置。
2階では、1000アイテムを超えるハロウィン関連グッズやコスプレグッズを販売する。
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DONKI HALLOWEEN Fes.2016イメージ(公式サイトより)。

これまでのハロウィン期間中の渋谷ではトイレ不足、更衣室不足などが問題となっていたが、「DONKI HALLOWEEN Fes.2016」店舗内にはトイレが設置されるほか、マジカ会員には更衣室も用意される。
また、「ハロウィンごみゼロ大作戦in 渋谷2016」への協賛も行い、ゴミ拾いなども行うという。

渋谷駅前、10月28日から31日まで通行規制

JR渋谷駅周辺では、10月28日から31日にかけて文化村通り、道玄坂などの車道が一部時間帯で通行止めとなる。
 通行規制中は「DONKI HALLOWEEN Fes.2016」店舗前も歩行者天国となる。

ドンキ渋谷新店の概要記事はこちら

外部リンク:2016 年10 月21 日(金)~10 月31 日(月)『DONKI HALLOWEEN Fes.2016』開催決定!~『ワクワク・ドキドキ』&『クリーン』ハロウィンフェスティバル~
関連記事:「東急プラザ渋谷」跡、再開発起工-2019年度完成予定
関連記事:渋谷パルコ、建替えで8月7日閉館-2019年再開業へ

東京スカイツリータウンに「PPAP CAFE」、2016年11月1日開店-ペン、パイナッポー、アッポーの限定メニュー提供

東京都墨田区の東京スカイツリータウンに、お笑い芸人・古坂大魔王さんがプロデュースしていることになっているピコ太郎のネタ話題曲「PPAP」をコンセプトにした「PPAP CAFE」が11月1日に開店する。
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東京スカイツリータウン。

ペン、パイナッポー、アッポーを使った特製メニュー販売

PPAP CAFEではパイナップルにチョコペンが刺さった「PPAP Fresh Juice」をはじめ「PPAPan」、「PPAPancake」などペン、パイナッポー、アッポーを使った限定メニューが販売される。
また、1品注文につき「PPAP特製コースター」が5種類のうち1枚プレゼントされる。
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メニューイメージ(ツリービレッジ公式サイトより)。

店頭にはピコ太郎の顔出しパネルが設けられており、ここに顔をハメて写真を撮れば誰でも千葉県出身53歳のシンガーソングライターになりきることができる。
営業期間は11月1日から20日までの予定。大好評につき延長とのこと。
東京スカイツリータウン4階「テレビ局公式ショップ~ツリービレッジ~」で開催される。
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店舗のようす。連日賑わう。

PPAP CAFE

住所:墨田区押上1-1-2 東京スカイツリータウン
東京ソラマチ ウエストヤード4F
テレビ局公式ショップ~ツリービレッジ~
期間:11月1日~11月20日大好評につき延長決定!
営業時間:9:00~21:00

外部リンク:リアルにパイナッポーペン!?世界初PPAP CAFEが11月1日より期間限定でオープン!(ツリービレッジ)

サカエチカのクリスタルオブジェ「光彩」撤去-地下街リニューアルで

愛知県名古屋市の栄地下街「サカエチカ」のシンボルとなっているクリスタル広場のオブジェ「光彩」が撤去されることになった。

サカエチカのシンボル、イベント広場に

現在のクリスタルオブジェ「光彩」は1999年に設置されたもの。
中日新聞によると、重さは6.4トン、製作費は1億4000万円。1969年の開業時に設置された初代のオブジェ「シャトークリスタル」に次ぐ2代目のものだった。
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「光彩」とクリスタル広場。

サカエチカは1969年に開業した名古屋を代表する地下街で、一部に大理石を使った内装、シャンデリア、クリスタルオブジェなど、豪華な雰囲気が特徴。撤去はサカエチカの開業50周年を記念したリニューアルに伴うもので、工事は11月2日までに行われる。
全体のリニューアルは2018年春に完成し、新たなイベント広場として生まれ変わる予定となっている。
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撤去告知が掲出されている。

外部リンク:サカエチカ
関連記事:KITTE名古屋、6月17日開業-JPタワー名古屋に

サンリブのおがた、11月1日開店-旧店から移転、井筒屋も出店

サンリブ(北九州市)は、直方市にショッピングセンター「サンリブのおがた」を11月1日にグランドオープンさせる。
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サンリブのおがた(公式サイトより)。

旧店を移転、中規模で使い勝手のいいショッピングセンター

「サンリブのおがた」は1972年に開店した旧店舗を移転させたもの。
旧店舗は直方駅近くの須崎町商店街入口に立地していたが、老朽化が著しく、旧店から1.5kmほど北側の直方第三中学校入口交差点前にあった鉄工所跡地に移転することとなった。
旧店は直方駅近くで唯一のスーパーだった。
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旧・サンリブ直方。

