カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

仮設商店街「復興屋台村気仙沼横丁」3月20日閉鎖-クラウドファンディングで移転計画も

宮城県気仙沼市中心部の仮設商店街「復興屋台村 気仙沼横丁」が、区画整理事業の進展に伴い3月20日をもって閉村(閉鎖)される。
これを受け、ネット上ではクラウドファンディングを活用した商店街の移転プロジェクトが始動している。復興屋台村 気仙沼横丁。

気仙沼を代表する仮設商店街、区画整理により閉鎖に

復興屋台村気仙沼横丁は東日本大震災で被災した気仙沼市の中心部に、震災発生から8ヶ月後の2011年11月に開業。
延床面積は476㎡で、開業当初は飲食店や物販店など22店舗が出店。ご当地B級グルメ「気仙沼ホルモン」や、気仙沼名産メカジキの稀少部位「ハーモニカ」を使った料理、海の幸を使った定食・海鮮丼などが人気を博していた。
しかし、津波被害からの復興のため進められている区画整理事業に伴い3月20日をもっての閉鎖が決定、4月には建物が取り壊される予定となった。

クラウドファンディングでの「移転存続プロジェクト」始動

気仙沼横丁の閉鎖を受け、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」を通じた移転・存続活動がスタートしている。
同サイトや地元紙・河北新報の報道などによると、気仙沼横丁の7割の店舗が移転先や今後の動向が決まっておらず、中心部に新設される商業施設にも入居費の面などから出店を断念するテナントが多いという。
これを受け屋台村の商店主が主導する横丁の存続プロジェクトが始動。クラウドファンディングで集まった寄付金により、「屋台村気仙沼横丁」の名前を残し、別の場所に新たな横丁の建設を目指すとしている。
寄付は一口三千円からとなり、一定金額を寄付すると「気仙沼ホルモン」や「大判大漁旗」などが返礼としてもらえるという。
目標金額は1千万円で、募集期限は2017年4月29日まで。
詳しくは募集ページ『復興屋台村“気仙沼横丁”を存続させたい。「絆」をつなぐプロジェクト』(CAMPFIRE公式サイト)を参照のこと。

外部リンク:復興屋台村 気仙沼横丁
関連記事:“新”南三陸さんさん商店街、3月3日開業-BRT駅も移転、南三陸町の新たな「中心地」に
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エヌクラス泉大津、3月16日開業-泉大津駅高架化で生まれた新商業施設

南海泉大津駅に南海電鉄グループの南海商事が運営する高架下商業施設「N.KLASS泉大津」(エヌクラス泉大津)が2017年3月16日に開業した。 

南海泉大津駅「N.CLASS泉大津」。

泉大津市の玄関口、装い新たに生まれ変わる

南海電鉄泉大津駅周辺では南海本線連続立体交差事業(高架化)の一環として、2016年より駐輪場の整備や老朽化が進む駅ビル「ショップ南海泉大津」の解体などが行われていた。
立体交差事業の目玉となる「N.KLASS泉大津」の店舗面積は約3,300㎡で、コンセプトは「おおつと育むあたたかい暮らし」。

N.KLASS泉大津・エントランス。

イオングループの食品スーパー「コーヨー」、ディスカウントドラッグ「オーエスドラッグ」といった日常生活に不可欠な物販店舗を核とし、食べログパンケーキ部門No.1獲得実績があるという”コインランドリー併設カフェ”「ニノーバルウォッシュカフェ」、セントラルスポーツが手掛ける24時間営業スポーツ施設「ジムスタ24」、泉大津市の子育て支援施設「ココフレア」など、個性豊かな12店舗が出店した。

 駅コンコースのイメージイラスト。

また、駅南側のに南海電鉄系ショッピングセンター「いずみおおつCITY」でも、N.KLASS開業を記念して共同販促イベントが開催されている。
高架下のようす。

“関空”追い風に復権めざす泉大津

泉大津駅周辺は1994年の関西国際空港開港に合わせて、大型総合スーパー「ダイエー泉大津店」や南海電鉄系の専門店街「いずみおおつCITY」、都市型高級ホテル「リーガロイヤルホテル泉大津」により構成される複合商業施設「アルザ泉大津」が開業するなど、急速な開発が行われた。
しかし、バブル崩壊後の開発停滞や関西国際空港の不振により失敗に終わった「りんくうタウン開発プロジェクト」と同様に、バブル期の開発計画を継承したアルザは、泉大津にとっては過剰ともいえる規模で、施設の核となるダイエーの直営売場大幅縮小や南海いずみおおつCITYの空き床拡大、リーガロイヤルホテルの撤退にも繋がった。

2016年9月に閉鎖された駅ビル(現在は解体)。

このように厳しい状況下に置かれていた泉大津駅周辺であったが、近年は訪日外国人観光客増加やLCC路線就航により関西国際空港の価値が見直されたことで、改めて脚光を浴びることとなった。
南海電鉄は解体した泉大津駅ビル跡地にも新たな施設の開発を計画しているほか、市内ではシャッター通り化が進んでいた泉大津中央商店街でも長谷工コーポレーション、山陽電鉄、三交不動産による新築マンション分譲計画が持ち上がり、同市田中町では南海不動産による社宅開発が持ち上がるなど、住宅開発による人口増加も期待されている。

外部リンク:N.KLASS|南海商事グループ
外部リンク:「N.KLASS(エヌクラス)泉大津」が3月16日(木)グランドオープン!
関連記事:堺北花田阪急、2017年7月閉店
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平和堂米原店、2018年2月までに閉店へ-米原唯一の大型店

JR米原駅前にある平和堂米原店が2018年2月までに閉店する。
追記:地元の存続運動を受け、食品売場のみ当面営業を継続する。

平和堂米原店。

米原駅前唯一の大型店、町に大きな影響与えるか

平和堂米原店は1986年10月に開業。
米原駅西口への出店で、隣接地には駅弁で有名な「井筒屋」がある。
売場は1階から3階、売場面積は6,911㎡。建物は平和堂が所有している。
新幹線駅前ということもあり、銘店売場「湖国銘産品」が設置されているほか、中古書籍売場、絵画売場などがあるのが特徴で、百貨店的な使い方もなされていた。テナントとしては塾やゲームセンターが出店している。かつてはダイソー、マクドナルドなども出店していたがテナントの撤退が進み、店舗にあった時計台も撤去されている。

1階の休憩所に併設されたゲームコーナー。


2階の直営中古書籍売場、品揃えの大半を漫画が占めている。

米原駅は滋賀県唯一の新幹線駅でありながら駅周辺には平和堂以外に目立った商業施設がなく、同店は旧米原町で唯一のチェーンスーパーとなっている。そのため、平和堂の撤退は地域に大きな影響を与えることは必至であるが、跡地の活用方法などは3月現在発表されていない。
追記:地元の存続運動を受け、食品売場のみ当面営業を継続する。

外部リンク:株式会社 平和堂-「地域社会へ尽くす」企業を目指します-
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アスナル金山、閉館へ-金山総合駅周辺再開発で(追記:閉館延期へ)

名古屋市は、JR・名鉄・地下鉄金山駅(金山総合駅)北口の複合商業施設「アスナル金山」を数年以内に閉館させ、再開発をおこなうことを発表した。
追記:再開発は2028年以降に延期された。

アスナル金山。

名古屋副都心のシンボル、「イベント会場」としても知られる

アスナル金山は2005年3月に開業。売場は1-3階で、売場面積は8,529㎡。
名古屋市の副都心である金山地区の中心的存在で、金山総合駅と直結されている。
館内には成城石井、マツモトキヨシ、スターバックスコーヒーなどが出店しているほか、1階の中央ステージでは多くの有名アーティストやアイドルなどのイベントが開催されていることでも知られている。

1階・中央ステージ。
3月現在、レゴランドの装飾がなされている。

もともと2020年ごろまでの「暫定活用策」だった

アスナル金山は、運営する「名古屋まちづくり公社」(旧・名古屋都市整備公社)が名古屋市から15年間の期間限定で土地を借り上げて運営している。
そのため、もともと2020年3月を目途に閉館することになっていた。
その一方で、アスナルの隣接地にあるもう1つの「金山の顔」である名古屋市民会館(日本特殊陶業市民会館、フォレストホール)も築45年を迎え、老朽化が深刻なものとなっており、地区の一体再開発が検討されるようになったと考えられる。