新しい「サンリブのおがた」は2階建てで、売場面積は4,979㎡。
総合スーパー「サンリブ」を核店舗とし、家電量販店「エディオン」、百貨店「井筒屋」などが出店。井筒屋は旧店舗(旧・「小倉玉屋直方店跡地」)からの移転となる。
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サンリブ現店舗・新店舗位置図(Googleマップを用いて作成)。

直方市にはイオンモール(売場面積42,000㎡)も出店しているが、サンリブはそれより大幅に小さい規模。それでも衣食住すべてを取り扱うほか、百貨店や家電量販店、飲食店なども入居させることで、日常の使い勝手の良いショッピングセンターを目指す。
また、サンリブの売場では首都圏を中心に高品質スーパーを展開する「成城石井」ブランドのPB商品や輸入菓子をラインナップするほか、地元銘菓を取り扱うなど、旧店舗よりも高級路線の売場を目指した。
2016年のマルショクサンリブグループの新店は、サンリブきふねサンリブ折尾、マルショク浅川店、マルショク流川通り店に続いて5店舗目となる。

出店テナント一覧
  • サンリブ(総合スーパー)
  • 井筒屋(百貨店)
  • エディオン(家電量販店)
  • JR九州ドラッグイレブン(ドラッグストア)
  • ブレッドハウス(ベーカリー)
  • シャトレーゼ(洋菓子、ワイン)
  • うどんのごんた(うどん店)
  • 豆腐専門店ひので家(豆腐店、惣菜)
  • プリュプリュネイル(美容)
  • クイックカラーQ(美容)
  • クリーンネットアクア(クリーニング)
サンリブのおがた

住所:直方市大字知古756
営業時間:9:00~21:00

外部リンク:サンリブのおがたオープン
関連記事:サンリブ直方、2016年8月末閉店・郊外移転-直方市中心部からスーパー消滅
関連記事:サンリブきふね、4月21日開業-旧・小倉記念病院跡

H2Oリテイリング(阪急阪神)、2016年10月に関西スーパーと資本業務提携

エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O・阪急阪神グループ)は、2016年10月27日に「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)の株式の約10%を取得し、資本業務提携を締結した。
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阪急百貨店うめだ本店。

攻めの姿勢見せるH2O、7iに次ぐ資本業務提携

H2Oリテイリングは百貨店「阪急阪神百貨店」(16店舗)、百貨店系高級スーパー「阪急オアシス」(83店舗)に加えて大手スーパー「イズミヤ」(91店舗)を傘下に持つ流通大手グループ。
関西の有力私鉄「阪急」「阪神」を母体に持ち、京阪神エリアの沿線住民を中心に根強い支持を集めている。10月6日には、流通大手「セブン&アイホールディングス」との資本業務提携を発表したことも記憶に新しい。
2014年に経営統合した大手スーパー「イズミヤ」では、100円均一パン「阪急ベーカリー香房」の導入や輸入食品の充実、ポイントサービスの共通化といった施策を実施、店舗への積極的な投資を進める一方、関東からは撤退するなど選択と集中を行っている。

H2O傘下となっているイズミヤ。

関西スーパー」は大阪・兵庫・奈良に66店舗を展開する食品スーパー。
オール日本スーパーマーケット協会(AJS)の中核企業で「くらし良好」(生活良好)ブランドのPB商品を販売。自社指定牧場「720牧場グループ」ブランドの牛肉など精肉部門にも定評があった。
2016年9月には首都圏を中心にディスカウントスーパーを展開する「オーケー」(横浜市)が関西スーパー株を大量取得する動きを見せており、その動向が注視されていた。
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関西スーパー。

H2Oリテイリングは今回の資本業務提携で、関西スーパーでのH2O子会社の商品取扱い、共通ポイントサービス「Sポイント」(旧・STACIA)導入、阪急阪神百貨店の中元・歳暮商品取扱い、レジスターの共同開発を発表している。
一方で、日経新聞などの報道によると関西スーパー株式の約8%を保有するオーケーは、今後も提携を模索していくという。

セブン&アイ傘下の「万代」との関係に注目
-関西最大手食品スーパー連合の誕生なるか

H2Oリテイリングは、今回の提携により関西を代表する有力スーパー「イズミヤ」、「関西スーパー」、「阪急オアシス」の3社に影響力を持つこととなる。
また、H2Oと資本業務提携を締結したセブン&アイHDは、同じく関西を拠点に146店舗を展開する食品スーパー「万代」とも資本業務提携を締結している。そのため、関西ドミナントを目指すH2Oによる新たな業界再編への布石となる可能性もあり、今後の動きが注目される。

関連記事:セブンアイ、H2O(阪急阪神)と業務資本提携へ-そごう神戸・そごう西神・高槻西武は経営譲渡
外部リンク:株式会社関西スーパーマーケットとの資本業務提携に関するお知らせ