リニア開通見据えた再開発-名古屋市民会館も閉館へ

名古屋市によると、今回の再開発は2027年に予定されているリニア中央新幹線の名古屋開業を見据えたもの。再開発エリアはアスナル金山や隣接する名古屋市民会館などの敷地を含めた金山総合駅周辺・約41ヘクタールの広さに亘り、名古屋市民会館も近く閉館・隣接区画へと移転することになる。
再開発は三段階に分けておこなわれ、再開発の完了後には、バスターミナルを併設した複合超高層ビル、新たな市民会館、大型商業施設などが完成する予定となっている。
一方で、再開発には時間がかかるため詳しい閉館時期は未定であり、当初の予定通り2020年前後の閉館となる可能性も高い。アスナル金山の閉館時期、再開発計画の詳細などについては、今後発表されるという。

追記:再開発は2028年に延期-2020年までに改装へ

アスナル金山は2017年9月に「2028年2月末までの営業継続」を発表。営業期間を延長するとともに、2020年までに施設の改装を進める。

外部リンク:名古屋まちづくり公社
外部リンク:アスナル金山
関連記事:KITTE名古屋、2016年6月17日開業-JPタワー名古屋に
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マリカ東館、2017年夏リニューアル-JR鶴岡駅前、10年ぶりの営業再開

約10年間に亘ってほぼ空き店舗となっているJR鶴岡駅前のショッピングセンター「マリカ東館」が2017年夏にリニューアルオープンする。

マリカ東館。

かつてはジャスコの専門店街、10年ほぼ空き店舗だった

「マリカ」は1987年に鶴岡駅前地区市街地再開発として整備されたもの。
建物はホテルを核とした「マリカ西館」、専門店街の「マリカ東館」の2館体制で、一足先の1985年に開店した「ジャスコ鶴岡店」や、立体駐車場「鶴岡パークビル」とも連結されていた。
マリカ東館は6階建て、そのうち売場は1~3階で、売場面積は7,045㎡。ファッション店、飲食店、100円ショップ、ゲームセンターなどが出店していた。
しかし、2001年8月に郊外の三川町に「イオン三川ショッピングセンター」(現:イオンモール三川)が開業した後は客足が減り、2005年3月にはイオン・ジャスコ鶴岡店が閉店(事実上の三川店への統合)。
ジャスコと連結していたマリカ東館を運営する第三セクター「鶴岡再開発ビル」(鶴岡市と民間企業8社が出資)は経営破綻状態となり解散し、商業テナントは2007年7月で全て閉店した。
現在、マリカ東館は鶴岡市の所有となっており、2階に「鶴岡市教育相談センター」などが、3階に「庄内産業振興センター」運営の会議室(西館の市民ホールなども管理)、鶴岡市の育児ルーム「まんまルーム」などの公共・公益施設が入居している以外は空き店舗となっている。
また、鶴岡パークビルはそのまま駐車場として運営を続けているほか、マリカ西館はアパホテル(旧ワシントンホテル)、オフィス、飲食店、マリカ市民ホールなどが入居、ジャスコ跡は空き地となっている。

鶴岡駅より見たマリカ西館(右)、マリカ東館。
東館のピンク色の部分はジャスコの看板跡。

「食文化」テーマに土産品店、カフェ、居酒屋などが出店へ

マリカ東館の商業床を新たに運営するのは、地元企業などが出資して設立した鶴岡市のまちづくり会社「Fu-Do(ふうど)」社。
同社は駅前という立地を生かし、1階部分(約1,700㎡)に土産品店、地元シェフがプロデュースするイタリアンカフェ、地元の海産物を使った料理店、居酒屋などを出店させる予定で、すでに開業に向けた工事が始まっている。
また、同じく1階には鶴岡市による観光案内所も開設。通訳を常駐させることで、外国人観光客にも対応する。2階、3階の公共・公益施設は入居を続ける。
飲食店は地元民、観光客ともに楽しめるものとなりそうで、鶴岡市の顔とも言うべき駅前の大型空き店舗の改装だけに期待が集まっている。

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イオンモール徳島、2017年4月27日開業-旧ジャスコ跡、8年越しの再出店

徳島県徳島市の末広大橋そばにあったジャスコ・リバーシティ跡に大型ショッピングセンター「イオンモール徳島」が4月27日にグランドオープンする。

イオンモール徳島。

「ジャスコリバーシティ徳島」閉店から7年、待望の再出店

イオンモール徳島が出店するのは、1981年から2009年までジャスコ徳島店を核としたショッピングセンター「リバーシティ徳島」が出店していた跡地。
リバーシティ徳島は、2004年にジャスコ鳴門店(現:キョーエイ鳴門駅前店)が閉店して以降は徳島県内唯一のジャスコとなっていたが、全館で約9,600㎡という比較的狭い売場面積と店舗の老朽化により閉店。
イオンとしては実に8年越しの再出店で、徳島県唯一のイオンとなる。
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出店予定地図。
(Googleマップを基に作成)

徳島市最大のショッピングセンター

イオンモール徳島の延床面積は約76,800㎡(駐車場含む:116,600㎡)、総賃貸面積(≒売場面積+バックヤード)は約50,000㎡。駐車場台数は3,100台。また、東高校跡も駐車場として活用される。商圏人口は約32万人。
徳島県最大の商業施設「ゆめタウン徳島」(藍住町、延床面積約125,000 m²)とほぼ同規模で、徳島市で最大の商業施設「そごう徳島店・アミコ専門店街」を抜き、市内最大となる。
イオンモールの開業は、徳島市の商圏を大きく広げるとともに、周辺店舗への影響も非常に大きなものとなるであろう。

ゆめタウン徳島。

「徳島ならでは」のデザインも-エントランスは「笠」

イオンモール徳島のデザインコンセプトは「ヒカリ舞い 水都(まち)オドル」。
徳島ならではの試みとして、エントランスでは「阿波踊りの笠」をイメージしたひさしが青色LEDの光によって浮かび上がる演出がなされる。

夜景イメージ。

また、館内の徳島をイメージしたシンボルゾーン「AWAコート」、「UZUコート」、「HIKARIコート」では、徳島名産の杉や藍染、阿波和紙などを使用することで、徳島の魅力を発信していくとしている。
AWAコート前の店外には、公園「ベイフロントパーク」も設置され、憩いの場となる。

ベイフロントパークのイメージ。

約160の専門店が出店-約40店舗が徳島初

イオンモール徳島のコンセプトは「~ “ひかりまち”ベイフロント ~」。売場は1階から5階までとなる。

館内概略図と3つのシンボルゾーン。

核店舗は総合スーパー「イオンスタイル徳島店」。
イオンスタイル徳島では、地元にこだわり、阿波黒牛、阿波すだち鶏、なると金時、和三盆などを取り揃えるほか、藍染商品の販売もおこなう。
また、食品以外では、店内に「ビューティケアアドバイザー」や「ベビーアドバイザー」を配置し、ナチュラスコスメや高級文具などのこだわりの商品も取り揃える。2階にはイオンラウンジも設置される。

イオンスタイル徳島。

専門店街には約160店舗が出店。
そのうち、ファストファッション「H&M」、スポーツ用品「スポーツオーソリティ」、ペット専門店「PeTeMo」、アクセサリー「パーツクラブ」、レディス「grove」、「未来屋書店」などが約40テナントが徳島県初出店。同じく徳島初となる高級食材・グロサリー店「久世福商店」は茶寮併設となる。
そのほかのテナントとしては、徳島県最大となる「ユニクロ」や、「スターバックスコーヒー」、「ザ・ボディショップ」、「JINS」、「taka-Q」、「靴下屋」、「ダイソー」、「エアトラベル徳島」、「サーティーワン」、「ミスタードーナツ」などが出店する。
なお、ユニクロは徳島そごうからの移転となる。そごうの店舗は3月中に閉店する。

 4階には子供の遊び場「もくもくひろば」を設置。

レストラン街・フードコートは3~5階の3フロアに亘って約30店舗を展開。
3階はフードコートの「フードフォレスト」、4階は和食中心の「ぐるぐる小路」、5階は洋食中心の「AWAダイニング」と、異なったコンセプトで展開。海側スペースでは、オーシャンビューが楽しめる。

3階「フードフォレスト」。

フードコートでは、博多ラーメン「一風堂」の新業態店舗、喜多方ラーメン「幸楽苑」などが、レストラン街では「海鮮寿司 なぶら」、「しゃぶしゃぶ美山」、そば「和坐 わくら」、「いきなりステーキ」などが徳島県初出店となる。
5階の「イオンシネマ」は全9スクリーン。徳島市で唯一のシネマコンプレックスで、MX4Dにも対応する。
(記事中のイメージ画像はプレスリリースより)

イオンモール徳島

住所:徳島県徳島市南末広町4-1
営業時間:
イオンスタイル徳島
1F:7:00~23:00
1F一部:8:00~23:00
2F~4F:9:00~22:00
1~5F専門店街:10:00~22:00
4~5Fレストラン街:11:00~23:00
5Fイオンシネマ:9:00~24:00
(一部例外あり)

外部リンク:イオンモール徳島
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ウニクス浦和美園、2017年3月9日開業-「浦和レッズ」ショップも出店

さいたま市浦和美園地区に大型ショッピングセンター「ウニクス浦和美園」が3月9日にグランドオープンした。ウニクス浦和美園。

ヤオコーなど21店舗が出店、浦和レッズの専門店も

ウニクスはさいたま市に本社を置く不動産ディベロッパー「ウニクス」が展開するショッピングセンターで、ウニクス浦和美園はさいたま市緑区と岩槻区に跨る土地区画整理事業エリア「みそのウイングシティ」の東側に開業。
建物は地上2階建てで、商業施設面積は4,752㎡。
食品スーパー「ヤオコー(本社:川越市)」を核店舗に、100円ショップ「ザ・ダイソー」、カフェ「タリーズコーヒー」、書店「くまざわ書店」など、21の専門店が軒を連ねる。

核店舗のヤオコー(下)とザ・ダイソー(上)。

また、施設近隣の埼玉スタジアム2002を本拠地とするサッカークラブ・浦和レッズのグッズショップ「浦和レッズ サテライトショップ」も2階に出店する。

浦和レッズサテライトショップ。

開発進むさいたま市の副都心・浦和美園

さいたま市の副都心に位置付けられている浦和美園地区(みそのウイングシティ)では、2001年の埼玉高速鉄道浦和美園駅の開業後、2002年には「埼玉スタジアム2002」、2006年には「イオン浦和美園ショッピングセンター(現:イオンモール浦和美園)」がオープンするなど、大規模施設の集積が進んだ。

イオンモール浦和美園。

その一方で、2006年の街開き以降は大型マンションなどの住宅供給により人口増加も進んでおり、2012年には地区内に小学校が新設、今後も中学校の開設などが予定されている。
2020年には埼玉スタジアムの東京オリンピック会場としての利用や、順天堂大学のキャンパス新設が予定されるなど、ますます注目を浴びることとなる浦和美園地区。
“浦和“を名乗る最後のフロンティアとして、今後の発展に目が離せない。

ウニクス浦和美園・出店テナント一覧

1階

  • ヤオコー(食品スーパー)
  • ラ・ブランシュ(クリーニング)
  • 宝くじショップ(宝くじ)
  • くまざわ書店(書店)
  • ワイモバイル(通信サービス)
  • ほっ!と保険(保険)
  • セブン銀行(ATM)
  • ベネッセのEnglish Studio(教育)
  • マツモトキヨシ(ドラッグストア)

2階

  • ヤマハ音楽・英語教室(教育)
  • ザ・ダイソー(100円ショップ)
  • 浦和レッズサテライトショップ(グッズショップ)
  • 浜町ホーム整骨院(整骨院)
  • hacchi(美容院)
  • BLEDA(ヨガスタジオ)
  • Clubネイス体操教室(体操教室)
  • タリーズコーヒー(カフェ)
  • サイゼリヤ(イタリアンレストラン)
  • 3Qカット(理髪店)
  • ウニクス浦和美園歯科(歯科)
  • カーブス(体操教室)
ウニクス浦和美園

住所:さいたま市岩槻区美園東2丁目17番13
営業時間:店舗による(ヤオコーは9:30~21:45)

外部リンク:ウニクス浦和美園
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イーアス高尾、2017年6月22日開業-八王子最大級のショッピングセンター

東京都八王子市の高尾駅近くに、大和ハウス工業が運営する大型複合商業施設「イーアス高尾」が2017年6月22日にグランドオープンする。イーアス高尾。(大和ハウス工業公式サイトより)

120店舗が集結、八王子最大級のショッピングセンターに

イーアス高尾は、高尾駅近くの工場跡地で大和ハウス工業が進めている住・商一体の複合開発「高尾サクラシティ」の核施設として建設される。
建物は鉄骨3階建て、ショッピングセンター面積は約49,000㎡。
施設は核テナント5店舗、モール専門店115店舗の計120店舗が出店し、八王子市では最大級のショッピングセンターとなる。施設運営は大和情報サービス。
なお、大和ハウス工業が手がけるショッピングセンター「イーアス」としては茨城県つくば市の「イーアスつくば」、北海道札幌市の「イーアス札幌」に次ぐ3店舗目となる。

イーアス札幌。

核テナントは「三和」、「ニトリ」など

イーアス高尾の核テナントとなるのは、食品スーパー「三和」。
そのほか、大型店としてはスポーツ用品の「スーパースポーツゼビオ」、家電量販店「ノジマ」、家具・ホームファッション「ニトリ」、玩具・ベビー用品の「トイザらス・ベビーザらス」の4店舗が出店する。
 このうち「三和」を中心に形成される食物販ゾーンには、地産地消型の総菜店「EN TABLE」や、農産物直売所「わくわく広場」、輸入食品店「カルディコーヒーファーム」など14店舗が出店。
このほか、レストランゾーンにはカフェ「スターバックスコーヒー」、「サンマルクカフェ」と言ったお馴染みのテナントから、高尾名物の自然薯を用いたそば店「自然薯とそばの店 高尾の桜」や、本州初出店となる愛媛県宇和島市の回転寿司店「すしえもん」を誘致。「利用者が毎日来たくなるショッピングセンター」を目指すという。

イーアス高尾

住所:東京都八王子市東浅川町550-1
営業時間:10時〜21時(一部店舗は異なる)
飲食施設:11時〜22時
「スポーツクラブNAS」:10時〜23時
※駐車場は有料となる。料金値引サービスなどは各店へ。

ニュースリリース:八王子市最大級のショッピングセンター「iias(イーアス)高尾」概要決定 2017年6月22日開業予定(大和ハウス工業公式サイト)
公式サイト:イーアス高尾
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イトーヨーカドー奈良店、2017年9月10日閉店-旧・奈良そごう、2018年春の再生目指す

奈良県奈良市の新大宮駅近くにあったショッピングセンター「イトーヨーカドー奈良店」が、2017年9月10日に閉店する。

イトーヨーカドー奈良店。

旧「奈良そごう」の豪華な建物が特徴

イトーヨーカドー奈良店は郊外型百貨店「奈良そごう」として1989年10月2日に開店。長屋王(684~729年)の邸宅跡への出店であった。
奈良そごうはそごうの民事再生法申請に伴い2000年12月31日に閉店。その後、2年半の空き店舗を経て、イトーヨーカドー奈良店として2003年7月10日に営業再開した。
売場面積は35,000㎡で、建物は三井住友信託銀行が所有している。
5階には川が流れていた跡が、7階には回転展望レストラン跡が残るなど、そごうが建築した非常に豪華な内装が特徴的ながら、近年は競争の激化から専門店部分に空き店舗が目立つ状態となっており、イトーヨーカドーの店舗整理の一環から閉店が決まったものと思われる。

かつてはシャンデリアが並んでいた。

館内は非常に広く余裕のある造りのため、展示会や音楽ライブなど多くのイベントが開催されており、近年は奈良市のローカルアイドル「Le Siana」(ルシャナ)が本拠地の1つとしていることでも知られていた。

豪華な内装が特徴だった。

複合商業施設としてリニューアルへ

奈良市長によると、イトーヨーカドー奈良店跡は複合商業施設として再活用されることが決まっているという。
2017年9月の閉店後は商業施設コンサルタントの「やまき」(東京都港区)が土地と建物を取得し、観光客と地元客の双方をターゲットに据えた新たなショッピングセンター「NARA HEIJO PLAZA」(仮称)として2018年春の全面リニューアルオープンを目指し改装工事が進められる。
「やまき」は、旧奈良そごうの改装、また、イトーヨーカドー奈良店への改装にも関わった実績がある。

追記:やまき社の改装素案(プレスリリースより)。

外部リンク:イトーヨーカドー奈良店
再生案などについてはこちら(続報あり):奈良の街に潜む社会問題――解決のカギは「元・百貨店」と「元・刑務所」にあり!
関連記事:イトーヨーカドー、1号店の千住店など閉店へ-2017年春までに20店舗
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三越伊勢丹HDの大西社長、2016年度末で退任へ

三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長(61)が、3月31日付で辞任する。

任期途中の辞任発表-成果だせず

辞任は日本経済新聞が3月6日付けで報じたもの。
追記:後任の社長には、伊勢丹出身で、現・経営戦略本部長の杉江俊彦取締役専務執行役員(56)が就任する。また、三越出身の石塚邦雄会長(67)も、6月の株主総会で退任する予定だという。
大西氏は1979年に伊勢丹に入社。2009年伊勢丹社長執行役員となり、2012年2月1日に三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長に就任した。
就任後は、全国各地に中~小型店の出店を進めるとともに、旗艦店への「空港型免税店」など外国人向け売場の開設不振を極めたJR大阪三越伊勢丹の業態転換、CCC(蔦屋)との提携(Tポイントカードの導入ルクアイーレへの「蔦屋書店」出店)などを進めてきた。

全国で小型店の開設も進めた(静岡伊勢丹・MIプラザ藤枝店)。

しかし、鳴り物入りで開業した空港型免税店の各店は、爆買い傾向の変化に加えて「日本人向けの売場で買い物をしたい」という訪日客のニーズとは異なった売場づくりもあり、売上は振るわなかった。免税店同士の競争も熾烈で、銀座三越に2016年1月に開業した大型空港型免税店「Japan Duty Free GINZA」では閑古鳥が鳴いている、という状況の日も少なくない。

銀座三越。

また、グループの旗艦店である「新宿伊勢丹」では、その好調さを他店に波及させることができないばかりか、新宿伊勢丹でも若者客の取り込みができなくなり、客層の高齢化も課題となっていた。
2017年3月には千葉三越、多摩センター三越を閉店させるほか、今後は丸井今井札幌本店・札幌三越、新潟伊勢丹・新潟三越、伊勢丹松戸店、伊勢丹府中店、静岡伊勢丹、広島三越、松山三越についても売場面積の削減や業態転換などを示唆している。

今後も店舗整理と業態転換が進むと思われる(鹿児島三越)。

「コト消費」重視での経営改善計画、成否はいかに

三越伊勢丹ホールディングスでは、業績改善のためのあらたな試みも実施している。2016年11月にはゲーム「艦隊これくしょん」とのコラボレーションを実施したほか、2017年1月にエステサロンなどを運営する「SWPホールディングス」を、2月には主に富裕層をターゲットとした旅行会社「ニッコウトラベル」を買収。いわゆる「コト消費」に重点を置くことで、客層の拡大や経営の改善を図りたい考えだ。また、旗艦店である「日本橋三越本店」でもコト消費に重点を置いた改装を進めていくという。
 
「艦これ」とのコラボも話題となった。

今後、新社長の下では、どのような「活性化策」が採られるのであろうか。百貨店の雄・三越伊勢丹だけに、その後継者や経営方針は業界全体の注目の的となろう。

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